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暖房要らず? ※
しおりを挟む本当にこの人は温かい。
暖房要らず。
暖房要らずなのはいいんだけど、この状況は如何なものかと思うんですよね…。
鍋が扱いにくいです。
今日は大学からアパートにまっすぐ帰る予定で、途中食材の買い物をしてと軽い気持ちでスーパーに行ったんだよね。
失敗したと思ったのは、スーパーとアパートの丁度中間地点。
重い…。
南瓜のいいのが積んであって、思わず買ってしまった。
あれだよ、あれ! カート! アレを使ったのが敗因だね。
教科書の入ったリュックも重い。
あー、泣きそう。
ガンバレ、自分…。
ヨイショと一歩前に出たら、横合いから手が出てきた。
「持つよ」
見上げれば、彼だった。
「あ、ありがとう」
思わずお礼を言っちゃった。
南瓜と他の食材の入った袋をヒョイと持ってくれた。
手が痺れてる。
「帰るんだろ?」
数歩前を歩いてた彼が立ち止まって振り返ってる。
笑ってる彼に釣られて、笑顔になる。
引き取られたところで立ち止まったままだった。
疑問は色々だけど、取り敢えず彼のところへ駆け寄った。
「どうして?」
ここに?
持ってくれるの?
ウチ来る予定だった?
あー、どれから訊く?
「白菜の時、持ってやれなかったから。何作るの?」
答えてくれてるみたいなんだけど、ズレてる? 言ってる事が分からない。
白菜?
「どうしてここに? 約束してた?」
彼の横で見上げる。
「してない。過去テスト手に入ったから届けに来たら、可愛い君がいた」
「か、可愛い…ッ」
ポンと顔が熱くなった。身体もポカポカ…。
「可愛いよ。大きな野菜を抱えて、うんしょ、うんしょって、運んでるんだよ。可愛い以外表現出来ないよ。
この前も手伝いたかったんだけど、脅かしてもだし、近くにツレがいるかもって考えてたら、近づくタイミング無くして、後つけちゃったよ」
あー、ウキウキと楽しそうにお話ししてるけど、危ない話を聞いてる気がする…。
押しかけて来た時の話だよね。あの時したんだよね。初キス……キャっ。
段々と恥ずかしくなって、下を向いて着いていく。
目の前に手が出てきた。
ハッと顔を上げると、精悍な顔が優しく見守ってくれてる。
きゅんとしちゃった。
差し出された手を握る。
「南瓜の煮物作るんだ」
あったかい…。
「これ切るの大変そうだね」
「大丈夫。文明の利器がある。チンすればすぐだよ」
「へー。……チンね」
「うん。チン。一発だねッ」
そして、甘くてホクホクの南瓜の煮物になるんだよぉ~。食べてもいないのにほっぺた落ちそう。ニマニマしちゃう。
ダウンのポケットに手が導かれる。ポカポカ…キュッと握られる。
なんだか歩く速度が速くなった気がしたけど、オレは気分が浮ついてて気にもならなかった。
帰宅。
何故か、玄関で『壁ドン』されてます。
彼が荷物持ってたから、先に入って貰ったんだよ。玄関に南瓜たちが無事置かれて、オレも入って、ドアを閉めて鍵かけて、振り返ったら、大きな彼が覆い被さって来て……。
コレって『壁ドン』ってヤツだよね。
オレの背中はドアだけど。
「あ、あの。中に入って?」
見上げて言ってみても、薄暗い玄関では彼の表情がよく見えない。
「これ…どうしよう」
手を股間に導かれた。
硬くなって、布を少し持ち上げていた。兆してきてますね…。
「チンなんて言うから…」
大きな身体を器用に折りたたんで、唇を塞がれてしまった。
オレの手を股間に残して、腰を引き上げられてる。爪先立ちで貪られる唇。
「この可愛い唇でそう言う事言ったらダメだよ?」
チュプッと離れると、唇が触れ合う距離で忠告されました。
「わ、分かった…」
ぼやっとした意識の中、分かってないけど、返事をしていた。
チュッと再び唇が重なり、キスが再開。
背中にドアの冷気が感じられるけど、身体の奥から熱が湧いてくる。
舌が入って来て、口内をヌルッと舐められて、腰砕けになってくる。彼の足がオレの足の間に割り込んで、更に引き上げ密着していく。
つま先が浮いた。
腰が支えられててぐらりともしない安定感。育って来ていた彼から手が離れた。オレは慄きながらもくったりと全てを彼に委ねていた。
ひとしきりねっとりと舌を絡ませて、キスを堪能して、チュッパっと口が解放された。
唇を繋ぐ銀の糸をぼやっと眺めながら、脚に当たってるズボンの中で窮屈にしてる彼をどうにかしてあげたいんだけど…。
ここは玄関で。ここで、もし、何も準備してないからありえないけど。素股があるか? 兎に角、エッチなんてしたら、外に聞こえちゃう訳で。ーーーどうしよう。
くったりのオレに再びキスをしてこようとする彼の顔をぺちっと両手で押さえた。
力入んないけど、頑張ったよ?
彼とのキスは気持ちよくて、いつまでも出来そうな気がするぐらいなんだけど。
自称猫舌さんの舌はとっても的確にオレのいいところを攻めてきて、いつもテロンテロンにさせられちゃう。
猫舌めぇ…ッ。
うー、猫舌は関係ない。
来る予定だったら、プラグ入れて、広げてたりもするけど、今日はそんな準備もしてない。
「盛ってないの」
流されないようにする必死なオレ。
嗚呼、大型犬がしょげるみたいに見て来ないでッ。
その目は……罪だ。流されちゃうじゃないか。
ハムっと唇を合わせる。
殊更にチュッと大きなリップ音がさせて離れる。
「食べてくでしょ?」
じっと目を見る。蕩けそうになりながら、ニッコリ笑いかける。
ふぅーふぅーしながら、煮物の味見。
電子レンジをフル活用で、時短煮物。
丸々レンジに入るかドキドキだったけどね。
刃物を使う時は離れて貰ったけど、彼が背中にピッタリくっついていて、オレはドキドキが止まりません。
前に緩く回った腕。オレはゆるっと抱き込まれてる。
「美味しそうだね」
上から声。
あとは煮絡めたら出来上がり。柔らかそうなところを菜箸でちょいと摘む。
ふぅっとして、唇で温度チェック。
「どうぞ」
身体を捩って彼へ。
ちょっと躊躇しながらもパクッと食べる。
舌の上でまったりと広がってると思う。
表情が微妙だ。
「仕上がり前だから、味が薄いの。煮絡めて、落ち着かせたら出来上がり」
「へぇ~。落ち着かせてる間は、君を独占していい?」
「ん? 独占?」
鍋を持って、ちょいちょいと振る。
中で南瓜がもっちょり、もっちょり、返って煮汁が無くなっていく。
「南瓜に構い過ぎ…」
えーと、今日のオレは、南瓜買った時点でコレする気でいたし、アンタも食べるって言ったじゃん。それに時短で作ったよ?
べったりくっつく彼を邪険にしないで頑張ったのに……ッ。
背中はとっても暖かかったけど。お陰でエアコン入れ忘れてるし。
離れると寒いだろうなぁ…。
「これで、暫く放置です。ーーーーお待たせ?」
背後の張り付いてる彼を伺う。
頭に嬉しそうにすりすりしてくる。
あぁぁああ、何、コレ、大型犬ッ、可愛いぃぃいいい。
悶えてしまうぅぅぅ…。
玄関でのキスの続きですか?
でもね…。
「今度はオレの準備ですが、よろしいでしょうか?」
「待つの?」
訊きながら唇ハムハムしないでぇぇ。止まんなくなるぅぅ。
舌がねちょり絡んでくる。煮汁以上に濃厚で執拗く舐め絡んでくる。
口が解放される合間に鼻で補えない息継ぎ。頭がぼんやり…。
「あとは好きにしていいから…」
嬉しそうな彼の笑顔。
そこから彼に支えられながら、ぼんやり支度。
お風呂で泡に包まれる頃にやっと自分の言った言葉を反芻していた。
あ? あわわ??! ほへーーーーッ!
「自由にしていいんだよね?」
後ろでとってもいい声で、オレを素手で洗ってる彼が念押し。
「えっ、あ、えーと…」
準備は終わったんですが…。
「言ったよ?」
念押し。
「言ったね」
「言ったよ…」
ゴリゴリと硬いのがお尻に押し付けられてて…。
オレの雄芯も彼の手が撫で上げて、プルンとなる程にキッチリ反り返ってまして…。
「よろしくお願い、します…優しくして…」
身体を小さくして、小さく告げました。隠れたい。恥ずかしいッ。
「自信ない…」
怖い事言われちゃった…。
「ふにゃぁぁ…」
思わず情けない声が出ちゃう。
「やっと食べれるんだよ。待たされちゃったもんね…」
シャワーで泡が流される。なんか言ってるみたいだけど聞き取れない。なんだか不穏です……。
「あぅぅん、もう、イってぇぇ…」
ゴリゴリお尻に突っ込まれてる肉棒から噴射してくれない。
とっても硬くて、いつもより反り返ってる気がする。
正常位でひとしきり抉り倒された後、大きく股を開かされて、片膝がオレの前。
奥に先っぽをグリグリされながら角度か変わって、片脚が担がれて、これでもかって程に尻を割り開かれ抉り突かれていた。
「おぅうん、はぅうん…あぁぁああ…ふぅぅ…」
最奥を硬い肉棒がグリグリドチュドチュです。
何故か、イってくれない。
オレは射精有無に関係なくイきっぱなし状態で。
彼が唸るような声を漏らしてる。
何を耐えてるんだよぉ~。
この状態でさっきから結腸口をグリグリクポクポですから、悶え死にそう…。
体格差がそういう事になっちゃってるんですけどね。
彼の全部を受け入れたら、抜けちゃうもんね…。
彼とのセックスは結腸で受け入れが当たり前になってる。
脳天突き抜ける快感が、クポクポと揺すられる度に襲ってくる。脳が快感に痺れて浸っていた。
膝を抱えて、お腹を触ると、掌に彼を感じる。
ポコポコと薄い腹の皮膚を押し上げてるのが目で見える。
視覚的にも犯される。
「ゴム無し、でいい?」
グラインドしながら、何か言ってる。
「イ、イって、くれるぅぅ?」
解放されるには、一度彼にイって貰うしかないという考えで、オレの頭はいっぱいだった。
「うん、すぐに、イっちゃう、よ」
『イっちゃう』に耳がしっかり反応した。
「してぇぇ。なんでも、いいから、してぇぇ……はぅうんッ…んぅぅ」
ブチュンと後孔から肉棒が勢いよく抜けて、ぱちんッと短く高く小さな小気味いい音が鼓膜を打つ。疑問に思う間もなく、熱い肉棒が撃ち込まれた。
「ひゃあぁぁああんッ! んー~ーーーッ」
グリュンと最奥が、温かい肉で押し開かれ、肉壁にべったりと張り付く肉……。
「にゃまぁぁあ?!」
生?!
ゴム無し?!
生ちんぽ?!
中出しじゃぁん!!!
やっとさっきのやり取りが理解出来たが、遅い。
すぐに頭は霞がかかったようにピンクに支配される。
隔たりのない彼をオレは中に抱えてる。
ビクビクと跳ねる身体が彼を受け入れ嬉しく痙攣して歓待している。
肉筒全体で抱きしめ撫でて、もっと奥にと撫でるように奥に誘う。
未開の奥が開くのを感じていた。
お尻を押し付け、ググッと彼を迎えに行く。
「きてぇぇ…」
うっとり声が強請てる。
一旦引かれて、勢いよく打ち込まれ、勢いがついたのか、ドツドツと勢いがついたピストン運動。
激しく揺すられる。
揺れる視界。
快感が全身を包み、パンパンと肉を打つ音と喘ぎ、呻く唸る獣のような声が鼓膜を占める。
キリキリと快感が互いに絡むのを感じながら昇り詰め、弾けた。
腹の奥底の熱が叩くつけられ広がってゆく……。
ふわっと多幸感に浸りながら揺蕩ってる中、ゆるゆると揺すられていた。
最後の一滴も注ぐ様に往復する肉棒。
萎えるはずのそれは硬度を保ったまま出した精液を中で掻き混ぜていた。
お腹の中でぐちゅぐっちゅしてる。
音と感覚がオレをエッチな気分にさせていく。
「もっちょ、捏ねて、グリグリ、ぐちゅぐっちゅ、気持ちいいのぉ~」
甘ったるい声で強請ってお尻を振っていた。
出て行く肉棒をぎゅぎゅうと締め付けて、止めようとするが、精液とローションで滑り良く出て行ってしまった。
「はぅぅんん…!」
余韻にピクピク反応する身体をモジっとしてると、うつ伏せにされて、脚を思いっきり開かされた。透かさず、ブチュン!と寝バックで突っ込まれる。
深い……。
辛い格好なのに気持ちいい。背が反って尻が上がる。
どちゅッどちゅッとリズミカルに奥を抉ってくる。
痺れる快感が広がっていく。
抱き込まれて喘ぐ口がカポッと塞がれ、ベロベロと舐めまわされた。
垂れる唾液を漏らさないように啜るが間に合わない。喘ぎながら、顎を伝い垂れてる。
うっとりと突き上げられながら舌を絡めた。
背骨が軋む。
痛みに眉間に皺が寄ると、ふっと離れて腰を掴んで位置を整えてる?
ひんやりし出した背中が温もりに包まれた。視線が高くなってる。
身体が抱き起こされて、胡座の中身抱き込まれていた。
「ふ、深い.…」
彼にくったりと全てを預けて、自重で嵌って行く彼を受け入れていた。クッポリと腹の形を変えながら穿たれている。滾らせてる彼がオレを貫いて、腹の中で息づいていた。
オレがキュッと肉壁で締めれば、ヒクヒクンと彼が動き皮膚が蠢く。
腹を撫でていた。
「擽ったい…」
「ここにいるんだね」
彼の胸に頭を擦り付け甘える。
大好き…。
「ここにたっぷり出して…」
「タプタプに膨れるぐらい出していい?」
なんか不穏な事言ってるけど、よく分からないけど、幸せ気分で「いいよ」と吐息に乗せて返事。動きしたら、膝裏に大きな手が添えられると持ち上げられ、肉棒が固定された状態でオレが上下で揺すられた。
後孔を激しく出入りしてる。
「あ、あ、あぅ、ぅふ、ふはぁ、はぁぁあ…」
揺すられるまま、押し出される呼気に声が乗るただの肉塊になった気分で彼を感じていた。
気持ちいい……。
ふわっと意識が飛んだ。
ーーーーーー
続く?
言葉でちょっと遊んじゃった( ̄▽ ̄;)
チン、食べて、とか…
攻めの彼がワザと取り違えて来てるよね?www
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