歌物語

天地之詞

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令和元年(西曆二〇一九年)八月

広島平和記念公園

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昭和二〇年八月六日未曾有ナル破壞力ヲ有スル原子爆彈ハ廣島ニ投下セラレキ爲ニ命ヲ失ヒシ人々ノ數ハ其ノ數ノ多ケレハ未タ詳ラカナラス廣島ノ慘狀ハ凄慘ヲ極ム斯クノ如キ慘狀ヲ惹起スル原子爆彈ハ復タ用ヰサラシムヘキハ論ヲ俟タサル所ナリ然レトモ各國軍ハ核兵器ヲ抛棄セス剩ヘ新タニ核兵器ヲ取得セムトスル國家ノ存在スルハ憂慮ニ堪ヘス我廣島ヲ訪ルルニ當リ原子爆彈ノ齎ス被害ト平和ノ尊サトヲ學ヒ平和ヘノ思ヒヲ新タニセムト欲シ平和記念公園及原爆資料館ヲ訪ヌ展示品ヲ觀覽シ詠メル歌ヲ茲ニ揭ク此カ爲原子爆彈ニ依ル犧牲者ノ鎭魂ニ寄スレハ此望外ノ喜悅ナリ

原爆の惨禍の前に呆然と佇み祈る御霊安かれ
平和をば永遠に守らむ一筋に二度は出すまじかの地獄をば
平和の火永遠に絶やさじ誓ひして永遠に傳へむ永遠に忘れじ
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