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第三話①
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三年ぶりに帰宅した我が家は予想に反して奇麗なものだった。
聞けばカナンとその家族が定期的に掃除をしていてくれたらしい。
村の人たちも欠けたり増えたりといったことも無い。
思い出にある貧しくも穏やかな田舎そのものである。
だが、ほんの少しだけ変わったこともある。
カナンだ。
再開したカナンは少しばかり大人びた容姿になっていた。
長い黒髪は時折蒼く揺らめき、釣り目がちの瞳は知性の深みを増している。
もう数年寝かせればさぞ妖艶な美女が出来上がっていたことだろう。
「あらやだおっかしー」
「うふふ、そうなんですよー」
そんなカナンはハリエルと二人、三年ぶりに帰った我が家で歓談していた。
ハリエルは面倒な事情を考慮し、王都での自分の冒険者仲間だったということにしてある。
それぞれ方向性の違う美人が、こうして二人も揃うと一挙に場が華やぐ。
愛しの我が家は今、まるで春の陽射しに照らされているようだった。
――表面上は。
「ですから二人で冒険者を引退して、ルークさんの故郷に帰って来たんですよー」
「ああ、ホントおっかしー……そんなこと手紙に一切書いて無かったのに」
カナンはスッと笑顔を引き、射貫くような目で対面に座る美女を見る。
ハリエルはそれでも笑顔を絶やすことは無い。
「どういうこと?」
そんなハリエルを無視して、隣にいた自分の方にぎょろりと目が向かってくる。
思わず「ひっ」と小さく声が漏れた。
初夏だと言うのに、肌を刺すような冷気を感じる。
風のざわめきすらも聞こえない。
ただ部屋の中を飛び回る蚊の甲高い音だけが、この沈黙を紛らわせてくれる癒しだった。
「聞いてるんだけど?」
「まぁまぁ、ルークさんも少し忘れてただけですよ。ね?」
「貴女には聞いて無い。黙ってて」
「最近魔物の動きも活発ですし、事故でレベルが下がってしまったルークさんが心配だったんです。つまりワタシが勝手に着いて来たわけでして」
「聞いて無いって言ったわよね? 私は兄さんから答えを聞きたいの」
やましいことは何も無い、筈だ。
魔物の被害が深刻なのは事実。
天使であるハリエルも、世界の『闇』はこれからどんどん増えていくと言っていた。
ならばそれに対する『聖』の存在である天使に居て貰った方がみんなの為だ。
だから堂々としていれば良い。
口に出せずとも大義がちゃんとあるのだから。
だが臆病なこの体は、巣穴のネズミのようにちんまり縮こまって動かなかった。
「ど、道中も危なかったし……」
「うん」
「ハリエルも田舎の、のんびりした暮らしに興味があるって」
「うん」
「だから少しくらい来て貰うのも良いかなー、って」
「へぇー……? それでしばらく兄さんの家に泊まるの?」
「ああ。ちょっと様子見ってことで」
良いよな、と確認するとまたも沈黙の帳が降りる。
本来ウチに客人を泊めるのにカナンの許可など必要ないことは分かってはいる。
だが話を通しておかないと、後で恐ろしいことになるような気がしてしょうがなかった。
プーン、と蚊の飛ぶ音が耳の奥に響く。
カナンからの返事はまだ無い。
そうしている内に、ついに蚊の音まで消えてしまった。
どこだ、どこにいる。
蚊だけが今の自分の拠り所だった。
そうしてカナンの顔を見ないように俯いた目線のままで、蚊の姿を探す。
居た、目の前に。
丁度テーブルの中央付近で、呑気に羽休めをしている蚊の姿があった。
普段は憎たらしいだけのその姿に、今は愛おしさを感じずにはいられない。
そうしてほっと息をついたのもつかの間。
バン、という大きな音が耳を穿った。
「……良いわけないでしょ」
カナンはその胸と同じように異様に平坦な声を出している。
その右の握りこぶしを、テーブルに叩きつけながら。
先ほどまで、そこには蚊がいた。
その事実を指し示すように、カナンの拳の端からじわりと赤い影が伸びている。
「村に住むなら人別帳とか税金とか、色々問題あるわよね? 一体いつまで居るの? ただのお客さん?」
蚊の死を悲しむ間も無く、カナンは一転して早口で捲し立てて来た。
「今のご時世、農民の離散が多くて領主様もその辺うるさいの。はっきりしとかないと定住扱いにされるわよ。一時の好奇心でこんな田舎に骨をうずめる気?」
「それならそうしましょう!」
「は?」
「ワタシはルークさんと一緒のお墓に入るということで」
「はぁぁあああ!?」
それが当然のことのように宣うハリエルに怒号をぶつけながら、カナンは音を立てて立ち上がった。
「あ、貴女なに言ってるか分かってるの!?」
「戸籍とか税金とか、家単位ですよね? 二人で夫婦になれば、ほら問題ありません」
「問題しか無いわよ! それは先約があるのっ! 私が先なのーッ!」
「……あら、どういうことです?」
そして今度はハリエルがにっこり笑いながらコチラを見つめて来た。
戦々恐々としながら村を出た時のことを説明する。
それにハリエルはパン、と手を叩きながら笑顔でこう言った。
「それならカナンさんも一緒にお嫁さんになれば良いじゃないですかっ!」
「は?」
「一人より二人。二人より三人ですっ。家族がいっぱいなら、その分日々の生活も楽しくなりますよ!」
カナンはそのままの顔と姿勢のまま、石のようにぴたりと動かない。
ハリエルはそれに気が付いているのか、いないのか、そのまま言葉を続ける。
「そもそも愛とは奪い合うものでは無く、分かち合うもの。そして分け合った所で量が減るものでは無いのです。大丈夫、ルークさんはきっと平等に愛を注いで下さるお方です。ね!」
こちらを見るハリエルの目は、なぜだか信頼に満ち溢れている。
そんな風に思われている理由も分からないが、この場で一つだけはっきり分かることがあった。
これはマズい。
顔を上げると、立ち上がったまま石になっていたカナンがぷるぷると小刻みに震えだしていた。
そしてこちらが取り繕う間も無く、弾ける。
「減るに決まってるわよ! 偏るに決まってるわよ! 私は全部欲しいの、そうじゃないと意味が無いの!」
カナンは世の男が言う『物分かりの良い女』が嫌いだ。
そういう女性を『女の腐ったようなヤツ』と言って憚らない。
いっそ憎んでいると言って良い。
「私はハーレムとか妾とか、そんなのいっっっさい認めないからね! ばかぁ!」
そんな具合で叫び、喚き散らしながらカナンは我が家を飛び出した。
目じりに涙を浮かべつつ、こぼれないよう必死に腕で拭いながら。
「ああ、もう! ……怒るよなあ、そりゃ」
カナンが悪いわけではない。
跡継ぎが必要な貴族でもあるまいし、ちゃんと一人の相手に向き合わないなんてフザケタ話だろう。
ハリエルが悪いわけでもない。
天使の価値観は人と違うだろうし、そもそも俗世の風習をよく知らない節もある。
つまるところ、ちゃんと整理を付けずに村に帰ったきた自分のせい。
急な事だったが、せめてハリエルとはきちんと話をしておくべきだった。
「……あ、正妻さんはカナンさんにお譲りした方が良かったのでしょうか?」
後ろでそんな何処かズレた反省をしているハリエルに、ため息を返す他無かった。
◆
「ばかばかばかばかぁ!」
自宅に帰るなり、カナンはベッドに顔をうずめた。
藁のベッドは固く、痛い。
それでもなお強く、カナンは顔を埋めた。
――嫌われた。
――やってしまった。
――ああいう態度はダメだと分かっていたのに。
「私のバカ……」
後悔など、何の役にも立たない。
カナンは昔からこういう少女だった。
大概のことは我慢が出来る『良い子』だが、それに恋愛事が絡むと途端にダメになる。
村の女の子たちと何度凄惨な喧嘩をしたことか分からない。
だからと言って、譲る気などサラサラ無い。
諦める気も無かった。
「――それなら、いっそ」
「どうするの?」
そのふと口から漏れ出た言葉に、誰かが応じる。
カナンはベッドから跳ね起きた。
心配する親も追い出し、部屋には自分一人しかいないはず。
それに村の中で聞いたことも無いか細い声音。
そしてカナンは目撃した。
部屋の窓辺に腰掛ける、華奢な少女の影を。
背中から一対の黒い蝙蝠の羽を生やした異形の姿を。
「あ、くま……?」
自身の知識の中で、目の前の異形にもっとも近い存在。
その名を聞いた窓辺の少女の顔に、薄い笑みが浮かび上がった。
聞けばカナンとその家族が定期的に掃除をしていてくれたらしい。
村の人たちも欠けたり増えたりといったことも無い。
思い出にある貧しくも穏やかな田舎そのものである。
だが、ほんの少しだけ変わったこともある。
カナンだ。
再開したカナンは少しばかり大人びた容姿になっていた。
長い黒髪は時折蒼く揺らめき、釣り目がちの瞳は知性の深みを増している。
もう数年寝かせればさぞ妖艶な美女が出来上がっていたことだろう。
「あらやだおっかしー」
「うふふ、そうなんですよー」
そんなカナンはハリエルと二人、三年ぶりに帰った我が家で歓談していた。
ハリエルは面倒な事情を考慮し、王都での自分の冒険者仲間だったということにしてある。
それぞれ方向性の違う美人が、こうして二人も揃うと一挙に場が華やぐ。
愛しの我が家は今、まるで春の陽射しに照らされているようだった。
――表面上は。
「ですから二人で冒険者を引退して、ルークさんの故郷に帰って来たんですよー」
「ああ、ホントおっかしー……そんなこと手紙に一切書いて無かったのに」
カナンはスッと笑顔を引き、射貫くような目で対面に座る美女を見る。
ハリエルはそれでも笑顔を絶やすことは無い。
「どういうこと?」
そんなハリエルを無視して、隣にいた自分の方にぎょろりと目が向かってくる。
思わず「ひっ」と小さく声が漏れた。
初夏だと言うのに、肌を刺すような冷気を感じる。
風のざわめきすらも聞こえない。
ただ部屋の中を飛び回る蚊の甲高い音だけが、この沈黙を紛らわせてくれる癒しだった。
「聞いてるんだけど?」
「まぁまぁ、ルークさんも少し忘れてただけですよ。ね?」
「貴女には聞いて無い。黙ってて」
「最近魔物の動きも活発ですし、事故でレベルが下がってしまったルークさんが心配だったんです。つまりワタシが勝手に着いて来たわけでして」
「聞いて無いって言ったわよね? 私は兄さんから答えを聞きたいの」
やましいことは何も無い、筈だ。
魔物の被害が深刻なのは事実。
天使であるハリエルも、世界の『闇』はこれからどんどん増えていくと言っていた。
ならばそれに対する『聖』の存在である天使に居て貰った方がみんなの為だ。
だから堂々としていれば良い。
口に出せずとも大義がちゃんとあるのだから。
だが臆病なこの体は、巣穴のネズミのようにちんまり縮こまって動かなかった。
「ど、道中も危なかったし……」
「うん」
「ハリエルも田舎の、のんびりした暮らしに興味があるって」
「うん」
「だから少しくらい来て貰うのも良いかなー、って」
「へぇー……? それでしばらく兄さんの家に泊まるの?」
「ああ。ちょっと様子見ってことで」
良いよな、と確認するとまたも沈黙の帳が降りる。
本来ウチに客人を泊めるのにカナンの許可など必要ないことは分かってはいる。
だが話を通しておかないと、後で恐ろしいことになるような気がしてしょうがなかった。
プーン、と蚊の飛ぶ音が耳の奥に響く。
カナンからの返事はまだ無い。
そうしている内に、ついに蚊の音まで消えてしまった。
どこだ、どこにいる。
蚊だけが今の自分の拠り所だった。
そうしてカナンの顔を見ないように俯いた目線のままで、蚊の姿を探す。
居た、目の前に。
丁度テーブルの中央付近で、呑気に羽休めをしている蚊の姿があった。
普段は憎たらしいだけのその姿に、今は愛おしさを感じずにはいられない。
そうしてほっと息をついたのもつかの間。
バン、という大きな音が耳を穿った。
「……良いわけないでしょ」
カナンはその胸と同じように異様に平坦な声を出している。
その右の握りこぶしを、テーブルに叩きつけながら。
先ほどまで、そこには蚊がいた。
その事実を指し示すように、カナンの拳の端からじわりと赤い影が伸びている。
「村に住むなら人別帳とか税金とか、色々問題あるわよね? 一体いつまで居るの? ただのお客さん?」
蚊の死を悲しむ間も無く、カナンは一転して早口で捲し立てて来た。
「今のご時世、農民の離散が多くて領主様もその辺うるさいの。はっきりしとかないと定住扱いにされるわよ。一時の好奇心でこんな田舎に骨をうずめる気?」
「それならそうしましょう!」
「は?」
「ワタシはルークさんと一緒のお墓に入るということで」
「はぁぁあああ!?」
それが当然のことのように宣うハリエルに怒号をぶつけながら、カナンは音を立てて立ち上がった。
「あ、貴女なに言ってるか分かってるの!?」
「戸籍とか税金とか、家単位ですよね? 二人で夫婦になれば、ほら問題ありません」
「問題しか無いわよ! それは先約があるのっ! 私が先なのーッ!」
「……あら、どういうことです?」
そして今度はハリエルがにっこり笑いながらコチラを見つめて来た。
戦々恐々としながら村を出た時のことを説明する。
それにハリエルはパン、と手を叩きながら笑顔でこう言った。
「それならカナンさんも一緒にお嫁さんになれば良いじゃないですかっ!」
「は?」
「一人より二人。二人より三人ですっ。家族がいっぱいなら、その分日々の生活も楽しくなりますよ!」
カナンはそのままの顔と姿勢のまま、石のようにぴたりと動かない。
ハリエルはそれに気が付いているのか、いないのか、そのまま言葉を続ける。
「そもそも愛とは奪い合うものでは無く、分かち合うもの。そして分け合った所で量が減るものでは無いのです。大丈夫、ルークさんはきっと平等に愛を注いで下さるお方です。ね!」
こちらを見るハリエルの目は、なぜだか信頼に満ち溢れている。
そんな風に思われている理由も分からないが、この場で一つだけはっきり分かることがあった。
これはマズい。
顔を上げると、立ち上がったまま石になっていたカナンがぷるぷると小刻みに震えだしていた。
そしてこちらが取り繕う間も無く、弾ける。
「減るに決まってるわよ! 偏るに決まってるわよ! 私は全部欲しいの、そうじゃないと意味が無いの!」
カナンは世の男が言う『物分かりの良い女』が嫌いだ。
そういう女性を『女の腐ったようなヤツ』と言って憚らない。
いっそ憎んでいると言って良い。
「私はハーレムとか妾とか、そんなのいっっっさい認めないからね! ばかぁ!」
そんな具合で叫び、喚き散らしながらカナンは我が家を飛び出した。
目じりに涙を浮かべつつ、こぼれないよう必死に腕で拭いながら。
「ああ、もう! ……怒るよなあ、そりゃ」
カナンが悪いわけではない。
跡継ぎが必要な貴族でもあるまいし、ちゃんと一人の相手に向き合わないなんてフザケタ話だろう。
ハリエルが悪いわけでもない。
天使の価値観は人と違うだろうし、そもそも俗世の風習をよく知らない節もある。
つまるところ、ちゃんと整理を付けずに村に帰ったきた自分のせい。
急な事だったが、せめてハリエルとはきちんと話をしておくべきだった。
「……あ、正妻さんはカナンさんにお譲りした方が良かったのでしょうか?」
後ろでそんな何処かズレた反省をしているハリエルに、ため息を返す他無かった。
◆
「ばかばかばかばかぁ!」
自宅に帰るなり、カナンはベッドに顔をうずめた。
藁のベッドは固く、痛い。
それでもなお強く、カナンは顔を埋めた。
――嫌われた。
――やってしまった。
――ああいう態度はダメだと分かっていたのに。
「私のバカ……」
後悔など、何の役にも立たない。
カナンは昔からこういう少女だった。
大概のことは我慢が出来る『良い子』だが、それに恋愛事が絡むと途端にダメになる。
村の女の子たちと何度凄惨な喧嘩をしたことか分からない。
だからと言って、譲る気などサラサラ無い。
諦める気も無かった。
「――それなら、いっそ」
「どうするの?」
そのふと口から漏れ出た言葉に、誰かが応じる。
カナンはベッドから跳ね起きた。
心配する親も追い出し、部屋には自分一人しかいないはず。
それに村の中で聞いたことも無いか細い声音。
そしてカナンは目撃した。
部屋の窓辺に腰掛ける、華奢な少女の影を。
背中から一対の黒い蝙蝠の羽を生やした異形の姿を。
「あ、くま……?」
自身の知識の中で、目の前の異形にもっとも近い存在。
その名を聞いた窓辺の少女の顔に、薄い笑みが浮かび上がった。
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