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4.下僕の管理もしっかりとなッ
しおりを挟む飯を食え。
我の餌入れをグイッと鼻で押す。
「えー、マジ? グルメだな。気に入らんのか…」
ガシガシ頭を掻いておる。
『マジか』はこっちじゃッ!
ふむぅ。。。
ワシュとドッグフードを食らいつく。
「食べてくれるのか? ありがとうな」
お?! 下僕も何か食っておる。
よしよし、良いぞ。
そのスティック上のケーキか?クッキーか?美味そうじゃの。
後でオヤツに貰いたいの。
水も飲んだ。
いつの間にか下僕が消えておった。
声がする方へ向かう。
「今から送る。蕎麦屋じゃないよ。ほら………今送ったッ。そんじゃ、切るね」
ドサっとソファに沈み込むように倒れた。
見る間に瞼が下りて、スースーと寝てしもうた。
毛布を引っ張ってきて…持ち上がらず…諦め、その場に放置。
ソファになんとか登って、下僕の上に乗ってやる。
暫くすると腕が回ってきて、抱きしめられた。
丸まる身体。互いに温まって、気持ちいいのぉ~。
ズピズピと我も寝息を立てて寝てしもうたわ。
「なんで毛布が? アイツは来てる気配はないな。困ったなぁ…。仕事も詰まってるし、コイツも預かるし。人間語喋らないって言ってもなぁ…。アイツにその辺のデリカシーを求めてもなぁ…。ケホッ…」
最近は、コヤツが嘔吐くような運動はする事なく散歩をして、餌を食べて、オヤツは貰えずの日々じゃ。
オヤツ!
ダムダムダム!
お楽しみが足らぬ。
シャワーも気持ちがいいが。
マッサージも気持ちいいがな。
何か足らぬ!
これは、オヤツじゃ!きっとオヤツが足らぬのじゃ!
抗議をしに下僕を探す。
ソファにおらず、机に向かっておる。
下僕1号も机に向かってる時に戯れるとイラついたの。
そっと足元に蹲った。
コトンと鼻先に何か落ちてきた。
黄色い箱。
クンクン。
この匂いは食べ物の匂いじゃ。
あのオヤツの匂いがする。
この人間はオヤツ好きじゃの…。
「腹減ったなぁ…。お湯沸かして…めんどくさいな。もうちょっと、やりたいし。あと少し…」
スマホが鳴っておる。
手が探っておる。器用じゃのぉ…。
「ハロー、うん。そのトーン変更と…うん、その指示書通りで。……そうそう。……そういう感じ…で、よろ…。ごめんね。急に…。いつも丁寧で助かる…」
脚がガタガタ揺れておる。
片足を椅子に上げて膝立ちさせている。片足を抱え込むようにしておるの…。
下ろした足がカタカタ揺れてる。
イラついておるのぉ~。
「あー、トイレ行きテェ~」
ん?
なんじゃ?!
トイレの管理は我には無理じゃ!
「保存ッ! 終わった! トイレ~!」
ドッと椅子を蹴倒すように立ち上がると、ダッシュして行きおった。
勢いよく水が流れる音と共にスッキリした表情の下僕が戻ってきて着席。
机の上を確認して、カタカタと指が何か叩いておるなぁと思ったら、ググーっと伸びて、立ち上がった。
ふらふらといつものソファへ倒れ込む。
世話が焼けるの。
毛布を引っ張っていく。
下僕の世話をせねばならぬとはの。我を誰だと思っておる。
「おー、お前だったか。一緒に寝るか? 多分スマホが起こすまでの間だ。今回はカツカツだったよ…」
もう目が殆ど開いておらん。
広げた腕の中に飛び込んだ。
うぐっと変な声がしたが気にしておれんわ。
我の渾身のジャンプで飛び込んだからの。
この筋肉質の身体をしっかと受け止めよッ。
「次は余裕が出るはず…」
モニョモニョ言いながら眠ったわ。コヤツ大変じゃのぉ~。
「嫌いじゃ…ねぇんだ…」
ん?
嫌い?
我、嫌われておるのか???
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