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第二章
1話 冒険の始まり?
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カラス達とヌヌを見送った朝食後。
まだ寝足りない私達はテントに戻り、フカフカベッドで二度寝した。
ぐっすり眠ってスッキリ目が覚めて、今日から楽しい冒険の始まる。
「おはよう!」
と、元気よくテントの外に出たら……どっぷり日が暮れていた。
(あちゃ……冒険初日に寝過ぎた)
王都に入るまで入った後も色々あったし、サタ様の仲間、ヌヌを助けて気が抜けたみたいだ。私より先に目が覚めて、お腹の減ったサタ様達はいつもの通り、私のマジックバッグを漁り……あたりにキャンプ道具をちらしていた。
うん、いつものこと。
「エルバ、起きたのか? おはよう」
「おはようございます、エルバ様」
「おはよう、もう夕方だね……ごめん、寝過ぎちゃった」
原っぱのいつもの場所で焚き火をするサタ様とアール君。彼らも起きたばかりなのだろう、寝癖がひどい。
「フフ、心配するな、ワタシ達も今起きたばかりだ」
「はい、よく寝ました」
「それで、エルバより先に目が覚めて腹が減ったから、マジックバッグの中にあったジャロ芋を焚き火で焼かせてもらった」
「はい、ジャロ芋はとても美味しいです」
2人はエルバの畑で採取できないから、何かあった時のため、いくつか野菜を畑で採ってマジックバッグにしまっている。
(昨日、ジャロ芋をたくさん採ってしまっておいて、よかった……かも)
もし、なかったら今朝のように彼らに起おこされていただろう。
サタ様は『エルバも食べるだろう』と、焚き火から耐熱グローブで取り出した真っ暗なジャロ芋を、そのまま私に手渡そうとしきた。
それぜったいに熱いと思うし、よく羽の手に耐熱グローブをはめれたよ。
(もしかして手だけ? ……考えるのよそう、なんだか怖いし)
「エルバ、どうした? 美味いぞ」
「ジャロ芋が美味しいのは分かってる……サタ様は耐熱性グローブで熱くないだろうけど、私はぜったいに熱いと思います」
「おお、そうだったな」
サタ様から耐熱グローブの片方を貰い、ジャロ芋の焦げを取ってかじった。
「んん!」
本来、素焼きをするなら。水分の少ない根菜は濡れたキッチンペーパーに包んで、水を含ませた新聞を巻き、アルミホイルに巻いて焼くのが一般。
この直火焼きのシャロ芋は焦げているけど、塩、胡椒、醤油で味付けされていて、ホクホクしていた。
「美味しい、ここにバターがあれば完璧だね」
「バターとはなんだ?」
「なんでしょう?」
もこ鳥と黒猫は首を傾げた。
しまった……私だってバターはスーパーでしか売っている所しか見たことがない。まえ、コムギンを見つけたときにクリームシチューが食べたいと思ったけど、バターと牛乳がなくて諦めたのだった。
「エルバが言った、バターとはなんだ?」
グイグイ、くるサタ様。
「……えーっと」
(あ、そういや前世テレビで? ネコチューバ? で、瓶に牛乳を入れて振っていなかったけ?)
「う、牛の生乳を密封できる瓶に入れて、振ればバターが出来たはず……」
「「おー!!」」
適当で、簡単な私の説明を聞いて、目を光らせた2人。
だけど、この異世界に牛っているのだろうか?
魔法都市では多分、見なかったけど。
「エルバ、牛とはどんな生き物だ?」
「ええ、わかりませんね」
2人は知らないみたいなので、足元に落ちていた枝をひろい、地面に牛の絵を描いた。それを見たサタ様とアール君はしばらく考える。
「それが牛というのなら『モンスターのアウドラム』に似ているな……確か、そんな形をしていた」
「ええ、アウドラムは僕もみたことがあります。大きさが五メートルから十メートルでしたか? 大型のモンスターでしたよね」
「うむ、そうだったな」
五メートルから十メートルもある牛のモンスター? その大きさで乳搾りできるの?
まだ寝足りない私達はテントに戻り、フカフカベッドで二度寝した。
ぐっすり眠ってスッキリ目が覚めて、今日から楽しい冒険の始まる。
「おはよう!」
と、元気よくテントの外に出たら……どっぷり日が暮れていた。
(あちゃ……冒険初日に寝過ぎた)
王都に入るまで入った後も色々あったし、サタ様の仲間、ヌヌを助けて気が抜けたみたいだ。私より先に目が覚めて、お腹の減ったサタ様達はいつもの通り、私のマジックバッグを漁り……あたりにキャンプ道具をちらしていた。
うん、いつものこと。
「エルバ、起きたのか? おはよう」
「おはようございます、エルバ様」
「おはよう、もう夕方だね……ごめん、寝過ぎちゃった」
原っぱのいつもの場所で焚き火をするサタ様とアール君。彼らも起きたばかりなのだろう、寝癖がひどい。
「フフ、心配するな、ワタシ達も今起きたばかりだ」
「はい、よく寝ました」
「それで、エルバより先に目が覚めて腹が減ったから、マジックバッグの中にあったジャロ芋を焚き火で焼かせてもらった」
「はい、ジャロ芋はとても美味しいです」
2人はエルバの畑で採取できないから、何かあった時のため、いくつか野菜を畑で採ってマジックバッグにしまっている。
(昨日、ジャロ芋をたくさん採ってしまっておいて、よかった……かも)
もし、なかったら今朝のように彼らに起おこされていただろう。
サタ様は『エルバも食べるだろう』と、焚き火から耐熱グローブで取り出した真っ暗なジャロ芋を、そのまま私に手渡そうとしきた。
それぜったいに熱いと思うし、よく羽の手に耐熱グローブをはめれたよ。
(もしかして手だけ? ……考えるのよそう、なんだか怖いし)
「エルバ、どうした? 美味いぞ」
「ジャロ芋が美味しいのは分かってる……サタ様は耐熱性グローブで熱くないだろうけど、私はぜったいに熱いと思います」
「おお、そうだったな」
サタ様から耐熱グローブの片方を貰い、ジャロ芋の焦げを取ってかじった。
「んん!」
本来、素焼きをするなら。水分の少ない根菜は濡れたキッチンペーパーに包んで、水を含ませた新聞を巻き、アルミホイルに巻いて焼くのが一般。
この直火焼きのシャロ芋は焦げているけど、塩、胡椒、醤油で味付けされていて、ホクホクしていた。
「美味しい、ここにバターがあれば完璧だね」
「バターとはなんだ?」
「なんでしょう?」
もこ鳥と黒猫は首を傾げた。
しまった……私だってバターはスーパーでしか売っている所しか見たことがない。まえ、コムギンを見つけたときにクリームシチューが食べたいと思ったけど、バターと牛乳がなくて諦めたのだった。
「エルバが言った、バターとはなんだ?」
グイグイ、くるサタ様。
「……えーっと」
(あ、そういや前世テレビで? ネコチューバ? で、瓶に牛乳を入れて振っていなかったけ?)
「う、牛の生乳を密封できる瓶に入れて、振ればバターが出来たはず……」
「「おー!!」」
適当で、簡単な私の説明を聞いて、目を光らせた2人。
だけど、この異世界に牛っているのだろうか?
魔法都市では多分、見なかったけど。
「エルバ、牛とはどんな生き物だ?」
「ええ、わかりませんね」
2人は知らないみたいなので、足元に落ちていた枝をひろい、地面に牛の絵を描いた。それを見たサタ様とアール君はしばらく考える。
「それが牛というのなら『モンスターのアウドラム』に似ているな……確か、そんな形をしていた」
「ええ、アウドラムは僕もみたことがあります。大きさが五メートルから十メートルでしたか? 大型のモンスターでしたよね」
「うむ、そうだったな」
五メートルから十メートルもある牛のモンスター? その大きさで乳搾りできるの?
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