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番外編 7
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「アイリス。おまえはその子を俺の子だと偽証した上、カナとローラントを侮辱した。その罪は重い。何か申し開きがあるなら言ってみろ」
「うっ、嘘ではありません!この子の目は緑色で…っ」
「ホルガー」
「はい」
名前を呼ばれたホルガーが、段を降りてアイリスとレニの前に行く。
手に持つ物に被さる布を取り払うと、俺とアルファムが結婚式で愛を誓い合ったあの赤い石が出てきた。
それを、レニの前に差し出す。
「坊や、この石の上に手を置いてみなさい」
「…こう?」
レニが、小さな手で石に触れる。
皆が注目する中、大広間に静寂が広がる。
だけど、何も変わったことは起こらなかった。
ホルガーが「もう離していいよ」とレニの頭を撫でる。
レニが頷いて手を離すと、ホルガーは身体を起こしてこちらに戻って来た。
「アルファム様、ご覧になった通り、何事も起きませんでしたな。やはりこの坊やは、アルファム様とは何の関係もございません」
「なっ、何を仰るのっ?」
「静かに。アイリスとやら、これ以上嘘を重ねてはならぬ。坊やの為にも」
「そっ…」
穏やかだけど厳しいホルガーの声に、アイリスが黙って俯く。
ホルガーは、石を布で丁寧に包むと、「では私から説明致します」とアルファムに頭を下げた。
ホルガーが、俺とアルファムの前に立ち、アイリスに向けて話し出す。
「さきほどの赤い石は、王家に代々伝わる神の石だ。それ故、王家の血を引く者、それに連なる者には反応を示す。坊やがまことアルファム様のお子なら、石は赤く光ったはずだが、何も反応しなかった。よって、アルファム様のお子ではない」
「そんな石ころ一つで決められては困りますっ」
「罰当たりなことを言うでない。お主、しつこいのう。カナデ様、少し宜しいですかな?」
「え?あ、はい」
いきなり名前を呼ばれて、驚いて立ち上がる。
そんな俺を見て、アルファムが「座ったままでいい」と優しく笑う。
ホルガーが俺の前に来て、石を差し出し布を取る。
「カナデ様、この石の上に手を置いて下さい」
俺は頷いて赤い石に触れる。
途端に、大広間が眩しい赤い光に包まれた。
「さすがですな。結婚式の時よりも光が強くなっております。アルファム様との絆が更に深くなった証拠ですぞ」
「ほんと?そうだとしたら嬉しい!」
眩しくて細めていた目を見開くと、俺は石から手を離して立ち上がり、笑顔でアルファムを見た。
「アル!絆が深くなってるって!」
「そうだろうな。日に日に俺のカナへの愛が増えているからな」
「え?あ、ありがとう…」
そんな綺麗な笑顔で照れることを言わないで欲しい。
俺が熱くなった頬を押さえて俯いていると、アルファムに手を引かれて膝の上に座らされた。
「うっ、嘘ではありません!この子の目は緑色で…っ」
「ホルガー」
「はい」
名前を呼ばれたホルガーが、段を降りてアイリスとレニの前に行く。
手に持つ物に被さる布を取り払うと、俺とアルファムが結婚式で愛を誓い合ったあの赤い石が出てきた。
それを、レニの前に差し出す。
「坊や、この石の上に手を置いてみなさい」
「…こう?」
レニが、小さな手で石に触れる。
皆が注目する中、大広間に静寂が広がる。
だけど、何も変わったことは起こらなかった。
ホルガーが「もう離していいよ」とレニの頭を撫でる。
レニが頷いて手を離すと、ホルガーは身体を起こしてこちらに戻って来た。
「アルファム様、ご覧になった通り、何事も起きませんでしたな。やはりこの坊やは、アルファム様とは何の関係もございません」
「なっ、何を仰るのっ?」
「静かに。アイリスとやら、これ以上嘘を重ねてはならぬ。坊やの為にも」
「そっ…」
穏やかだけど厳しいホルガーの声に、アイリスが黙って俯く。
ホルガーは、石を布で丁寧に包むと、「では私から説明致します」とアルファムに頭を下げた。
ホルガーが、俺とアルファムの前に立ち、アイリスに向けて話し出す。
「さきほどの赤い石は、王家に代々伝わる神の石だ。それ故、王家の血を引く者、それに連なる者には反応を示す。坊やがまことアルファム様のお子なら、石は赤く光ったはずだが、何も反応しなかった。よって、アルファム様のお子ではない」
「そんな石ころ一つで決められては困りますっ」
「罰当たりなことを言うでない。お主、しつこいのう。カナデ様、少し宜しいですかな?」
「え?あ、はい」
いきなり名前を呼ばれて、驚いて立ち上がる。
そんな俺を見て、アルファムが「座ったままでいい」と優しく笑う。
ホルガーが俺の前に来て、石を差し出し布を取る。
「カナデ様、この石の上に手を置いて下さい」
俺は頷いて赤い石に触れる。
途端に、大広間が眩しい赤い光に包まれた。
「さすがですな。結婚式の時よりも光が強くなっております。アルファム様との絆が更に深くなった証拠ですぞ」
「ほんと?そうだとしたら嬉しい!」
眩しくて細めていた目を見開くと、俺は石から手を離して立ち上がり、笑顔でアルファムを見た。
「アル!絆が深くなってるって!」
「そうだろうな。日に日に俺のカナへの愛が増えているからな」
「え?あ、ありがとう…」
そんな綺麗な笑顔で照れることを言わないで欲しい。
俺が熱くなった頬を押さえて俯いていると、アルファムに手を引かれて膝の上に座らされた。
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