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幸せの定義なんて、所詮は自分で決めるもの
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ノアがアシェルから銀細工の花冠を受け取った半年後。
春の爽やかな風に乗って、リーン、ゴーンと絶え間なく祝福の鐘の音が王都に響き渡る。
本日は次期国王陛下になられるアシェル・リアッド・イェ・ハニスフレグと、彼が一目惚れしてあの手この手を使ってようやく口説き落とした少女ーーノアの結婚式である。
といっても既に式は終わり、現在ノアとアシェルは控室で小休止を取っている。
ちなみに今日はいつぞやの夜会の時より何倍も慌ただしい。特に主役であるノアとアシェルは分刻みのスケジュールだ。しかもまだ予定の半分も終わっていない。
「ーーん、んんー……ふぁー」
総額おいくらなのか考えたくもない豪奢な王族衣装に身を包んだノアは、ソファに浅く腰掛けた途端、豪快に伸びをした。
でもすぐに伸ばした腕を引っ込める。だって衣装が着崩れしたら夜明け前から着付けをしてくれたフレシアに申し訳ないから。もちろんノアとて、苦行に近いアレをもう一度やるのは勘弁願いたい。
などとノアは着なれない衣装に疲労困憊だが前に立っている新郎は、ニコニコニコニコしていて至って元気だ。
「初めてのことばかりで疲れただろう?さ、これを飲んで」
「……ありがとうございます」
結婚式は人生で一回きりだから、冷たい果実ジュースを渡してくれるアシェルだって疲れているはずだ。
と思ったけれど、ノアはそれらの言葉を飲み込んでグラスを受け取る。思ったより喉が渇いていたみたいで、一気に飲み干してしまった。
淑女は腰に手を当ててジュースを一気飲みなんかしない。チビチビ優雅にグラスを傾けるのがマナーだ。
でもこの国で2番目に高貴な存在であるアシェルは、そんなノアを見ても眉を顰めることは無い。そういうところも全部含めて、彼はノアに求婚したのだ。
「ローガンさん達はもうあっちに移動してるのかな?」
「そうだね。夜明け前に移動を命じておいたから、今頃キノコ料理を食べているんじゃないかい?」
「えー。ずるい」
「ははっ。ノアの分はちゃんと取ってあるよ」
「……なら、良いですけど」
この会話の通り、ローガンはしぶとく生きている。クリスティーナも同じく。
本来なら彼は極刑確定なのだが、ノアのたっての希望により恩赦という形でローガンは牢獄から出ることができた。
ただし呪詛返しを受けたローガンの目は見えないまま。彼は一生盲目として生きていくことを余儀なくされている。そしてクリスティーナは、一生ローガンの世話係として軟禁塔で暮らしていく。
あれほど王位継承の望んでいたのに、それが叶わず生き恥をさらすことが幸せだとは思えないが、それでも生きてなんぼという精神を持つノアとしては、命を奪うことにどうしたって抵抗があった。
ーーという経緯があったり、式や何やらで多忙を極めていたアシェルは、ずっとずっとノアに触れることができなかった。
ぶっちゃけあと数時間もすれば陽が落ちで初夜を迎えるのだが、アシェルは二人っきりになれた僅かな時間を有効に使うことにする。
「ノア、緊張してる?」
「んー……そりゃあ……少しは。でも、グレイアス先生からちゃんと教わった」
「緊張してるってことだね。じゃあ私が緊張しない魔法をかけてあげるよ」
さっくりノアの言葉を遮ったアシェルは、含み笑いをして膝を折った。次いで、ノアの頬に手を添えると素早く口付けを落とす。その間、わずか数秒。
しかしされたことがされたことだけに、ノアの頬は真っ赤に染まる。
「な、な、何をっ」
「ははっ。どうだい?これで緊張が解けただろう?」
「……」
まんまとアシェルの策にはまってしまったノアは、ジト目で彼を睨む。
でも真っ赤な顔をしていたらその威力は半減。ただただ策士を喜ばせる羽目になってしまった。
ーーコンコン。
「入りますよー。殿下、そろそろお時間です」
まるで図ったかのように側近であるイーサンが、扉を開けてひょっこり顔を出す。
「ああ、今行く」
何事も無かったように淡々と答えたアシェルは、わなわなと身体を震わすノアを抱きかかえて廊下へと出た。
……ビシッと騎士の正装姿に身を包んだイーサンとワイアットが、アシェルにむかってにやぁーと笑いかけたが、今日は珍しくお咎めが無かった。
それから長い廊下を歩いて、ちょっと階段を上って、バルコニーにつながる重厚などでかい扉を開けた瞬間、わぁぁっという歓声と、グレイアスを筆頭に魔法で作った花吹雪がノアとアシェルを歓迎した。
美味しいものを食べた時。美しい景色を目にした時。心地よい眠りにつく瞬間。夢が叶った時。目標を達成できた時。運命の人と出会った時。
好きな人が笑ってくれた時。好きな人が───自分を求めてくれた時。
この世界には沢山の幸せが溢れている。しかし幸せの形は目に見えない。けれども、人はソレに触れた時「これは幸せなのだ」と感じることができる。
沢山の観客達に手を振りながら、アシェルは隣に立つ最愛の女性の腰に手を回す。
「ねえ、ノア。君は今、幸せかい?」
包み込むように囁かれた問いに、ノアは目を細めて頷いた。
「ええ、とっても。─── あのねアシェルが私を求めてくれる限り、私はずっと幸せなんですよ」
このお話は、遥か昔に悲恋で閉じた物語の続きーーではなく、不器用な二人が織りなす恋物語。
そう。ありきたりな恋のおはなし。
◇◆◇◆おわり◆◇◆◇
最後まで読んでいただきありがとうございました。
同じタイミングで番外編も投稿しましたので、引き続き読んでいただければ嬉しいです(o*。_。)oペコッ
春の爽やかな風に乗って、リーン、ゴーンと絶え間なく祝福の鐘の音が王都に響き渡る。
本日は次期国王陛下になられるアシェル・リアッド・イェ・ハニスフレグと、彼が一目惚れしてあの手この手を使ってようやく口説き落とした少女ーーノアの結婚式である。
といっても既に式は終わり、現在ノアとアシェルは控室で小休止を取っている。
ちなみに今日はいつぞやの夜会の時より何倍も慌ただしい。特に主役であるノアとアシェルは分刻みのスケジュールだ。しかもまだ予定の半分も終わっていない。
「ーーん、んんー……ふぁー」
総額おいくらなのか考えたくもない豪奢な王族衣装に身を包んだノアは、ソファに浅く腰掛けた途端、豪快に伸びをした。
でもすぐに伸ばした腕を引っ込める。だって衣装が着崩れしたら夜明け前から着付けをしてくれたフレシアに申し訳ないから。もちろんノアとて、苦行に近いアレをもう一度やるのは勘弁願いたい。
などとノアは着なれない衣装に疲労困憊だが前に立っている新郎は、ニコニコニコニコしていて至って元気だ。
「初めてのことばかりで疲れただろう?さ、これを飲んで」
「……ありがとうございます」
結婚式は人生で一回きりだから、冷たい果実ジュースを渡してくれるアシェルだって疲れているはずだ。
と思ったけれど、ノアはそれらの言葉を飲み込んでグラスを受け取る。思ったより喉が渇いていたみたいで、一気に飲み干してしまった。
淑女は腰に手を当ててジュースを一気飲みなんかしない。チビチビ優雅にグラスを傾けるのがマナーだ。
でもこの国で2番目に高貴な存在であるアシェルは、そんなノアを見ても眉を顰めることは無い。そういうところも全部含めて、彼はノアに求婚したのだ。
「ローガンさん達はもうあっちに移動してるのかな?」
「そうだね。夜明け前に移動を命じておいたから、今頃キノコ料理を食べているんじゃないかい?」
「えー。ずるい」
「ははっ。ノアの分はちゃんと取ってあるよ」
「……なら、良いですけど」
この会話の通り、ローガンはしぶとく生きている。クリスティーナも同じく。
本来なら彼は極刑確定なのだが、ノアのたっての希望により恩赦という形でローガンは牢獄から出ることができた。
ただし呪詛返しを受けたローガンの目は見えないまま。彼は一生盲目として生きていくことを余儀なくされている。そしてクリスティーナは、一生ローガンの世話係として軟禁塔で暮らしていく。
あれほど王位継承の望んでいたのに、それが叶わず生き恥をさらすことが幸せだとは思えないが、それでも生きてなんぼという精神を持つノアとしては、命を奪うことにどうしたって抵抗があった。
ーーという経緯があったり、式や何やらで多忙を極めていたアシェルは、ずっとずっとノアに触れることができなかった。
ぶっちゃけあと数時間もすれば陽が落ちで初夜を迎えるのだが、アシェルは二人っきりになれた僅かな時間を有効に使うことにする。
「ノア、緊張してる?」
「んー……そりゃあ……少しは。でも、グレイアス先生からちゃんと教わった」
「緊張してるってことだね。じゃあ私が緊張しない魔法をかけてあげるよ」
さっくりノアの言葉を遮ったアシェルは、含み笑いをして膝を折った。次いで、ノアの頬に手を添えると素早く口付けを落とす。その間、わずか数秒。
しかしされたことがされたことだけに、ノアの頬は真っ赤に染まる。
「な、な、何をっ」
「ははっ。どうだい?これで緊張が解けただろう?」
「……」
まんまとアシェルの策にはまってしまったノアは、ジト目で彼を睨む。
でも真っ赤な顔をしていたらその威力は半減。ただただ策士を喜ばせる羽目になってしまった。
ーーコンコン。
「入りますよー。殿下、そろそろお時間です」
まるで図ったかのように側近であるイーサンが、扉を開けてひょっこり顔を出す。
「ああ、今行く」
何事も無かったように淡々と答えたアシェルは、わなわなと身体を震わすノアを抱きかかえて廊下へと出た。
……ビシッと騎士の正装姿に身を包んだイーサンとワイアットが、アシェルにむかってにやぁーと笑いかけたが、今日は珍しくお咎めが無かった。
それから長い廊下を歩いて、ちょっと階段を上って、バルコニーにつながる重厚などでかい扉を開けた瞬間、わぁぁっという歓声と、グレイアスを筆頭に魔法で作った花吹雪がノアとアシェルを歓迎した。
美味しいものを食べた時。美しい景色を目にした時。心地よい眠りにつく瞬間。夢が叶った時。目標を達成できた時。運命の人と出会った時。
好きな人が笑ってくれた時。好きな人が───自分を求めてくれた時。
この世界には沢山の幸せが溢れている。しかし幸せの形は目に見えない。けれども、人はソレに触れた時「これは幸せなのだ」と感じることができる。
沢山の観客達に手を振りながら、アシェルは隣に立つ最愛の女性の腰に手を回す。
「ねえ、ノア。君は今、幸せかい?」
包み込むように囁かれた問いに、ノアは目を細めて頷いた。
「ええ、とっても。─── あのねアシェルが私を求めてくれる限り、私はずっと幸せなんですよ」
このお話は、遥か昔に悲恋で閉じた物語の続きーーではなく、不器用な二人が織りなす恋物語。
そう。ありきたりな恋のおはなし。
◇◆◇◆おわり◆◇◆◇
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