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 ドローンで、気絶している魔法美少女仮面ヴィクトワールを乗せた檻が上がっていく。
「博士、目を覚ましませんぜ、このまま暗闇の中、誰にも気付かれずに基地に連れ去ります」
「ああっ、コスチュームをすべて、ひん剥いてやる」
「博士、魔法戦士は簡単にコスチュームを脱がせられないんでは、ないでしょうかね」
 博士は、ニヤリと笑う。
「脱がすんじゃない、メスで切ってやる。スチールメス、電気メス、超音波メス、そして、ダイヤモンドでも、何でも切れるレーザーメスでな、いくら、魔法戦士といえども、地球の科学力には勝てんさ、はっははは~~~」
 泉博士の悪だくみ、そして、魔法美少女仮面ヴィクトワールのピンチなのに、檻の中で目覚めることなく、吊るし上げられて停まった。
「よし、この高さで基地まで移動する!」
「へい! わかりやした!」
 助手が、横移動のボタンを押した時、思いがけないことが起きた。怪人が檻の上にジャンプして、吊るされている檻の綱を噛みちぎったのだ。しかも、せまい鉄柱の中に入って魔法美少女仮面ヴィクトワールを抱き上げ、落ちる檻の天井にしがみついた。
 地上に落ちた時には、怪人が下になって魔法美少女仮面ヴィクトワールの衝撃を和らげてあげたのだ。
「えっ、わたくし、どうして・・・・・・」
 落ちた衝撃で魔法美少女仮面ヴィクトワールは目を覚ました。
「どうやら、魔法美少女仮面ヴィクトワール、大丈夫なようだな、俺はここまでだ、おっと、最後に、魔法美少女仮面ヴィクトワール、おまえを信じるぜ! じゃあな~」
「お待ちなさい・・・、ありがとう、信じてくれた怪人さん」
 怪人は消えて去っていった、きっと、助けてくれたことで、どこか体に障害が起きたのだろう。魔法美少女仮面ヴィクトワールは、怪人の開けてくれた鉄柱の間から外に出て、魔法のバトンを大きなドローンに向け、叫んだ。
「愛と正義の使者、魔法美少女仮面ヴィクトワール参上! どなたか存じませんが、あなたを絶対に、許しません!」
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