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何ともちぐはぐな少女だった。
波打つ金糸の髪に、翡翠の輝きを湛えた瞳。
それら宝石の受け皿となるのは、陶器のように艶やかな白磁の肌。
そんな宝物のような美貌の持ち主だというのに、身に付けているのは丈の有っていない木綿の服だった。
当人もそのような村娘の風体に慣れていないのか、しきりに袖口や裾の辺りを気にしている。
しかしどれだけ引っ張っても、ダボダボのエプロンドレスがその華奢な肢体に落ち着く事は無かった。
少女の名はエレノア。
最近は市井の間で、聖女様をイジメた『悪役令嬢』として知られている元ご令嬢。
今となっては木綿の服と共に平民としての人生を押し付けられ、『リッケン』という家名も奪われたただの少女である。
「全く服一つ満足に着こなせぬとは。我が娘ながら情けないっ」
つい先日まで父だった男――リッケン公爵は娘の姿を見てふん、と鼻を鳴らした。
「この服の丈があっていないだけです。お父様がこれをお渡しになったのではありませんか……」
「私を父などと呼ぶなッ! お前のような者と血が繋がっているなど家の恥だ!」
リッケン公爵は娘エレノアを勘当した。
それはこの国の者ならば誰もが知る事実である。
王子の不興を買い、教会の擁する聖女を害したという醜聞はそれだけ重い。
だが当のエレノアは未だに「濡れ衣だ」と罪を認めてはいなかった。
平民落ちし、粗末な服に身を包んでも、リッケン公爵に非難の目を向けている。
「恥、と言うなら尚の事です。例え敵を作ろうとも、あの女の言葉の真偽を正すべきでした」
「まだ言うか、貴様っ!」
リッケン公爵は卵のように出っ張った腹を揺らし、唾を飛ばす。
「殿下も、お前の兄すらも聖女様の言葉を支持しているではないか!」
「『彼女を信じる』――要はただそれだけのお言葉だったではありませんか。碌な証拠も無く」
「証拠だと?」
ふん、とリッケン公爵は今度は小馬鹿にするように鼻を鳴らした。
「そんな事はどうでも良い。要は殿下が、そして皆が、どれが正しいと決めたのかという事だ!」
それは暴論が過ぎる、というものだったが、ある意味では真理を突いていた。
「仮に嘘だったとしよう。しかしお前が下手な隙を作って家名を汚したという事実は変わらん」
「つまりお家の為に女一人は切り捨てるという事でしょう?」
少しも申し訳なさそうな素振りを見せない父親の姿に、エレノアは非難の非難の目を向ける。
リッケン公爵はそれに気付くと声を張り上げた。
「それが嫌ならばお前が無実の証明を持ってくるべきだな!」
エレノアは答えず、長い髪を後ろ手に払うだけだった。
ぱさり、と優雅に舞った自慢の髪が固い木綿に当たる音がして眉を顰める。
貴族の娘として家の犠牲になるという事。
それ自体はエレノアも覚悟をしていた。
しかしこんなバカバカしい事で、自分を庇護するべき人達が一斉に手を引いたのはどうにも納得がいかない。
貴族として、女として、家に服するのが自分の義務。
そうであるならば、その庇護者たちは自分を守るのが義務の筈だ。
しかし家族も親族も、法を守るべき王家も、その義務を一向に果たしていない。
兄や王子に至っては、個人的な感情からどこの馬の骨とも知らない平民娘に入れ込んでいる。
問題の根本的な要因はそんな下らないところにあるのだ。
それがエレノアには全く納得がいかなかった。
「もしこれが冤罪だったとしても、それは天の御意思だ。この不信心な能無しめが」
リッケン公爵は苛立ちを隠そうともしない娘に辛辣な言葉を投げかけた。
能無し――それはエレノアが最も嫌う言葉。
神の恩寵から見捨てられた役立たず、という意味合いの罵倒だった。
この世界には魔が溢れている。
自然を司る精霊をはじめとし、山野に潜む屈強な魔獣、そして世界から零れた闇の住民である魔物たち。
そんな過酷な世界で人間が生き抜くために、神は『恩寵』を授けたという。
それが『レベル』という概念。
日々を切磋琢磨し、魔物と戦えば魂の位階が上がり、その心身は屈強なものへと進化する。
人々は神話の時代からそうして日々を生き抜いている。
しかしエレノアだけは違った。
どれだけ努力をし、何をしてもレベルが上がらない。
神に見放されているという状況だった。
それでもただ貴人の娘として子を為すだけなら問題は無かった。
何も出来ない、何もしない――そんな娘は陰謀渦巻く中央貴族の中では一種のステータスでもある。
しかし王子はそれを「怠け者だ」と厭い、努力を見せれば「信心が足りない」と憤った。
そんな最中に神のもたらした『聖女様』が現れたのである。
「すんでの所であやつが聖女様の気を引けたのは幸運だったよ」
リッケン公爵はこの場にいない兄の事を褒め湛えて感慨深く頷く。
それに嵌められたと思っているエレノアの額には青筋が浮かんだ。
「男に取り入り嘘を並び立て、権力の陰に隠れて気に入らない女を貶める。ああ、全く高潔な聖女様ですこと!」
「ええい、そんな事だから王子からも愛想を尽かされるのだ!」
「愛想が尽きたのはこちらもですっ! 大体何ですか、私が嫉妬心からあの女をイジメた、とかいう筋書きは!」
「事実だろうが!」
「私と殿下の婚約はただの仕事でしょう!? それに嫉妬心から、って! あの女が道理を破って殿下と不埒な事をしていたのを暗に認めているではありませんかッ」
「や、やかましいわ! 殿下の寛大な御心も知らずに喚き散らしおって!」
「寛大ぃ?」
さも疑わしそうにエレノアが言うと、リッケン公爵は居住まいを正した後偉そうに咳をした。
「情け深い殿下と聖女様はお前のような娘にも慈悲を下さったのだ。しばし市井の間で暮らし、民草の清貧な生活の辛さを知り、反省をしたならば全てを許すとな」
「要は気に入らない女が四苦八苦する様子を愉しみたいだけではありませんか?」
「ど、どうしてお前はそう穿った見方しか出来ぬのだ!」
それは明らかに狼狽した声だった。
心中ではリッケン公爵も同じ感想を抱いていたであろう事がように見て取れる。
「とにかく、しばらくはこの開拓村で暮らすのだ! お前が反省しようが野垂れ死のうが、それで王家に対する家の名目は立つ!」
「もはや知った事ではありません!」
「あまり放言が過ぎると、私もその後の貴族位の取り成しをせんぞ!」
「構いませんわ」
エレノアは凛とした顔でそう言った。
リッケン公爵は虚を突かれた顔で、ぽけっと口を開けている。
「愛想が尽きた、と言ったでしょう。今後何があろうとも、王家とも公爵家とも縁を結ぶことはありませんわ」
波打つ金糸の髪に、翡翠の輝きを湛えた瞳。
それら宝石の受け皿となるのは、陶器のように艶やかな白磁の肌。
そんな宝物のような美貌の持ち主だというのに、身に付けているのは丈の有っていない木綿の服だった。
当人もそのような村娘の風体に慣れていないのか、しきりに袖口や裾の辺りを気にしている。
しかしどれだけ引っ張っても、ダボダボのエプロンドレスがその華奢な肢体に落ち着く事は無かった。
少女の名はエレノア。
最近は市井の間で、聖女様をイジメた『悪役令嬢』として知られている元ご令嬢。
今となっては木綿の服と共に平民としての人生を押し付けられ、『リッケン』という家名も奪われたただの少女である。
「全く服一つ満足に着こなせぬとは。我が娘ながら情けないっ」
つい先日まで父だった男――リッケン公爵は娘の姿を見てふん、と鼻を鳴らした。
「この服の丈があっていないだけです。お父様がこれをお渡しになったのではありませんか……」
「私を父などと呼ぶなッ! お前のような者と血が繋がっているなど家の恥だ!」
リッケン公爵は娘エレノアを勘当した。
それはこの国の者ならば誰もが知る事実である。
王子の不興を買い、教会の擁する聖女を害したという醜聞はそれだけ重い。
だが当のエレノアは未だに「濡れ衣だ」と罪を認めてはいなかった。
平民落ちし、粗末な服に身を包んでも、リッケン公爵に非難の目を向けている。
「恥、と言うなら尚の事です。例え敵を作ろうとも、あの女の言葉の真偽を正すべきでした」
「まだ言うか、貴様っ!」
リッケン公爵は卵のように出っ張った腹を揺らし、唾を飛ばす。
「殿下も、お前の兄すらも聖女様の言葉を支持しているではないか!」
「『彼女を信じる』――要はただそれだけのお言葉だったではありませんか。碌な証拠も無く」
「証拠だと?」
ふん、とリッケン公爵は今度は小馬鹿にするように鼻を鳴らした。
「そんな事はどうでも良い。要は殿下が、そして皆が、どれが正しいと決めたのかという事だ!」
それは暴論が過ぎる、というものだったが、ある意味では真理を突いていた。
「仮に嘘だったとしよう。しかしお前が下手な隙を作って家名を汚したという事実は変わらん」
「つまりお家の為に女一人は切り捨てるという事でしょう?」
少しも申し訳なさそうな素振りを見せない父親の姿に、エレノアは非難の非難の目を向ける。
リッケン公爵はそれに気付くと声を張り上げた。
「それが嫌ならばお前が無実の証明を持ってくるべきだな!」
エレノアは答えず、長い髪を後ろ手に払うだけだった。
ぱさり、と優雅に舞った自慢の髪が固い木綿に当たる音がして眉を顰める。
貴族の娘として家の犠牲になるという事。
それ自体はエレノアも覚悟をしていた。
しかしこんなバカバカしい事で、自分を庇護するべき人達が一斉に手を引いたのはどうにも納得がいかない。
貴族として、女として、家に服するのが自分の義務。
そうであるならば、その庇護者たちは自分を守るのが義務の筈だ。
しかし家族も親族も、法を守るべき王家も、その義務を一向に果たしていない。
兄や王子に至っては、個人的な感情からどこの馬の骨とも知らない平民娘に入れ込んでいる。
問題の根本的な要因はそんな下らないところにあるのだ。
それがエレノアには全く納得がいかなかった。
「もしこれが冤罪だったとしても、それは天の御意思だ。この不信心な能無しめが」
リッケン公爵は苛立ちを隠そうともしない娘に辛辣な言葉を投げかけた。
能無し――それはエレノアが最も嫌う言葉。
神の恩寵から見捨てられた役立たず、という意味合いの罵倒だった。
この世界には魔が溢れている。
自然を司る精霊をはじめとし、山野に潜む屈強な魔獣、そして世界から零れた闇の住民である魔物たち。
そんな過酷な世界で人間が生き抜くために、神は『恩寵』を授けたという。
それが『レベル』という概念。
日々を切磋琢磨し、魔物と戦えば魂の位階が上がり、その心身は屈強なものへと進化する。
人々は神話の時代からそうして日々を生き抜いている。
しかしエレノアだけは違った。
どれだけ努力をし、何をしてもレベルが上がらない。
神に見放されているという状況だった。
それでもただ貴人の娘として子を為すだけなら問題は無かった。
何も出来ない、何もしない――そんな娘は陰謀渦巻く中央貴族の中では一種のステータスでもある。
しかし王子はそれを「怠け者だ」と厭い、努力を見せれば「信心が足りない」と憤った。
そんな最中に神のもたらした『聖女様』が現れたのである。
「すんでの所であやつが聖女様の気を引けたのは幸運だったよ」
リッケン公爵はこの場にいない兄の事を褒め湛えて感慨深く頷く。
それに嵌められたと思っているエレノアの額には青筋が浮かんだ。
「男に取り入り嘘を並び立て、権力の陰に隠れて気に入らない女を貶める。ああ、全く高潔な聖女様ですこと!」
「ええい、そんな事だから王子からも愛想を尽かされるのだ!」
「愛想が尽きたのはこちらもですっ! 大体何ですか、私が嫉妬心からあの女をイジメた、とかいう筋書きは!」
「事実だろうが!」
「私と殿下の婚約はただの仕事でしょう!? それに嫉妬心から、って! あの女が道理を破って殿下と不埒な事をしていたのを暗に認めているではありませんかッ」
「や、やかましいわ! 殿下の寛大な御心も知らずに喚き散らしおって!」
「寛大ぃ?」
さも疑わしそうにエレノアが言うと、リッケン公爵は居住まいを正した後偉そうに咳をした。
「情け深い殿下と聖女様はお前のような娘にも慈悲を下さったのだ。しばし市井の間で暮らし、民草の清貧な生活の辛さを知り、反省をしたならば全てを許すとな」
「要は気に入らない女が四苦八苦する様子を愉しみたいだけではありませんか?」
「ど、どうしてお前はそう穿った見方しか出来ぬのだ!」
それは明らかに狼狽した声だった。
心中ではリッケン公爵も同じ感想を抱いていたであろう事がように見て取れる。
「とにかく、しばらくはこの開拓村で暮らすのだ! お前が反省しようが野垂れ死のうが、それで王家に対する家の名目は立つ!」
「もはや知った事ではありません!」
「あまり放言が過ぎると、私もその後の貴族位の取り成しをせんぞ!」
「構いませんわ」
エレノアは凛とした顔でそう言った。
リッケン公爵は虚を突かれた顔で、ぽけっと口を開けている。
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