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異世界の冒険の旅立ち(ジェルゴ王国篇)

55話 朝の街と冒険者ギルドと旅立ちに行ける?

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 メイド達のじゃんけんの激戦?激闘?の末、勝ったメイド五人を連れてヒサ達は冒険者ギルドに向かっていた。

 いつものように露天や八百屋に寄りながらいつもより遅い時間に冒険者ギルドに向かっていると。

「ヒサ!今日は遅いな!昨日は見てないし、どうしたかと思ったぜ!元気か?焼き鳥買うか?」

「色々とあってな。元気だ。焼き鳥頼むよ。何時もの量でな」

「毎度ありい!分かったぜ」

「ウサちゃん、ワカちゃん!元気かい?」

「元気ぴょん!ぴゅ~♪ぴゅるぴゅるぴゅ~♪ぴゅるぴゅ~♪ぴゅるぴゅ~♪ぴゅるぴゅるぴゅ~♪ぴゅぴゅ~♪」

「さ、流石ウサちゃん。おばちゃん、げ、元気にゃん!ぴゅ~♪ぴゅるぴゅる♪ぴゅ~♪ぴゅるぴゅる♪ぴゅ♪ぴゅる♪ぴゅ、ゴホゴホ!上手くいかないにゃん!うにゃあーっ!」

「う、ウサちゃんワカちゃん。げ、元気そうだね(汗)ワカちゃん頑張りなね。じゃあ」

 ウサミが返答してから、日に日に上手く笛を吹くウサミに返事してから対抗するが上手くいかないワカバは苛立ち、おばさんはあせり、逃げ帰った。

「あら!シルフィちゃん!また旬な野菜が入ってるよ!真っ赤なトメットフルティと後はこの白くて長いダコンイ!両方共煮ても良いし生でも良いからね!」

「まぁ!買いだわ!りょ、両方共、さ、サラダに合いそうね!トメットフルティはパスタに合いそうね、ダコンイは煮物が良さそうね!か、買うわ!沢山買うわ!」

「毎度だよ!シルフィちゃん!お得意様だから良いの選んであげるね!」

「あっ、ありがとうございますですわ!うふふっ♪ヒサ様お願いしますわ!」

「あ、あぁ。」

 シルフィは行きつけの八百屋のおばさんに旬と聞いて目の色が変わり、旬な野菜をご機嫌で大量買いして、ヒサにインベントリに入れて貰うシルフィだった



 そんなヒサ達を、主にヒサをロージナ達が不思議そうに見てロージナ達はコソコソと話していた。


「な、なぁ。旦那様って凄く人気者だな。」

「ですです!色んな旦那様見れて嬉しいです、ですです!早く旦那様抱き締めて欲しいです!ですです!」

 ロージナの疑問にテンションアゲアゲで返答したメナットだった。」

 そしてパティは、

(ふむふむ。焼き鳥がやはり好みなんですね。ふーむ。鶏肉系が好きなんですね。料理の腕がなりますよ!イエーイ!そして「ありがとうパティ!好きだ!」って旦那に言われて、「だ、駄目、じゃないですーっ!」ってお情け頂戴致しますよ!キャッ!うふ、うふふっ♪)

 パティは心の中でテンションアゲアゲだった。

 狸獣人のポンネは、

「テヘ♪いっぱい旦那様事を知れる♪テヘ♪テヘテヘ♪」

 影でコソコソとテヘテヘと言いながら呟いていた。

 メルネは普通に喋った。

「ふむふむ、です!鍛冶の夜食は焼き鳥ですね!ドワーフ特性のタレを作らなげればならない、です!」

 じゃんけんに勝ったメイド五人衆は、それぞれに思いながらヒサ達に付いて行った。



 やっとこさ冒険者ギルドに着いたヒサ達は、何事も無くギルドの中に入り、空いてる受付に向かった。

「済まないが、五人程冒険者登録したいが良いか?」

「ヒ、ヒサ様!わ、了解致しました。早速致します。とその前にヒサ様。Cランク昇格しました。ワイルドチキン、ホーンラビットの討伐数が多くて昇格してました。先日伝え忘れていました。すいませんでした。」

「ん?そうか。ふーん。なるほどな。ん?全然構わないぞ。ほらギルドカード。シルフィ達も出せよ」

「はいぴょん。ぴゅ~♪「はいにゃん。ぴゅ~♪「はいですわ」」」

「はい。頂きますね。あれ?」

 とギルドの受付嬢はあれッと最後のシルフィも笛を吹くかと思っていたが鳴らなかった。

 否、普通に大の大人が笛を吹くわけが無かった。

「お、うぉうほん!ヒ、ヒサ様、シルフィ様、ウサミ様、ワカバ様、Cランク昇格おめでとうございます!」

「これで、どこの国にもすんなり行けるな。」

 ヒサのこの言葉に受付嬢は、

「え!え?ヒ、ヒサ様。街をで、出られるのですか?えー?」

「ん?そうだが。何か不味いのか?確かにいい街だが、冒険の旅がしたくてな」

「は、はい。だ、大丈夫です。が大事件です!はい!ちょ、ちょと、ちょっとお待ち下さいませ!」

「は?大事件?何でだ?早く五人の冒険者登録して貰いたいのだが?」

「ほ、ほんのちょっとだけです!はい!では!」

 ヒサには全然意味が分からなかったが、ワイルドチキンとホーンラビットの討伐納品が少なるとギルドに何らかの影響が出るみたいだ。

 因みにリューゲル冒険者ギルド、ギルドマスターのマーチョリナ・ゴオリランが商人ギルドと何やら画作していたそうだが、今は受付連合が慌てふためいていた。

 そして慌てながら受付嬢が来た。

「す、すいません。で、ではえっとそちら様五人方の冒険者登録をします。」

「お、お願いする。」

「て、ではでは、お願いします、ですです!」

「テヘ、お願いします。テヘテヘ。」

「お願いします、です!」


 少し緊張気味なロージナ、メナット、ポンネ、メルネの順番で、五人はやっと冒険者登録をすると、突然

 “バッターン”

 と大きな音を立てながら受付に走ってきた。


「ギルドマスターに報告してくれ!リーンの森からオーク達が混合のモンスターを引き連れて街に進軍している!早急に対処を頼む!」

「は、はい!了解です!すみません!ギルドマスターに報告して来ます!」



 慌ててギルドマスターに報告しに行った為、じゃんけん勝組五人衆の冒険者登録は延期された。



「ん?俺の旅立ちに合わせてないだろうな?誰かの陰謀?ま、まさかな。」  




 と、ヒサは呟きながら不穏な感じを感じていた。


 そして運命なのか、悪戯か、誰かの陰謀なのか、またヒサの冒険の旅立ちは、延期された



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