刻の中の魔法師

アキノナツ

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朝のひととき ※

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アマラとルシアの絡みがなかったなぁとふと思いまして。
二人の幸せなひと時を切り取りました。
ただイチャイチャしてるだけのお話。


ーーーーーーーー



白い。
朝靄の淡い光の中。
微睡に揺蕩い、温もりの中漂うようにシーツの海に寝そべる。
繋ぎ止めるように日に焼けた健康的な肌の愛しい腕が私の身体に絡みつく。

イタズラな大きな手が私の胸を弄っている。

「はぁぁ…」

その手がぷっつりと尖った乳首を掠った。思わず漏れでる吐息に乗る声。

「おはよう、ルシア」
大好きなアマラの声が耳元で鼓膜を揺らす。

「おはよう…」
身体を背中の温もりに向けようと捩ると、覗き込むようにアマラの顔が近づいてきた。

琥珀色の瞳が優しく細まる。
深い緑の黒髪に指を通して、頭を引き寄せ、唇を重ねた。

白いベッドと周りには観葉植物。
遠くに小鳥の囀りが聞こえる。

湖畔の別荘に薬草の採取という名目で、泊まりがけの遠出。
アマラは私の護衛という事になっている。

私たちは夫夫になった。
新婚旅行的な何かもないまま、私の結婚前の日常を何も壊さない結婚生活を続けている。

アマラに不満はないのだろうか。

そんな不安もあるような、ないような、アマラとの生活。
彼は騎士団の仕事をしながら、寂しがり屋の私の面倒も見てくれている。
いい旦那さまだ。

「ルシア、考え事?」
「お前の事を考えてた。好き過ぎてどうにかなりそう…」
キスの間も、今も、大きな手は私の身体を這いまわり、各部にイタズラして回っている。
太腿を撫でて、内腿まで這ってくる手はなかなか触って欲しいところまで来てくれない。

私はお尻を彼に押しつけ、緩く、小さく揺らせて、ねだってみた。

「くふふ……今日のルシアは積極的だね。昨晩のでは、足りなかったかい?」
キスをしながら笑うものだから、擽ったい。

「足りない。もっと…もっと…欲しい」
舌を出して、ペロリとアマラの唇を舐める。
肉厚の舌が出てきて、舌先で舌なぞられ、中に押し戻されながら、口内を蹂躙する舌を嬉しく受け入れていた。

私はアマラとの交わりが好きだ。
ただ、日頃は恥ずかしくて積極的にねだれない。
この夢と現の狭間のようなこの空気の中では、自分を曝け出してもいいような気分になっていた。

夜着が脱がされ、顕になった私のモノに指が絡む。

「はぁん、もっと…」

私も後ろ手にアマラの股間に手を這わせる。

身体に見合った、それ以上の大きさと硬さが手にまざまざと伝わってくる。

ビクビクと波打つ雄々しいアマラを狭い空間から解放して、熱を私の臀部に押し付け、熱を直接感じた。

アマラの節くれだった長い指は、私の弱いところを的確に攻めてくる。

上がる息はアマラの口に消え、アマラの荒く熱い息が私にかかる。

アマラが私に欲情してくれている。
嬉しさに心臓が高鳴る。

私を嬲る手が引っ込み、彼の夜着を脱ぎ捨てている衣擦れの音がする。触られてはないのに、肌は益々、アマラが触れた手を思い出して、燃えるように熱くなっていく。

唇を、身体を、アマラに密着させながら、次の熱い行為に思いを馳せて、アマラを待つのも艶かしく私を昂らせる。

脚をアマラに絡ませ、大きく開いた股に、私に雄芯は切なく揺れて、早くとせがんでいる。
昨晩散々に散らさせた後孔は、きっと赤く腫れぼったくなっているだろうが、嵌めて欲しいと、端なくヒクついている事だろう。
太腿から内腿を手がゆっくり這い、鼠蹊部を撫でて、後ろへ。
そこにアマラの指が触れ、ゆっくり押し這入ってくる。

それじゃない……もっと太くて…。

浅ましくも腰が揺れ、アマラの顕になった雄芯に擦り付ける。
しっかり勃ち上がった長物が皮膚に擦れて、ナカの指と相まり、ねだる吐息が漏れ出た。

「ルシア、待てない?」
乳首を捏ねながら、イタズラ気に訊いてくるアマラが憎たらしく、愛おしい。

「ちょうだい…」
吐息にのせて言ってみた。頬が熱い。
顔が紅く染まってる気がする。

ナカの指がピタリと止まる。

「ルシアは可愛いな」

指が増えて、前立腺を甚振りながら、充分に孔が広がった事を確認すると、待ちに待った彼を与えてくれる。

後ろから挿入されてくるそれは、亀頭を捩じ込み肉を撫で、少し進んでは後退して、前後しながらしっかり張ったカリで私の肉襞を余すところなく掻いて推し広げ、穿って満たしてくれた。

大きく開いた股を更に開き、脚を彼に絡め、身体を彼に預けて大きく反らせた肢体は朝の光にに余すところなく晒されている。
彼をもっと飲み込もうと腰を沈める。
白いベッドが軋み、下から私を穿ち揺らす。
白と緑の世界。私を包み込んでくれるアマラが愛おしい。

腰が緩やかに揺れ、私を揺さぶり、悦びを与えてくれる。
手も私を愛撫し、肉棒は奥の奥。肉の扉をこじ開け、私の最奥に侵ってくる。
彼を迎え、熱い射熱を叩きつけて果てた時、私の雄芯も悦びに震えながら、白濁を放っていた。

胸を弄られ、穿ったままの腹を優しく撫でられながら、この時がいつまでも続けばいいと、願い、涙した。

涙を熱い舌が舐めとってくれる。

白いベッドで、夢と現の狭間で彼との逢瀬は、朝の一時が過ぎ、はっきりした輪郭が持つ時間までゆったりと過ぎてゆく。

いつまでもアマラと共に。

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