6 / 27
5
しおりを挟む
「カリン、カリン!」
ビョルンはそう愛しい人の名前を呼びながら学院中を駆けずり回っていた。
貴人としてはまず「失格」な振舞いである。
上に立つ者が目に見えて狼狽えれば、その恐れは下にも伝播する。
――貴人は走らない。
今のビョルンはそんな当たり前の格言も忘れていた。
通り過ぎる人々が、陰で顔を顰めて囁き合っている事にも気づけない。
ほどなくして目当ての人物に出会えた事は幸運だったと言えよう。
「あ! どうしたの、ビョルンっ!」
亜麻色の髪の少女が友人たちの輪からすり抜け出る。
朗らかな笑みを湛え、呑気に友人へ手を振りながら。
それを見て、ビョルンの中に愛おしさと苛立ちとが同時に沸き立つ。
「ダメじゃあないか。今日こそミセス・フリーダの手習いを受ける約束だろう?」
「う、ごめんなさい……」
今日も今日とてカリンは正妃教育から抜け出していた。
ビョルンの元へ届く彼女への苦情は、日増しに強くなるばかりだ。
「でも今日だけは見逃して、お願い!」
「……何か大事な予定があるのかい?」
「えっとね、 マルセロくんの孤児院でお手伝いをする約束で――」
「それは今、キミじゃないと出来ないことかい?」
固い笑顔のまま、ビョルンは言葉を遮る。
カリンははっと目を見開いた後、口元をまごつかせて俯く他無い。
二人の間に居心地の悪い沈黙が流れ出す。
ビョルンは表情を崩さないまま、内心で己に舌打ちをした。
こんな仲違いの為に彼女を探しに来たわけではないのだ。
「そこまでです、若き王子よ」
不意に二人の間に涼やかな声が降り注ぐ。
それと同時に視界に映るのは、宙を舞う蒼い光の粒子たち。
ビョルンはその冷たい気配の方向へ反射的に顔を向けた。
「精霊殿……」
虚空から顕れたのは、青い文様の記されたローブに身を包んだ長髪の美丈夫。
自然の美を集めたと言っても過言ではない一個の芸術品。
『水の大精霊』と呼ばれる存在の現身だった。
「我らが巫女の行いを縛るおつもりですか」
水の精霊は細い目を不快に歪め、この国の王子に向かって明確に異を唱えた。
「聖女とは精霊とある者。何者にも囚われず、あるがままに生きるべきなのです」
「自然のように過ごすべきだと」
「その通り」
「なるほど、確かにそれは道理ですね。しかし人の世で生きる以上、また違う道理にも従わなければならないのです」
だがビョルンもそう簡単には譲らない。
いや、今日この日まで随分と彼女の言うがままに譲って来た。
それが今、負債となって圧し掛かっているのだ。
しかしカリンの擁護者は一人だけでは無い。
「そんな細かい事言うなよな。お前の都合なんざ知るもんか」
緑の粒子が弾けた後に顕れたのは『風の大精霊』。
活発な少年の姿をしており、その言動も見た目相応に幼く直情的なものだった。
「某は彼女の自由な心に聖女の資質を見出した。それを否定しては冠履顛倒!」
「それでも文句があるって言うなら、オレ達も黙っちゃいないぜ」
続いて『地の大精霊』『火の大精霊』までもが顕れて、口々にカリンを擁護する。
さすがのビョルンも、これには押し黙る以外の選択肢が取れなかった。
言い返したい事は勿論ある。
だが精霊は人間とは異なる理で生きる存在。
説得など端から無理な事だし、場合によっては教会から掣肘されかねない。
そして問題はそれだけでは無い。
ビョルンはおたおたしているカリンの背の方へと視線を向ける。
そこでは後方でコチラのやり取りを伺っていた 『友人』たちまで、揃いも揃ってビョルンに非難の眼差しを向けていた。
カリンのしようとしている事は一般的に善行と呼べるモノ。
聖女のそれを邪魔する方が間違っている、という事なのだろう。
確かにその見立ては正しいものだ。
ビョルンの背負っているものと、彼女の野放図な振る舞いから起きる不都合を知らなければの話ではあるが。
「……分かりました。カリン、この話はまた今度にしよう」
そうして今日もまた、ビョルンは唇を噛み締めるのを隠す様にして背を向けるのだった。
◆
「今日も、ですか」
「ああ……」
自室に戻るなり、ビョルンは椅子に深々と身を預けた。
執事も慣れたもので、嫌味を言う事すら諦めてカップに用意していた茶を注ぐ。
「日程の調整を再度行います。これもまた聖女をお迎えする試練なのでしょう」
返答の代わりに、差し出された茶を静かに味わう。
熱く淹れた濃い色の液体は、ビョルンの喉奥の苦しみを一気に押し流してくれる。
「少しはこちらの事情も考えて欲しいものだ」
聖女は精霊とあるもの。
そして精霊は自然と共にあるもの。
ある程度の齟齬が起きるのは覚悟の上だったが、こうも一方的だとはビョルンも考えてはいなかった。
「幻想に生きる精霊は、現実の政に口出しをしない。それが僕たちの間のルールじゃないか」
「さてどこまでが政なのか。それもアチラの匙加減一つなのでございましょう」
「だが王国と教会は長年そうして上手くやってきた」
「それもあくまで暗黙の了解、という事だったのでしょう。政の機微など、それに関わらぬ者には分からない事ですから」
少し譲歩する気も無いのだろうか。
ビョルンはそう益体も無い不満を呟やくと、すぐに思考を切り替えた。
「こうなると後宮の管理や他の公務は別の者に頼むしかないか……」
「よろしいのですか?」
執事は声に少しの期待を込めてそう問い返してきた。
「仕方なかろう。他に妃を迎え入れる」
「御英断だと思います。さっそく陛下にも言上致します」
ビョルンは「カリンが怒るだろう」と額を抑えた。
だがこれも彼女の為。
そしてどうせ怒らせるのならば、とも考えた。
「……この間聞いた話だが」
「エレノア嬢の事ですね? 村の畑は黄金色に輝き、家々に家畜を与える算段を付けるほどの余裕があるとか」
「やはり事実なのだな?」
「実際に確認出来ただけでも商人とドラン金貨十数枚の取引を行っています」
開拓村で『反省』をさせていたエレノアは、間を開けずに王国の噂の的になった。
不信心な『無能者』だったのが、神の恩寵を授かり強力な能力を手に入れた。
それは人々に様々な憶測を与えるには十分なものだ。
「土地を整え、作物を実らせる。土の系統の『魔術師』にでも目覚めたか」
「あるいは『錬金術師』でしょうな。どちらにせよ、他に類を見ない有用性ですが」
ビョルンをはじめ、王都の人間にとっては頭の痛い事だ。
実は本当にエレノアは無実であり、憐れんだ神が力を授けたなどと言う者まで出る始末だ。
だがまだ今ならば、如何様にも取り繕う事も出来る。
「……ある程度はコチラも恥辱を飲む事も必要か」
「と申されますと、エレノア嬢を呼び戻すおつもりで?」
「む。彼女も十分に反省をしたようだし、な」
ビョルンは小さな咳でばつの悪さを誤魔化しながらそんな事を言った。
今ならばまだ「エレノアが反省したから」という理由をでっち上げる事が出来る。
それを王家と聖女が寛大な心で許したという筋書きだ。
そうしてエレノアがビョルンの室に入るのならば、後宮をはじめとした諸々の問題が解決する。
「大変よろしい事かと。エレノア様ならば王宮のしきたりにも十分御詳しい」
「そうなると、父君のリッケン公爵に十分なお願いをしなければな」
「陛下にお頼みしますか?」
「いいや、さすがにまずは僕から公爵に話を通す」
それがリッケン公爵に対する礼儀だ。
ビョルンは噴き出す羞恥を抑えながら、理性を保ってそう告げた。
執事はよほどそれが喜ばしかったのだろう。
話が終わるなり足早に王宮へと向かって行った。
「カリン、怒るだろうなぁ」
そうはっきりと態度には出さないが、カリンがエレノアを苦手としているのは容易に伺いしれる。
その理由はビョルンにもよく分かる。
エレノアは貴族的な女性過ぎた。
面と向かって人に文句を言う事など無いし、礼節はしっかりと守る。
それが却って嫌味なのだ。
婉曲した言い回しでそれと無く忠告をする。
また口にしなくとも何かあると冷たい視線で窘める。
なまじ顔が整っているだけあって、一際それらが鮮烈な印象を抱かせる。
まるで自分が矮小な存在だと言われている心持ち。
そんな惨めな気分にさせられるのが心底嫌だった。
「……結婚か、嫌だな」
この先それでも顔を合わせる人生になる。
ビョルンは暗澹たる未来に思い浮かべ、勝手に一人項垂れている。
ビョルンはそう愛しい人の名前を呼びながら学院中を駆けずり回っていた。
貴人としてはまず「失格」な振舞いである。
上に立つ者が目に見えて狼狽えれば、その恐れは下にも伝播する。
――貴人は走らない。
今のビョルンはそんな当たり前の格言も忘れていた。
通り過ぎる人々が、陰で顔を顰めて囁き合っている事にも気づけない。
ほどなくして目当ての人物に出会えた事は幸運だったと言えよう。
「あ! どうしたの、ビョルンっ!」
亜麻色の髪の少女が友人たちの輪からすり抜け出る。
朗らかな笑みを湛え、呑気に友人へ手を振りながら。
それを見て、ビョルンの中に愛おしさと苛立ちとが同時に沸き立つ。
「ダメじゃあないか。今日こそミセス・フリーダの手習いを受ける約束だろう?」
「う、ごめんなさい……」
今日も今日とてカリンは正妃教育から抜け出していた。
ビョルンの元へ届く彼女への苦情は、日増しに強くなるばかりだ。
「でも今日だけは見逃して、お願い!」
「……何か大事な予定があるのかい?」
「えっとね、 マルセロくんの孤児院でお手伝いをする約束で――」
「それは今、キミじゃないと出来ないことかい?」
固い笑顔のまま、ビョルンは言葉を遮る。
カリンははっと目を見開いた後、口元をまごつかせて俯く他無い。
二人の間に居心地の悪い沈黙が流れ出す。
ビョルンは表情を崩さないまま、内心で己に舌打ちをした。
こんな仲違いの為に彼女を探しに来たわけではないのだ。
「そこまでです、若き王子よ」
不意に二人の間に涼やかな声が降り注ぐ。
それと同時に視界に映るのは、宙を舞う蒼い光の粒子たち。
ビョルンはその冷たい気配の方向へ反射的に顔を向けた。
「精霊殿……」
虚空から顕れたのは、青い文様の記されたローブに身を包んだ長髪の美丈夫。
自然の美を集めたと言っても過言ではない一個の芸術品。
『水の大精霊』と呼ばれる存在の現身だった。
「我らが巫女の行いを縛るおつもりですか」
水の精霊は細い目を不快に歪め、この国の王子に向かって明確に異を唱えた。
「聖女とは精霊とある者。何者にも囚われず、あるがままに生きるべきなのです」
「自然のように過ごすべきだと」
「その通り」
「なるほど、確かにそれは道理ですね。しかし人の世で生きる以上、また違う道理にも従わなければならないのです」
だがビョルンもそう簡単には譲らない。
いや、今日この日まで随分と彼女の言うがままに譲って来た。
それが今、負債となって圧し掛かっているのだ。
しかしカリンの擁護者は一人だけでは無い。
「そんな細かい事言うなよな。お前の都合なんざ知るもんか」
緑の粒子が弾けた後に顕れたのは『風の大精霊』。
活発な少年の姿をしており、その言動も見た目相応に幼く直情的なものだった。
「某は彼女の自由な心に聖女の資質を見出した。それを否定しては冠履顛倒!」
「それでも文句があるって言うなら、オレ達も黙っちゃいないぜ」
続いて『地の大精霊』『火の大精霊』までもが顕れて、口々にカリンを擁護する。
さすがのビョルンも、これには押し黙る以外の選択肢が取れなかった。
言い返したい事は勿論ある。
だが精霊は人間とは異なる理で生きる存在。
説得など端から無理な事だし、場合によっては教会から掣肘されかねない。
そして問題はそれだけでは無い。
ビョルンはおたおたしているカリンの背の方へと視線を向ける。
そこでは後方でコチラのやり取りを伺っていた 『友人』たちまで、揃いも揃ってビョルンに非難の眼差しを向けていた。
カリンのしようとしている事は一般的に善行と呼べるモノ。
聖女のそれを邪魔する方が間違っている、という事なのだろう。
確かにその見立ては正しいものだ。
ビョルンの背負っているものと、彼女の野放図な振る舞いから起きる不都合を知らなければの話ではあるが。
「……分かりました。カリン、この話はまた今度にしよう」
そうして今日もまた、ビョルンは唇を噛み締めるのを隠す様にして背を向けるのだった。
◆
「今日も、ですか」
「ああ……」
自室に戻るなり、ビョルンは椅子に深々と身を預けた。
執事も慣れたもので、嫌味を言う事すら諦めてカップに用意していた茶を注ぐ。
「日程の調整を再度行います。これもまた聖女をお迎えする試練なのでしょう」
返答の代わりに、差し出された茶を静かに味わう。
熱く淹れた濃い色の液体は、ビョルンの喉奥の苦しみを一気に押し流してくれる。
「少しはこちらの事情も考えて欲しいものだ」
聖女は精霊とあるもの。
そして精霊は自然と共にあるもの。
ある程度の齟齬が起きるのは覚悟の上だったが、こうも一方的だとはビョルンも考えてはいなかった。
「幻想に生きる精霊は、現実の政に口出しをしない。それが僕たちの間のルールじゃないか」
「さてどこまでが政なのか。それもアチラの匙加減一つなのでございましょう」
「だが王国と教会は長年そうして上手くやってきた」
「それもあくまで暗黙の了解、という事だったのでしょう。政の機微など、それに関わらぬ者には分からない事ですから」
少し譲歩する気も無いのだろうか。
ビョルンはそう益体も無い不満を呟やくと、すぐに思考を切り替えた。
「こうなると後宮の管理や他の公務は別の者に頼むしかないか……」
「よろしいのですか?」
執事は声に少しの期待を込めてそう問い返してきた。
「仕方なかろう。他に妃を迎え入れる」
「御英断だと思います。さっそく陛下にも言上致します」
ビョルンは「カリンが怒るだろう」と額を抑えた。
だがこれも彼女の為。
そしてどうせ怒らせるのならば、とも考えた。
「……この間聞いた話だが」
「エレノア嬢の事ですね? 村の畑は黄金色に輝き、家々に家畜を与える算段を付けるほどの余裕があるとか」
「やはり事実なのだな?」
「実際に確認出来ただけでも商人とドラン金貨十数枚の取引を行っています」
開拓村で『反省』をさせていたエレノアは、間を開けずに王国の噂の的になった。
不信心な『無能者』だったのが、神の恩寵を授かり強力な能力を手に入れた。
それは人々に様々な憶測を与えるには十分なものだ。
「土地を整え、作物を実らせる。土の系統の『魔術師』にでも目覚めたか」
「あるいは『錬金術師』でしょうな。どちらにせよ、他に類を見ない有用性ですが」
ビョルンをはじめ、王都の人間にとっては頭の痛い事だ。
実は本当にエレノアは無実であり、憐れんだ神が力を授けたなどと言う者まで出る始末だ。
だがまだ今ならば、如何様にも取り繕う事も出来る。
「……ある程度はコチラも恥辱を飲む事も必要か」
「と申されますと、エレノア嬢を呼び戻すおつもりで?」
「む。彼女も十分に反省をしたようだし、な」
ビョルンは小さな咳でばつの悪さを誤魔化しながらそんな事を言った。
今ならばまだ「エレノアが反省したから」という理由をでっち上げる事が出来る。
それを王家と聖女が寛大な心で許したという筋書きだ。
そうしてエレノアがビョルンの室に入るのならば、後宮をはじめとした諸々の問題が解決する。
「大変よろしい事かと。エレノア様ならば王宮のしきたりにも十分御詳しい」
「そうなると、父君のリッケン公爵に十分なお願いをしなければな」
「陛下にお頼みしますか?」
「いいや、さすがにまずは僕から公爵に話を通す」
それがリッケン公爵に対する礼儀だ。
ビョルンは噴き出す羞恥を抑えながら、理性を保ってそう告げた。
執事はよほどそれが喜ばしかったのだろう。
話が終わるなり足早に王宮へと向かって行った。
「カリン、怒るだろうなぁ」
そうはっきりと態度には出さないが、カリンがエレノアを苦手としているのは容易に伺いしれる。
その理由はビョルンにもよく分かる。
エレノアは貴族的な女性過ぎた。
面と向かって人に文句を言う事など無いし、礼節はしっかりと守る。
それが却って嫌味なのだ。
婉曲した言い回しでそれと無く忠告をする。
また口にしなくとも何かあると冷たい視線で窘める。
なまじ顔が整っているだけあって、一際それらが鮮烈な印象を抱かせる。
まるで自分が矮小な存在だと言われている心持ち。
そんな惨めな気分にさせられるのが心底嫌だった。
「……結婚か、嫌だな」
この先それでも顔を合わせる人生になる。
ビョルンは暗澹たる未来に思い浮かべ、勝手に一人項垂れている。
79
お気に入りに追加
7,993
あなたにおすすめの小説
罠にはめられた公爵令嬢~今度は私が報復する番です
結城芙由奈
ファンタジー
【私と私の家族の命を奪ったのは一体誰?】
私には婚約中の王子がいた。
ある夜のこと、内密で王子から城に呼び出されると、彼は見知らぬ女性と共に私を待ち受けていた。
そして突然告げられた一方的な婚約破棄。しかし二人の婚約は政略的なものであり、とてもでは無いが受け入れられるものではなかった。そこで婚約破棄の件は持ち帰らせてもらうことにしたその帰り道。突然馬車が襲われ、逃げる途中で私は滝に落下してしまう。
次に目覚めた場所は粗末な小屋の中で、私を助けたという青年が側にいた。そして彼の話で私は驚愕の事実を知ることになる。
目覚めた世界は10年後であり、家族は反逆罪で全員処刑されていた。更に驚くべきことに蘇った身体は全く別人の女性であった。
名前も素性も分からないこの身体で、自分と家族の命を奪った相手に必ず報復することに私は決めた――。
※他サイトでも投稿中
乙女ゲームの世界だと、いつから思い込んでいた?
築地シナココ
ファンタジー
母親違いの妹をいじめたというふわふわした冤罪で婚約破棄された上に、最北の辺境地に流された公爵令嬢ハイデマリー。勝ち誇る妹・ゲルダは転生者。この世界のヒロインだと豪語し、王太子妃に成り上がる。乙女ゲームのハッピーエンドの確定だ。
……乙女ゲームが終わったら、戦争ストラテジーゲームが始まるのだ。
兄がやらかしてくれました 何をやってくれてんの!?
志位斗 茂家波
ファンタジー
モッチ王国の第2王子であった僕は、将来の国王は兄になると思って、王弟となるための勉学に励んでいた。
そんなある日、兄の卒業式があり、祝うために家族の枠で出席したのだが‥‥‥婚約破棄?
え、なにをやってんの兄よ!?
…‥‥月に1度ぐらいでやりたくなる婚約破棄物。
今回は悪役令嬢でも、ヒロインでもない視点です。
※ご指摘により、少々追加ですが、名前の呼び方などの決まりはゆるめです。そのあたりは稚拙な部分もあるので、どうかご理解いただけるようにお願いしマス。
投獄された聖女は祈るのをやめ、自由を満喫している。
七辻ゆゆ
ファンタジー
「偽聖女リーリエ、おまえとの婚約を破棄する。衛兵、偽聖女を地下牢に入れよ!」
リーリエは喜んだ。
「じゆ……、じゆう……自由だわ……!」
もう教会で一日中祈り続けなくてもいいのだ。
傍観している方が面白いのになぁ。
志位斗 茂家波
ファンタジー
「エデワール・ミッシャ令嬢!貴方にはさまざな罪があり、この場での婚約破棄と国外追放を言い渡す!」
とある夜会の中で引き起こされた婚約破棄。
その彼らの様子はまるで……
「茶番というか、喜劇ですね兄さま」
「うん、周囲が皆呆れたような目で見ているからな」
思わず漏らしたその感想は、周囲も一致しているようであった。
これは、そんな馬鹿馬鹿しい婚約破棄現場での、傍観者的な立場で見ていた者たちの語りである。
「帰らずの森のある騒動記」という連載作品に乗っている兄妹でもあります。
【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。
ねえ、今どんな気持ち?
かぜかおる
ファンタジー
アンナという1人の少女によって、私は第三王子の婚約者という地位も聖女の称号も奪われた
彼女はこの世界がゲームの世界と知っていて、裏ルートの攻略のために第三王子とその側近達を落としたみたい。
でも、あなたは真実を知らないみたいね
ふんわり設定、口調迷子は許してください・・・
悪役令嬢はモブ化した
F.conoe
ファンタジー
乙女ゲーム? なにそれ食べ物? な悪役令嬢、普通にシナリオ負けして退場しました。
しかし貴族令嬢としてダメの烙印をおされた卒業パーティーで、彼女は本当の自分を取り戻す!
領地改革にいそしむ充実した日々のその裏で、乙女ゲームは着々と進行していくのである。
「……なんなのこれは。意味がわからないわ」
乙女ゲームのシナリオはこわい。
*注*誰にも前世の記憶はありません。
ざまぁが地味だと思っていましたが、オーバーキルだという意見もあるので、優しい結末を期待してる人は読まない方が良さげ。
性格悪いけど自覚がなくて自分を優しいと思っている乙女ゲームヒロインの心理描写と因果応報がメインテーマ(番外編で登場)なので、叩かれようがざまぁ改変して救う気はない。
作者の趣味100%でダンジョンが出ました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる