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1.微睡の中で
しおりを挟むふらっと書き出してしまいました。
受けの過去話。暗い話ですm(_ _)m
彼の形成話ともいうかも…。
ーーーーーーー
ヤァァァーーーーッ!!!
頭の中で叫び声が木霊する。
ガバッと跳ね起きた。
奥歯が痛い。
噛み締めてたみたいだ。
叫んだかと思ったが、実際は唸り声が出てたみたい。
隣でマスターが唸りながら寝返りを打ってる。
様子を伺ってるが、起きる気配は無い。
良かった……。
マスターを起こしちゃ可哀想だね。
動悸が治らない。
心臓が跳ね回って痛い。
呼吸も喉を塊の息が行ったり来たり、上手く吸い込めなくて、吐けない。
夢を見たと思う。
ーーーー何か怖いのでも見たのかな。
髪が張り付く嫌な汗。
シャワー浴びたい……。
ベッドを降りる。
フラついたけど、ゆっくり進んだ。
ペタッ、ペタッ……
ヨタつきながら浴室に向かう。
シャワーに打たれながら、前が勃ち上がってる事に気づいた。
息も落ち着いた。
死にかけてたって事か?
寝起きの生理的なアレかな?
無視してボディーソープを泡立て身体ウチ洗い出した。
前はちっとも治まる気配がない。
別の生き物か何かな気分だ。
気持ちが完全に別のところにあった。
出せば、治まるか?
ボディーソープの滑りを借りて擦り上げる。
気持ち良くも何も機械的に擦って出す事だけに気を持っていく。
「うぐっ……」
密やかに声が漏れる。
シャワーで全てを流して出た。
外が明るくなってきた。
朝か……。
ソファにクッションを抱えて横になった。
***
頭を撫でる手。
守ってくれる手。
オレはこの手が好きだ。
ーーーー温かい。
唇に柔らかい温かいものが触れてる。
啄まれてる。
擽ったい。
瞼を開けた。
眠ってしまってたようだ。
目の前に顔。
オレの好きな……。
「誰?」
「寝ぼけてるのかい?」
ああ、なんで忘れたかな。
「おはよう。マスター」
「キミはどうしてこんなところで寝てるの?」
戯けた感じでマスターが、オレの頭を撫でてる。
どうしてだったかな……。
クッションを抱えたまま、むっくり起き上がる。
相棒を触りたい。
「ご飯出来てるから……」
マスターが何か言ってる……。
相棒のケースに歩み寄り、手に持ったままだったクッションを横に置くと、ケースから相棒を出し、防音ボックスに向かった。
扉に手をかけたところで、肩に手が置かれた。
振り返ると、男が何か言ってる。
口がパクパク。
この唇は美味しい。知ってる。好きだよ。
首に弓を持ったままの腕を回して、唇を合わせた。
薄っすら開いた割れめに舌を挿し入れて、中の舌をひと舐めして、リップ音を立てて離れた。
ボックスに入った。
小窓をコツコツと叩いてる。
さっきの男か。五月蝿い。
弓を滑らせた。
***
喉が渇く。
暑いな。
外に出た。
扉の横に男が蹲るように座ってた。
ーーーー男?
今日は誰かと寝たんだったか?
ウチでは寝ないようにしてたけど……。
相棒を拭いて、ケースへ。
水……。
冷蔵庫を開けて、ペットボトルを掴んで、扉を閉じた。
ペットボトルを開けようとして、手に無い事に気づく。
足元に転がってた。
拾おうと屈んで、そのまま床が視界に迫ってくる。
あぁ、倒れるのか。
頭を打つと思ったのに、衝撃は起きなかった。
誰かに支えられてた。
「危ないな。無茶はダメだよ」
「いつもの事だよ。大丈夫」
掠れた声で告げた。笑ったつもりだったが、上手く笑えてるかな。
この男は、……オレが好きな人だ。
抱き上げられて、ソファに運ばれる。
抱っこされたまま、座ってた。
手には、蓋の開いたペットボトル。
クピクピ飲んで、ひと心地ついた。
「マスター?」
そうだ。マスターだ。
「ーーー戻ってきた?」
よく分からない事を言う。
「マスターは、どうしたの?」
「キミを見てた」
「そう……」
もう一口。
「オレ、何かやらかした?」
「ーーー何か腹に入れるか」
笑ってる。
「マスターの挿れる?」
「飯を食え」
素気ない。スベっちゃった。
「マスター食べちゃダメ?」
「飯喰ってからな」
うふふ、していいんだ。
腕を肩から背に回して抱きつく。
「運んで。歩けない」
テーブルに軽食が並んでた。
ラップが掛かってるから、随分前に作ったのだろう。
ラップに包まったおにぎりを渡された。
モキュモキュ、マスターの膝の上で食べてる。
米粒がほっぺについてたのか、マスターが摘んで、食べてる。
ひとつ食べ終わると、もう一つ渡された。
入らないと、手に持ったまま見遣れば、無言の圧が……。
慌てて、ラップを剥いて齧り付いた。
よしよしと頭を撫でられた。
ーーーーー
やめようかどうしようかなと迷いつつ書きました。
書きたくなってる話ではあるのは間違いないんですが、書いてる今の気分がまんま影響してるとは思う。困った( ̄▽ ̄;)
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