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二十二
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ようは私が結界を強化したままだと、ブランたちの計画は台無しになったんだ。色々私に話して、ブランはそのあと、難しい顔をしたて黙ってしまった。
「パン焼けた、食べて」
「ありがとう」
ブランは家族とは仲がよくないし、私は出会ってから、いままでブランに嘘をつかれていた。でも、これは魔王、竜人、そしてブランたちの大きな計画の為。
結果的に私は嫌いな王族、王子と騎士団達に人の手でだけど仕返しができる。元々、一人の力では仕返しできないと思っていたから、胸のウチがスーッとているのは本音。
それ以上に気になることが一つあった。私はブランに作ってもらった、ケチャップとマスタードがタップリのホットドッグに豪快にかじりつき、味を堪能した後に聞いた。
「ブランは私の事どう思っているの?」
ブランにはブランたちの事情があった。この計画があったからもしれないけど、道中、ブランは優しくしてくれて、私は危害をくわえられていない。
むしろお腹いっぱい美味し物を食べれて、心と体が元気になった。これからもブランの料理を食べたいとでさえ思っている。
まあ、嘘をつかれた事に対して、許すか許さないかは後で考えればいいし。ほんとうは全部嘘で、別になんとも思っていないのなら、私はこの国を出て別の国に行こうと思っている。
「どう思ってるって、お、俺はズッとヒーラギが好きだ。いい大人が子供に恋をした……俺にはヒーラギだけだ、って……おい、俺の必死の告白中、な、なんだ、その真っ赤な口はぁ!」
「え? 口が真っ赤?」
「そんなにケチャップを付けて、俺に舐められたいのか!」
ブランが私を舐める? 口元を触ると、ケチャップが大量に付いていた。真剣な顔で口にケチャップを付けていたなんて小っ恥ずかしい。
顔が熱い、でもね、私だって言うわ。
「だって、ブランが作ってくれたホットドッグ。ソーセージがプリップリで美味しいからいけないの! もう一個おかわり」
「はぁ!」
「だから、おかわり!」
「おかわり……って」
ブランの顔がクシャリと歪んで、泣きそうなのを我慢しているのか、彼の真っ白な耳は徐々に真っ赤に染まり顔を片手で隠した。でも、尻尾は何かを耐えるように、パタパタと激しく動いてる。
「ダメなの?」
残念そうに聞くと"クソッ"と声を上げて、隠していた真っ赤な顔と瞳を向けて、睨むような顔で私を見た。
「ヒーラギはなんで? ……なんで、そんなに優しくて可愛いんだよ……もっと、好きになるだろう! 嫁に欲しい、俺の嫁になって」
「まだ出会ったばかりだから、嫁はまだ早いかな? ブランは私のこと知らないし、私だってブランのことよく知らないわ……私よりも年上なんでしょ?」
見つめると目を逸らし。
「そうだよ、俺達は二十歳を終えると見た目が止まる、そのあとは緩やかに歳をとるんだ」
「緩やかに歳をとる……」
だとすると、ブランの方が長生き。
「だったら、ブラン……私は人間だわ、歳をとるよ」
その言葉の後にブランは再度、目を逸らした。
え? なんで? と、ロンを見てもそらされて、スラまで、なんでみんな目をそらすの?
「ブラン? 何か言ってよ」
「いいや……あのな、実に言いにくいんだけど。ヒーラギに母さんの癒しの力が移った時点で……ヒーラギは人とは別の人種になっていて、多分だけど二十歳を過ぎたら、俺と同じように成長が止まると思う」
ブランの話に、ロン、スラが同時に頷く。
ええ、私――知らないうちに人間の枠を超えていたんだ。
「じゃ、私も多分二十歳で見た目が止まるのね。だったら、今のうちにもっと可愛くしておかないと……」
「はぁ?」
「だって、今の貧相な見た目だと……嫌にならない?」
「誰が嫌になるんだ?」
「ブランよ、……これからも私と一緒にいてくれるんでしょ?」
「いるよ。ところでヒーラギ、さっきから可愛いことを言ってると、襲うぞ、食うぞ、俺はけっこう我慢している」
「え? 我慢?」
元々だけど狼になったブランが襲っていた、抱きつき、カプッと頬を噛まれた。"きゃっ"その悲鳴にもっと火がついたブラン。ロンとスラが止めなかったら……もっと、恥ずかしいことをされていたかも。
森の中、ロンが魔法でだした枝と、スラの触手でグルグル状態のブランはしきりに私に謝った。
「ごめん、気持ちが抑えれなくなって爆発した」
「もう、わかった。驚いたけど、嫌じゃなかったら」
「ヒーラギィ!」
「落ち着いて! いま、魔王はどうなっているの? あと竜人は?」
「ん? いま魔王軍は人間の国と交戦中。ヤンは俺の父、弟と交戦中だ。俺達は戦闘に加わることはないから、終わるまでここにいるか俺のウチに行くかだな」
ブランの家。
「だったら、ブランの家に行きたいわ」
「俺んちか? 来てもいいけど、何もないぞ」
「何もないことないわ、ブランがいるじゃない。早く食べて、片付けてブランのウチに行こっ、スラ!」
「ニュ!」
「さすがブランの嫁は若いながら、すでにブランを尻に引いたな」
片付けを終えて、みんなでブランの家に移動した。
「パン焼けた、食べて」
「ありがとう」
ブランは家族とは仲がよくないし、私は出会ってから、いままでブランに嘘をつかれていた。でも、これは魔王、竜人、そしてブランたちの大きな計画の為。
結果的に私は嫌いな王族、王子と騎士団達に人の手でだけど仕返しができる。元々、一人の力では仕返しできないと思っていたから、胸のウチがスーッとているのは本音。
それ以上に気になることが一つあった。私はブランに作ってもらった、ケチャップとマスタードがタップリのホットドッグに豪快にかじりつき、味を堪能した後に聞いた。
「ブランは私の事どう思っているの?」
ブランにはブランたちの事情があった。この計画があったからもしれないけど、道中、ブランは優しくしてくれて、私は危害をくわえられていない。
むしろお腹いっぱい美味し物を食べれて、心と体が元気になった。これからもブランの料理を食べたいとでさえ思っている。
まあ、嘘をつかれた事に対して、許すか許さないかは後で考えればいいし。ほんとうは全部嘘で、別になんとも思っていないのなら、私はこの国を出て別の国に行こうと思っている。
「どう思ってるって、お、俺はズッとヒーラギが好きだ。いい大人が子供に恋をした……俺にはヒーラギだけだ、って……おい、俺の必死の告白中、な、なんだ、その真っ赤な口はぁ!」
「え? 口が真っ赤?」
「そんなにケチャップを付けて、俺に舐められたいのか!」
ブランが私を舐める? 口元を触ると、ケチャップが大量に付いていた。真剣な顔で口にケチャップを付けていたなんて小っ恥ずかしい。
顔が熱い、でもね、私だって言うわ。
「だって、ブランが作ってくれたホットドッグ。ソーセージがプリップリで美味しいからいけないの! もう一個おかわり」
「はぁ!」
「だから、おかわり!」
「おかわり……って」
ブランの顔がクシャリと歪んで、泣きそうなのを我慢しているのか、彼の真っ白な耳は徐々に真っ赤に染まり顔を片手で隠した。でも、尻尾は何かを耐えるように、パタパタと激しく動いてる。
「ダメなの?」
残念そうに聞くと"クソッ"と声を上げて、隠していた真っ赤な顔と瞳を向けて、睨むような顔で私を見た。
「ヒーラギはなんで? ……なんで、そんなに優しくて可愛いんだよ……もっと、好きになるだろう! 嫁に欲しい、俺の嫁になって」
「まだ出会ったばかりだから、嫁はまだ早いかな? ブランは私のこと知らないし、私だってブランのことよく知らないわ……私よりも年上なんでしょ?」
見つめると目を逸らし。
「そうだよ、俺達は二十歳を終えると見た目が止まる、そのあとは緩やかに歳をとるんだ」
「緩やかに歳をとる……」
だとすると、ブランの方が長生き。
「だったら、ブラン……私は人間だわ、歳をとるよ」
その言葉の後にブランは再度、目を逸らした。
え? なんで? と、ロンを見てもそらされて、スラまで、なんでみんな目をそらすの?
「ブラン? 何か言ってよ」
「いいや……あのな、実に言いにくいんだけど。ヒーラギに母さんの癒しの力が移った時点で……ヒーラギは人とは別の人種になっていて、多分だけど二十歳を過ぎたら、俺と同じように成長が止まると思う」
ブランの話に、ロン、スラが同時に頷く。
ええ、私――知らないうちに人間の枠を超えていたんだ。
「じゃ、私も多分二十歳で見た目が止まるのね。だったら、今のうちにもっと可愛くしておかないと……」
「はぁ?」
「だって、今の貧相な見た目だと……嫌にならない?」
「誰が嫌になるんだ?」
「ブランよ、……これからも私と一緒にいてくれるんでしょ?」
「いるよ。ところでヒーラギ、さっきから可愛いことを言ってると、襲うぞ、食うぞ、俺はけっこう我慢している」
「え? 我慢?」
元々だけど狼になったブランが襲っていた、抱きつき、カプッと頬を噛まれた。"きゃっ"その悲鳴にもっと火がついたブラン。ロンとスラが止めなかったら……もっと、恥ずかしいことをされていたかも。
森の中、ロンが魔法でだした枝と、スラの触手でグルグル状態のブランはしきりに私に謝った。
「ごめん、気持ちが抑えれなくなって爆発した」
「もう、わかった。驚いたけど、嫌じゃなかったら」
「ヒーラギィ!」
「落ち着いて! いま、魔王はどうなっているの? あと竜人は?」
「ん? いま魔王軍は人間の国と交戦中。ヤンは俺の父、弟と交戦中だ。俺達は戦闘に加わることはないから、終わるまでここにいるか俺のウチに行くかだな」
ブランの家。
「だったら、ブランの家に行きたいわ」
「俺んちか? 来てもいいけど、何もないぞ」
「何もないことないわ、ブランがいるじゃない。早く食べて、片付けてブランのウチに行こっ、スラ!」
「ニュ!」
「さすがブランの嫁は若いながら、すでにブランを尻に引いたな」
片付けを終えて、みんなでブランの家に移動した。
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