13 / 69
第13話 もうこうなったら……呑むしかない!
しおりを挟む
レニは、引きづられるように卒業パーティに連れてこられると、ジップの背中に隠れてビクビクしていた。
何しろ、一年もの間、登校拒否していたというのに、卒業パーティにだけ参加するなんて……なんだか、人見知りなのに寂しがり屋の痛い子みたいじゃないか……!
しかも狭い酒場に40人くらいのクラスメイトが密集しているので避難する場所もない! 立食なのに、人とすれ違うのにも体をよじらなければならないのだ!
こうなったら、トイレに行くフリをして会場から逃げよう!
わたしはそう思って「ちょっとトイレに行ってくる」とジップに言うと、なぜかジップに手を取られた。
「な、なに……?」
しかしジップはわたしの疑問には答えず、その代わりにお酒を片手に立ち話をしていたレベッカに話を向ける。
「レベッカ、レニがトイレに行きたいって」
「分かったわ、それじゃあ行きましょうレニ」
「!?!?」
すると今度はレベッカに腕を取られて、人混みの中を移動していく。
「あ、あの……!」
うるさい酒場内なので、わたしは声を張り上げるしかなかった。
「な、なんでレベッカも……!?」
するとレベッカは振り返って、ニヤリと笑う。
「ジップから頼まれているのよ。トイレに行くフリをして、レニが逃げないよう見ててくれって」
「な……!?」
まさかトイレの監視までされるとは思っておらず、わたしは絶句する。
さすがはジップだ。わたしのことを理解してる──
──でも、だからといって!
こんな理解のされ方はしたくないのだが!?
もはやまったく逃げ場を失ったわたしは、渋々ながらもトイレへと続く通路に入る。とくにもよおしてはいなかったけど、わたしはとりあえずトイレにも入った。
……このお店のトイレ、窓がない。
仕方なくわたしはトイレから出ると、レベッカはにっこり笑ってわたしの手を取った。
「あ、あの……!」
「あら? レニからおしゃべりしてくれるなんて珍しいわね。どうしたの?」
「い、いえ……その……」
トイレ用通路には人の姿はない。会場からほんの少しだけ離れているから、わたしの小声でもレベッカに届けることが出来た。
このタイミングを逃したら、レベッカに真意を尋ねることはもう出来ないかもしれない。
だからわたしは、うつむきがちに、でも意を決して言った。
「レベッカは……ジップのこと……どう思ってるんですか……?」
「………………」
わたしのその質問に、レベッカは少しの間沈黙する。
その沈黙が痛くて、わたしはにわかに震えだした。怖くてレベッカの顔が見られない。
ああ……わたしはどうして、こんなことを聞いてしまったのだろう……
ジップをどう思っているかだなんて、そんな分かりきっていることを……!
これで「わたしはジップが好き」だなんて言われたら、もはやわたしの出る幕がなくなってしまう!
そんなの死刑宣告に等しいのに、だというのにわたしは自ら聞いてしまった!
聞かなきゃ聞かないで不安で堪らなかったのだ……
わたしが後悔でどうにかなりそうになっていると、やがてレベッカが言ってくる。
「そうね……とても優秀なパートナーだと思っているわ」
「…………?」
その答えのニュアンスが分からず、わたしは思わず顔を上げた。
するとレベッカは、わずか18歳にして、とても母性に満ちた笑顔でいる。
ああ……レベッカがお母さんだったらいいのに……と思えるほどだった。
「今は、それだけしか答えられないわね」
「えっと……パートナーって……いったいどういう意味……」
「ふふ。それは内緒♪」
聖母のようだったレベッカは、堕天使のごとき笑みを浮かべて言ってきた。
「わたしがどう思っているかは、わたしと一緒に行動して、自分で確かめたらいいでしょ?」
「うう……そんなことは無理……」
「もぅ。何事も、最初から無理だなんて決めつけるのはよくないわ。全力で頑張ってみて、あらゆる可能性を探ってみて、それでも諦めなければ無理だなんてことないんだから」
「で、でも……これからわたしとジップは……離ればなれだし……」
「ああ……なるほど」
わたしの言葉足らずな説明でも、レベッカは理解してくれたらしい。
「レニは焦ってるのね? 来月から、ジップは冒険者としてダンジョンに出向くし、しかも、そのパーティにはわたしが一緒だから」
「………………はい」
「ふふっ。そういうところ、ちゃんと女の子してるのねぇ」
まだ18歳なのにおばさんくさいことを言いながら、レベッカは微笑していた。
「そんなに心配なら、あなたも冒険者になればいいじゃない」
そして、思いも寄らないことを言ってくる。
だからわたしの思考は追いつかず、あっけにとられてレベッカを見るばかりになった。だというのにレベッカは話を勝手に進めてしまう。
「わたしたちのパーティって、まだ前衛がいないのよ。防御系の適性を持った人員がね。確かレニって防御魔法に適性があったでしょう? ならちょうどいいわ」
「む、無理……!」
「ほら、すぐ無理だって言う。この二ヵ月の基礎トレで、レニだって成長したでしょう? これから頑張っていけば、きっと冒険者にだってなれるわよ」
「日常生活と冒険者とじゃ、まったく違う……!」
ジップが言うには、わたしをしごいていたのは、ちょっと買い物に出るだけでも階段とかで息切れを起こすようではさすがに健康が心配だ、という話だったからだ。
確かに……わたしもさすがに体力の衰えは気になっていたし、最近はちょっとぷよってきてたし、だからこそ、ジップにしごかれても甘んじて受けていたのだけれど……
しかし、それが冒険者用の戦闘訓練となったら話はまったく違う! もはや異次元レベルで!!
しかしわたしの口は、ジップ以外だとうまく回らないので、わたしは絶対にイヤという意思表示を、頭を横に何度も振ることでレベッカに伝えた。
するとレベッカは、ますますイヤらしい笑みを浮かべてくる。
「そっかぁ。なら別にいいけどね? しばらくは先輩冒険者が付き添ってくれるから当面は問題ないし、だからわたしとジップで、ふたりで一生懸命、力を合わせて冒険してくるわね?」
「……!?」
さっきの、聖母みたいな笑顔はどこへいったの!?
わたしが目を白黒させているのも気にせず、さらにレベッカが言い募る。
「そうなると、朝から晩までジップと一緒になっちゃうな~? 当然、ダンジョンから帰ってきても、夜遅くまでジップとは作戦会議をしなくちゃだし。そういう場合、余計な移動時間なんかは節約したいから、ジップにはうちに泊まってもらおっかな~?」
「そ……それはダメ……!」
もはや涙が溢れんばかりになってきたので、レベッカの小悪魔的微笑も見えない。だけど彼女の澄んだ声だけは聞こえてきた。
「なら、一緒のパーティに入ればいいじゃない」
「だから無理……!」
「やってみなくちゃ分からないでしょう?」
「ジップだって反対する!」
「それはそうかもだけど……わたしが説得するわ」
「むりむりむりぃ……!」
「あ、ちょっと!?」
そしてわたしはレベッカから逃げ出して──
──本当はお店から出て行こうとしたのだけど、人混みにもみくちゃにされて出入口がどこかも分からなくなる。
「おや? レニじゃんか」
すると横から声が聞こえてきて、そっちを見たらケーニィがいた。
「なんだ、ジップとはぐれたのか?」
いえ違います、わたしは帰りたいので出入口まで案内してください。
「おーいジップ~! レニはこっちにいるぞ~!」
だから違うんですってば!?
しかしわたしの言葉は声にならず、その結果、ジップに捕まってしまう。
「レベッカとはぐれたのか?」
「違う……! レベッカにいぢめられた……!」
「はぁ?」
わたしがジップの片腕にしがみついて告げ口しても、ジップはまともに取り合ってくれない。そのうちレベッカが合流してしまい頭を下げてきた。
「ごめんごめん、今後のこととか、レニをちょっと焚きつけちゃったの」
「ああ、そういうことか。いいよ、レニにはいい薬だからもっと言ってやってくれ」
よくないよ!?
この女、わたしを冒険者にさせようとしてるのよ!
ジップはわたしが冒険者になるの反対だったでしょう!?
──などとは声にも出せず、やかましい店内でわたしは悶々とするばかり。
もう……
もうこうなったら……
呑むしかない!
だからわたしは、テーブルに置かれているお酒に手を伸ばした!
何しろ、一年もの間、登校拒否していたというのに、卒業パーティにだけ参加するなんて……なんだか、人見知りなのに寂しがり屋の痛い子みたいじゃないか……!
しかも狭い酒場に40人くらいのクラスメイトが密集しているので避難する場所もない! 立食なのに、人とすれ違うのにも体をよじらなければならないのだ!
こうなったら、トイレに行くフリをして会場から逃げよう!
わたしはそう思って「ちょっとトイレに行ってくる」とジップに言うと、なぜかジップに手を取られた。
「な、なに……?」
しかしジップはわたしの疑問には答えず、その代わりにお酒を片手に立ち話をしていたレベッカに話を向ける。
「レベッカ、レニがトイレに行きたいって」
「分かったわ、それじゃあ行きましょうレニ」
「!?!?」
すると今度はレベッカに腕を取られて、人混みの中を移動していく。
「あ、あの……!」
うるさい酒場内なので、わたしは声を張り上げるしかなかった。
「な、なんでレベッカも……!?」
するとレベッカは振り返って、ニヤリと笑う。
「ジップから頼まれているのよ。トイレに行くフリをして、レニが逃げないよう見ててくれって」
「な……!?」
まさかトイレの監視までされるとは思っておらず、わたしは絶句する。
さすがはジップだ。わたしのことを理解してる──
──でも、だからといって!
こんな理解のされ方はしたくないのだが!?
もはやまったく逃げ場を失ったわたしは、渋々ながらもトイレへと続く通路に入る。とくにもよおしてはいなかったけど、わたしはとりあえずトイレにも入った。
……このお店のトイレ、窓がない。
仕方なくわたしはトイレから出ると、レベッカはにっこり笑ってわたしの手を取った。
「あ、あの……!」
「あら? レニからおしゃべりしてくれるなんて珍しいわね。どうしたの?」
「い、いえ……その……」
トイレ用通路には人の姿はない。会場からほんの少しだけ離れているから、わたしの小声でもレベッカに届けることが出来た。
このタイミングを逃したら、レベッカに真意を尋ねることはもう出来ないかもしれない。
だからわたしは、うつむきがちに、でも意を決して言った。
「レベッカは……ジップのこと……どう思ってるんですか……?」
「………………」
わたしのその質問に、レベッカは少しの間沈黙する。
その沈黙が痛くて、わたしはにわかに震えだした。怖くてレベッカの顔が見られない。
ああ……わたしはどうして、こんなことを聞いてしまったのだろう……
ジップをどう思っているかだなんて、そんな分かりきっていることを……!
これで「わたしはジップが好き」だなんて言われたら、もはやわたしの出る幕がなくなってしまう!
そんなの死刑宣告に等しいのに、だというのにわたしは自ら聞いてしまった!
聞かなきゃ聞かないで不安で堪らなかったのだ……
わたしが後悔でどうにかなりそうになっていると、やがてレベッカが言ってくる。
「そうね……とても優秀なパートナーだと思っているわ」
「…………?」
その答えのニュアンスが分からず、わたしは思わず顔を上げた。
するとレベッカは、わずか18歳にして、とても母性に満ちた笑顔でいる。
ああ……レベッカがお母さんだったらいいのに……と思えるほどだった。
「今は、それだけしか答えられないわね」
「えっと……パートナーって……いったいどういう意味……」
「ふふ。それは内緒♪」
聖母のようだったレベッカは、堕天使のごとき笑みを浮かべて言ってきた。
「わたしがどう思っているかは、わたしと一緒に行動して、自分で確かめたらいいでしょ?」
「うう……そんなことは無理……」
「もぅ。何事も、最初から無理だなんて決めつけるのはよくないわ。全力で頑張ってみて、あらゆる可能性を探ってみて、それでも諦めなければ無理だなんてことないんだから」
「で、でも……これからわたしとジップは……離ればなれだし……」
「ああ……なるほど」
わたしの言葉足らずな説明でも、レベッカは理解してくれたらしい。
「レニは焦ってるのね? 来月から、ジップは冒険者としてダンジョンに出向くし、しかも、そのパーティにはわたしが一緒だから」
「………………はい」
「ふふっ。そういうところ、ちゃんと女の子してるのねぇ」
まだ18歳なのにおばさんくさいことを言いながら、レベッカは微笑していた。
「そんなに心配なら、あなたも冒険者になればいいじゃない」
そして、思いも寄らないことを言ってくる。
だからわたしの思考は追いつかず、あっけにとられてレベッカを見るばかりになった。だというのにレベッカは話を勝手に進めてしまう。
「わたしたちのパーティって、まだ前衛がいないのよ。防御系の適性を持った人員がね。確かレニって防御魔法に適性があったでしょう? ならちょうどいいわ」
「む、無理……!」
「ほら、すぐ無理だって言う。この二ヵ月の基礎トレで、レニだって成長したでしょう? これから頑張っていけば、きっと冒険者にだってなれるわよ」
「日常生活と冒険者とじゃ、まったく違う……!」
ジップが言うには、わたしをしごいていたのは、ちょっと買い物に出るだけでも階段とかで息切れを起こすようではさすがに健康が心配だ、という話だったからだ。
確かに……わたしもさすがに体力の衰えは気になっていたし、最近はちょっとぷよってきてたし、だからこそ、ジップにしごかれても甘んじて受けていたのだけれど……
しかし、それが冒険者用の戦闘訓練となったら話はまったく違う! もはや異次元レベルで!!
しかしわたしの口は、ジップ以外だとうまく回らないので、わたしは絶対にイヤという意思表示を、頭を横に何度も振ることでレベッカに伝えた。
するとレベッカは、ますますイヤらしい笑みを浮かべてくる。
「そっかぁ。なら別にいいけどね? しばらくは先輩冒険者が付き添ってくれるから当面は問題ないし、だからわたしとジップで、ふたりで一生懸命、力を合わせて冒険してくるわね?」
「……!?」
さっきの、聖母みたいな笑顔はどこへいったの!?
わたしが目を白黒させているのも気にせず、さらにレベッカが言い募る。
「そうなると、朝から晩までジップと一緒になっちゃうな~? 当然、ダンジョンから帰ってきても、夜遅くまでジップとは作戦会議をしなくちゃだし。そういう場合、余計な移動時間なんかは節約したいから、ジップにはうちに泊まってもらおっかな~?」
「そ……それはダメ……!」
もはや涙が溢れんばかりになってきたので、レベッカの小悪魔的微笑も見えない。だけど彼女の澄んだ声だけは聞こえてきた。
「なら、一緒のパーティに入ればいいじゃない」
「だから無理……!」
「やってみなくちゃ分からないでしょう?」
「ジップだって反対する!」
「それはそうかもだけど……わたしが説得するわ」
「むりむりむりぃ……!」
「あ、ちょっと!?」
そしてわたしはレベッカから逃げ出して──
──本当はお店から出て行こうとしたのだけど、人混みにもみくちゃにされて出入口がどこかも分からなくなる。
「おや? レニじゃんか」
すると横から声が聞こえてきて、そっちを見たらケーニィがいた。
「なんだ、ジップとはぐれたのか?」
いえ違います、わたしは帰りたいので出入口まで案内してください。
「おーいジップ~! レニはこっちにいるぞ~!」
だから違うんですってば!?
しかしわたしの言葉は声にならず、その結果、ジップに捕まってしまう。
「レベッカとはぐれたのか?」
「違う……! レベッカにいぢめられた……!」
「はぁ?」
わたしがジップの片腕にしがみついて告げ口しても、ジップはまともに取り合ってくれない。そのうちレベッカが合流してしまい頭を下げてきた。
「ごめんごめん、今後のこととか、レニをちょっと焚きつけちゃったの」
「ああ、そういうことか。いいよ、レニにはいい薬だからもっと言ってやってくれ」
よくないよ!?
この女、わたしを冒険者にさせようとしてるのよ!
ジップはわたしが冒険者になるの反対だったでしょう!?
──などとは声にも出せず、やかましい店内でわたしは悶々とするばかり。
もう……
もうこうなったら……
呑むしかない!
だからわたしは、テーブルに置かれているお酒に手を伸ばした!
14
お気に入りに追加
381
あなたにおすすめの小説

少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

幸福の魔法使い〜ただの転生者が史上最高の魔法使いになるまで〜
霊鬼
ファンタジー
生まれつき魔力が見えるという特異体質を持つ現代日本の会社員、草薙真はある日死んでしまう。しかし何故か目を覚ませば自分が幼い子供に戻っていて……?
生まれ直した彼の目的は、ずっと憧れていた魔法を極めること。様々な地へ訪れ、様々な人と会い、平凡な彼はやがて英雄へと成り上がっていく。
これは、ただの転生者が、やがて史上最高の魔法使いになるまでの物語である。
(小説家になろう様、カクヨム様にも掲載をしています。)
不遇職とバカにされましたが、実際はそれほど悪くありません?
カタナヅキ
ファンタジー
現実世界で普通の高校生として過ごしていた「白崎レナ」は謎の空間の亀裂に飲み込まれ、狭間の世界と呼ばれる空間に移動していた。彼はそこで世界の「管理者」と名乗る女性と出会い、彼女と何時でも交信できる能力を授かり、異世界に転生される。
次に彼が意識を取り戻した時には見知らぬ女性と男性が激しく口論しており、会話の内容から自分達から誕生した赤子は呪われた子供であり、王位を継ぐ権利はないと男性が怒鳴り散らしている事を知る。そして子供というのが自分自身である事にレナは気付き、彼は母親と供に追い出された。
時は流れ、成長したレナは自分がこの世界では不遇職として扱われている「支援魔術師」と「錬金術師」の職業を習得している事が判明し、更に彼は一般的には扱われていないスキルばかり習得してしまう。多くの人間から見下され、実の姉弟からも馬鹿にされてしまうが、彼は決して挫けずに自分の能力を信じて生き抜く――
――後にレナは自分の得た職業とスキルの真の力を「世界の管理者」を名乗る女性のアイリスに伝えられ、自分を見下していた人間から逆に見上げられる立場になる事を彼は知らない。
※タイトルを変更しました。(旧題:不遇職に役立たずスキルと馬鹿にされましたが、実際はそれほど悪くはありません)。書籍化に伴い、一部の話を取り下げました。また、近い内に大幅な取り下げが行われます。
※11月22日に第一巻が発売されます!!また、書籍版では主人公の名前が「レナ」→「レイト」に変更しています。
転生したら王族だった
みみっく
ファンタジー
異世界に転生した若い男の子レイニーは、王族として生まれ変わり、強力なスキルや魔法を持つ。彼の最大の願望は、人間界で種族を問わずに平和に暮らすこと。前世では得られなかった魔法やスキル、さらに不思議な力が宿るアイテムに強い興味を抱き大喜びの日々を送っていた。
レイニーは異種族の友人たちと出会い、共に育つことで異種族との絆を深めていく。しかし……

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。


転生テイマー、異世界生活を楽しむ
さっちさん
ファンタジー
題名変更しました。
内容がどんどんかけ離れていくので…
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
ありきたりな転生ものの予定です。
主人公は30代後半で病死した、天涯孤独の女性が幼女になって冒険する。
一応、転生特典でスキルは貰ったけど、大丈夫か。私。
まっ、なんとかなるっしょ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる