2 / 11
第1話
しおりを挟む
屋敷を出た私達は隣町へと移動し、とりあえず住み込みで働けるような場所を探そうと、紹介所へやって来た。
けれど、職歴のない私を雇ってくれそうな所はなく、諦めて紹介所を出た。
「……やっぱり、箱入り娘の世間知らずが安易な考えするもんじゃないわね……」
気づくとそんな言葉が出ていた。
伯爵邸を出たことを後悔している訳では無い。
令嬢でいる時にもっと世間の事に目を向けていなかった自身の未熟さに嫌気がしたのだ。
まあ、当時の私が周りの事まで気を配れたかと言えば答えはノーだけど。
「おっ、リズ。あそこあそこ」
肩を叩きながら私を呼ぶクロの視線の先には『従業員募集』の看板。
その店は……
「……薬屋?」
私は薬草に関しての知識はそれなりに教え込まれたが、実物を見た事も触れたこともない。
そんな私が薬屋?という不安はあったが、わがままを言っている場合ではない事は承知している。
店のノブに手をかけ、カランカランと客が来たことを知らせる鈴がなった。
中はアルコールの匂いと薬草特有の匂いが漂っていた。
「おや?若いお嬢さんがめずらしいな。どうしたんだい?」
やって来たのは眼鏡をかけた年老いたおじいさんだった。
優しく小さい子供に問いかけるような口調で言うおじいさんを見て、私の不安は吹き飛んだ。
そこで、思い切って聞いてみることにした。
「……あの、外の看板を見てきたのですが……」
「従業員募集のかい?」
「はい」
やはり、駄目だろうか……
そんな思いが頭を掠めた。
「……そうかい。まあ、座りなさい。今お茶を入れるから」
一瞬で何かを察した様な感じで私に座るよう促すと、おじいさんはお茶を入れに奥へと行ってしまった。
残された私はフーと息を吐いて椅子に腰かけた。
「どうした?疲れたか?」
「……いや、優しそうなおじいさんだと思って……」
「そうか?普通やろ?」
私にはその普通がない。
あんなに穏やかな笑顔を今までに一度も見たことがない。
「リズ。君はもう、伯爵家の娘でも令嬢でもないんよ?これ以上自分を苦しめる必要はあらへん」
俯く私の頭にポンッと優しく手が置かれた。
「……――その言葉、死神としてはどうかと思うわよ?」
心が壊れている私には、そんな優しい言葉を掛けられても棘のあるような言い方しかできなかった。
クロはそんな私の気持ちが分かっているのか怒りもせず微笑んでいるだけだった。
「おや?おかしいな。話し声が聞こえたんだが……」
おじいさんが奥から戻ってくると、その手にある盆にはカップが三つ乗っていた。
クロが他の人に見えないと言っていたのは本当だったようだ。
戸惑っているおじいさんに誤魔化すように「すみません。独り言です……」なんて苦し紛れの言い訳をしたが、その言葉を疑うことなく信じてくれた。
「………それで、お嬢さんはどこのご令嬢だい?」
やはり気づかれていた。
「訳アリのお嬢さんだと取るが……どうだい?」
おじいさんの目は確信を付いたように鋭い目をしていた。
その目はお父様を彷彿とさせるものだった。
思わず身体が恐縮し声を出せないでいると、フワッと私に覆いかぶさるようにクロが抱きしめて耳元で「大丈夫や。僕がおる」そう囁いてくれた。
その言葉に私の心が一瞬暖かくなったような気がして、意を決して口を開いた。
「おじいさんの言う通り、私はシュミレット伯爵家の娘でした」
「でした?」
「はい。私は父に絶縁を言い渡され家を追い出された身です。今の私はただの平民の娘です」
「なるほど……それでこの町に?」
「……はい」
おじいさんはそれ以上何も聞かず黙ってしまった。
その沈黙がおじいさんの答えのような気がして、それならここから早く出て他を探そうと椅子から立ち上がりお礼を言おうとしたら、手を握られた。
「ここを出て行く当てはあるのかい?」
「……いえ」
「それなら、ここにいればいい。こんな老いぼれと一緒でよければだがな?」
そう悪戯に笑ったおじいさんを見て、何故か涙がこぼれた。
その涙を見たおじいさんとクロが驚いたが、それ以上に私自身が驚いた。
今までどんなに罵られても侮辱されても涙を流したことなどなかった。
だから、この涙の理由が分からない。
「辛かったんだな……今日はもうお休み」
そう言いながら私の顔の前に手を差し出し瞼を閉じるような仕草をすると、フッと意識がそこで途切れた。
❖❖❖
次に目を覚ましたのは朝日が昇ったころだった。
「起きたか?」
ベッドの横から声がかかった。
振り向くと椅子に座っているが、その椅子と一緒に浮遊しているクロの姿があった。
「……おじいさんに見られたホラーだから椅子と一緒に浮くのはやめてくれる?」
「女の部屋にノックせず入ってくるほど非常識じゃないやろ」
「確かにそうね……じゃあ、あんたは非常識ってことね」
「僕はええんですぅ」
その根拠はどこにあるんだと呆れたが、いちいち言い返していたらキリがない。
「……私はどれぐらい寝てた?おじいさんに手のが目の前に差し出されたのまでは覚えてるんだけど」
「あのジジィが薬嗅がせて眠らせたんよ。ああ、リズが心配するほど寝とらへんよ。昨日の今日や」
クロの言葉を聞いて安心した。
勤務初日から寝坊なんて、おじいさんの好意を無碍にできないから。
私は急いでベッドから下りると、身支度を始めた。
暫くすると、ドアをノックする音が聞こえドアを開けるとおじいさんが朝食を持って来てくれていた。
「具合はどうだい?朝食は食べれそうかい?」
「はい。ありがとうございます」
頭を下げ、朝食を受け取った。
パンに野菜スープという簡素のものだが、伯爵邸で食べた豪華な食事よりもおいしかった。
おじいさんは私が食べる姿を見て安心したようで「それを食べ終わったら、さっそく働いてもらおうか」と言って部屋を出て行った。
けれど、職歴のない私を雇ってくれそうな所はなく、諦めて紹介所を出た。
「……やっぱり、箱入り娘の世間知らずが安易な考えするもんじゃないわね……」
気づくとそんな言葉が出ていた。
伯爵邸を出たことを後悔している訳では無い。
令嬢でいる時にもっと世間の事に目を向けていなかった自身の未熟さに嫌気がしたのだ。
まあ、当時の私が周りの事まで気を配れたかと言えば答えはノーだけど。
「おっ、リズ。あそこあそこ」
肩を叩きながら私を呼ぶクロの視線の先には『従業員募集』の看板。
その店は……
「……薬屋?」
私は薬草に関しての知識はそれなりに教え込まれたが、実物を見た事も触れたこともない。
そんな私が薬屋?という不安はあったが、わがままを言っている場合ではない事は承知している。
店のノブに手をかけ、カランカランと客が来たことを知らせる鈴がなった。
中はアルコールの匂いと薬草特有の匂いが漂っていた。
「おや?若いお嬢さんがめずらしいな。どうしたんだい?」
やって来たのは眼鏡をかけた年老いたおじいさんだった。
優しく小さい子供に問いかけるような口調で言うおじいさんを見て、私の不安は吹き飛んだ。
そこで、思い切って聞いてみることにした。
「……あの、外の看板を見てきたのですが……」
「従業員募集のかい?」
「はい」
やはり、駄目だろうか……
そんな思いが頭を掠めた。
「……そうかい。まあ、座りなさい。今お茶を入れるから」
一瞬で何かを察した様な感じで私に座るよう促すと、おじいさんはお茶を入れに奥へと行ってしまった。
残された私はフーと息を吐いて椅子に腰かけた。
「どうした?疲れたか?」
「……いや、優しそうなおじいさんだと思って……」
「そうか?普通やろ?」
私にはその普通がない。
あんなに穏やかな笑顔を今までに一度も見たことがない。
「リズ。君はもう、伯爵家の娘でも令嬢でもないんよ?これ以上自分を苦しめる必要はあらへん」
俯く私の頭にポンッと優しく手が置かれた。
「……――その言葉、死神としてはどうかと思うわよ?」
心が壊れている私には、そんな優しい言葉を掛けられても棘のあるような言い方しかできなかった。
クロはそんな私の気持ちが分かっているのか怒りもせず微笑んでいるだけだった。
「おや?おかしいな。話し声が聞こえたんだが……」
おじいさんが奥から戻ってくると、その手にある盆にはカップが三つ乗っていた。
クロが他の人に見えないと言っていたのは本当だったようだ。
戸惑っているおじいさんに誤魔化すように「すみません。独り言です……」なんて苦し紛れの言い訳をしたが、その言葉を疑うことなく信じてくれた。
「………それで、お嬢さんはどこのご令嬢だい?」
やはり気づかれていた。
「訳アリのお嬢さんだと取るが……どうだい?」
おじいさんの目は確信を付いたように鋭い目をしていた。
その目はお父様を彷彿とさせるものだった。
思わず身体が恐縮し声を出せないでいると、フワッと私に覆いかぶさるようにクロが抱きしめて耳元で「大丈夫や。僕がおる」そう囁いてくれた。
その言葉に私の心が一瞬暖かくなったような気がして、意を決して口を開いた。
「おじいさんの言う通り、私はシュミレット伯爵家の娘でした」
「でした?」
「はい。私は父に絶縁を言い渡され家を追い出された身です。今の私はただの平民の娘です」
「なるほど……それでこの町に?」
「……はい」
おじいさんはそれ以上何も聞かず黙ってしまった。
その沈黙がおじいさんの答えのような気がして、それならここから早く出て他を探そうと椅子から立ち上がりお礼を言おうとしたら、手を握られた。
「ここを出て行く当てはあるのかい?」
「……いえ」
「それなら、ここにいればいい。こんな老いぼれと一緒でよければだがな?」
そう悪戯に笑ったおじいさんを見て、何故か涙がこぼれた。
その涙を見たおじいさんとクロが驚いたが、それ以上に私自身が驚いた。
今までどんなに罵られても侮辱されても涙を流したことなどなかった。
だから、この涙の理由が分からない。
「辛かったんだな……今日はもうお休み」
そう言いながら私の顔の前に手を差し出し瞼を閉じるような仕草をすると、フッと意識がそこで途切れた。
❖❖❖
次に目を覚ましたのは朝日が昇ったころだった。
「起きたか?」
ベッドの横から声がかかった。
振り向くと椅子に座っているが、その椅子と一緒に浮遊しているクロの姿があった。
「……おじいさんに見られたホラーだから椅子と一緒に浮くのはやめてくれる?」
「女の部屋にノックせず入ってくるほど非常識じゃないやろ」
「確かにそうね……じゃあ、あんたは非常識ってことね」
「僕はええんですぅ」
その根拠はどこにあるんだと呆れたが、いちいち言い返していたらキリがない。
「……私はどれぐらい寝てた?おじいさんに手のが目の前に差し出されたのまでは覚えてるんだけど」
「あのジジィが薬嗅がせて眠らせたんよ。ああ、リズが心配するほど寝とらへんよ。昨日の今日や」
クロの言葉を聞いて安心した。
勤務初日から寝坊なんて、おじいさんの好意を無碍にできないから。
私は急いでベッドから下りると、身支度を始めた。
暫くすると、ドアをノックする音が聞こえドアを開けるとおじいさんが朝食を持って来てくれていた。
「具合はどうだい?朝食は食べれそうかい?」
「はい。ありがとうございます」
頭を下げ、朝食を受け取った。
パンに野菜スープという簡素のものだが、伯爵邸で食べた豪華な食事よりもおいしかった。
おじいさんは私が食べる姿を見て安心したようで「それを食べ終わったら、さっそく働いてもらおうか」と言って部屋を出て行った。
10
お気に入りに追加
54
あなたにおすすめの小説
踏み台令嬢はへこたれない
三屋城衣智子
恋愛
「婚約破棄してくれ!」
公爵令嬢のメルティアーラは婚約者からの何度目かの申し出を受けていたーー。
春、学院に入学しいつしかついたあだ名は踏み台令嬢。……幸せを運んでいますのに、その名付けはあんまりでは……。
そう思いつつも学院生活を満喫していたら、噂を聞きつけた第三王子がチラチラこっちを見ている。しかもうっかり婚約者になってしまったわ……?!?
これは無自覚に他人の踏み台になって引っ張り上げる主人公が、たまにしょげては踏ん張りながらやっぱり周りを幸せにしたりやっと自分も幸せになったりするかもしれない物語。
「わたくし、甘い砂を吐くのには慣れておりますの」
ーー踏み台令嬢は今日も誰かを幸せにする。
なろうでも投稿しています。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
神様の手違いで、おまけの転生?!お詫びにチートと無口な騎士団長もらっちゃいました?!
カヨワイさつき
恋愛
最初は、日本人で受験の日に何かにぶつかり死亡。次は、何かの討伐中に、死亡。次に目覚めたら、見知らぬ聖女のそばに、ポツンとおまけの召喚?あまりにも、不細工な為にその場から追い出されてしまった。
前世の記憶はあるものの、どれをとっても短命、不幸な出来事ばかりだった。
全てはドジで少し変なナルシストの神様の手違いだっ。おまけの転生?お詫びにチートと無口で不器用な騎士団長もらっちゃいました。今度こそ、幸せになるかもしれません?!
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【コミカライズ】今夜中に婚約破棄してもらわナイト
待鳥園子
恋愛
気がつけば私、悪役令嬢に転生してしまったらしい。
不幸なことに記憶を取り戻したのが、なんと断罪不可避の婚約破棄される予定の、その日の朝だった!
けど、後日談に書かれていた悪役令嬢の末路は珍しくぬるい。都会好きで派手好きな彼女はヒロインをいじめた罰として、都会を離れて静かな田舎で暮らすことになるだけ。
前世から筋金入りの陰キャな私は、華やかな社交界なんか興味ないし、のんびり田舎暮らしも悪くない。罰でもなく、単なるご褒美。文句など一言も言わずに、潔く婚約破棄されましょう。
……えっ! ヒロインも探しているし、私の婚約者会場に不在なんだけど……私と婚約破棄する予定の王子様、どこに行ったのか、誰か知りませんか?!
♡コミカライズされることになりました。詳細は追って発表いたします。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
美しい公爵様の、凄まじい独占欲と溺れるほどの愛
らがまふぃん
恋愛
こちらは以前投稿いたしました、 美しく残酷な公爵令息様の、一途で不器用な愛 の続編となっております。前作よりマイルドな作品に仕上がっておりますが、内面のダークさが前作よりはあるのではなかろうかと。こちらのみでも楽しめるとは思いますが、わかりづらいかもしれません。よろしかったら前作をお読みいただいた方が、より楽しんでいただけるかと思いますので、お時間の都合のつく方は、是非。時々予告なく残酷な表現が入りますので、苦手な方はお控えください。 *早速のお気に入り登録、しおり、エールをありがとうございます。とても励みになります。前作もお読みくださっている方々にも、多大なる感謝を! ※R5.7/23本編完結いたしました。たくさんの方々に支えられ、ここまで続けることが出来ました。本当にありがとうございます。ばんがいへんを数話投稿いたしますので、引き続きお付き合いくださるとありがたいです。この作品の前作が、お気に入り登録をしてくださった方が、ありがたいことに200を超えておりました。感謝を込めて、前作の方に一話、近日中にお届けいたします。よろしかったらお付き合いください。 ※R5.8/6ばんがいへん終了いたしました。長い間お付き合いくださり、また、たくさんのお気に入り登録、しおり、エールを、本当にありがとうございました。 ※R5.9/3お気に入り登録200になっていました。本当にありがとうございます(泣)。嬉しかったので、一話書いてみました。 ※R5.10/30らがまふぃん活動一周年記念として、一話お届けいたします。 ※R6.1/27美しく残酷な公爵令息様の、一途で不器用な愛(前作) と、こちらの作品の間のお話し 美しく冷酷な公爵令息様の、狂おしい熱情に彩られた愛 始めました。お時間の都合のつく方は、是非ご一読くださると嬉しいです。
*らがまふぃん活動二周年記念として、R6.11/4に一話お届けいたします。少しでも楽しんでいただけますように。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結】傷物令嬢は近衛騎士団長に同情されて……溺愛されすぎです。
朝日みらい
恋愛
王太子殿下との婚約から洩れてしまった伯爵令嬢のセーリーヌ。
宮廷の大広間で突然現れた賊に襲われた彼女は、殿下をかばって大けがを負ってしまう。
彼女に同情した近衛騎士団長のアドニス侯爵は熱心にお見舞いをしてくれるのだが、その熱意がセーリーヌの折れそうな心まで癒していく。
加えて、セーリーヌを振ったはずの王太子殿下が、親密な二人に絡んできて、ややこしい展開になり……。
果たして、セーリーヌとアドニス侯爵の関係はどうなるのでしょう?
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結】私のことが大好きな婚約者さま
咲雪
恋愛
私は、リアーナ・ムスカ侯爵令嬢。第二王子アレンディオ・ルーデンス殿下の婚約者です。アレンディオ殿下の5歳上の第一王子が病に倒れて3年経ちました。アレンディオ殿下を王太子にと推す声が大きくなってきました。王子妃として嫁ぐつもりで婚約したのに、王太子妃なんて聞いてません。悩ましく、鬱鬱した日々。私は一体どうなるの?
・sideリアーナは、王太子妃なんて聞いてない!と悩むところから始まります。
・sideアレンディオは、とにかくアレンディオが頑張る話です。
※番外編含め全28話完結、予約投稿済みです。
※ご都合展開ありです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる