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残り香.7 ※
しおりを挟むリバ的表現、睡眠姦的表現有り。
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初モノにしては、ナカの蠢きは、貪欲で凶暴だ。こっちが持っていかれる。
パンパンと肉を打ち付ける音が響く。
流されそうになる感覚をなんとか押さえ込んで、抉る角度を考えながら、腰を動かす。
シーツを握りしめて、香苗は喘いでいた。枕は何処かに行ってしまった。
もう恥ずかしさも何処かに飛んでしまったのか、尻まで振り出している。
グラインドしながら、彼のいいところを丁寧に抉り小突いてやる。
「は、はぁ、ぁうん…」
長いストロークで引き抜き、前立腺を撫で上げ、抜けるギリギリで、勢いをつけて、抉り突き込む。
前立腺を執拗く攻撃。
仔犬のような鼻に抜けるような声が断続的に上がる。
可愛いな。
奥に打ち付ける。グリンと押し込んで、また引き抜き、押し込む。
円を描くように中を奥を撫で付けたりもする。
「あ、ぐぅぅ、あぅぅぅん、あぁぁぁあああ」
トロンと目がイってる。
ブシュ、ジュブッと前から漏れるように突かれる度に吐露してる。
私はまだイけてないんだかな。
しかし、がっしりした身体に打ち込むのは、征服欲を刺激する。気分がいい。
啼く声も私を昂めていく。
尻肉を鷲掴む。筋肉質な肉は、容易に掴ませてくれない。
パンッと張った。
きゅっっとナカが締まる。
「んはぁ…ッ!」
悦がってる。口端から涎が垂れてる。
もう一発。
「はぁぁあああん!」
ウネるナカと背。
私にこんな加虐趣味があったのか。
更に勢いをつけて、ピッチを上げて、肉杭を打ち込んで、昂みを目指す。
あと少し。
ドチュンと奥に突っ込むと小刻みに揺すって、射精した。
下で呻いてる彼もヒクヒクと小刻みに揺れている。イったみたいだ。
……もう一戦いけそうだ。
明日腰大丈夫かなぁ。なんとかなるだろう。
ジュブンと引き抜き、ゴムを始末して、軽く扱いて、ゴムをつける。
汗で湿る身体を這わしてずり上がって、顔を覗き込む。
頬にチュッチュと唇を当ててると、焦点が合ってきた。
「仰向けになって…」
耳元で吐息に乗せて囁く。
緩慢な動作で、仰向けになってくれる。
前は半勃ち。
彼もまだいけるようだ。
膝裏に手を掛けて、胸まで押さえつける。
「もう一回しよ?」
返事は待たずに、肉杭を埋め込んでいく。
この姿勢だと結合部が見えるかな?
ジュブ、ジュブと前後させて埋めていく。
彼を伺うと、結合部をじっと見つめてる。
恐怖の色はもう無い。寧ろねっとりとした熱い視線で見つめてた。
そうだよ、これが気持ちよくしてくれるんだよ。
見せつけるようにわざとゆっくり動く。
全てが収まり、ナカをグリンと抉るように掻き回した。
顎が上がって、フルフルと快感に震えてるが、視線は動かなかった。
上から潰すように、肉杭を打ち込む。
ふるふると震えが感じてる事を伝えてくる。
「はぁぁぁ…」
気持ちいい…。
口角が緩く上がってる。
嬉しそうだな。
気に入ったか!
そら、イケ。
ドチュン、ドチュンと乱暴に打ち込んだ。
香苗の喘ぎ声が、私を焚きつける。
流石に少々草臥れてきたな。
香苗から視線が外れていた。目を閉じ自分の感覚に気がいっていた。
乾いてきた薄い唇を舐めた。
グイッと脚が絡んだ。
ハッと香苗を見ると、獰猛な光が瞳の奥に閃く。
グルンと視界が変わる。
私が下になっていた。
えっ……と、香苗さん?
騎乗になったんですが、どうも様子がおかしい。
「清水さん、後ろって気持ちいいよ」
熱く宣ってます。
ナカがウネってます。絞り取られるぅ。
転がってるローションを手に取ると、温めてる。
いやいやいや、何をしようとしてますか?
分かってるけど、分かりたくないけどぉぉぉ!
「ちょ、ちょっと!」
香苗のローションを纏った指が後ろの孔に。
香苗の指が私の後孔に添えられた。縁をプニプニ触ってる。
「解すコツは、身をもって習得できてます。大丈夫ですよ。安心して」
ナカを締めて、私を翻弄しながら、孔を弄られていく。
翻弄されながらも慌てた。
「流石に、中まで、洗ってない、からぁぁ」
イきそうになりながら、忠告だけは出来た。
「それもそうですね。じゃあ、洗いましょ?」
腰を振って私を翻弄する。
同じ男だ。どこをどう攻めればいいか、分かったのだろう。
完全に挿入れたままなのに形勢逆転。
もう…ダメかも……。
「天国見れましたよ。今度は、貴方に見て欲しい」
ジュポンと抜くと、ゴムを外して、口に咥え込まれた。
「ッはぁぁ…!」
やばいって!
イってしまいました…。
ぐったりしてるところを抱き上げられる。
トイレから洗浄までのレクチャーを実践で受けた。
途中抵抗しようとするが、力で負ける。
私の前を緩急をつけて触られ、乳首を私がしたように執拗に甚振ってくる。
ぐったりしてるうちに、着実に整っていく。
コイツ……!
怒りが増してくるが、怒りで反撃に動いてくれるまでの体力が残っていなかった。
2回目なんて欲をかかなければ良かった。
大掃除まがいの大汗をかくような事してなければ、ここまで体力が枯渇してなかったのでは…。
後悔先に立たずである……。
「準備出来ましたよ」
彼の肩から背に腕を回して、頬を肌に擦り付けて掴まっていた。
「カナエくん、私はもう眠くなってきてるんだが…」
ここまで体力がなかったかな。嘆かわしい。
そして、別のものにも襲われていた。
「寝てていいですよ。今日は最後までいけるか分からないですし」
「あ、そうなの? そうか……」
彼の首に縋りつくように抱きついたまま、ホワイトムスクの香りでクラクラして、沈むように眠ってしまった。
不穏なことを言われてたのだが、理解まで出来てなかったと思う。
目が覚めた時、腰重さと後ろの違和感に血の気が引いた。
「最後まではできませんでしたけど、前立腺でイけてましたよ」
爽やか笑顔で宣われてもぉぉぉ!
両手で顔を覆った。
寝てしまった私が悪いんだが。眠ってなくてもヤられてたとは思うがッ!
私の矜持が!
寝てるうちにヤられてるって。
コイツはぁぁぁ!
「お前は……!」
「はい」
爽やかな返事。腹が立つ!
細い目をカッと見開いて、睨みつける。
「これっきりだ!」
固まってる。
違和感だらけの身体を起こすと、服を身につけ、外に出た。
タクシーを拾うと、帰路についた。
ふと、思い出してスマホを取り出す。
『はい、香苗です』
ちゃんと電話対応できるんだな。
「仕事はする。店には来いッ」
要件だけ告げると、切った。
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