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十八
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「ブラン、この密封瓶に入った茶色い液体は何?」
私の質問に嬉しそうにニィーッと笑うブラン。
彼は教えてくれず茶色の液体を見せびらかして、もったいぶった。
「意地悪しないで」
「ククッ、わかった。ヒーラギ聞いて驚け、これはな焼き肉の肉、野菜を数倍うまくする焼肉のタレだ!」
「焼肉のタレ?」
「俺がニンニク、ショウガ、酒とみりん、いくつもの野菜を煮込み、果物を加えて作り出した極上の焼肉のタレだ。……まあ、最初は魔物の肉を美味しく食べたくて、試行錯誤して作ったんだけどな」
「ニュ!」
密封瓶を取ろうとスラがニューッと手を伸ばす。
「おーっとスラ、やはり狙ってきたな。この液体好きスライムめ。だけど、これはダメだ……いまからヒーラギと美味い肉を食べるんだから」
「ニュ……ニュー」
「おい、そんなに残念がるなよ。残ったら後でやるからな、なぁ!」
「ブラン、僕に任せて。スラ、僕の特性果実水あげるから、こっちにおいでよ」
「ニュ?」
特性果実水と聞き"キラリン"と、目を光らせたスラはロンの水筒に飛びついた。ロンはスラを撫でて、コップに果実水を入れてあげた。
「ニュ、ニュ」
「ハハッ、美味いだろう」
「スラはロンに任せて、俺達は肉を焼こう」
ブランは薪を並べカマドを作り魔法で火をつけた。作ったカマドの上に鉄板を置いてしばらく待ち。火で熱した鉄板にブランはお肉の筋切りをして、とったお肉の牛脂を置いた。
鉄板の上で"ジュッ"といい音を出して、筋のお肉が鉄板の上で溶けていく。
「ブラン、美味しい匂いがする。この匂いでご飯食べられるよ」
「早まるなヒーラギ、肉はもっと美味いぞ」
綺麗な色のお肉を持つ、ブランにコクリと頷く。
その横でロンはブラン特性ドレッシングでレタス、キャベツ、キュウリ、トマト、チーズ、硬いパンをちぎった特大野菜サラダを食べて、スラはロンが作った特性果実水を飲み、何故かデロンデロンに溶けていた。
「スラ、新鮮な野菜って美味しいね」
「ニュー……ヒック、ニュ???」
スラの動きが横に伸びたり、デロンデロンに溶けたり、縦伸びになったり、そして陽気に歌いだした。
「ロン師匠……また、スラにお酒を飲ませたな」
「へへッ、僕が作った特性果実水、スラが毎回美味しく飲んでくれるからさ」
「ニュー、ニュ、ニュ」
「スラ、あんまり飲むなよ。溶けてなくなっちまうぞ」
「ニュ!」
わかったと、スラがユラユラ揺れながら答える。
「まったく、面白いな」
「ええ、面白いね」
私たちの、たのしい夕飯の時間は続くのだった。
+
時刻は夕暮れときになり辺りは薄暗くなってきた。
森の開けた場所で、かまどの炎が私達を照らしている、それよりも暗くなってくると、ロンは魔法で明かりを出してくれた。
「師匠、ありがとう。ヒーラギ、肉を焼くぞ!」
「はい、焼きましょう」
私は手にタレと、フォークを持った。
ブランが鉄板にお肉を乗せたとたんに、お肉の焼けるいい音、いい香りをヒーラギに届けた。これまた初めての匂いに私の口の中は大洪水、お行儀悪く何度も喉を鳴らした。
それは肉を間近くで焼くブランもだった。
彼の口はハンバーグのときと同じく、涎でてかっている。グルルッと喉を鳴らして今にも獣に戻りそうな勢いだ。
「ヤベェ、いい肉の匂いが俺を襲う……絶対に美味い!」
「ほんと、いい匂いだね」
「ヒーラギ、もう食べれるぞ」
ブランは焼けたお肉を木のお皿に山盛りに乗せた、私は「いただきます」と皿のお肉を一枚取りタレにつけてパクリと食べた。
「ん、ンン!」
舌が喜ぶ甘い肉汁と油、箸でも切れそうな柔らかなお肉とブランが作ったタレの相性は抜群。口に入れた一瞬にお肉は溶けてなくなってしまった。
「……お肉が消えた? 美味しい、なんなのコレ?」
「クックク、なんなのコレって肉だろ? どれ俺もいただきます……モグモグ、モグモグ、何なんだこれ! やわらけぇ、口の中に旨みを残してすぐに消えちまった」
「なによ、ブランも同じじゃない。もっとお肉を焼いて食べよう」
「そうだな、炊き立てのご飯とも合うぞ」
私のお皿に真っ白な炊き立てのご飯を、ブランはてんこ盛りに乗せてくれた。
「ヒーラギ、肉をタレにくぐらせてご飯の上でバウンドさせるんだ、ご飯にタレと肉汁が染み込んでさらに美味い」
「どれどれ? ……ほんとだ、タレと肉汁最高!」
噛めば噛むほど甘いご飯……に絡む肉汁。タレをたっぷり浸けて、お肉をご飯に巻いて食べても美味しい。
「ヒーラギ、タレに飽きたら塩で食べると、さっほりして肉がまだまだ食える」
「ほんと、やってみる。……ほんとうだ、塩で食べるとサッパリするけど私はタレが好きかも」
「そうか? 俺が作ったタレを気に入ってくれて嬉しい」
その後は焼いて、食べてと、気付けば二合炊いたご飯もほとんど食べて、貰った牛肉もペロリと二人で平らげていた。
「ヒーラギ、鉄板に残った肉汁でご飯を炒めると絶対に美味いよな」
「ええ、ブラン、絶対に美味しいと想うわ」
鉄板に残った肉汁とカリカリに焼いた脂身と、ご飯を炒めて、最後にお皿に残ったタレと塩胡椒をかけた。
タレの焦げた香ばしい香りが、辺りに立ち込めた。
「できた! ヒーラギ食べよう」
「うん」
二人でスプーンを持って見合った。
「「いただきます!」」
肉汁を吸ったご飯とピリリと効いた塩胡椒。
ご飯のおこげがこれまた香ばしくて美味しくて、二人で無我夢中で食べた。
お肉、ご飯、全て食べきり、残ったのは綺麗になった鉄板だけ。
「はぁ、美味かった」
「ほんと、美味しかったね」
「ブランとブラン嫁、すごい勢いだった……若いってすごいね。僕たちもおいしかったね、スラ」
野菜を全部食べたロンと、溶けた酔っ払いのスラ。
「ニュー、ニュー」
みんなの笑顔はキラキラしていた。
私の質問に嬉しそうにニィーッと笑うブラン。
彼は教えてくれず茶色の液体を見せびらかして、もったいぶった。
「意地悪しないで」
「ククッ、わかった。ヒーラギ聞いて驚け、これはな焼き肉の肉、野菜を数倍うまくする焼肉のタレだ!」
「焼肉のタレ?」
「俺がニンニク、ショウガ、酒とみりん、いくつもの野菜を煮込み、果物を加えて作り出した極上の焼肉のタレだ。……まあ、最初は魔物の肉を美味しく食べたくて、試行錯誤して作ったんだけどな」
「ニュ!」
密封瓶を取ろうとスラがニューッと手を伸ばす。
「おーっとスラ、やはり狙ってきたな。この液体好きスライムめ。だけど、これはダメだ……いまからヒーラギと美味い肉を食べるんだから」
「ニュ……ニュー」
「おい、そんなに残念がるなよ。残ったら後でやるからな、なぁ!」
「ブラン、僕に任せて。スラ、僕の特性果実水あげるから、こっちにおいでよ」
「ニュ?」
特性果実水と聞き"キラリン"と、目を光らせたスラはロンの水筒に飛びついた。ロンはスラを撫でて、コップに果実水を入れてあげた。
「ニュ、ニュ」
「ハハッ、美味いだろう」
「スラはロンに任せて、俺達は肉を焼こう」
ブランは薪を並べカマドを作り魔法で火をつけた。作ったカマドの上に鉄板を置いてしばらく待ち。火で熱した鉄板にブランはお肉の筋切りをして、とったお肉の牛脂を置いた。
鉄板の上で"ジュッ"といい音を出して、筋のお肉が鉄板の上で溶けていく。
「ブラン、美味しい匂いがする。この匂いでご飯食べられるよ」
「早まるなヒーラギ、肉はもっと美味いぞ」
綺麗な色のお肉を持つ、ブランにコクリと頷く。
その横でロンはブラン特性ドレッシングでレタス、キャベツ、キュウリ、トマト、チーズ、硬いパンをちぎった特大野菜サラダを食べて、スラはロンが作った特性果実水を飲み、何故かデロンデロンに溶けていた。
「スラ、新鮮な野菜って美味しいね」
「ニュー……ヒック、ニュ???」
スラの動きが横に伸びたり、デロンデロンに溶けたり、縦伸びになったり、そして陽気に歌いだした。
「ロン師匠……また、スラにお酒を飲ませたな」
「へへッ、僕が作った特性果実水、スラが毎回美味しく飲んでくれるからさ」
「ニュー、ニュ、ニュ」
「スラ、あんまり飲むなよ。溶けてなくなっちまうぞ」
「ニュ!」
わかったと、スラがユラユラ揺れながら答える。
「まったく、面白いな」
「ええ、面白いね」
私たちの、たのしい夕飯の時間は続くのだった。
+
時刻は夕暮れときになり辺りは薄暗くなってきた。
森の開けた場所で、かまどの炎が私達を照らしている、それよりも暗くなってくると、ロンは魔法で明かりを出してくれた。
「師匠、ありがとう。ヒーラギ、肉を焼くぞ!」
「はい、焼きましょう」
私は手にタレと、フォークを持った。
ブランが鉄板にお肉を乗せたとたんに、お肉の焼けるいい音、いい香りをヒーラギに届けた。これまた初めての匂いに私の口の中は大洪水、お行儀悪く何度も喉を鳴らした。
それは肉を間近くで焼くブランもだった。
彼の口はハンバーグのときと同じく、涎でてかっている。グルルッと喉を鳴らして今にも獣に戻りそうな勢いだ。
「ヤベェ、いい肉の匂いが俺を襲う……絶対に美味い!」
「ほんと、いい匂いだね」
「ヒーラギ、もう食べれるぞ」
ブランは焼けたお肉を木のお皿に山盛りに乗せた、私は「いただきます」と皿のお肉を一枚取りタレにつけてパクリと食べた。
「ん、ンン!」
舌が喜ぶ甘い肉汁と油、箸でも切れそうな柔らかなお肉とブランが作ったタレの相性は抜群。口に入れた一瞬にお肉は溶けてなくなってしまった。
「……お肉が消えた? 美味しい、なんなのコレ?」
「クックク、なんなのコレって肉だろ? どれ俺もいただきます……モグモグ、モグモグ、何なんだこれ! やわらけぇ、口の中に旨みを残してすぐに消えちまった」
「なによ、ブランも同じじゃない。もっとお肉を焼いて食べよう」
「そうだな、炊き立てのご飯とも合うぞ」
私のお皿に真っ白な炊き立てのご飯を、ブランはてんこ盛りに乗せてくれた。
「ヒーラギ、肉をタレにくぐらせてご飯の上でバウンドさせるんだ、ご飯にタレと肉汁が染み込んでさらに美味い」
「どれどれ? ……ほんとだ、タレと肉汁最高!」
噛めば噛むほど甘いご飯……に絡む肉汁。タレをたっぷり浸けて、お肉をご飯に巻いて食べても美味しい。
「ヒーラギ、タレに飽きたら塩で食べると、さっほりして肉がまだまだ食える」
「ほんと、やってみる。……ほんとうだ、塩で食べるとサッパリするけど私はタレが好きかも」
「そうか? 俺が作ったタレを気に入ってくれて嬉しい」
その後は焼いて、食べてと、気付けば二合炊いたご飯もほとんど食べて、貰った牛肉もペロリと二人で平らげていた。
「ヒーラギ、鉄板に残った肉汁でご飯を炒めると絶対に美味いよな」
「ええ、ブラン、絶対に美味しいと想うわ」
鉄板に残った肉汁とカリカリに焼いた脂身と、ご飯を炒めて、最後にお皿に残ったタレと塩胡椒をかけた。
タレの焦げた香ばしい香りが、辺りに立ち込めた。
「できた! ヒーラギ食べよう」
「うん」
二人でスプーンを持って見合った。
「「いただきます!」」
肉汁を吸ったご飯とピリリと効いた塩胡椒。
ご飯のおこげがこれまた香ばしくて美味しくて、二人で無我夢中で食べた。
お肉、ご飯、全て食べきり、残ったのは綺麗になった鉄板だけ。
「はぁ、美味かった」
「ほんと、美味しかったね」
「ブランとブラン嫁、すごい勢いだった……若いってすごいね。僕たちもおいしかったね、スラ」
野菜を全部食べたロンと、溶けた酔っ払いのスラ。
「ニュー、ニュー」
みんなの笑顔はキラキラしていた。
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