16 / 37
十五
しおりを挟む
「お昼にしようか?」
レオさんの案内で美味しいと評判の、サンドイッチ屋さんに、連れて行ってもらった。
「レオ、いらっしゃい」
このお店はレオさんのお友達の、熊のティガさんが経営するサンドイッチ屋さん。
店内のディスプレイには、綺麗な断面のサンドイッチが並ぶ。
タマゴサンド、野菜たっぷりサンド、ハムとチーズのサンド。
分厚いお肉のサンドイッチ、フルーツサンド。
ホットドッグもあって、どれもボリュームたっぷりで美味しそう。
これは迷ってしまう。
「ティーさん好きなのを選んで、店の前のテラス席で食べよう」
「たくさんあって迷っちゃう」
「食べきれなかったら、持って帰って今日の夕飯にしよう」
そのレオさんの提案に乗り。
私はタマゴサンドとお肉のサンドに、フルーツサンドと紅茶と。
ついつい、たくさん欲張って選んでしまった。
トレーを見ながら反省。
「ティーさん、頼み過ぎたって思った? 僕もたくさん選んだから、一緒だよ」
レオさんのトレーの上には野菜サンドと、鶏肉のサンド、コロッケサンドにホットドッグ、それにコーヒー。
「ほんと同じ」
「ねえ、同じだろ。ここのサンドイッチは美味しくて、来るとついつい、たくさん買っちゃうんだ。さあ食べよう」
向かい合って座り、テラス席で昼食を楽しんだ。
「もう、お腹いっぱい」
「僕もだ」
その後は本屋に寄ったり、画廊を覗いたり、八百屋で果物を買ったり気が付けば、夕方に差し掛かっていた。
「じゃ、ソフトクリームを食べながら帰ろう」
レオさんの友達、ウサギのニカさんのソフトクリーム屋に寄った。
少し明るめなウサギさん。
「いらっしゃーい、なんにする?」
「私は苺のソフトクリーム」
「僕はバニラで、ニカよろしく」
「はいはーい、レオの可愛い彼女さんにはおまけね」
彼女さんと言われて、苺の果肉も付けてもらった。
「美味しそう、ありがとうございます」
「どういたしまして! レオ、可愛い彼女さんじゃーん」
「お前は、相変わらずだな」
明るく、楽しいレオさんのお友達。
この獣人街はレオさんの知り合いがたくさんいて、みんな優しくてまた来たいな。
「どうしたの? なんだか楽しそうだ」
「レオさんのお友達さんはみんな良い人ばかり、また来たいなって思っていたの」
「わかった、また来ようね」
と、約束をしてくれた。
♢
「レオ、レオ待ちなさい!」
それは私達が王都の門に差し掛かった時、レオさん呼ぶ女性の声と、一台の馬車が近くに止まった。
「アイリス様か……はぁ、ティーさんごめんね」
レオさんのお知り合いの女性? アイリス様?
馬車から従者に手を借りて、綺麗な貴族の女性が降りてきて、レオさんに抱きつこうとした。
しかし、レオさんは迎える事をせず、一歩下がり私の手を掴み、頭を下げた。
「久しぶりなのに連れないわね。なに照れてるの? ところで、婚約者の私を差し置いて、レオはここで何してたのよ」
婚約者と言い。
レオさんの隣にいる私をギロリと睨んだ。
「前にも言いましたが、僕はアイリス様の婚約者ではありません。書類も旦那様にお返ししました」
「そうよ、なんで書かないの? 私と婚約すれば。誰もが狙う、公爵家の跡取りになれるのよ!」
「僕には興味ありません。第一あなた様は僕の獣人の姿が見にくい嫌だと、おっしゃった」
レオさんの獣人の姿が醜い?
「今のあなたは醜くないわ。その姿でいいじゃない。その姿の貴方を私は好きなのよ」
「この姿は、ここでの生活のためにしているだけで、僕は獣人の姿が本当の僕だ。僕達の家に帰ろうティーさん」
私の手を引き王都の門に行こうとする。
「レオ、待ちなさいよ、そんな田舎娘より私の方が素敵よ。書類を書き婚約者になれば、私の他に、何でも好きな様に貴方の手に入るわ! その子を妾にしたっていい」
「馬鹿な事を言うな! ティーさんを妾だと。僕はあなた様から何もいらない。僕には彼女がいるだけで、幸せだなんだ」
「レオさん」
私を見て微笑んでくれた。
それに、お嬢様はギリッと歯軋りを立てた。
「そんなの嘘よ! レオは私のこと好きだったくせに。そんな子よりも、綺麗な私が選ばれないはずがないわ! 今も貴方は私のことが好きなはずよ」
「今の僕は好きではありません。いつの頃の話をしているのですか? あなた様は……あなた様と釣り合ったお方と婚約なり、結婚をした方がいい。僕では無理です」
礼をしてお後の門をくぐる。後ろで名前を呼ばれても振り向かず、レオさんは私の手を引いた。
幾分か歩き畑道に入ってから、ふうっと息を吐く。レオさんを見上げても下からじゃ、真っ直ぐ前をむき歩く、彼の表情が見えない。
『私のことが好きだったくせに!』
レオさんはあの綺麗な人を好きだったんだ。少しの沈黙が過ぎて、レオさんがポツリと漏らす。
「ティーさんは、どっちの僕がいい?」
「えっ?」
小さな声だけど私の耳に届いた。
どっち?
「レオさん! どっちってなんですか? どっちもレオさんなのに、選ぶ事なんて出来ないわ! 私はどっちのレオさんも………⁉︎」
好き。
心にはっきりと浮かんだ。
優しく、私をあの場所から助けてくれた。いつも私を、大きな体で包んでくれる。
私は、レオさんを好きなんだ。
「どっちの僕もなに? 教えて」
「えっ」
私が言うこと、レオさんはわかってるくせに。
さっきから、声が弾んで、笑って、レオさんの目尻下がってるわ。
「意地悪だったかな、ごめんね。僕は君の口から聞きたいんだ」
身体中、真っ赤な私を見て、謝りながらも、期待するレオさんの瞳が覗く。
「わ、私はもふもふライオンのレオさんも、今のレオさんも、レオさんの全てが、だい……きゃっ」
大好き、と言う前に我慢できなかった、レオさんに抱きしめられた。
「嬉しい! 僕もだ、ティ。君が好きだ」
急いで、帰ろうとお姫様抱っこをされたのだった。
レオさんの案内で美味しいと評判の、サンドイッチ屋さんに、連れて行ってもらった。
「レオ、いらっしゃい」
このお店はレオさんのお友達の、熊のティガさんが経営するサンドイッチ屋さん。
店内のディスプレイには、綺麗な断面のサンドイッチが並ぶ。
タマゴサンド、野菜たっぷりサンド、ハムとチーズのサンド。
分厚いお肉のサンドイッチ、フルーツサンド。
ホットドッグもあって、どれもボリュームたっぷりで美味しそう。
これは迷ってしまう。
「ティーさん好きなのを選んで、店の前のテラス席で食べよう」
「たくさんあって迷っちゃう」
「食べきれなかったら、持って帰って今日の夕飯にしよう」
そのレオさんの提案に乗り。
私はタマゴサンドとお肉のサンドに、フルーツサンドと紅茶と。
ついつい、たくさん欲張って選んでしまった。
トレーを見ながら反省。
「ティーさん、頼み過ぎたって思った? 僕もたくさん選んだから、一緒だよ」
レオさんのトレーの上には野菜サンドと、鶏肉のサンド、コロッケサンドにホットドッグ、それにコーヒー。
「ほんと同じ」
「ねえ、同じだろ。ここのサンドイッチは美味しくて、来るとついつい、たくさん買っちゃうんだ。さあ食べよう」
向かい合って座り、テラス席で昼食を楽しんだ。
「もう、お腹いっぱい」
「僕もだ」
その後は本屋に寄ったり、画廊を覗いたり、八百屋で果物を買ったり気が付けば、夕方に差し掛かっていた。
「じゃ、ソフトクリームを食べながら帰ろう」
レオさんの友達、ウサギのニカさんのソフトクリーム屋に寄った。
少し明るめなウサギさん。
「いらっしゃーい、なんにする?」
「私は苺のソフトクリーム」
「僕はバニラで、ニカよろしく」
「はいはーい、レオの可愛い彼女さんにはおまけね」
彼女さんと言われて、苺の果肉も付けてもらった。
「美味しそう、ありがとうございます」
「どういたしまして! レオ、可愛い彼女さんじゃーん」
「お前は、相変わらずだな」
明るく、楽しいレオさんのお友達。
この獣人街はレオさんの知り合いがたくさんいて、みんな優しくてまた来たいな。
「どうしたの? なんだか楽しそうだ」
「レオさんのお友達さんはみんな良い人ばかり、また来たいなって思っていたの」
「わかった、また来ようね」
と、約束をしてくれた。
♢
「レオ、レオ待ちなさい!」
それは私達が王都の門に差し掛かった時、レオさん呼ぶ女性の声と、一台の馬車が近くに止まった。
「アイリス様か……はぁ、ティーさんごめんね」
レオさんのお知り合いの女性? アイリス様?
馬車から従者に手を借りて、綺麗な貴族の女性が降りてきて、レオさんに抱きつこうとした。
しかし、レオさんは迎える事をせず、一歩下がり私の手を掴み、頭を下げた。
「久しぶりなのに連れないわね。なに照れてるの? ところで、婚約者の私を差し置いて、レオはここで何してたのよ」
婚約者と言い。
レオさんの隣にいる私をギロリと睨んだ。
「前にも言いましたが、僕はアイリス様の婚約者ではありません。書類も旦那様にお返ししました」
「そうよ、なんで書かないの? 私と婚約すれば。誰もが狙う、公爵家の跡取りになれるのよ!」
「僕には興味ありません。第一あなた様は僕の獣人の姿が見にくい嫌だと、おっしゃった」
レオさんの獣人の姿が醜い?
「今のあなたは醜くないわ。その姿でいいじゃない。その姿の貴方を私は好きなのよ」
「この姿は、ここでの生活のためにしているだけで、僕は獣人の姿が本当の僕だ。僕達の家に帰ろうティーさん」
私の手を引き王都の門に行こうとする。
「レオ、待ちなさいよ、そんな田舎娘より私の方が素敵よ。書類を書き婚約者になれば、私の他に、何でも好きな様に貴方の手に入るわ! その子を妾にしたっていい」
「馬鹿な事を言うな! ティーさんを妾だと。僕はあなた様から何もいらない。僕には彼女がいるだけで、幸せだなんだ」
「レオさん」
私を見て微笑んでくれた。
それに、お嬢様はギリッと歯軋りを立てた。
「そんなの嘘よ! レオは私のこと好きだったくせに。そんな子よりも、綺麗な私が選ばれないはずがないわ! 今も貴方は私のことが好きなはずよ」
「今の僕は好きではありません。いつの頃の話をしているのですか? あなた様は……あなた様と釣り合ったお方と婚約なり、結婚をした方がいい。僕では無理です」
礼をしてお後の門をくぐる。後ろで名前を呼ばれても振り向かず、レオさんは私の手を引いた。
幾分か歩き畑道に入ってから、ふうっと息を吐く。レオさんを見上げても下からじゃ、真っ直ぐ前をむき歩く、彼の表情が見えない。
『私のことが好きだったくせに!』
レオさんはあの綺麗な人を好きだったんだ。少しの沈黙が過ぎて、レオさんがポツリと漏らす。
「ティーさんは、どっちの僕がいい?」
「えっ?」
小さな声だけど私の耳に届いた。
どっち?
「レオさん! どっちってなんですか? どっちもレオさんなのに、選ぶ事なんて出来ないわ! 私はどっちのレオさんも………⁉︎」
好き。
心にはっきりと浮かんだ。
優しく、私をあの場所から助けてくれた。いつも私を、大きな体で包んでくれる。
私は、レオさんを好きなんだ。
「どっちの僕もなに? 教えて」
「えっ」
私が言うこと、レオさんはわかってるくせに。
さっきから、声が弾んで、笑って、レオさんの目尻下がってるわ。
「意地悪だったかな、ごめんね。僕は君の口から聞きたいんだ」
身体中、真っ赤な私を見て、謝りながらも、期待するレオさんの瞳が覗く。
「わ、私はもふもふライオンのレオさんも、今のレオさんも、レオさんの全てが、だい……きゃっ」
大好き、と言う前に我慢できなかった、レオさんに抱きしめられた。
「嬉しい! 僕もだ、ティ。君が好きだ」
急いで、帰ろうとお姫様抱っこをされたのだった。
0
お気に入りに追加
640
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢は始祖竜の母となる
葉柚
ファンタジー
にゃんこ大好きな私はいつの間にか乙女ゲームの世界に転生していたようです。
しかも、なんと悪役令嬢として転生してしまったようです。
どうせ転生するのであればモブがよかったです。
この乙女ゲームでは精霊の卵を育てる必要があるんですが・・・。
精霊の卵が孵ったら悪役令嬢役の私は死んでしまうではないですか。
だって、悪役令嬢が育てた卵からは邪竜が孵るんですよ・・・?
あれ?
そう言えば邪竜が孵ったら、世界の人口が1/3まで減るんでした。
邪竜が生まれてこないようにするにはどうしたらいいんでしょう!?
変態婚約者を無事妹に奪わせて婚約破棄されたので気ままな城下町ライフを送っていたらなぜだか王太子に溺愛されることになってしまいました?!
utsugi
恋愛
私、こんなにも婚約者として貴方に尽くしてまいりましたのにひどすぎますわ!(笑)
妹に婚約者を奪われ婚約破棄された令嬢マリアベルは悲しみのあまり(?)生家を抜け出し城下町で庶民として気ままな生活を送ることになった。身分を隠して自由に生きようと思っていたのにひょんなことから光魔法の能力が開花し半強制的に魔法学校に入学させられることに。そのうちなぜか王太子から溺愛されるようになったけれど王太子にはなにやら秘密がありそうで……?!
※適宜内容を修正する場合があります
【完結】婚約破棄される前に私は毒を呷って死にます!当然でしょう?私は王太子妃になるはずだったんですから。どの道、只ではすみません。
つくも茄子
恋愛
フリッツ王太子の婚約者が毒を呷った。
彼女は筆頭公爵家のアレクサンドラ・ウジェーヌ・ヘッセン。
なぜ、彼女は毒を自ら飲み干したのか?
それは婚約者のフリッツ王太子からの婚約破棄が原因であった。
恋人の男爵令嬢を正妃にするためにアレクサンドラを罠に嵌めようとしたのだ。
その中の一人は、アレクサンドラの実弟もいた。
更に宰相の息子と近衛騎士団長の嫡男も、王太子と男爵令嬢の味方であった。
婚約者として王家の全てを知るアレクサンドラは、このまま婚約破棄が成立されればどうなるのかを知っていた。そして自分がどういう立場なのかも痛いほど理解していたのだ。
生死の境から生還したアレクサンドラが目を覚ました時には、全てが様変わりしていた。国の将来のため、必要な処置であった。
婚約破棄を宣言した王太子達のその後は、彼らが思い描いていたバラ色の人生ではなかった。
後悔、悲しみ、憎悪、果てしない負の連鎖の果てに、彼らが手にしたものとは。
「小説家になろう」「カクヨム」「ノベルバ」にも投稿しています。
【コミカライズ決定】地味令嬢は冤罪で処刑されて逆行転生したので、華麗な悪女を目指します!~目隠れ美形の天才王子に溺愛されまして~
胡蝶乃夢
恋愛
婚約者である王太子の望む通り『理想の淑女』として尽くしてきたにも関わらず、婚約破棄された挙句に冤罪で処刑されてしまった公爵令嬢ガーネット。
時間が遡り目覚めたガーネットは、二度と自分を犠牲にして尽くしたりしないと怒り、今度は自分勝手に生きる『華麗な悪女』になると決意する。
王太子の弟であるルベリウス王子にガーネットは留学をやめて傍にいて欲しいと願う。
処刑された時、留学中でいなかった彼がガーネットの傍にいることで運命は大きく変わっていく。
これは、不憫な地味令嬢が華麗な悪女へと変貌して周囲を魅了し、幼馴染の天才王子にも溺愛され、ざまぁして幸せになる物語です。
【完結済】冷血公爵様の家で働くことになりまして~婚約破棄された侯爵令嬢ですが公爵様の侍女として働いています。なぜか溺愛され離してくれません~
北城らんまる
恋愛
**HOTランキング11位入り! ありがとうございます!**
「薄気味悪い魔女め。おまえの悪行をここにて読み上げ、断罪する」
侯爵令嬢であるレティシア・ランドハルスは、ある日、婚約者の男から魔女と断罪され、婚約破棄を言い渡される。父に勘当されたレティシアだったが、それは娘の幸せを考えて、あえてしたことだった。父の手紙に書かれていた住所に向かうと、そこはなんと冷血と知られるルヴォンヒルテ次期公爵のジルクスが一人で住んでいる別荘だった。
「あなたの侍女になります」
「本気か?」
匿ってもらうだけの女になりたくない。
レティシアはルヴォンヒルテ次期公爵の見習い侍女として、第二の人生を歩み始めた。
一方その頃、レティシアを魔女と断罪した元婚約者には、不穏な影が忍び寄っていた。
レティシアが作っていたお守りが、実は元婚約者の身を魔物から守っていたのだ。そんなことも知らない元婚約者には、どんどん不幸なことが起こり始め……。
※ざまぁ要素あり(主人公が何かをするわけではありません)
※設定はゆるふわ。
※3万文字で終わります
※全話投稿済です
【完結】許婚の子爵令息から婚約破棄を宣言されましたが、それを知った公爵家の幼馴染から溺愛されるようになりました
八重
恋愛
「ソフィ・ルヴェリエ! 貴様とは婚約破棄する!」
子爵令息エミール・エストレが言うには、侯爵令嬢から好意を抱かれており、男としてそれに応えねばならないというのだ。
失意のどん底に突き落とされたソフィ。
しかし、婚約破棄をきっかけに幼馴染の公爵令息ジル・ルノアールから溺愛されることに!
一方、エミールの両親はソフィとの婚約破棄を知って大激怒。
エミールの両親の命令で『好意の証拠』を探すが、侯爵令嬢からの好意は彼の勘違いだった。
なんとかして侯爵令嬢を口説くが、婚約者のいる彼女がなびくはずもなく……。
焦ったエミールはソフィに復縁を求めるが、時すでに遅し──
【完結】愛を知らない伯爵令嬢は執着激重王太子の愛を一身に受ける。
扇 レンナ
恋愛
スパダリ系執着王太子×愛を知らない純情令嬢――婚約破棄から始まる、極上の恋
伯爵令嬢テレジアは小さな頃から両親に《次期公爵閣下の婚約者》という価値しか見出してもらえなかった。
それでもその利用価値に縋っていたテレジアだが、努力も虚しく婚約破棄を突きつけられる。
途方に暮れるテレジアを助けたのは、留学中だったはずの王太子ラインヴァルト。彼は何故かテレジアに「好きだ」と告げて、熱烈に愛してくれる。
その真意が、テレジアにはわからなくて……。
*hotランキング 最高68位ありがとうございます♡
▼掲載先→ベリーズカフェ、エブリスタ、アルファポリス
[完結]婚約破棄してください。そして私にもう関わらないで
みちこ
恋愛
妹ばかり溺愛する両親、妹は思い通りにならないと泣いて私の事を責める
婚約者も妹の味方、そんな私の味方になってくれる人はお兄様と伯父さんと伯母さんとお祖父様とお祖母様
私を愛してくれる人の為にももう自由になります
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる