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王の花 6
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「ちょっと待てっ」
いきなり声をかけられて、アルファムが憮然と顔を上げる。
俺も後ろを振り向くと、レオナルトが渋い顔でこちらを見ていた。
「なんだ?」
「なんだではない。そういうのは、人目のつかない所でやってくれと言ってるだろう」
「ここは俺の城だ。何をしようと勝手だろうが」
アルファムからは赤い炎が、レオナルトからは青い炎が揺らめいてるように見える。
俺は、慌ててアルファムの服を引っ張ると、上目遣いで首をコテリと傾けた。
「アル…俺、なんだか疲れたなぁ。ちょっと休みたい…」
「なに?大丈夫か?もしや傷痕が痛むのか?早く部屋に行って休もう」
「え?あ、いや…、傷は痛くないよ?でも今日は朝から一日緊張してたから…、疲れた」
「そうか。リオ、俺はカナを部屋に連れて行って休ませる。今夜はカナの為に宴を開くから料理長に…と。カナ、明日の方がいいか?」
「宴を開いてくれるの?俺のために?ありがとう!ううん、今夜で大丈夫だよ。ちょっと休めば元気になるからっ」
「ふっ、無理はするなよ?サッシャ王子もレオナルト王も、それまで部屋で休んでいてくれ。では失礼する」
そう言うと、アルファムが再び俺を抱き上げて部屋へと向かう。
俺は、アルファムの肩越しに皆んなへ小さく手を振って、アルファムの肩に頬をペタリとつけた。
「熱はないようだな」
アルファムが、俺の額に掌を当てて優しく笑う。その手をスルリと頬に滑らせ、そっとキスをする。
ここは、俺がこの世界に来てすぐの時に使っていた部屋。あの時と何も変わってなくて、とても懐かしく感じる。
アルファムにベッドに降ろされ、アルファムも俺の隣に寝転んだ。そして、俺を抱き寄せて、何度もキスをする。
唇を軽く吸って、舌先を合わせるだけのキスなのに、俺の全身は早くも蕩けてしまい、熱い息を吐いてアルファムの胸に顔を埋める。
俺の髪を梳く大きな手の感触にうっとりとしながら、ポツリと呟いた。
「アル…、あのさ、お気に入りの赤い服、ボロボロになって捨てちゃったんだ。あの服って、まだある?」
「ん?ああ、気にするな。この城にも何着か持って来てるぞ」
「ほんと?良かった…。でも、この腕輪とペンダントは、大事に持ってたよ。記憶が失くても、とても大事な物だってわかってた」
「そうか。カナ、おまえは可愛いな」
「かっ…、え?ど、どうしたの?」
「記憶を失くしても俺を好きだとか、俺の石を大事にしてたとか、可愛い過ぎるだろ」
「そう?…だって、本当に大事だから…」
ふ…とアルファムの息が、俺の髪の毛に触れる。
俺は、顔を上げて首を伸ばすと、意外と柔らかいアルファムの唇にキスをした。
いきなり声をかけられて、アルファムが憮然と顔を上げる。
俺も後ろを振り向くと、レオナルトが渋い顔でこちらを見ていた。
「なんだ?」
「なんだではない。そういうのは、人目のつかない所でやってくれと言ってるだろう」
「ここは俺の城だ。何をしようと勝手だろうが」
アルファムからは赤い炎が、レオナルトからは青い炎が揺らめいてるように見える。
俺は、慌ててアルファムの服を引っ張ると、上目遣いで首をコテリと傾けた。
「アル…俺、なんだか疲れたなぁ。ちょっと休みたい…」
「なに?大丈夫か?もしや傷痕が痛むのか?早く部屋に行って休もう」
「え?あ、いや…、傷は痛くないよ?でも今日は朝から一日緊張してたから…、疲れた」
「そうか。リオ、俺はカナを部屋に連れて行って休ませる。今夜はカナの為に宴を開くから料理長に…と。カナ、明日の方がいいか?」
「宴を開いてくれるの?俺のために?ありがとう!ううん、今夜で大丈夫だよ。ちょっと休めば元気になるからっ」
「ふっ、無理はするなよ?サッシャ王子もレオナルト王も、それまで部屋で休んでいてくれ。では失礼する」
そう言うと、アルファムが再び俺を抱き上げて部屋へと向かう。
俺は、アルファムの肩越しに皆んなへ小さく手を振って、アルファムの肩に頬をペタリとつけた。
「熱はないようだな」
アルファムが、俺の額に掌を当てて優しく笑う。その手をスルリと頬に滑らせ、そっとキスをする。
ここは、俺がこの世界に来てすぐの時に使っていた部屋。あの時と何も変わってなくて、とても懐かしく感じる。
アルファムにベッドに降ろされ、アルファムも俺の隣に寝転んだ。そして、俺を抱き寄せて、何度もキスをする。
唇を軽く吸って、舌先を合わせるだけのキスなのに、俺の全身は早くも蕩けてしまい、熱い息を吐いてアルファムの胸に顔を埋める。
俺の髪を梳く大きな手の感触にうっとりとしながら、ポツリと呟いた。
「アル…、あのさ、お気に入りの赤い服、ボロボロになって捨てちゃったんだ。あの服って、まだある?」
「ん?ああ、気にするな。この城にも何着か持って来てるぞ」
「ほんと?良かった…。でも、この腕輪とペンダントは、大事に持ってたよ。記憶が失くても、とても大事な物だってわかってた」
「そうか。カナ、おまえは可愛いな」
「かっ…、え?ど、どうしたの?」
「記憶を失くしても俺を好きだとか、俺の石を大事にしてたとか、可愛い過ぎるだろ」
「そう?…だって、本当に大事だから…」
ふ…とアルファムの息が、俺の髪の毛に触れる。
俺は、顔を上げて首を伸ばすと、意外と柔らかいアルファムの唇にキスをした。
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