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墓荒らし
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アンデッド襲撃事件から数日。
あれほど阿鼻叫喚だった町は落ち着きを取り戻し、いつもの平和な町の日常へと戻っておりました。
クルトさんも大分動けるようになりましたが、負けたのが余程悔しかったらしく、剣を手にし毎日何処かへ行っては一人稽古を付けているようです。
しかし、稽古をしているのはクルトさんだけではありません。
今回の襲撃で敵と力の差がある事が明白となりました。その為、誰言うとでもなく自分の力を磨く鍛錬をし始めました。
当然私も例外ではありません。
本日はニルスさんに相手を頼みました。
ニルスさんの腕前は一応買っているんです。あんなのでも元NO.1の方ですからね。
剣の具合を確認し、ニルスさんと共に外へ出る為『マム』へと上がっていくと、何やら店内が騒がしいです。
「あっ!!いたいた!!マリー!!」
私が顔を出すなり名を呼んだのは、隠密部隊所属エルさんでした。
エルさんを見るなり、私が苦虫を潰したような顔をしたのが分かったのでしょう。ニルスさんが私の前に出てきて庇ってくれました。
「……ちょっと邪魔。退いてくれる?」
ニルスさんを威嚇しながらエルさんが仰いました。
まあ、当然ニルスさんが黙っている訳もなく……
「初めて会う人間にその態度?挨拶も出来ないなんて獣以下だね」
──あぁ、また面倒な事になりましたね……
「はあ?お前にそんな事言われる筋合いはないけど?」
「獣以下の奴が何言っても怖くないんですけど-」
エルさんとニルスさんが睨み合い、今にも一発触発寸前です。
私はすぐに合間に入り、二人に落ち着くよう言いますが、全く聞く耳持ちません。
それどころか私を合間にいるのにも関わらず、お二人は距離を詰めてくるので、お二人に挟まれる形となり、只今窒息しそうな勢いです。
「んっ!!んんんん!!」
私を押し潰している正面はエルさんだったので、エルさんの胸を必死に叩きますが「ちょっとマリー待ってて」と手を拘束され全くこちらに気づきません。
──このままでは、本気で窒息してしまいます!!
こうなれば、仕方がありません。
殿方の大事な部分を蹴りあげようとした瞬間──……
「たのもーーー!!!」
バンッ!!と勢いよく扉が開き、誰かが入ってきた模様。
その方のお陰でお二人の動きが止まり、ようやく脱出出来ました。
「すーはー」と肺に息を送り込み生きていることを確かめます。
そして、悪意はなくとも私を窒息死寸前まで追い込んだお二人にはしっかりお返しをいたしませんとね?
ニコッと微笑みながらエルさんとニルスさんに向き合うと、何かを察した様で逃げようとしたところをしっかり捕獲。
只今、宙吊りの刑に処しております。
そんな事をしていると、ゴリさんが「なんだか騒がしいな」と店内に入ってきました。
すると、私の命を救ってくれた方がゴリさんに気づき目を輝かせました。
──と言うか、この女性は……
「──ルッツ……隊長……」
「げっ、お前は──」
「隊長-----!!!!!」
歓喜してゴリさんに飛びついたのは先日、殿下に紹介された隠密部隊の隊長キャリー様……ですよね?
いや、初めてお会いした時とは印象が大分違うので戸惑っておるのですが、それは私だけでは無かったようでエルさんも上司の変貌ぶりに固まっております。
──いえ、それよりも、キャリー様はゴリさんの事なんと仰いました?
「隊長」と聞こえたのですが……
しかし、今聞ける状況でないのは分かっております。
とりあえずキャリー様が落ち着くのを待ちましょう……
あれほど阿鼻叫喚だった町は落ち着きを取り戻し、いつもの平和な町の日常へと戻っておりました。
クルトさんも大分動けるようになりましたが、負けたのが余程悔しかったらしく、剣を手にし毎日何処かへ行っては一人稽古を付けているようです。
しかし、稽古をしているのはクルトさんだけではありません。
今回の襲撃で敵と力の差がある事が明白となりました。その為、誰言うとでもなく自分の力を磨く鍛錬をし始めました。
当然私も例外ではありません。
本日はニルスさんに相手を頼みました。
ニルスさんの腕前は一応買っているんです。あんなのでも元NO.1の方ですからね。
剣の具合を確認し、ニルスさんと共に外へ出る為『マム』へと上がっていくと、何やら店内が騒がしいです。
「あっ!!いたいた!!マリー!!」
私が顔を出すなり名を呼んだのは、隠密部隊所属エルさんでした。
エルさんを見るなり、私が苦虫を潰したような顔をしたのが分かったのでしょう。ニルスさんが私の前に出てきて庇ってくれました。
「……ちょっと邪魔。退いてくれる?」
ニルスさんを威嚇しながらエルさんが仰いました。
まあ、当然ニルスさんが黙っている訳もなく……
「初めて会う人間にその態度?挨拶も出来ないなんて獣以下だね」
──あぁ、また面倒な事になりましたね……
「はあ?お前にそんな事言われる筋合いはないけど?」
「獣以下の奴が何言っても怖くないんですけど-」
エルさんとニルスさんが睨み合い、今にも一発触発寸前です。
私はすぐに合間に入り、二人に落ち着くよう言いますが、全く聞く耳持ちません。
それどころか私を合間にいるのにも関わらず、お二人は距離を詰めてくるので、お二人に挟まれる形となり、只今窒息しそうな勢いです。
「んっ!!んんんん!!」
私を押し潰している正面はエルさんだったので、エルさんの胸を必死に叩きますが「ちょっとマリー待ってて」と手を拘束され全くこちらに気づきません。
──このままでは、本気で窒息してしまいます!!
こうなれば、仕方がありません。
殿方の大事な部分を蹴りあげようとした瞬間──……
「たのもーーー!!!」
バンッ!!と勢いよく扉が開き、誰かが入ってきた模様。
その方のお陰でお二人の動きが止まり、ようやく脱出出来ました。
「すーはー」と肺に息を送り込み生きていることを確かめます。
そして、悪意はなくとも私を窒息死寸前まで追い込んだお二人にはしっかりお返しをいたしませんとね?
ニコッと微笑みながらエルさんとニルスさんに向き合うと、何かを察した様で逃げようとしたところをしっかり捕獲。
只今、宙吊りの刑に処しております。
そんな事をしていると、ゴリさんが「なんだか騒がしいな」と店内に入ってきました。
すると、私の命を救ってくれた方がゴリさんに気づき目を輝かせました。
──と言うか、この女性は……
「──ルッツ……隊長……」
「げっ、お前は──」
「隊長-----!!!!!」
歓喜してゴリさんに飛びついたのは先日、殿下に紹介された隠密部隊の隊長キャリー様……ですよね?
いや、初めてお会いした時とは印象が大分違うので戸惑っておるのですが、それは私だけでは無かったようでエルさんも上司の変貌ぶりに固まっております。
──いえ、それよりも、キャリー様はゴリさんの事なんと仰いました?
「隊長」と聞こえたのですが……
しかし、今聞ける状況でないのは分かっております。
とりあえずキャリー様が落ち着くのを待ちましょう……
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