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事件
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「は~、やっぱり我が家はいいね!」
「そうだな。この城におまえがいないと胸に穴が空いたようで辛かったぞ」
「アル…」
炎の国の中央にある城に帰って来た。
入口で出迎えてくれたシアンや他の人達に、心配をかけたお詫びをして、早々にアルファムの部屋に戻った。
数日感離れていただけだけど、やっぱりこの部屋が一番落ち着く。
俺が窓に近寄り外を眺めていると、アルファムが後ろからそっと抱きしめてきた。
「もうどこにも行くなよ。俺はカナがいないとダメだ」
「アル…。俺もアルがいないと、この世界で生きていく意味がないよ…」
顔を後ろに向けて、俺の頬に頬を寄せていたアルファムにキスをする。
途端にアルファムの目が光って、俺の後頭部に手を添えると、強く唇を合わせて舌を挿し入れた。
「ふ…、んっ、んぅ」
ぴちゃぴちゃと水音を響かせて、俺の口内を舐めまわし舌を強く吸い上げる。
アルファムに押されてフラフラと移動し、ベッドの上に押し倒された。
ーーあ…この流れだと、また昼間からヤッちゃうことに…。い、いや…俺もヤリたいからいいんだけど、誰かが来たら…。
そう思ったその時、扉をノックする音の後に「失礼します」と言う声が聞こえた。
俺は、慌ててアルファムの肩を叩いて離れようとする。だけどアルファムは、声を無視して、俺の服の裾から手を入れて腰を撫でた。
すると、再びさっきよりも大きな声が聞こえてくる。
「失礼します!アルファム様、入りますよ?」
「ちっ…」と舌打ちをしながら露骨に嫌な顔をして、アルファムがようやく身体を起こした。俺の頬を撫でるとダルそうに扉の側へ行き、「何の用だ」と尋ねる。
「シアンです。開けてもらってもいいですか?」
アルファムがチラリと俺を見て、溜息を吐きながら扉を開けた。
とりあえず俺は、慌てて起き上がり髪の毛を整えてベッドの端に座る。
扉が開くとシアンが俺に頭を下げて、アルファムを廊下へ出るように促した。
扉が閉まる際に見えたコソコソと話す二人の姿が気になったけど、俺は立ち聞きをする趣味はない。
テーブルの上に置いてあるポットからコップにお茶を入れて、椅子に座ってゆっくりと飲む。
ーーきっと、この国の重要事項を話してるんだろう。俺はアルファムの傍にいさせてもらってるけど、やっぱり余所者だもんな…。話してもらえないのは仕方ないよ。
少しだけ気落ちしながら、プリンに似たデザートを食べる。
俺が好きだからと、シアンがいっぱい用意してくれていたんだ。
気落ちしていたからか、容器の半分程しか食べられなかった。
でも、甘い物を食べて少し気分が浮上してきたところで、扉が開いてアルファムが戻って来た。
身体を半分外に向けたままシアンに何か指示を出しているアルファムの元へ行く為に、俺は立ち上がろうとした、筈だった。
なぜか俺の足に力が入らない。いや、足だけではなく全身の力が抜けて震え出した。
俺は掴まろうとした椅子を倒してしまい、そのまま視界が反転する。
ぼやける視界に、椅子を倒した音に振り向いたアルファムが、目を見開いて俺に手を伸ばす姿が映った。
そこで、俺の意識が途絶えた。
「そうだな。この城におまえがいないと胸に穴が空いたようで辛かったぞ」
「アル…」
炎の国の中央にある城に帰って来た。
入口で出迎えてくれたシアンや他の人達に、心配をかけたお詫びをして、早々にアルファムの部屋に戻った。
数日感離れていただけだけど、やっぱりこの部屋が一番落ち着く。
俺が窓に近寄り外を眺めていると、アルファムが後ろからそっと抱きしめてきた。
「もうどこにも行くなよ。俺はカナがいないとダメだ」
「アル…。俺もアルがいないと、この世界で生きていく意味がないよ…」
顔を後ろに向けて、俺の頬に頬を寄せていたアルファムにキスをする。
途端にアルファムの目が光って、俺の後頭部に手を添えると、強く唇を合わせて舌を挿し入れた。
「ふ…、んっ、んぅ」
ぴちゃぴちゃと水音を響かせて、俺の口内を舐めまわし舌を強く吸い上げる。
アルファムに押されてフラフラと移動し、ベッドの上に押し倒された。
ーーあ…この流れだと、また昼間からヤッちゃうことに…。い、いや…俺もヤリたいからいいんだけど、誰かが来たら…。
そう思ったその時、扉をノックする音の後に「失礼します」と言う声が聞こえた。
俺は、慌ててアルファムの肩を叩いて離れようとする。だけどアルファムは、声を無視して、俺の服の裾から手を入れて腰を撫でた。
すると、再びさっきよりも大きな声が聞こえてくる。
「失礼します!アルファム様、入りますよ?」
「ちっ…」と舌打ちをしながら露骨に嫌な顔をして、アルファムがようやく身体を起こした。俺の頬を撫でるとダルそうに扉の側へ行き、「何の用だ」と尋ねる。
「シアンです。開けてもらってもいいですか?」
アルファムがチラリと俺を見て、溜息を吐きながら扉を開けた。
とりあえず俺は、慌てて起き上がり髪の毛を整えてベッドの端に座る。
扉が開くとシアンが俺に頭を下げて、アルファムを廊下へ出るように促した。
扉が閉まる際に見えたコソコソと話す二人の姿が気になったけど、俺は立ち聞きをする趣味はない。
テーブルの上に置いてあるポットからコップにお茶を入れて、椅子に座ってゆっくりと飲む。
ーーきっと、この国の重要事項を話してるんだろう。俺はアルファムの傍にいさせてもらってるけど、やっぱり余所者だもんな…。話してもらえないのは仕方ないよ。
少しだけ気落ちしながら、プリンに似たデザートを食べる。
俺が好きだからと、シアンがいっぱい用意してくれていたんだ。
気落ちしていたからか、容器の半分程しか食べられなかった。
でも、甘い物を食べて少し気分が浮上してきたところで、扉が開いてアルファムが戻って来た。
身体を半分外に向けたままシアンに何か指示を出しているアルファムの元へ行く為に、俺は立ち上がろうとした、筈だった。
なぜか俺の足に力が入らない。いや、足だけではなく全身の力が抜けて震え出した。
俺は掴まろうとした椅子を倒してしまい、そのまま視界が反転する。
ぼやける視界に、椅子を倒した音に振り向いたアルファムが、目を見開いて俺に手を伸ばす姿が映った。
そこで、俺の意識が途絶えた。
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