子供が巣立って寂しいおっさん、喉の調子の悪さに首をひねっていたら首にガンが見つかりまして、どうしゅよう・・・。

２ 初回入院（薬物療法１～２コース目）

入院生活をより良くするために（本乱読編）

　パソコンを接続できるようになって気を良くした私が次に考えたのが本を読むということです。
　本自体は好きですが、日常の中で本を読むのは意外と億劫で、文庫本１冊読むのも何週間も手につかなかったりするものですが、治療中盤での投薬に間を開けた３週間の間はだいぶ元気を取り戻し、時間が余りまくっていましたので、普段読まない本をたくさん読んでみようかと思い立ちました。

　一昔前なら、入院中で出かけることもままならず・・・となるはずですが、そこはインターネット全般が普及した世の中、スマホのデザリング機能を開放し、持ってきたノートPC で通信販売。しかもアマゾンなら中古本の扱いもあるので、定価の半額程度で本を買えるのは便利だった。なんせ、病室の上からカード払いでガンガン自宅に発送。そして、定期的に病院に来てくれる妻にお願いして本を持ってきてもらうという方法をやってみました。そんな訳で手当り次第に本を注文した結果、本というのは人の心を映す鏡であることを買った本を眺めながら実感しました。とりあえず注文した本の傾向はこちら。
　・日記帳
　・家庭菜園
　・５０歳からの仕事のセカンドライフ
　・５０歳からの生き方
　・宗教関係（キリスト教、イスラム教、仏教、、神道）
　この傾向の本を入院中の通販や短期入院の前にブックオフなどで計十数冊購入することになりました。まあ、後は結構副作用に苦しめられて本をゆっくり読む時間が減ったりしましたが、この時は学生以来のまとまった読書量でした。

　こうしてみると、買った本の内容はガンで急に死が身近になったことによる死生観についての興味が強く現れています。また、それに反して、病気が治った後により楽しく生きる方法を模索する考えが芽生えたのが見て取れます。まあ、ガンになった事実を真剣に考えた際に、今まで私は何の根拠もなく平均寿命程度の８０歳くらいは生きれると勝手に思っていたのですが、ガンになったことで再発率や余命について考えるようになった結果、もしかして二十年はおろか、十年生きていればいい方なのでは・・・。という考えに至り、急に余生を考えるようになった結果かもしれません。改めて本というのは、己を映す鏡であると、本棚にある読み終えた本の背表紙を見ながら思うのでありました。

（補足）
　私の本棚にはこんな漢字の立派な本がガラリとあれば、良識あるオジサマとして大手を振って生きれるのですが、実際のところは昔読んだ漫画や大量のゲームなどが大勢を占めているので、あまり人に見せれるものでは無いことを申し添えます。誰しも自分の心には、あまり人に見せたくないところがあるものです。なお、えっちいものは今の世の中、別に持っていなくても海外の動画サイトをいつでも見にいけるので物体は不要です。便利な世の中になったものです。