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今日はここまで 後編

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 僕は、ドキドキしながら、カリンの毛布にもぐり込んだ。カリンと肌が触れ、少し緊張したけど、すぐに温かさが伝わってきて、心地よい感じがした。

 小さな窓から夜空が見える。
 少しだけ欠けた大きな月と無数の星がキラキラと散らばる。

 広大な宇宙の片隅の小さなこの星を宇宙から見たらどんな風だろう。
 自分など、バクテリアや菌と大して変わらないくらいの大きさでしかないことを夜空を見ていると感じる。
 そうだ、小さな生き物は、生きることに必死になっていればいいんだ。意味や意義など、後からつければいい。

 がむしゃらに一生懸命に生きても、泡が出来て弾けるまでの時間のように、宇宙の時間からすれば一瞬でしかないんだ。

「身体を動かして、食べて、寝る。今日は、そうやって生きていけばいい、そう思えたよ。
 自分の人生は、自分で一つずつ決めていけばいいんだ」

「あたしもよ。守られた場所から出て冒険をして、そもそもいつでも命って危ないって気づいたの。
 人も動物も魔獣も同じ。
 生きてることは、当たり前じゃない。だから、今を生きていることを正解にすればいいんだ。
 だから今日のこと、一生忘れないと思う。これからも、一緒に色々な事を経験していこう」

「うん」

「ピッケルと幸せな時間を作っていきたいな」

「そうだね。僕がいるから大丈夫」

「うふふ。今日のピッケル、カッコいいね」

 カッコだってつけるさ。

「い、いつもカッコいいんだよ」

「そうね。そうだった」

 カリンが穏やかに微笑む。

 僕たちは、毛布の中に身を寄せた。静かな夜。
 僕は、もう覚悟を決めないと。遅すぎたくらいだ。

 カリンの瞳をまっすぐに見つめる。

「カリン、ずっと好きだった。
 僕の大切な人になってほしい」

 カリンのあどけない顔が目の前に。くちびるとくちびるが触れてしまいそうなほど近い。

 体の中が熱くなり、肌の感覚がおかしい。胸が高鳴って、頭が真っ白になる。

「あたし、ずっと、ピッケルを待ってたよ」

 カリンがスッと目を閉じる。

 軽く触れ合うくらいにチュッとキスをして、唇を離す。

 カリンが微笑みながら涙を流す。

「ありがとう。あたし、本当は自信がなかったんだ」

 カリンが?

「ピッケルの一番最初の人になれるかなって。一番を誰かに取られないかって。不安な自分が嫌だった。ピッケルの最初が欲しかった。2番や3番がいてもいい。でも、あたしが絶対1番が良かったの!あたし、欲張りね」

 全部、僕のせいだ。

「ごめん。もうカリンにそんな想いをさせないよ。カリンが僕の最初の恋人だ。もう離さない」

「あたしが怪力でも、巨人の血が流れていても愛してくれる?いつか巨人になってしまうかもよ?あたし、たまに怖くなるの」

「どんなカリンでも、カリンはカリンだよ。そんなことで僕の気持ちは、変わらない」

「ありがとう。大好きだよ、ピッケル。私のピッケル。。。あたしの全部を確かめて。あたしの初めてをあげる」

 カリンにもう一度キスをした。今度は、カリンの舌が僕の口の中に入ってきた。
 熱い舌と舌が絡み合う。

 僕は、そろそろと手を伸ばした。
 そこにカリンがいるのを確かめるように。
 まずカリンの金色で細くて柔らかく髪の毛を撫でた。
 カリンが目をつぶって、心地よさそうに頭を撫でられている。
 爽やかないい匂いがふわりと香る。

 僕は、そのまま手を動かし、首筋から肩へ、肩から胸へとシルクのシャツの上を滑らせていく。
 カリンがピクンと身体をこわばらせてから、力を抜いた。
 コクンとカリンが頷く。
 それからカリンの弾力があって柔らかい豊かな胸をシャツの上から揉んだ。

「ピッケル。。。」

 カリンが恥ずかしそうにうつむく。
 だけど抵抗しないで、受け入れてくれていた。

 あぁ。
 僕の一物も大きく固くなっている。
 ついにその時がきたのだ。

 本能のまま、カリンの形のいい耳を舐めて、チュッと吸い付く。

「ひゃあん!でも、気持ちいい」

 それから貪るようにキスをして、舌を絡め合った。
 シャツの中に手を入れてカリンの胸を直に強めに揉みしだく。

 もう本当に我慢できない。

「カリン。。。いい?」

「はぁぁ。早くぅ」

「痛くない?」

「んんんっ!痛くないよ!大丈夫だからっ」

 海の近くの潮や磯の香りが漂ってきた。

 カリンの身体がポカポカしている。
 カリンをギュッと抱きしめる。
 これが僕の初めて。ちゃんとここまでたどり着いた。

 カリンが微かに揺れながら、可愛く喘ぎながら僕の頭を撫でる。

「はぁ、ピッケル、よくできました。あぁ」

「カリンも頑張ったね」

 それからまたキスをした。お互いの舌をペロペロ優しく舐め合う。
 幸せすぎる。
 これが賢者タイムか。しばらく動きたくない。
 カリンと肌が触れ合っているだけで気持ちがいい。

「しあわせだよ、ピッケル」

 ギュッとカリンを抱きしめる。
 カリンが震えているようだ。
 僕の身体も小刻みに揺れる。

 でも、揺れ方がおかしい。

 あれ?これは…?ゆっくりと身体を引き剥がす。

「ピッケル! ねぇ!」

 カリンがバサっと身を起こした。形のいいおっぱいが目の前でプルンと揺れる。
 それから、驚いた僕たちは同時に同じ言葉を口にした。

「「地震だ!」」
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