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異世界の冒険の旅立ち(ジェルゴ王国篇)
79話 桜彌と白婀の今後
しおりを挟むマーヤ達を治療して、その後お風呂で色々とあって、男として嬉しい事なのだが、
(この世界では混浴は普通なのか)とヒサは思う風呂であった。
その翌朝、ヒサ達が早朝の訓練を終えて、朝食を食べていると、少女達の叫び声がしてきた。
「キャァァァァァァァァァーっ!な、なにこれぇぇぇぇぇぇ!どっ、どうなってるのおぉぉぉ!」
多分マーヤ達だろうっと、ヒサは思った。
ヒサは何も動じず、流石にまだ動けないだろう、動けるために訓練とか筋肉をつけないとだな、っと思っていると。
興奮したシュリエルがリビングに入って来た。
「ヒサ様ぁぁ!五人みんなぁ起きてぇ、吃驚してたわぁ!大成功ぉですねぇ!」
別に吃驚させようとか思ってはいたが、そのまで大袈裟にしたいとは……そしてシュリエルの様子が少し変なので聞いてみると。
「ん~。てか何でシュリエルが興奮して喜んでんの?」
「ヒサ様ぁのぉ奇跡の魔法見てぇ、感じないぃ女なんてぇ、いませんよぅ!」
「そ、そっか。あ、ありがとな……。ん?目に隈があるぞ?昨晩看護、交代してないのか?」
「そんなのぉ眠れるぅはずぅ、ないじゃないですかぁ!交代を断ってぇ四人のぉ、奇跡のぉ治療後のぉ、状態見てましたよぉ!」
「眠れないのは仕方が無いが、眠れる時は、きちんと眠れよ!命令だぞ!」
「はぁい!今から休憩しますぅからぁ、横になって眠くなったら眠りますぅ」
「おう。よく休めよ。おやすみっ」
シュリエルは休憩しに行ったが、寝るのか、かなり不安だった。
しかしシュリエルも大人だし大丈夫かなっと思っていたが、後で聞いたら興奮したままで、大丈夫では無かったらしい。
「さて、飯も食ったし、マーヤ達を見に行くかな」
ヒサは朝食を終えると、リリカとマーヤ達がいる部屋に行くことにした。
「私もご一緒しますですわ!」
「ウサミも~」
「ワカバも~」
「ん?ん?良いぞ?ん?ん?何か違和感がする?」
ヒサは何かが、いつも足りない事に、違和感がしたが、シルフィ達を連れて、リリカとマーヤ達の部屋に向かった。
そしてリリカ達の部屋の前に着くと、声を掛けた。
「リリカ、マーヤ、みんな、部屋に入るぞ!」
リリカも、そして自分達の身体の異常な状態なマーヤ達は、驚き、そして奇跡、涙していたのだが。
(えっ!ヒサ様、来たの!ねっ、寝癖大丈夫かしら!か、顔、変じゃないかしら!)
ヒサが声を掛けた後、ガサガサとしてから返事が帰って来た。
「は、はい。大、丈夫、です」
ヒサは了承得たので、扉を開け入ると、五人は頭を撫でながら起きていた。
「ん?元気か?調子はどうだ?良くはないか。飯はくったか?」
「「「「「は、い。だい、じょぶ、です。頂き、ました。」」」」」
「ん?だいぶ話せるようになったな。何だ?お前ら身体が治ってるじゃないか~?奇跡が起きたのか~?」
ヒサはとぼけながら、少し驚きながら聞いてみると。
五人はジト──っとヒサを見て、看護していたメイドもチラッと見てから、メイドはふるふる横に降ると、またヒサをジト──っと見た。
「わ、かって、ます、よね?」
「ん?なんの事だか?俺、分かんない」
ヒサはとぼけながら、少し、らしくない事を言ってみると
「ププッ、プププッ」
シルフィがいきなり殺し笑いをしていた。
「シルフィお姉ちゃん、どうしたぴょ、むぅ!どうしたの~?」
「どうかしたにゃ、あ~ダメっ!どうかしたの?」
ウサミとワカバは、何故か言い直していたが、まだヒサは気付いていなかった。
「プッ、苦しいですわ!ふぅ~。ヒサ様の演技が面白くてですわ!」
「演技ぴょ、演技してたの~?」
「ん?ふふ。してないよ~。てかウサミ、ぴょんて語尾やめたのか?」
「うん。だってぇみんなが、ウサミの歳でぴょんは恥ずかしいと言われた~。しかも聞きづらいって~」
「ワカバもなの。やっぱり、にゃんにゃんは恥ずかしいと言われたり、したの」
「そっか。それも成長かな。ウサミもワカバも、大人になった、って事だな」
「「はい!」」
ヒサの演技というか、ふざけたことを、何事もなかったように、気付いたウサミとワカバの語尾の事を、聞いていたら、
離れた場所から批判の眼差しが刺さってくる。
「バレバレか。俺が治療したと言えば良いのかな?」
マーヤ達がヒサに何か言いたげにしているので、正直に言うと。
「あの、ヒサ様あり、がと、ござ、います。一生忘れません。その、お礼、が、言い、たくて……」
マーヤ達は個々にヒサにお礼言い、直ぐに言えなかったのは、もしヒサが治療してなかったと思うと言えなくて、ヒサがふざけているのが、少し嫌な気分だったみたいだ。
「まぁ。本当は、俺じゃないと思っていてくれた方が、良かったんだけどな。お前達が俺に気を使いすぎたり、遠慮されるのが嫌だったからな。俺も少し悪ふざけが過ぎたかな」
「いえ。そんな、事を、思って、いて、くれて、有り、難い、です」
「まぁ。動けるようになるまで、ゆっくりと、動けるように訓練することだな。またそのうち来るよ」
「「「「「あり、がと、ござ、います」」」」」
マーヤ達の様子も見たので、部屋を後にして、次の目的地に向かう事にするか。
「俺は今から冒険者ギルドに行ってくる。オークとか買い取りたいとか、ギルマスが言っていたような~、気がするからな」
「私も行きますわ!(ギルドの受付嬢、なんかヒサ様にベタベタしていましたわ!させないですわ!)」
「ウサミも行くぴょ、行くよ~!」
「ワカバも行くの!」
「分かったよ。みんなついてこればいいさ」
みんなで冒険者ギルドに向かう事と決めた後、櫻彌と白婀に丁度会ったので、気になる事を聞いてみた。
「なあ、櫻彌と白婀はこれからどうするんだ?ここで暮らすにしろ、なんか働けよ。俺は馬車が、伯爵から贈られてきたら、冒険の旅に出るからな」
「えっ?ここにヒサ様いないのっ?」
「ここにいないのっ」
「ちょっと真似しないでよねっ!っていうか、ワタシ達を置いていくのっ?」
「置いて行くって」
「私も行きたいかしら。やはり私達は、主様と一緒にいたいのよね」
櫻彌と白婀の言葉にヒサは、ふと出会った時の事を思い出した。
「お前達は危険が無い所に、いたかったんじゃないのか?」
「そうだけどっ、ワタシ達の主は貴方なのだから、ワタシ達の面倒はヒサ様が見るのよっ」
「お前達が・・・・。」
(出会った時、安心できる所にいたいとか、なんとか泣きながら、主に櫻彌が言っていたような)
そんな事をヒサは思いつつも。
「分かったよ。今から冒険者ギルドに行くから。お前達も付いて来い。そして冒険者になるんだ。嫌とか言うなよ。旅の中、街に入れなくても良いなら良いけどな。それともユニコーンやペガサスになるか?」
「分かったわよっ、ユニコーンになったら目立つじゃないっ!」
「私も冒険者になるわ。面白そうだしね」
「お前達聖獣の思考は分からんが、人間にはルールがそれなりにあるから、シルフィにちゃんと聞いとけよ」
「分かったわっ、なんでヒサ様じゃないのよ」
「ん?面倒くさいからな。それにシルフィは優しいぞ」
「ふ、ふーん。(シルフィの事好きなのっ?何よっ、ワタシだって、ホントは……。なんでワタシは素直になれないのかしらっ!)」
「ふふふ♪頑張りなさいね」
櫻彌と付き合いの長い白婀は、櫻彌の心情を知っている為に、応援はするが、櫻彌の為に協力はしなかった。
「行ってらっしゃいませ、旦那様、シルフィさん、ウサちゃん、ワカちゃん、サクちゃん、白婀さん」
そしてヒサ達は冒険者ギルドに、メイドに見送られて今度こそ向かって行った。
その中一人櫻彌は、メイド達に昨日からサクちゃんお言われていて、とても納得がいかなかった。
(なんでワタシはサクちゃんなのよっ!貴女達より年上よっ)
櫻彌は何故か擬人化すると、少女体型になり、胸もギリギリBカップで、身長はウサミと同じ位だった。
だから、メイド達は櫻彌もウサミと同じ位の年齢だと、思っていた。
因みに櫻彌は百三十歳で、ヒサに知られたくないからメイド達に教えたていなかった、櫻彌のミスである。
そして、櫻彌、そして白婀の年齢をヒサは知っていたが、特にヒサは何も気にしていなかった。
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