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捕まえられた後は…

後話7.捗るな。(1) 微※

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お待たせしましたm(_ _)m
ゆっくり更新になるかと…申し訳ない。

==============


 俺の視界の隅に収まっている。

 黒光りするアンティークな意匠の背の高い机。
 普段は花台に使っているが、今は、頑丈そうな台の上に肌色のオブジェが配されている。

 俺は、仕事に勤しんでいる。
 久々に書類仕事が重なった。
 本来なら時差が生じるようにしているのに、重なって回ってくる。何処かで滞りやってきた。ドサっとな。

 代理で処理できるものでもないので、俺がするしかない。

 なまじっか数字に強く、その分野の学校も出ちまって、資格持ってる俺が招いた事だから仕方がねぇ。
 しかもコレが今の組の主力の生業となってるのだから尚のことだ。

 ーーーー突き止めてやる。覚悟しとけ。

 ボンが学校を卒業して、資格も早い事取って貰って、仕事を引き継ぎたい。
 ボンの為にもやる事はやっておく。
 引き継ぐまでに、もう少し大きくしてやりたい。もうひと踏ん張りだな。

 そして、今日は少々、否、随分と仕事にハリがあってよろしい。

 キリのいいところで煙草に手が伸びる。が、箱から振り出して、まだ振り戻し、元の位置に。小皿のクッキーを摘み口に放り込む。
 禁煙更新中。視線の先のお陰だ。

 お兄さん的にちょっと貢献してやりたくなってな。完全禁煙に挑戦中だ。味覚をちょいと鋭敏にしたくなってな。

 花台としては重厚で背の高い小ぶりの机と言った風情の代物。その上で、健気に置物オブジェとなってるのは対馬つしま 瑠凪るなくんである。

「胸の揺れが小さいよ」

 俺が背もたれに踏ん反り返りながら宣えば、身体を前後に揺らせて、黒いスポイドを胸の上で弾ませてくれる。

 凝った背中がバキバキ鳴る。身体はスッキリ。目が楽しませて貰ってる。

 全身桜色にほんのり染めて、可愛いたらありゃしない!

 全裸でパッカリ股を俺に向けて全開に開いて、しゃがんだりしてちょいと狭い台の上で、手を前についたり、後ろについたりしてるが、基本、秘部を晒して、俺の目を楽しませてくれている。

 ゆるゆると身体を揺らせてると、時折り不規則にカクカクンと腰が揺れて、先っぽに飾りのついた雄芯もゆらゆらしてる。

 吐息が密かに部屋に溶けて行く。

 愚息も元気になっちまう健気さ!
 お兄さん感激だよッ!


 ****


「瑠奈、すまんが、今晩は相手してやれない」

 先に帰宅して書類を捌いてた俺は、玄関ドアの開く音に少し手を休める。
 次に開くであろうリビングとの境の扉を見つめてると、焼き菓子が入った小さな袋を胸に駆けてくるように帰ってきた恋人に、リビングに一歩入ったところで電卓フリフリ告げた。

 ドアノブに手を掛けたまま笑顔が固まった。棒立ちだった瑠凪が、真顔になってコクンと頷いて動き出した。

 暫くすると、紅茶と焼き菓子を盆に乗せて、彼が近寄って来た。
 書類が広がったテーブルに置く場所などない。
 そばに立ち止まった彼に手を止め、俺が顔を上げると、控えめな困った笑顔で「良かったら…」と可愛らしい唇からちょっと緊張で掠れた声が転がり出た。

 ああ! 可愛い過ぎる!
 その唇塞ぎテェ! 俺のちんぽで!!!

 イケねー。数字ばっかり見てたから思考がおかしくなってやがった。

 瑠凪の唇がエロく見える。

「ありがとう…」
 置けるスペースを示して、書類に視線を戻す。
 セッティングして、離れて行くエロい後ろ姿を眺める。
 普段だったら、瑠凪とイチャコラしてる頃だ。誰だよ、溜め込んだ奴は…。今までここまで重ならなかったから、忠告だけにしておいたが。もう我慢ならんな。突き止めてシメてやる。今後の事もあるからな。

 あー、どうしようかな。俺のムラムラはいつもの事だが、えっちしながら処理するのは、ミスが怖いしな。でも、風呂上がりの艶がある瑠凪もその気でここに来てるって事だよ。

 ーーーシメて沈めてやるか?

 ひと山終えて、開きっぱなしのアタッシュケースに紙束の封筒を放り込む。

「瑠凪。ちょっとこっち来いよ」

 自分の分の紅茶にブランデーをひと匙入れてるところに声が掛かって、イタズラが見つかった子供のように肩が跳ねてる。別に構わないんだが、可愛い子猫ちゃんの可愛らしい行いにちょっとイタズラ心が擽られる。

「お仕事中のタツオさんのには、入れてないよ…」

 瑠凪は俺の愛飲の酒を気に入ってる。時折り飲み物に入れてやってた。彼自身がこうやって入れる事もあったから、ビク付く事もないんだが。どうやら、自分だけが香りを楽しもうとしてるのが後ろめたかったようだ。可愛い事で。

「構わ…いいから来いよ」

 そんな事はどうでもいいと、許しを出しかけてやめた。いい事を思いついちゃったんですよね~。Mっ子の瑠凪くんもお気に召すだろう事だ。

 少々語気が強かったか。ちょっとおどついた瑠凪がトトトと近寄って来た。

 椅子を少し引いて膝を叩く。それを見て、モジッとながらも、俺の膝の上に座った。
 細い腰に手を添える。
 ピクンと密やかに反応してる。

 こんな細やかな接触で反応してる事を恥ずかしいと思ってるんだろう。バレない様に頑張ってる。
 バレバレなんだけどね。可愛いから気づかないフリをする。

「食べさせてくれよ」

 さっきひとつ摘んだが、アーモンドパウダーとチョコがいい感じに混ざり合っていて歯触りもいい焼き加減だった。

「新作なの…」

 淡い藤色のカーディガンの袖を伸ばした手とは反対の手で抑えながら、白い指先で一枚摘む。
 そして、そのままの状態で俺に凭れる様にして、俺の口に運んでくる。嬉しいそうだ。まつ毛が長い目がちょっと濡れている。目元が赤らんでいた。
 いつまで経っても初々しく恥ずかしそうにする。





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