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SuperHero準「乳首が感じるSuperHero物語」 第73話
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西山を乗せた戦闘機が科学研究所の屋上に着陸した。
伊川と田島が待っていた。
青木小太郎は息絶え絶えの西山を抱えて降りてきた。
駆け寄る伊川と田島。
西山の顔色を見た田島は
「まずい!すぐ人工呼吸器を付けねば、やばい!」
伊川弘二と青木小太郎は驚いた。
内密に田島と田島の部下だけで西山を手術室に搬送した。
小太郎は
「隊長酷い!だから俺言ったじゃないですか、西山先輩を助けなきゃって」
伊川は青ざめた顔で黙ったままだった。
「西山先輩、マッチョ星人隼人に何されたんだ。
まさか、このまま死んじゃうなんてないっすよね」
伊川は、このまま西山が死んでしまったら、自分は西山を2度殺したことになると自分を責めて、小太郎には何も言えなかった。
伊川はいたたまれなくて、席を外した。
「何処行くんっすか、隊長」
伊川は屋上まで走って行き、そこで崩れ落ちた。
「もっと西山に優しくしてやればよかった。
こんなに愛しているのに、西山を傷つけてばかりだった。
自分勝手なことばかりした。
西山はずっと俺を愛してくれていたのに」
そう叫んで伊川は大声で泣いた。
伊川を追いかけて屋上まで来ていた青木小太郎も、伊川の姿を見て泣いた。
少し落ち着いた伊川と小太郎は手術室前に戻った。
30分後、手術室から田島が出てきた。
深刻そうな顔の田島に伊川が
「西山は?西山は?大丈夫だよな?田島、田島!」
「大丈夫だ。今のところバイタルも落ち着いている」
伊川と小太郎は声を合わせたように
「良かった」
と胸を撫で下ろした。
「でも・・・」
伊川が不安そうに
「でも何だ?田島」
「伊川、ちょっと来てくれるか。
君はちょっと席を外してくれ」
と田島が小太郎に向かって言った。
「嫌です。俺にも聞かせてください」
伊川が
「田島、こいつは大丈夫だ。秘密を守れる」
「じゃあ、俺の部屋に来てくれ」
二人は田島の研究室に入った。
田島が伊川と小太郎にレントゲン写真やCT画像を見せながら、信じられないことを口にした。
「以前冥王星人の精液を調べたのを伊川も知っているよな。
結局今の技術では何も分からなかったんだが、やはり西山の体の中にも入り込んでいて、前に西山を調べたときより増えている。
もちろん、西山の体にはSuperHeroの細胞も入っている」
「それは俺も知っているぞ、田島。
他に何かあるんじゃないか?」
伊川が言いにくそうにしている田島に促すように聞いた。
「本当に俺も信じられないんだが、西山の体に、あ、西山の体に」
二人は訝し気にじっと聞いていた。
「じょ、女性器と思われるものができているんだ」
「え??」
顔を見合わす伊川と小太郎。
「もちろん完全に人間の女性器と一致している訳じゃないんだが、ほら、ここが膣口、ここが膣、ここが子宮で、ここが卵巣。
人間と違うのは外尿道口がないと言うところだ。
西山は、もちろん、ペニスも睾丸も持ったままだから、男と女が同居している体と言うことになる。
前の検査では決して勿論こんなことはなかった」
田島はここまで話して一息ついた。
「あ・・・」
伊川と小太郎は声も出なかった。
「この体の激変で、西山の他の臓器が弱っていて、人間ならとっくに死んでいる状態だった。
でもこれも今、信じられないが、急速に回復しつつある」
「ちょっと待て。そんなバカな話あるか?」
伊川が声を震わせながら田島に聞いた。
「普通はあるはずないだろ。
だから俺も混乱しているんだ。
これは両生類の性転換ともまるで違う」
「ってことは今、西山先輩の体は、男でもあり、女でもあるってことですか?」
小太郎が冷静に尋ねた。
「そう言える。でもまだあるんだ。西山は妊娠しているようだ」
「ええっ???」
また伊川と小太郎は顔を見合わせた。
伊川と田島が待っていた。
青木小太郎は息絶え絶えの西山を抱えて降りてきた。
駆け寄る伊川と田島。
西山の顔色を見た田島は
「まずい!すぐ人工呼吸器を付けねば、やばい!」
伊川弘二と青木小太郎は驚いた。
内密に田島と田島の部下だけで西山を手術室に搬送した。
小太郎は
「隊長酷い!だから俺言ったじゃないですか、西山先輩を助けなきゃって」
伊川は青ざめた顔で黙ったままだった。
「西山先輩、マッチョ星人隼人に何されたんだ。
まさか、このまま死んじゃうなんてないっすよね」
伊川は、このまま西山が死んでしまったら、自分は西山を2度殺したことになると自分を責めて、小太郎には何も言えなかった。
伊川はいたたまれなくて、席を外した。
「何処行くんっすか、隊長」
伊川は屋上まで走って行き、そこで崩れ落ちた。
「もっと西山に優しくしてやればよかった。
こんなに愛しているのに、西山を傷つけてばかりだった。
自分勝手なことばかりした。
西山はずっと俺を愛してくれていたのに」
そう叫んで伊川は大声で泣いた。
伊川を追いかけて屋上まで来ていた青木小太郎も、伊川の姿を見て泣いた。
少し落ち着いた伊川と小太郎は手術室前に戻った。
30分後、手術室から田島が出てきた。
深刻そうな顔の田島に伊川が
「西山は?西山は?大丈夫だよな?田島、田島!」
「大丈夫だ。今のところバイタルも落ち着いている」
伊川と小太郎は声を合わせたように
「良かった」
と胸を撫で下ろした。
「でも・・・」
伊川が不安そうに
「でも何だ?田島」
「伊川、ちょっと来てくれるか。
君はちょっと席を外してくれ」
と田島が小太郎に向かって言った。
「嫌です。俺にも聞かせてください」
伊川が
「田島、こいつは大丈夫だ。秘密を守れる」
「じゃあ、俺の部屋に来てくれ」
二人は田島の研究室に入った。
田島が伊川と小太郎にレントゲン写真やCT画像を見せながら、信じられないことを口にした。
「以前冥王星人の精液を調べたのを伊川も知っているよな。
結局今の技術では何も分からなかったんだが、やはり西山の体の中にも入り込んでいて、前に西山を調べたときより増えている。
もちろん、西山の体にはSuperHeroの細胞も入っている」
「それは俺も知っているぞ、田島。
他に何かあるんじゃないか?」
伊川が言いにくそうにしている田島に促すように聞いた。
「本当に俺も信じられないんだが、西山の体に、あ、西山の体に」
二人は訝し気にじっと聞いていた。
「じょ、女性器と思われるものができているんだ」
「え??」
顔を見合わす伊川と小太郎。
「もちろん完全に人間の女性器と一致している訳じゃないんだが、ほら、ここが膣口、ここが膣、ここが子宮で、ここが卵巣。
人間と違うのは外尿道口がないと言うところだ。
西山は、もちろん、ペニスも睾丸も持ったままだから、男と女が同居している体と言うことになる。
前の検査では決して勿論こんなことはなかった」
田島はここまで話して一息ついた。
「あ・・・」
伊川と小太郎は声も出なかった。
「この体の激変で、西山の他の臓器が弱っていて、人間ならとっくに死んでいる状態だった。
でもこれも今、信じられないが、急速に回復しつつある」
「ちょっと待て。そんなバカな話あるか?」
伊川が声を震わせながら田島に聞いた。
「普通はあるはずないだろ。
だから俺も混乱しているんだ。
これは両生類の性転換ともまるで違う」
「ってことは今、西山先輩の体は、男でもあり、女でもあるってことですか?」
小太郎が冷静に尋ねた。
「そう言える。でもまだあるんだ。西山は妊娠しているようだ」
「ええっ???」
また伊川と小太郎は顔を見合わせた。
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