上 下
15 / 28
【本編】〇〇までのカウントダウン

15・お泊まりまでのカウントダウン ※

しおりを挟む

タケシが雄の香りを漂わせた。
ちょっと怖いけど、ゾクゾクする。コレは快感だと思う。うっとり身を委ねる。

「トオル、煽るなって…」
ぎゅっと抱きしめてくれる。
「コレ、好きだよ。ぎゅっとされるの」
うっとりです。
「他は?」
ぽやぽやしてる。
「キスとか。あとこうやって肌が触れ合ってるのとか、タケシに触られる手の感触とか、気持ちいい」
熱が引きかけてる身体を摩ってるくれてる。
気持ち良くって、すりすりタケシにくっつく。
さっきので酸欠みたいになってるのかなぁ…。とってもふわふわしてる。

「あの…さ。後ろってどう?」
訊きにくそうなタケシ。
ああ、やっぱり男だから、入れたいよね。

「まだよく分かんない。実はね、洗浄とかしてみてるの。その時、解したりしてるんだけど、違和感しかない」
暫しぼんやり考えて、正直に伝える。
何が良くて、何が問題なのか分かんないんだもの。

「前立腺っての弄ったら、めっちゃ気持ちいいらしい。トオルには気持ち良くなって欲しい」
まだ何か言いたそうだったのに、言葉を飲み込んでしまった。
「それから?」
飲み込んだ言葉を吐き出させる。聞きたい。

「ーーーもうやめてって泣くまで、気持ちよくさせたい」
痛くなるぐらい抱きしめられる。
タケシって握力強い。
手の形ついちゃったりするかも。それもなんだか気持ち良くなってる。そんな自分をなんだか受け入れていた。

「泣かせて? 気持ちいい事したい」
抱きしめられる胸の中で、呟く。
賑やかな音楽が流れてるけど、タケシには聞こえてるはず。
頭にすりすりとほっぺが擦り付けられてる感覚。
禿げるからやめてほしいけど、タケシはコレが好きらしい。
ゴリゴリじゃなくて、サワサワって感じだから、気を使ってくれてるみたいだけど。

「今日ね。洗ってきたの。ーーーやる気満々だよね。エロい事しか考えてないのかって。嫌になっちゃう。こんなオレで、ごめん」
恥ずかしさで泣ける。胸に顔を埋めるようにくっつく。
タケシって筋肉質。胸筋しっかりついてる。

つむじにキスが降ってくる。

「俺らってぴったりだと思う。俺を好きになってくれて、ありがとう」
何か言ってますが。ぴったりって笑っちゃう。確かにぴったりみたいだけど。
こう言うのって、SとMっていうんだろ?
でも、ムチとかは嫌だなぁ。

タケシにぴったり抱きついてる。
もう恥ずかしさに顔が上げれない。オレと違って、鍛えられた身体にきゅっと顔を押しつけて、小さくなってる。

ゴソゴソしてる。
気になって、チラッと見てみる。
あの箱があった。

えーと、それってやっぱり、いまいちなんだよ。気持ちいいのかなぁとか、良くなるのかなぁって考えちゃう。
演技する? それは、なんだか違う気がする。
あ! 確か、気持ちいいところあるって言ってたね。でも…。
するって思ったから、洗って来たんだよね…。

そんな事をうだうだ考えてる内に準備出来たようで、オレの身体をまたサワサワと撫で始めた。
さっきまでに労わる感じじゃない、エッチな感じの触り方。
ピクピクしちゃう…。

お尻、触られてる…。来る? 来る? 入る? 入れちゃうの?
期待? 怯え? もう……分かんない! 身体が強張ってくるのは分かる。
タケシの手は気持ちいいのに……。

お尻の割れ目に手が。オレが身体を固くしてるから、ぴったり合わさって、隙間がない。
屋上だと、タケシの膝に乗って、脚を開いて、受け入れやすいように掴まってた。
狭いし、くっついてないと寒いし、くっついていたかったし…。
今はベッドの上。部屋もエアコンのお陰で適温。今は何も着てない。丸見えです。キャッ。

「トオル…」
優しく呼びかける魅惑の声でも、1ミリも動けないでいるオレ。
ちょっと乱暴に尻肉を掴まれた。
ビクッと身体が揺れる。

タケシをイラつかせた?
アーン、なんで動いてくれないんだろ、オレの身体。

「大丈夫だから。優しくするから」
なんだか言葉と手の動きが一致しないような気はしますが、それも、何というか、ゾクゾクしちゃってる自分が居てですね……嫌じゃないんだなって、思っちゃって、益々恥ずかしくって、タケシにしがみついちゃう。

「トオル、こっち見て」

強い口調に、逆らえなくなって、ぎこちなく見上げる。
大好きなタケシの顔が近づいて来て、目がギラついてたけど、喰われそうって思っちゃたけど、キスだなって思うと、ツイッと伸び上がる。
少し、身体の強張りが解けた。

キスと同時に、後ろの窄まりを撫でられる。
ビクンと跳ねたが、タケシにがっしり押さえられて、動けない。
ぎゅっと拘束されてるような抱きしめ方は、身体を熱くさせる。

ああ、オレは、コレも快感に感じてるんだッ。こんなの恥ずかし過ぎる……。前に熱が集まってくる。
タケシには、気付かれないようにキスに集中する。

段々と身体が開いてくるのを感じていた。

ヌルついてるゴムを嵌めた指が浅く深く出入りしてる。
1本しか入っていないのに、違和感だけが増すだけだった。
オレって、動画のお兄さん達みたいな才能(?)ないんだなぁって思ってると、中で指がくにゅんと曲がって、孔が拡がった。

ひゃん!と叫んじゃったが、情けない声はタケシの口の中に消えた。

一瞬穴の中に外気を感じた気がした。
気のせいだろうけど、オレの穴、確実に拡がってる。

指が増えたのを感じた。圧迫感がぁぁッ。
裂けるような気がして、キスに蕩ける舌が縮こまる。
チュパぁっと離れる唇を、タケシに縋りついてるオレは、ぽやぁんと見つめる。

「ゆっくり拡げるから大丈夫」
そっかぁ…と、なんとなくほっとして、くてんと凭れる。
お尻が自然と突き出て、自らも力が抜けて穴が開いていく。

「ヒョッ。な? ひゃぁん…にゃに? タケシ?」
指が変な感じのするところを掠った。

「ここだね…」
くにゅくにゅんとその周辺を触って、掠った箇所を特定した。

「違和感ッ、upなんだけど? あふッ。オヒョ? そこ、あ、触っちゃ、あ、はぅ…変な、感じが、あ、マジ、ウフッ、んんん…」

抱きしめられて動けない身体を捩る。
お尻の中で、指がここってところを執拗に触ってる。擦ったり、トントン叩いたり、押し込んでぐりぐりしたり…手を変え品を変えと変化させて、そこを弄り倒されて、オレは排尿感のようなジレジレとした感覚に身悶えていた。

屋上で触ってる場所と同じようなところなのに何かが違う。

「なんか、出るッ。出そう、タ、タケシぃん、やめてぇぇん、んんっ、ぅううう…」

前を押さえた。
ガッチリ勃ってる。カウパー液がダラダラ出てる。
違和感が変な違和感にすり替わっていく。

「イっちゃえば?」
掠れた声で囁かれる。
見れば、薄い唇を舌が舐めてる。
その舌は、オレの口の中に来てほしい。

「いく?」
「うん。イくの」
クイッと押される。
「はぅぅんん!」
カクンと顎が上がって、ピュッと前からなんか出た。
おしっこじゃない。
この臭い…精液。ーーーー射精した?

トントン、コシュコシュ…
「あ、あぅぅん、ダメ、いやァン、待ってぇぇん……また、出りゅぅうッ」
「出るじゃなくて、イクだよ?」
優しく言ってくれてるけど、指の動きは優しさからは程遠い。苛められてる。

「イ、イくぅぅう? あ、あぁぁん、イグん。タケシ、イグゥうう、んんん、んはぁぁあああんッ」
手の中に熱いどろっとしたモノが吹き付けられた。
「イ、イったぁぁああ。ヤァああ。もう…触んにゃいでぇええ」
泣きそうになりながら、訴える。
指が執拗く、あそこを刺激して、止まってくれない。

「うぎゅ、ゔぐん、もう、許してぇぇ…」

揺らぐ視界に愉しそうなタケシがいた。
瞬きをすると、涙が頬を流れる。

「可愛い…」
呟きを聞いた。
ゾクゾクして、またプシュっと出ちゃった。
連続する絶頂感にクラクラしていた。

タケシの指は止まってくれない。

「あ、あ、アゥ、くるクルゥ、イクゥゥゥ……ッ」

きゅっと身体に力が入った気がしたが、フィッと力が抜けて、意識も遠のいて、身体から何もかも抜けた。




目が覚めたら、音楽は止まってて、静寂と薄暗い空間。
モソッと動くと、抱きしめられてる事が分かった。

タケシに抱きしめられてる。
動く気配はない。しっかりホールドされてる。

身体はさっぱりしてる。
拭いてくれたんだろうか。
オレは全裸だけど、タケシはトランクス履いてるみたい。
石鹸の匂いがする。
お風呂入ったのかな。
スースーと寝息が聞こえる。

この静まり返ってる感じは、夜中かもしれない。お泊まりになっちゃったんだ。

もう帰れないし……と、諦めて、タケシに寄り添って、温もりを感じながら力が抜けて、眠りに落ちた。



しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

山本さんのお兄さん〜同級生女子の兄にレ×プされ気に入られてしまうDCの話〜

ルシーアンナ
BL
同級生女子の兄にレイプされ、気に入られてしまう男子中学生の話。 高校生×中学生。 1年ほど前に別名義で書いたのを手直ししたものです。

女装趣味がバレてイケメン優等生のオモチャになりました

都茉莉
BL
仁科幸成15歳、趣味−−女装。 うっかり女装バレし、クラスメイト・宮下秀次に脅されて、オモチャと称され振り回される日々が始まった。

「…俺の大好きな恋人が、最近クラスメイトの一人とすげぇ仲が良いんだけど…」『クラスメイトシリーズ番外編1』

そらも
BL
こちらの作品は『「??…クラスメイトのイケメンが、何故かオレの部活のジャージでオナニーしてるんだが…???」』のサッカー部万年補欠の地味メン藤枝いつぐ(ふじえだいつぐ)くんと、彼に何故かゾッコンな学年一の不良系イケメン矢代疾風(やしろはやて)くんが無事にくっつきめでたく恋人同士になったその後のなぜなにスクールラブ話になります♪ タイトル通り、ラブラブなはずの大好きないつぐくんと最近仲が良い人がいて、疾風くんが一人(遼太郎くんともっちーを巻き込んで)やきもきするお話です。 ※ R-18エロもので、♡(ハート)喘ぎ満載です。ですがエッチシーンは最後らへんまでないので、どうかご了承くださいませ。 ※ 素敵な表紙は、pixiv小説用フリー素材にて、『やまなし』様からお借りしました。ありがとうございます!(ちなみに表紙には『地味メンくんとイケメンくんのあれこれ、1』と書いてあります♪) ※ 2020/03/29 無事、番外編完結いたしました! ここまで長々とお付き合いくださり本当に感謝感謝であります♪

可愛い男の子が実はタチだった件について。

桜子あんこ
BL
イケメンで女にモテる男、裕也(ゆうや)と可愛くて男にモテる、凛(りん)が付き合い始め、裕也は自分が抱く側かと思っていた。 可愛いS攻め×快楽に弱い男前受け

少年ペット契約

眠りん
BL
※少年売買契約のスピンオフ作品です。 ↑上記作品を知らなくても読めます。  小山内文和は貧乏な家庭に育ち、教育上よろしくない環境にいながらも、幸せな生活を送っていた。  趣味は布団でゴロゴロする事。  ある日学校から帰ってくると、部屋はもぬけの殻、両親はいなくなっており、借金取りにやってきたヤクザの組員に人身売買で売られる事になってしまった。  文和を購入したのは堂島雪夜。四十二歳の優しい雰囲気のおじさんだ。  文和は雪夜の養子となり、学校に通ったり、本当の子供のように愛された。  文和同様人身売買で買われて、堂島の元で育ったアラサー家政婦の金井栞も、サバサバした性格だが、文和に親切だ。  三年程を堂島の家で、呑気に雪夜や栞とゴロゴロした生活を送っていたのだが、ある日雪夜が人身売買の罪で逮捕されてしまった。  文和はゴロゴロ生活を守る為、雪夜が出所するまでの間、ペットにしてくれる人を探す事にした。 ※前作と違い、エロは最初の頃少しだけで、あとはほぼないです。 ※前作がシリアスで暗かったので、今回は明るめでやってます。

孤独な戦い(1)

Phlogiston
BL
おしっこを我慢する遊びに耽る少年のお話。

LAST TORTURE 〜魔界の拷問吏と捕虜勇者〜

焼きたてメロンパン
BL
魔界の片隅で拷問吏として働く主人公は、ある日魔王から依頼を渡される。 それは城の地下牢に捕らえた伝説の勇者の息子を拷問し、彼ら一族の居場所を吐かせろというものだった。 成功すれば望むものをなんでもひとつ与えられるが、失敗すれば死。 そんな依頼を拒否権なく引き受けることになった主人公は、捕虜である伝説の勇者の息子に様々な拷問を行う。

えっちな美形男子〇校生が出会い系ではじめてあった男の人に疑似孕ませっくすされて雌墜ちしてしまう回

朝井染両
BL
タイトルのままです。 男子高校生(16)が欲望のまま大学生と偽り、出会い系に登録してそのまま疑似孕ませっくるする話です。 続き御座います。 『ぞくぞく!えっち祭り』という短編集の二番目に載せてありますので、よろしければそちらもどうぞ。 本作はガバガバスター制度をとっております。別作品と同じ名前の登場人物がおりますが、別人としてお楽しみ下さい。 前回は様々な人に読んで頂けて驚きました。稚拙な文ではありますが、感想、次のシチュのリクエストなど頂けると嬉しいです。

処理中です...