155 / 245
第4章
第33話 なるほど……貴族について理解があると……
しおりを挟む
「ミアさん、ちょっとお話があるのですが、よろしいかしら?」
森の中に足を踏み入れた直後、リリィはミアさんにそう問いかけました。するとミアさんは「はい、なんでしょう?」と聞いてきたのでわたしは要件を伝えます。
「わたし、後発のお姉様が心配なのです」
「心配というと?」
「だってあのアルデと一緒なのですよ……!? あんな野獣のごときアルデとお姉様を二人っきりで暗がりに放り出してしまっては、あの野獣が何をしでかすか分かったものではありません!」
「えーっと……アルデはそういうことしないと思いますが……」
「ですが念のため! 念のためなのです! ですのでわたしは、この辺で待ち伏せをして、お姉様達をやり過ごした後に跡を付けようと思うのですが、あなたはどうされますか?」
「そうですね……」
ミアさんは少し黙考してから答えました。
「リリィ様をお一人にするわけにもいきませんし……わたしもお供します」
「ならば一緒に、そこの茂みに隠れましょう」
そうしてわたしたちが木陰に身を潜ませることしばし──
──向こうから、お姉様と野獣が歩いてきました。
あぁ……鬱蒼と生い茂る夜の森にあっても、なんて神々しいのでしょうお姉様! まるで満月のように輝いているかのようですわ!
わたしが思わずウットリしていると、お姉様と野獣男がなぜか歩道を外れていくではありませんか……!
それを目撃して、わたしは茂みから飛び出しました!
「ま、まさかあの野獣男! お姉様を暗がりに連れ込んで何かしでかす気ですか!?」
「暗がりに連れ込んだのは、ティスリさんのように見えましたが……」
「そうであっても大問題です! 追いますわよミアさん!」
「わ、分かりました……」
そうしてわたしたちは、お姉様に気取られないよう注意しながら跡を追います。やがてお姉様達は浜辺までやってくると──
「──なっ!?」
わたしは思わず息を呑みます。
「ななな、何をしているんですのお姉様!?」
なぜか服を脱ぎ始めるお姉様に、わたしは度肝を抜かれました!
「こ、声が大きいですリリィ様……! 聞こえちゃいますから……!」
「…………!」
わたしは急いで口を押さえましたが、どうやら声は届いていないようです。こちらの声が届かないということは、向こうの声も聞こえないほどの距離なのですが……だから何がどうしてああなっているのかさっぱり分かりません!
わたしは、森と砂浜の境界に身を潜めてハラハラしていると……やがてお姉様は水着姿になりました!
「おおお、お姉様の水着姿!?」
「ちょ!? リリィ様! 隠れてないとまずいですよ……!」
思わずわたしが駆け寄りそうになるのを、ミアさんが腕を掴んで止めてくれます。わたしはかろうじて我に返りました。
「ハッ……! そ、そうですわね……お姉様を付けていたなんてバレたら、いったいどんな折檻を受けることやら……はぁはぁ……」
「えっ……! そ、そんなに怒られちゃうんですか!? わたしたち……」
「ああ……大丈夫ですわよ。折檻はわたし限定ですから。何しろ折檻はお姉様の愛情表現ですからね」
「は、はぁ……?」
ぽかんとするミアさんは、お姉様の激しい愛情を理解できないみたいですわね。可哀想に……
まぁそれはともかくです。
お姉様がせっかく水着姿を披露されているというのに……
ここからでは、遠すぎてよく見えませんわ!
「くうぅ……オペラグラスを持ってくるべきでした……!」
しかしまさか、このタイミングでお姉様が水着姿になるなんて予想できるはずもありません。
わたしが目を凝らしながらも歯がみしていると、やがてお姉様と野獣男は、波打ち際を走り出しました!
「くっ……! 追いますわよミアさん!」
「は、はい!」
しかし二人とも、無茶苦茶に速い!
ふつー、こういう砂浜では「あはははは~♪ 掴まえてご覧なさ~い♪」なんて楽しみながら、のんびり走るものと聞いておりますが……なぜあの二人はガチ疾走なのですか!?
ということでわたしたちは、あっという間にお姉様を見失ってしまいました……!
「はぁ! はぁ! はぁ! お、お姉様……いずこへ……!?」
もはや隠れる必要もないので、砂浜に出てきたわたしは、膝に手を突いて周囲を見回すも、すでにお姉様の陰すらありません。
そんなわたしの後ろでは、そこまで息を切らしていないミアさんがつぶやいていました。
「……ティスリさんって……やっぱり……」
そのつぶやきが気になって、わたしは振り向くと──
──悲しげな表情のミアさんが、月明かりに照らされているではありませんか。
「お姉様に、何か気掛かりなことでも?」
お姉様がどこへ走っていかれたのかが分かるかもと思っての問いかけでしたが、ミアさんの答えはまったく違うものでした。
「あ、いえ……その……ティスリさんって、やっぱりアルデのことが好きなんだろうなと思って……」
「はぁ!? そ、そんなことあるはずないじゃないですか!」
突拍子もないことをいうミアさんに、わたしは悲鳴じみた声を上げていました。
「そもそも! アルデは平民でお姉様はおう──」
──っと!
ここでわたしはなんとか思い留まります!
お姉様が隠されているご身分のことを、わたしがバラしてしまっては折檻どころではありません!
しかしわたしが思い留まったというのに、ミアさんは何かに気づいてしまいました……!
「ああ……やっぱり、そうなんですね……」
「やっぱりとは!?」
「あ、いえ……言えないことでしたら大丈夫です。わたしも聞かなかったことにしますので」
思わず心臓を撥ね上げましたが、苦笑するミアさんにわたしは胸を撫で下ろします。
そう言えば、このコは村長の娘とのことでしたし、貴族の様々な事情はよく知っているようですわね。だからその立ち振る舞いも分かっているのでしょう。
なるほど……貴族について理解があると……
であるならば……
このコなら、貴族にまつわる秘密を漏らすことはあり得ないでしょうし、ということは、貴族特有の婉曲だって理解できるはず……
ならばやはり、このコはお姉様とアルデの仲を引き裂くことに使えそうですわ!
だからわたしは、小さく咳払いしてから言いました!
「おほん……どうやらあなたは聡いようですからお分かりかと思いますが、つまりはそういうことなのです。公言してはなりませんよ? あともちろん、わたしから聞いただなんてお姉様に言っては駄目ですからね!?」
「はい、承知しております。そもそもわたし、何も聞いてませんから」
「ですわよね……まぁその上で、これはわたしの独り言なのですが……」
「……?」
首を傾げるミアさんからは視線を外して、わたしはあくまでも独り言をつぶやきます。
「とにかくアルデは平民なのですから、お姉様と仲良くなりすぎるのは困りものなのですよねぇ……適性があるなら身分に関係なく要職に重用する、というのがお姉様の方針ですが、とはいえそれはあくまでも仕事の話。その垣根を越えてまで仲良くなることなどあってはならないし、あるはずもないのですが……まかり間違ってそんなことになってしまっては、国家を揺るがしかねないほどの一大事。はぁ……困ったものですわぁ……」
そこでわたしは、ちらっとミアさんに視線を送ります。
「もしも、アルデにイイヒトがいればなんの問題もないのですけれども。ですが、彼の身近にいるのはユイナスくらいなもので──」
──あ。
ちょっと待って?
ここでミアさんを焚きつけたら──
──ユイナスはどうなるんでしたか?
わたしがハタと思考を止めていると、ミアさんがぽつりと言いました。
「あ……そっか……」
「……!?」
聡すぎるミアさんは、すでに何かに気づいたようですが……!?
「どんなに二人が惹かれ合ったって、結局は身分が──」
「あああ、あのミアさん!?」
だからわたしは慌てて言いました!
「い、今のはあくまでも独り言ですからね!? あなたが気になさる必要はありませんよ!?」
「え、あ……はい」
一瞬キョトンとしていたミアさんでしたが、すぐに満面笑顔になります。
なぜか………………先ほどとは打って変わってとぉっても嬉しそうに!
「もちろん弁えています。リリィ様のお手を煩わせるようなことは、絶対にしませんのでご安心ください」
「あ、いえ! そういうことではなく!」
「え……? ではどういうことでしょう……?」
「いえそれは……えーと………………」
いやだから、お姉様とアルデがくっつく以上に、ユイナスとアルデがくっつけるはずがないわけで……
あ! そうでしたわ!
だからここはユイナスのためにも、心を鬼にしてミアさんを焚きつける──ということだったじゃないですか!
だからわたし、別にユイナスを裏切ったりしてませんし!
そもそも今のは独り言で、ミアさんが勝手に何かを思いついたことですし!
「い、いえ! なんでもありませんわ! 今日ここでの出来事は、お互い綺麗さっぱり忘れることにしましょうね!」
「はい、そうですね。でも……ありがとうございます、リリィ様」
「あなたに感謝される言われはまったくありませんわぁ!」
しかしわたしの全身からは、なぜか汗が噴き出すのでした。
きっと……夜でも暑いからですわね!
森の中に足を踏み入れた直後、リリィはミアさんにそう問いかけました。するとミアさんは「はい、なんでしょう?」と聞いてきたのでわたしは要件を伝えます。
「わたし、後発のお姉様が心配なのです」
「心配というと?」
「だってあのアルデと一緒なのですよ……!? あんな野獣のごときアルデとお姉様を二人っきりで暗がりに放り出してしまっては、あの野獣が何をしでかすか分かったものではありません!」
「えーっと……アルデはそういうことしないと思いますが……」
「ですが念のため! 念のためなのです! ですのでわたしは、この辺で待ち伏せをして、お姉様達をやり過ごした後に跡を付けようと思うのですが、あなたはどうされますか?」
「そうですね……」
ミアさんは少し黙考してから答えました。
「リリィ様をお一人にするわけにもいきませんし……わたしもお供します」
「ならば一緒に、そこの茂みに隠れましょう」
そうしてわたしたちが木陰に身を潜ませることしばし──
──向こうから、お姉様と野獣が歩いてきました。
あぁ……鬱蒼と生い茂る夜の森にあっても、なんて神々しいのでしょうお姉様! まるで満月のように輝いているかのようですわ!
わたしが思わずウットリしていると、お姉様と野獣男がなぜか歩道を外れていくではありませんか……!
それを目撃して、わたしは茂みから飛び出しました!
「ま、まさかあの野獣男! お姉様を暗がりに連れ込んで何かしでかす気ですか!?」
「暗がりに連れ込んだのは、ティスリさんのように見えましたが……」
「そうであっても大問題です! 追いますわよミアさん!」
「わ、分かりました……」
そうしてわたしたちは、お姉様に気取られないよう注意しながら跡を追います。やがてお姉様達は浜辺までやってくると──
「──なっ!?」
わたしは思わず息を呑みます。
「ななな、何をしているんですのお姉様!?」
なぜか服を脱ぎ始めるお姉様に、わたしは度肝を抜かれました!
「こ、声が大きいですリリィ様……! 聞こえちゃいますから……!」
「…………!」
わたしは急いで口を押さえましたが、どうやら声は届いていないようです。こちらの声が届かないということは、向こうの声も聞こえないほどの距離なのですが……だから何がどうしてああなっているのかさっぱり分かりません!
わたしは、森と砂浜の境界に身を潜めてハラハラしていると……やがてお姉様は水着姿になりました!
「おおお、お姉様の水着姿!?」
「ちょ!? リリィ様! 隠れてないとまずいですよ……!」
思わずわたしが駆け寄りそうになるのを、ミアさんが腕を掴んで止めてくれます。わたしはかろうじて我に返りました。
「ハッ……! そ、そうですわね……お姉様を付けていたなんてバレたら、いったいどんな折檻を受けることやら……はぁはぁ……」
「えっ……! そ、そんなに怒られちゃうんですか!? わたしたち……」
「ああ……大丈夫ですわよ。折檻はわたし限定ですから。何しろ折檻はお姉様の愛情表現ですからね」
「は、はぁ……?」
ぽかんとするミアさんは、お姉様の激しい愛情を理解できないみたいですわね。可哀想に……
まぁそれはともかくです。
お姉様がせっかく水着姿を披露されているというのに……
ここからでは、遠すぎてよく見えませんわ!
「くうぅ……オペラグラスを持ってくるべきでした……!」
しかしまさか、このタイミングでお姉様が水着姿になるなんて予想できるはずもありません。
わたしが目を凝らしながらも歯がみしていると、やがてお姉様と野獣男は、波打ち際を走り出しました!
「くっ……! 追いますわよミアさん!」
「は、はい!」
しかし二人とも、無茶苦茶に速い!
ふつー、こういう砂浜では「あはははは~♪ 掴まえてご覧なさ~い♪」なんて楽しみながら、のんびり走るものと聞いておりますが……なぜあの二人はガチ疾走なのですか!?
ということでわたしたちは、あっという間にお姉様を見失ってしまいました……!
「はぁ! はぁ! はぁ! お、お姉様……いずこへ……!?」
もはや隠れる必要もないので、砂浜に出てきたわたしは、膝に手を突いて周囲を見回すも、すでにお姉様の陰すらありません。
そんなわたしの後ろでは、そこまで息を切らしていないミアさんがつぶやいていました。
「……ティスリさんって……やっぱり……」
そのつぶやきが気になって、わたしは振り向くと──
──悲しげな表情のミアさんが、月明かりに照らされているではありませんか。
「お姉様に、何か気掛かりなことでも?」
お姉様がどこへ走っていかれたのかが分かるかもと思っての問いかけでしたが、ミアさんの答えはまったく違うものでした。
「あ、いえ……その……ティスリさんって、やっぱりアルデのことが好きなんだろうなと思って……」
「はぁ!? そ、そんなことあるはずないじゃないですか!」
突拍子もないことをいうミアさんに、わたしは悲鳴じみた声を上げていました。
「そもそも! アルデは平民でお姉様はおう──」
──っと!
ここでわたしはなんとか思い留まります!
お姉様が隠されているご身分のことを、わたしがバラしてしまっては折檻どころではありません!
しかしわたしが思い留まったというのに、ミアさんは何かに気づいてしまいました……!
「ああ……やっぱり、そうなんですね……」
「やっぱりとは!?」
「あ、いえ……言えないことでしたら大丈夫です。わたしも聞かなかったことにしますので」
思わず心臓を撥ね上げましたが、苦笑するミアさんにわたしは胸を撫で下ろします。
そう言えば、このコは村長の娘とのことでしたし、貴族の様々な事情はよく知っているようですわね。だからその立ち振る舞いも分かっているのでしょう。
なるほど……貴族について理解があると……
であるならば……
このコなら、貴族にまつわる秘密を漏らすことはあり得ないでしょうし、ということは、貴族特有の婉曲だって理解できるはず……
ならばやはり、このコはお姉様とアルデの仲を引き裂くことに使えそうですわ!
だからわたしは、小さく咳払いしてから言いました!
「おほん……どうやらあなたは聡いようですからお分かりかと思いますが、つまりはそういうことなのです。公言してはなりませんよ? あともちろん、わたしから聞いただなんてお姉様に言っては駄目ですからね!?」
「はい、承知しております。そもそもわたし、何も聞いてませんから」
「ですわよね……まぁその上で、これはわたしの独り言なのですが……」
「……?」
首を傾げるミアさんからは視線を外して、わたしはあくまでも独り言をつぶやきます。
「とにかくアルデは平民なのですから、お姉様と仲良くなりすぎるのは困りものなのですよねぇ……適性があるなら身分に関係なく要職に重用する、というのがお姉様の方針ですが、とはいえそれはあくまでも仕事の話。その垣根を越えてまで仲良くなることなどあってはならないし、あるはずもないのですが……まかり間違ってそんなことになってしまっては、国家を揺るがしかねないほどの一大事。はぁ……困ったものですわぁ……」
そこでわたしは、ちらっとミアさんに視線を送ります。
「もしも、アルデにイイヒトがいればなんの問題もないのですけれども。ですが、彼の身近にいるのはユイナスくらいなもので──」
──あ。
ちょっと待って?
ここでミアさんを焚きつけたら──
──ユイナスはどうなるんでしたか?
わたしがハタと思考を止めていると、ミアさんがぽつりと言いました。
「あ……そっか……」
「……!?」
聡すぎるミアさんは、すでに何かに気づいたようですが……!?
「どんなに二人が惹かれ合ったって、結局は身分が──」
「あああ、あのミアさん!?」
だからわたしは慌てて言いました!
「い、今のはあくまでも独り言ですからね!? あなたが気になさる必要はありませんよ!?」
「え、あ……はい」
一瞬キョトンとしていたミアさんでしたが、すぐに満面笑顔になります。
なぜか………………先ほどとは打って変わってとぉっても嬉しそうに!
「もちろん弁えています。リリィ様のお手を煩わせるようなことは、絶対にしませんのでご安心ください」
「あ、いえ! そういうことではなく!」
「え……? ではどういうことでしょう……?」
「いえそれは……えーと………………」
いやだから、お姉様とアルデがくっつく以上に、ユイナスとアルデがくっつけるはずがないわけで……
あ! そうでしたわ!
だからここはユイナスのためにも、心を鬼にしてミアさんを焚きつける──ということだったじゃないですか!
だからわたし、別にユイナスを裏切ったりしてませんし!
そもそも今のは独り言で、ミアさんが勝手に何かを思いついたことですし!
「い、いえ! なんでもありませんわ! 今日ここでの出来事は、お互い綺麗さっぱり忘れることにしましょうね!」
「はい、そうですね。でも……ありがとうございます、リリィ様」
「あなたに感謝される言われはまったくありませんわぁ!」
しかしわたしの全身からは、なぜか汗が噴き出すのでした。
きっと……夜でも暑いからですわね!
1
お気に入りに追加
365
あなたにおすすめの小説

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

八百長試合を引き受けていたが、もう必要ないと言われたので圧勝させてもらいます
海夏世もみじ
ファンタジー
月一に開催されるリーヴェ王国最強決定大会。そこに毎回登場するアッシュという少年は、金をもらう代わりに対戦相手にわざと負けるという、いわゆる「八百長試合」をしていた。
だが次の大会が目前となったある日、もうお前は必要ないと言われてしまう。八百長が必要ないなら本気を出してもいい。
彼は手加減をやめ、“本当の力”を解放する。

最低最悪の悪役令息に転生しましたが、神スキル構成を引き当てたので思うままに突き進みます! 〜何やら転生者の勇者から強いヘイトを買っている模様
コレゼン
ファンタジー
「おいおい、嘘だろ」
ある日、目が覚めて鏡を見ると俺はゲーム「ブレイス・オブ・ワールド」の公爵家三男の悪役令息グレイスに転生していた。
幸いにも「ブレイス・オブ・ワールド」は転生前にやりこんだゲームだった。
早速、どんなスキルを授かったのかとステータスを確認してみると――
「超低確率の神スキル構成、コピースキルとスキル融合の組み合わせを神引きしてるじゃん!!」
やったね! この神スキル構成なら処刑エンドを回避して、かなり有利にゲーム世界を進めることができるはず。
一方で、別の転生者の勇者であり、元エリートで地方自治体の首長でもあったアルフレッドは、
「なんでモブキャラの悪役令息があんなに強力なスキルを複数持ってるんだ! しかも俺が目指してる国王エンドを邪魔するような行動ばかり取りやがって!!」
悪役令息のグレイスに対して日々不満を高まらせていた。
なんか俺、勇者のアルフレッドからものすごいヘイト買ってる?
でもまあ、勇者が最強なのは検証が進む前の攻略情報だから大丈夫っしょ。
というわけで、ゲーム知識と神スキル構成で思うままにこのゲーム世界を突き進んでいきます!

冤罪をかけられた上に婚約破棄されたので、こんな国出て行ってやります
真理亜
恋愛
「そうですか。では出て行きます」
婚約者である王太子のイーサンから謝罪を要求され、従わないなら国外追放だと脅された公爵令嬢のアイリスは、平然とこう言い放った。
そもそもが冤罪を着せられた上、婚約破棄までされた相手に敬意を表す必要など無いし、そんな王太子が治める国に未練などなかったからだ。
脅しが空振りに終わったイーサンは狼狽えるが、最早後の祭りだった。なんと娘可愛さに公爵自身もまた爵位を返上して国を出ると言い出したのだ。
王国のTOPに位置する公爵家が無くなるなどあってはならないことだ。イーサンは慌てて引き止めるがもう遅かった。

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる