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第二話②
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「……やっぱもったいなかったかな」
田舎への帰り路を一人とぼとぼと歩く。
金貨、あの手切れ金は結局あの浮浪者に渡してしまった。
ただあの時はあれがとてつもなく汚らしいものに思えたし、これで良かったのだ。
すぐに盗って逃げずに声を掛けたあたり、あの浮浪者はライネルなどよりよっぽど善人だった。
ふとそう思った時、心にあったどす黒い気持ちがスッと引いたのだ。
きっとあの人も罪の意識や、恥じらいの気持ちがあったのだ。
それはそれとして金も必要だ。
そんなどうしようもなくありふれた普通の人間が、今の混迷した時代で困窮している。
少しでもそういう人間の支えになりたくて、自分は『バスティオン』の門を叩いたのだ。
人間、自分の原点を忘れてはならない。
亡き祖父の受け売りである。
「初心忘れるべからず、か」
「良い言葉ですね」
「いや、自分の言葉じゃ無いんだけどね……」
反射的にそう返答して、すぐ違和感に気づく。
今会話をしたのは誰だ。
声のした方向、自分の右隣を見る。
するとそこには柔和な笑みの美女が立っていた。
「な、ななな! 天使さまっ!?」
「まぁ、そのような他人行儀な」
昨日見た天使は、ぷくりと可愛らしく頬を膨らませる。
「で、ですが恐れ多くて……」
「あなたはワタシの契約者なのですから、本来あなたの方が立場は上なんですよ? ハリエル、とお呼び捨てください」
「でも……」
「ならワタシもあなたのことはルークさんと呼ばせ貰います。それなら対等ですよね?」
今までも自分の中ではルークさんと呼んでいたんですけど、と天使は悪戯な目で笑った。
「それなら、ハリエルさん?」
「ハリエル、です」
有無を言わさぬ迫力で天使はそう迫った。
自分は「さん」付けでこちらを呼ぶのに何だかずるい。
観念して「ハリエル」と呼びかけると、天使は満足げに頷いた。
「それで何でここに?」
「もちろん、ルークさんを追って」
「『バスティオン』の連中は良いんですか?」
「彼らはワタシと何の関りもないので」
なぜそんな当たり前のことを聞くのか、と不思議そうな顔のハリエル。
そしてまた敬語を使ったことを怒って来る。
あんまり深く尋ねるのも罰当たりな気すらしてきた。
「でも世の中を救うなら『バスティオン』みたいな大御所について回った方が良いんじゃない?」
精一杯砕けた口調で尋ねると、ハリエルは頬に手を当て首を傾げた。
「ワタシは世界とか別にどうでも良いので?」
教会の信徒が聞いたら卒倒しそうな天使の爆弾発言。
良いのか、それで。
「だって伝説の魔王、狂王? そんな風に呼ばれてる渦中の人も、結局人間さんですし」
実際そろそろ復活しますけど、と何でもない風にハリエルは付け加えた。
「もちろんルークさんが彼と戦いたい、と言うならご一緒します」
どうします、とハリエルは目で問う。
しばらく考え込んで、すぐに答えは出た。
原点回帰だ。
「田舎に帰ろうと思う」
一番最初に力になりたい、と思ったのは故郷の皆。
魔物の害に悩んでいた身近な人たちのためだった。
「世界を救うなんて大それた夢はもう見ないけど、自分の田舎ぐらいなら。……ちっこい夢だけど」
ばつが悪く頬を掻いていると、ハリエルはぷるぷると震えて抱き着いて来た。
柔らかい、良い匂い。
必死にその誘惑をはねのけ、顔を上げると喜色満面のハリエルの顔が迫る。
「ああっ、素晴らしいですっ! まさに人間賛歌!」
「そ、そんな大げさな」
「大げさではありませんよっ! たとえ小さくとも、それは確かに善性です! いえ、善行に大小などないのですっ!」
ハリエルはそのまま自分を抱きかかえられながら、ぴょんぴょんと跳ね回る。
うん、目の前に二つのクッションがあって良かった。
「卑小ながらワタシも全力でお手伝いしますねっ!」
「えっ!? 付いてくるの?」
「ルークさんはワタシの契約者なんですから、当たり前じゃないですが。たとえ地獄の果てへでもお供します」
何だか恐ろしいことを言っている。
ハリエルの中では既に決定事項のようだ。
「それとも何か不都合なことでも?」
そしてぴたりと動きを止め、真顔で言う。
何とも言えない圧がある。
「無いけど」
「なら何の問題も無いですね! 一回地上で『すろーらいふ』を満喫してみたかったんですよぅ」
とっさにそう自然に返せた自分を褒めてやりたい。
内心は心臓が兎のように跳ね回っているが。
「ヤバい、どうしよう……」
踊りだすような足取りで前へ飛び出るハリエルの背中を眺めながら、ありし日の故郷を思い浮かべる。
――どう考えても、ひと悶着起こりそうだ。
◆
ハリエルは火照った体で冷静に自分を見つめなおし、しばらくして感動を噛み締めた。
なるほど、これが絶頂というものか。
精神が頂きに達するほどの喜び。
穏やかな天上では決して味わいようのない至福だった。
自身にそれをもたらした者――ルークが背後から自分を見つめていることを思い出し、ハリエルは少しだけ自分を恥じた。
あまり彼に幻滅されるような振る舞いはしたくなかった。
彼は今の人の世の中では稀な、純粋な魂の持ち主なのだから。
召喚士は天使を召喚できるとはいえ、それは何も無制限のことではない。
一定の要件を求め、その上で天使は召喚士を見つめ自らの主にふさわしいかどうか見定めるのだ。
召喚士が天使を召喚する誓いを立ててから、ずっと。
ハリエルは三年待った。
三年間、ルークのことを見続けた。
その行動から、心の中まで、すべてを。
――いつしかハリエルが召喚に応じるのは天の定めでは無く、自らの喜びのためへと変わっていた。
さりとて、ハリエルも堕落したわけでは無い。
召喚されてからも天使の務めとしてルークを試した。
仲間に裏切られ、心が闇に堕ちるのならば天使を従えるのには値しない。
そして初めて己では抑えきれないほどの歓喜を味わった。
人間らしく迷いはしたものの、己の財を狙う小人にすら善性を見出し、己を叱咤する。
それは小さくとも、まさしく聖人の精神である。
再会を果たし、直に言葉を交わし、高ぶった精神は限りの無い高みへと昇る。
そうしてハリエルは初めて自重という言葉を思い出した。
「イケませんね。これ以上は」
試練は終わった。
これ以上彼の心を覗くのは非礼に当たる。
なにより自分の精神が持つのか分からない。
ハリエルは今後ルークの心を覗かないよう、固く己に誓いを立てた。
予想もつかない――そのことがまた自分を楽しませてくれると期待しながら。
「ルークさん、つかまって下さい」
ハリエルは後ろに回り、強引にルークの脇を抱えた。
そして翼を広げ、天高く舞い上がる。
「故郷までこれでひとっ飛びですよ! しっかりつかまって下さいね!」
己の腕の中で喚くルークの感触を愉しみながら、ハリエルはぐんぐん高度を上げていく。
わたわたと慌てるルークに故郷の位置を聞き出す。
「幾つか山向こうですねえ。徒党の皆さんはご存じで?」
「故郷の話はしたと思うけど、あの調子じゃ覚えてないんじゃないかな。なんで?」
「さあ、ちょっと気になっただけですよ」
口角が吊り上がるのを見られずに済んで、密かに安堵した。
あの金貨を拾った男の行方もくらませておいたし、『バスティオン』がルーク辿り着くことは早々ないだろう。
自分の主を貶めた相手が右往左往する様を思い浮かべ、ハリエルの心は踊った。
ーーこれくらいは良いですよね。
地上に降りたって二日。
天使の魂は着実に現世の泥にまみれている。
二人がルークの故郷にたどり着くまで、もう一日も掛からないだろう。
田舎への帰り路を一人とぼとぼと歩く。
金貨、あの手切れ金は結局あの浮浪者に渡してしまった。
ただあの時はあれがとてつもなく汚らしいものに思えたし、これで良かったのだ。
すぐに盗って逃げずに声を掛けたあたり、あの浮浪者はライネルなどよりよっぽど善人だった。
ふとそう思った時、心にあったどす黒い気持ちがスッと引いたのだ。
きっとあの人も罪の意識や、恥じらいの気持ちがあったのだ。
それはそれとして金も必要だ。
そんなどうしようもなくありふれた普通の人間が、今の混迷した時代で困窮している。
少しでもそういう人間の支えになりたくて、自分は『バスティオン』の門を叩いたのだ。
人間、自分の原点を忘れてはならない。
亡き祖父の受け売りである。
「初心忘れるべからず、か」
「良い言葉ですね」
「いや、自分の言葉じゃ無いんだけどね……」
反射的にそう返答して、すぐ違和感に気づく。
今会話をしたのは誰だ。
声のした方向、自分の右隣を見る。
するとそこには柔和な笑みの美女が立っていた。
「な、ななな! 天使さまっ!?」
「まぁ、そのような他人行儀な」
昨日見た天使は、ぷくりと可愛らしく頬を膨らませる。
「で、ですが恐れ多くて……」
「あなたはワタシの契約者なのですから、本来あなたの方が立場は上なんですよ? ハリエル、とお呼び捨てください」
「でも……」
「ならワタシもあなたのことはルークさんと呼ばせ貰います。それなら対等ですよね?」
今までも自分の中ではルークさんと呼んでいたんですけど、と天使は悪戯な目で笑った。
「それなら、ハリエルさん?」
「ハリエル、です」
有無を言わさぬ迫力で天使はそう迫った。
自分は「さん」付けでこちらを呼ぶのに何だかずるい。
観念して「ハリエル」と呼びかけると、天使は満足げに頷いた。
「それで何でここに?」
「もちろん、ルークさんを追って」
「『バスティオン』の連中は良いんですか?」
「彼らはワタシと何の関りもないので」
なぜそんな当たり前のことを聞くのか、と不思議そうな顔のハリエル。
そしてまた敬語を使ったことを怒って来る。
あんまり深く尋ねるのも罰当たりな気すらしてきた。
「でも世の中を救うなら『バスティオン』みたいな大御所について回った方が良いんじゃない?」
精一杯砕けた口調で尋ねると、ハリエルは頬に手を当て首を傾げた。
「ワタシは世界とか別にどうでも良いので?」
教会の信徒が聞いたら卒倒しそうな天使の爆弾発言。
良いのか、それで。
「だって伝説の魔王、狂王? そんな風に呼ばれてる渦中の人も、結局人間さんですし」
実際そろそろ復活しますけど、と何でもない風にハリエルは付け加えた。
「もちろんルークさんが彼と戦いたい、と言うならご一緒します」
どうします、とハリエルは目で問う。
しばらく考え込んで、すぐに答えは出た。
原点回帰だ。
「田舎に帰ろうと思う」
一番最初に力になりたい、と思ったのは故郷の皆。
魔物の害に悩んでいた身近な人たちのためだった。
「世界を救うなんて大それた夢はもう見ないけど、自分の田舎ぐらいなら。……ちっこい夢だけど」
ばつが悪く頬を掻いていると、ハリエルはぷるぷると震えて抱き着いて来た。
柔らかい、良い匂い。
必死にその誘惑をはねのけ、顔を上げると喜色満面のハリエルの顔が迫る。
「ああっ、素晴らしいですっ! まさに人間賛歌!」
「そ、そんな大げさな」
「大げさではありませんよっ! たとえ小さくとも、それは確かに善性です! いえ、善行に大小などないのですっ!」
ハリエルはそのまま自分を抱きかかえられながら、ぴょんぴょんと跳ね回る。
うん、目の前に二つのクッションがあって良かった。
「卑小ながらワタシも全力でお手伝いしますねっ!」
「えっ!? 付いてくるの?」
「ルークさんはワタシの契約者なんですから、当たり前じゃないですが。たとえ地獄の果てへでもお供します」
何だか恐ろしいことを言っている。
ハリエルの中では既に決定事項のようだ。
「それとも何か不都合なことでも?」
そしてぴたりと動きを止め、真顔で言う。
何とも言えない圧がある。
「無いけど」
「なら何の問題も無いですね! 一回地上で『すろーらいふ』を満喫してみたかったんですよぅ」
とっさにそう自然に返せた自分を褒めてやりたい。
内心は心臓が兎のように跳ね回っているが。
「ヤバい、どうしよう……」
踊りだすような足取りで前へ飛び出るハリエルの背中を眺めながら、ありし日の故郷を思い浮かべる。
――どう考えても、ひと悶着起こりそうだ。
◆
ハリエルは火照った体で冷静に自分を見つめなおし、しばらくして感動を噛み締めた。
なるほど、これが絶頂というものか。
精神が頂きに達するほどの喜び。
穏やかな天上では決して味わいようのない至福だった。
自身にそれをもたらした者――ルークが背後から自分を見つめていることを思い出し、ハリエルは少しだけ自分を恥じた。
あまり彼に幻滅されるような振る舞いはしたくなかった。
彼は今の人の世の中では稀な、純粋な魂の持ち主なのだから。
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一定の要件を求め、その上で天使は召喚士を見つめ自らの主にふさわしいかどうか見定めるのだ。
召喚士が天使を召喚する誓いを立ててから、ずっと。
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――いつしかハリエルが召喚に応じるのは天の定めでは無く、自らの喜びのためへと変わっていた。
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そして初めて己では抑えきれないほどの歓喜を味わった。
人間らしく迷いはしたものの、己の財を狙う小人にすら善性を見出し、己を叱咤する。
それは小さくとも、まさしく聖人の精神である。
再会を果たし、直に言葉を交わし、高ぶった精神は限りの無い高みへと昇る。
そうしてハリエルは初めて自重という言葉を思い出した。
「イケませんね。これ以上は」
試練は終わった。
これ以上彼の心を覗くのは非礼に当たる。
なにより自分の精神が持つのか分からない。
ハリエルは今後ルークの心を覗かないよう、固く己に誓いを立てた。
予想もつかない――そのことがまた自分を楽しませてくれると期待しながら。
「ルークさん、つかまって下さい」
ハリエルは後ろに回り、強引にルークの脇を抱えた。
そして翼を広げ、天高く舞い上がる。
「故郷までこれでひとっ飛びですよ! しっかりつかまって下さいね!」
己の腕の中で喚くルークの感触を愉しみながら、ハリエルはぐんぐん高度を上げていく。
わたわたと慌てるルークに故郷の位置を聞き出す。
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「故郷の話はしたと思うけど、あの調子じゃ覚えてないんじゃないかな。なんで?」
「さあ、ちょっと気になっただけですよ」
口角が吊り上がるのを見られずに済んで、密かに安堵した。
あの金貨を拾った男の行方もくらませておいたし、『バスティオン』がルーク辿り着くことは早々ないだろう。
自分の主を貶めた相手が右往左往する様を思い浮かべ、ハリエルの心は踊った。
ーーこれくらいは良いですよね。
地上に降りたって二日。
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