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第20話 答えなさい、ジップ・ヴェイト
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ジップの問いかけに、ミュラさんは頷いてから話を続ける。
「単刀直入に言います。ジップ、あなたのレベルは40に達していました」
それを聞いて、オレは驚くこともなく、むしろ納得感を覚えた。
「なるほど……レベルが高すぎたので隠した、ということですか」
「そうです。学校を卒業しただけでレベル40というのはあり得ません。まだ学生に過ぎないというのに、何十年と実戦を積んだ冒険者達よりも高レベルになるだなんて、才能でどうにか出来る話ではないのです」
「まぁ……そうでしょうね」
「つまり、あなたはすでに多くの実戦経験があるということになります」
「………………」
「答えなさい、ジップ・ヴェイト。あなたは固有魔法を有していますね?」
ダンジョン都市では、固有魔法に関する吹聴・詮索は御法度だ。
ただし、その権限が与えられている人間が二人だけいる。
それが、いま目の前にいるギルドマスターと事務局長だった。
元々、固有魔法の吹聴・詮索が禁止となったのは、魔人に目を付けられ、都市ごと滅ぼされないようにするためだ。ということは、その都市を預かる役職であるならば規則の埒外となるのは当然だろう。
それに、レベルが高すぎて固有魔法持ちだと疑われる恐れは、オレも考慮はしていた。
もっと言えば、固有魔法についてはレベッカも気づいているから、だから先ほどは退室を躊躇ったのだろう。オレが、都市追放に処されるかもしれないと危惧して。
とはいえ固有魔法は、その使用を禁止まではされていない。派手に使わなければいいだけの話だ。だから攻撃なんかの目立つ魔法じゃないオレの固有魔法は、そういう意味では非常に使い勝手がいいと言えた。
まぁその結果、ちょいとレベルを上げすぎて、目の前の二人にバレたわけだが。とはいえ使用がバレただけで、都市追放になったりはしないだろう。
だからオレは、正直に答えることにした。
「ええ、そうです。オレは固有魔法を持っています」
「やはり、そうでしたか……」
ミュラさんは、深いため息をついてから目を伏せる。
大幅な戦力アップは歓迎したいところだが、それによって魔人に目を付けられては都市滅亡の危険性だってあるわけで──そんな板挟みで気が重いのだろう。
すると今度は、カリンさんが聞いてきた。
「いったいどんな固有魔法なのか、教えてくれないかな?」
「ええ、構いませんよ。まずオレの固有魔法は三つあります」
「……え?」「……は?」
ミュラさんとカリンさん、二人の声が重なった。
その反応を見て、オレは二人に問いかける。
「もしかして、固有魔法ってのは一人一つが基本なんですか?」
いつも半眼のはずのミュラさんは、その目を大きく見開いていた。
「え、ええ……わたしたちが知る限りでは、固有魔法は一人一つです。三つも持つ人間だなんて、過去にも例がないはず……」
今度はカリンさんが、興奮気味に言ってきた。
「す、すごい! すごいよジップ君! キミは本当に英雄になれるかもしれないよ!?」
「英雄って……大袈裟ですよ。裏を返せば、固有魔法を三つも宿しているのにもかかわらず、オレのレベルは未だ40。レベル99を優に超えるという魔人には、まったく太刀打ち出来ないんですから」
魔人の戦闘力というものは、それほどに圧倒的らしい。そもそものレベルが人間基準で作られた指標で、さらにダンジョン攻略の参考にするためのものだから、それを魔人に当てはめると、どんな下っ端魔人であってもカンストするそうだ。
オレのそんな説明に、興奮していたカリンさんが肩を落とした。
「まぁ……それは確かに。でもキミは新人だし、まだまだ伸び代があるわけで」
「いえ、実はもう限界に近いんです」
「どういうこと?」
「なぜ限界なのかを説明する前に……まずはオレの固有魔法の効果について説明しますよ」
そしてオレは、残機無限・身体生成・経験共有の各魔法について説明していく。
説明が進むにつれて、二人の表情は驚き以外の感情がなくなっていった。
「──とまぁ、オレの固有魔法はそういう効果があるわけです」
一通りの説明を終えると、カリンさんが声を絞り出すかのように言ってくる。
「む……無茶苦茶だよ……今の話が本当なら……キミ一人で、レベル40の冒険者を1万人も作れるってこと?」
「ええまぁ」
「そ、それって……ジップ君一人で、フリストル市の冒険者たち全員より強いってことじゃない!?」
「いやでも、残機1万人ともなると単純戦闘になりますから。トリッキーな戦い方をする魔獣なんかだと荷が重くなります」
「とはいったって、レベル40軍団の火力で押せば、なんとでもなるんじゃあ……」
「まぁそうかもですが……」
オレが言い淀んでいると、ミュラさんが補足してきた。
「1万人もの魔導師を生み出したところで、ダンジョン内は狭い通路が多いのですから、同士討ちになるだけです。実質的には、100人の編成が限界でしょう」
さすがは現場経験者だけあってミュラさんは的確だった。まさにその通りで、オレもそれを悟ってからは、物量によるダンジョン攻略は諦めている。
ミュラさんはさらに言葉を続けた。
「さらに補給の問題もあります。あなたの残機とやらは、飲まず食わず休まずで戦うことは出来るのですか?」
「いえ、無理です。人間と同等の食事、そして休息も必要です。まぁ休息に関しては残機を取り替えればいいのですが、そのためには、オレがその場に出向かなくちゃ出来ません」
身体生成を使えるのは、オリジナルであるオレだけだ。だから、残機から残機を生成するみたいな真似はさすがに出来ない。ということで、疲れた残機は亜空間に引っ込めて、新鮮な残機と交換するには、オレ自身が戦場に立つ必要がある。
となると100人毎に部隊を分けたりしたら、オレが同行しない部隊は困ったことになるわけだ。
そんな説明をすると、カリンさんがおずおずと聞いてきた。
「えっと……ということは、だよ……? キミは今まで、残機たちをダンジョンに潜らせていたから、レベル40にまでなったわけだよね?」
「はい。そうです」
「なら、オリジナルであるキミ自身も、ダンジョンに出向いていたのカナ?」
「いいえ。こういう能力があるのに、そんな危ない真似すると思いますか? どんなに高レベルだって、死ぬときは死ぬ。それがダンジョンなんですから」
「だ、だよね……ということは……ダンジョンに送っていた残機達は……」
青ざめていくカリンさんに、オレは満面の笑みを返した。
「その話の続き、聞きたいですか?」
「いや!? いいよ! 聞きたくない!!」
カリンさんは、顔を横にブンブン振ってから耳を塞いだ。
すると今度は、ミュラさんがため息交じりに言ってくる。
「まぁ……あなたの倫理観はこの際問いません」
「酷い言われようですが、あくまでも自分自身のことですからね?」
「ええ、分かっています。それで三つの固有魔法を駆使して到達したレベルが40で、それ以上のレベルになるためには、より強い魔獣を相手取らなければならないのでしょう?」
「そうです。ですが、さすがに補給ナシで、いま以上にダンジョンの奥……つまり上層階に進出することは出来ないんです。だから強い魔獣を倒すことが出来ず、レベルアップが鈍化しています。例え、攻略済み階層の魔獣を狩り尽くしてもレベル99なんて行かないでしょうね」
「なるほど……限界とは、そういうことですか」
あまりに格下の魔獣を相手にしても、経験値は1つも入ってこないのだ。時間を浪費するだけで成長できない。これがオレの成長限界となっていて、ここ一年くらいの悩みでもあった。
そして今のところ解決策は思いつかない。そもそも、そこまでして強くならなくてもいいのではないかという思いもあるから、なおさらに。
このフリストル市だって、空がないだけで、今でも十分住み心地がいいのだ。気心の知れた仲間達と、自堕落だけど可愛い幼馴染みもいる。
彼らとこの都市を守るだけならば、今のオレでも十分な力を持っているはずだ。あとは魔人に目を付けられないよう、息を潜めていればいいわけだし。
だからオレは話を一区切り付けることにした。
「いずれにしても……オレの固有魔法についてはこんなところです」
それからミュラさんに視線を向ける。
「それで、オレを呼び出した理由とはなんですか?」
ミュラさんは眠たげな瞳に戻っていて、それをこちらに向けた。
「決まっています。固有魔法を使っているのなら諫めるつもりでした」
「都市追放は?」
「自分の固有魔法を誰かに吹聴……つまり自慢でもしたのですか?」
「まさか。いくらオレだって都市追放はごめんですから」
「ならば、都市追放などという重刑に処すはずもありません」
ミュラさんは、淡々と言葉を続ける。
「あなたの話を聞く限りでは秘匿性の高い固有魔法のようですし──それに使い続けたところで、もう限界が来ている」
「ええ、そうですね」
「そしてあなたは、強さに執着するタイプでもないようですし」
「よく分かりますね? まさにその通りです」
この異世界に生まれてから18年にもなるが、それでも、平和ボケした日本での生活のほうがまだ長いのだ。出来ることなら戦いたくないというのが本音なのに代わりはなかった。
「ならば、わたしたちの利害は一致しています」
そしてミュラさんは、はっきりと言った。
「今後、固有魔法を発現することは極力控えてください。秘匿性が高いとはいえ、誰かに暴かれる心配がないとは言い切れませんし、魔人が、どのような方法で固有魔法を特定しているのかも分からないのですから」
オレにまだ伸び代があったなら──というより、まだ攻略出来そうなダンジョンがあるのなら、オレはミュラさんの忠告を受け取れなかったかもしれないが、限界が見えている状況では別だった。
だからオレは素直に頷く。
「分かりました。今後、固有魔法の使用は控えるようにします」
「単刀直入に言います。ジップ、あなたのレベルは40に達していました」
それを聞いて、オレは驚くこともなく、むしろ納得感を覚えた。
「なるほど……レベルが高すぎたので隠した、ということですか」
「そうです。学校を卒業しただけでレベル40というのはあり得ません。まだ学生に過ぎないというのに、何十年と実戦を積んだ冒険者達よりも高レベルになるだなんて、才能でどうにか出来る話ではないのです」
「まぁ……そうでしょうね」
「つまり、あなたはすでに多くの実戦経験があるということになります」
「………………」
「答えなさい、ジップ・ヴェイト。あなたは固有魔法を有していますね?」
ダンジョン都市では、固有魔法に関する吹聴・詮索は御法度だ。
ただし、その権限が与えられている人間が二人だけいる。
それが、いま目の前にいるギルドマスターと事務局長だった。
元々、固有魔法の吹聴・詮索が禁止となったのは、魔人に目を付けられ、都市ごと滅ぼされないようにするためだ。ということは、その都市を預かる役職であるならば規則の埒外となるのは当然だろう。
それに、レベルが高すぎて固有魔法持ちだと疑われる恐れは、オレも考慮はしていた。
もっと言えば、固有魔法についてはレベッカも気づいているから、だから先ほどは退室を躊躇ったのだろう。オレが、都市追放に処されるかもしれないと危惧して。
とはいえ固有魔法は、その使用を禁止まではされていない。派手に使わなければいいだけの話だ。だから攻撃なんかの目立つ魔法じゃないオレの固有魔法は、そういう意味では非常に使い勝手がいいと言えた。
まぁその結果、ちょいとレベルを上げすぎて、目の前の二人にバレたわけだが。とはいえ使用がバレただけで、都市追放になったりはしないだろう。
だからオレは、正直に答えることにした。
「ええ、そうです。オレは固有魔法を持っています」
「やはり、そうでしたか……」
ミュラさんは、深いため息をついてから目を伏せる。
大幅な戦力アップは歓迎したいところだが、それによって魔人に目を付けられては都市滅亡の危険性だってあるわけで──そんな板挟みで気が重いのだろう。
すると今度は、カリンさんが聞いてきた。
「いったいどんな固有魔法なのか、教えてくれないかな?」
「ええ、構いませんよ。まずオレの固有魔法は三つあります」
「……え?」「……は?」
ミュラさんとカリンさん、二人の声が重なった。
その反応を見て、オレは二人に問いかける。
「もしかして、固有魔法ってのは一人一つが基本なんですか?」
いつも半眼のはずのミュラさんは、その目を大きく見開いていた。
「え、ええ……わたしたちが知る限りでは、固有魔法は一人一つです。三つも持つ人間だなんて、過去にも例がないはず……」
今度はカリンさんが、興奮気味に言ってきた。
「す、すごい! すごいよジップ君! キミは本当に英雄になれるかもしれないよ!?」
「英雄って……大袈裟ですよ。裏を返せば、固有魔法を三つも宿しているのにもかかわらず、オレのレベルは未だ40。レベル99を優に超えるという魔人には、まったく太刀打ち出来ないんですから」
魔人の戦闘力というものは、それほどに圧倒的らしい。そもそものレベルが人間基準で作られた指標で、さらにダンジョン攻略の参考にするためのものだから、それを魔人に当てはめると、どんな下っ端魔人であってもカンストするそうだ。
オレのそんな説明に、興奮していたカリンさんが肩を落とした。
「まぁ……それは確かに。でもキミは新人だし、まだまだ伸び代があるわけで」
「いえ、実はもう限界に近いんです」
「どういうこと?」
「なぜ限界なのかを説明する前に……まずはオレの固有魔法の効果について説明しますよ」
そしてオレは、残機無限・身体生成・経験共有の各魔法について説明していく。
説明が進むにつれて、二人の表情は驚き以外の感情がなくなっていった。
「──とまぁ、オレの固有魔法はそういう効果があるわけです」
一通りの説明を終えると、カリンさんが声を絞り出すかのように言ってくる。
「む……無茶苦茶だよ……今の話が本当なら……キミ一人で、レベル40の冒険者を1万人も作れるってこと?」
「ええまぁ」
「そ、それって……ジップ君一人で、フリストル市の冒険者たち全員より強いってことじゃない!?」
「いやでも、残機1万人ともなると単純戦闘になりますから。トリッキーな戦い方をする魔獣なんかだと荷が重くなります」
「とはいったって、レベル40軍団の火力で押せば、なんとでもなるんじゃあ……」
「まぁそうかもですが……」
オレが言い淀んでいると、ミュラさんが補足してきた。
「1万人もの魔導師を生み出したところで、ダンジョン内は狭い通路が多いのですから、同士討ちになるだけです。実質的には、100人の編成が限界でしょう」
さすがは現場経験者だけあってミュラさんは的確だった。まさにその通りで、オレもそれを悟ってからは、物量によるダンジョン攻略は諦めている。
ミュラさんはさらに言葉を続けた。
「さらに補給の問題もあります。あなたの残機とやらは、飲まず食わず休まずで戦うことは出来るのですか?」
「いえ、無理です。人間と同等の食事、そして休息も必要です。まぁ休息に関しては残機を取り替えればいいのですが、そのためには、オレがその場に出向かなくちゃ出来ません」
身体生成を使えるのは、オリジナルであるオレだけだ。だから、残機から残機を生成するみたいな真似はさすがに出来ない。ということで、疲れた残機は亜空間に引っ込めて、新鮮な残機と交換するには、オレ自身が戦場に立つ必要がある。
となると100人毎に部隊を分けたりしたら、オレが同行しない部隊は困ったことになるわけだ。
そんな説明をすると、カリンさんがおずおずと聞いてきた。
「えっと……ということは、だよ……? キミは今まで、残機たちをダンジョンに潜らせていたから、レベル40にまでなったわけだよね?」
「はい。そうです」
「なら、オリジナルであるキミ自身も、ダンジョンに出向いていたのカナ?」
「いいえ。こういう能力があるのに、そんな危ない真似すると思いますか? どんなに高レベルだって、死ぬときは死ぬ。それがダンジョンなんですから」
「だ、だよね……ということは……ダンジョンに送っていた残機達は……」
青ざめていくカリンさんに、オレは満面の笑みを返した。
「その話の続き、聞きたいですか?」
「いや!? いいよ! 聞きたくない!!」
カリンさんは、顔を横にブンブン振ってから耳を塞いだ。
すると今度は、ミュラさんがため息交じりに言ってくる。
「まぁ……あなたの倫理観はこの際問いません」
「酷い言われようですが、あくまでも自分自身のことですからね?」
「ええ、分かっています。それで三つの固有魔法を駆使して到達したレベルが40で、それ以上のレベルになるためには、より強い魔獣を相手取らなければならないのでしょう?」
「そうです。ですが、さすがに補給ナシで、いま以上にダンジョンの奥……つまり上層階に進出することは出来ないんです。だから強い魔獣を倒すことが出来ず、レベルアップが鈍化しています。例え、攻略済み階層の魔獣を狩り尽くしてもレベル99なんて行かないでしょうね」
「なるほど……限界とは、そういうことですか」
あまりに格下の魔獣を相手にしても、経験値は1つも入ってこないのだ。時間を浪費するだけで成長できない。これがオレの成長限界となっていて、ここ一年くらいの悩みでもあった。
そして今のところ解決策は思いつかない。そもそも、そこまでして強くならなくてもいいのではないかという思いもあるから、なおさらに。
このフリストル市だって、空がないだけで、今でも十分住み心地がいいのだ。気心の知れた仲間達と、自堕落だけど可愛い幼馴染みもいる。
彼らとこの都市を守るだけならば、今のオレでも十分な力を持っているはずだ。あとは魔人に目を付けられないよう、息を潜めていればいいわけだし。
だからオレは話を一区切り付けることにした。
「いずれにしても……オレの固有魔法についてはこんなところです」
それからミュラさんに視線を向ける。
「それで、オレを呼び出した理由とはなんですか?」
ミュラさんは眠たげな瞳に戻っていて、それをこちらに向けた。
「決まっています。固有魔法を使っているのなら諫めるつもりでした」
「都市追放は?」
「自分の固有魔法を誰かに吹聴……つまり自慢でもしたのですか?」
「まさか。いくらオレだって都市追放はごめんですから」
「ならば、都市追放などという重刑に処すはずもありません」
ミュラさんは、淡々と言葉を続ける。
「あなたの話を聞く限りでは秘匿性の高い固有魔法のようですし──それに使い続けたところで、もう限界が来ている」
「ええ、そうですね」
「そしてあなたは、強さに執着するタイプでもないようですし」
「よく分かりますね? まさにその通りです」
この異世界に生まれてから18年にもなるが、それでも、平和ボケした日本での生活のほうがまだ長いのだ。出来ることなら戦いたくないというのが本音なのに代わりはなかった。
「ならば、わたしたちの利害は一致しています」
そしてミュラさんは、はっきりと言った。
「今後、固有魔法を発現することは極力控えてください。秘匿性が高いとはいえ、誰かに暴かれる心配がないとは言い切れませんし、魔人が、どのような方法で固有魔法を特定しているのかも分からないのですから」
オレにまだ伸び代があったなら──というより、まだ攻略出来そうなダンジョンがあるのなら、オレはミュラさんの忠告を受け取れなかったかもしれないが、限界が見えている状況では別だった。
だからオレは素直に頷く。
「分かりました。今後、固有魔法の使用は控えるようにします」
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