66 / 142
一部 不本意ながら襲われていますが......何か?
15
しおりを挟む
結婚はできるけれど、伴侶にキスもできなければ、触れることすら許されない。
それはアルビスにとって、生きたまま心臓をもぎ取られるほどの苦痛なのかもしれないが、概ね筋書き通りの未来になる。
一番嫌な展開を自ら選んだ佳蓮は、自棄を起こしたように見えるが、今はこれしか選べなかった。
憎いと思うのはアルビスだけで、憎悪を向ける相手もアルビスしかいない。本当は何もかも失って、後悔しながら野垂れ死にしてほしい。
でもこの国を統治できるのは、アルビスしかいない。佳蓮は自分の復讐に、関係ない人間を巻き込みたくはなかった。アルビスと同じ人種になることが、とてつもなく嫌だった。
この決断に後悔はないが、迷いと不安はある。それを振り切るように、佳蓮はアルビスの胸倉を更に強く掴んで、再び声を張り上げる。
まるで自分自身に言い聞かせるように。
「私、あんたの子供なんか産みたくない!どんなことがあっても私はあんたのことを好きにならないっ。あんたは一生聖皇妃に愛されなかった無様な聖皇帝でいて!!」
人の嫌がることをわざと選び、傷つける行為をするなんて最低だ。そうわかっていても、どうしても言葉を止めることができなかった。
「私、あんたのこと一生恨むからっ。だから死んで楽になんかさせない!あんたは一生苦しみ続けて。ずっとずっと私を召喚したことを後悔し続けて生きて行けばいいのよっ」
最後は悲鳴に近い声を上げた佳蓮は、無造作にアルビスの胸倉から手を離す。
「それが条件よ。全部呑んでくれるなら、私、あなたと結婚してあげる……どう?」
正直、無理だと思った。そうじゃなかったとしても、なんだかんだと言い訳をしたり、何かしらの条件を付けると思っていた。
でもアルビスは奇跡を目にしたかのように、美しい微笑みを浮かべるだけだった。
「わかった。全ての条件を呑もう。私は、君からどんな条件を付きつけられても、伴侶として傍にいてくれるなら、それで構わない。それでも心から嬉しく思う」
「……は?ね、ねぇ……それ、本気で言ってるの?」
佳蓮は、アルビスの言葉が信じられなかった。
てっきり渋面を作って、人を見下すような態度を取ると思っていたのに。全面降伏されるなんて想定外すぎる。気持ち悪い。
この不可解な生き物の上に乗っていることが別の意味で怖くなり、佳蓮はのろのろとそこから降りた。
冷え切った体は思うように動かすことができず、立ち上がろうとした拍子によろめいてしまい、佳蓮は尻もちをついてしまった。そのまま、ずるずると後退する。
一方アルビスは、疲労を感じさせない動きで半身を起こした。
「私は皇帝だ。その名に懸けて誓おう。……どうした、カレン?そんな顔をして、もしや怖気づいたか?」
「なっ」
手を伸ばせば届く距離でまんまと指摘された佳蓮は、カッとなって立ち上がる。
そして腕を組み、ムキになって怒鳴りつけた。
「馬鹿にしないでっ。誰が怖気づくって?勝手に決めないでよ。言っておくけど、あんたは私が元の世界に戻れないって思い込んでるけど、私は絶対に元の世界に戻ってやるから!何年経っても元の世界に戻りたいっていう気持ちは捨てないし、諦めないから。あんたをとことん利用して、私は元の世界に戻ってやる。そして、あんたの行動全部を否定してやるからね!」
怒涛のように煽る言葉を浴びせられても、アルビスの表情は変わらない。まるでそこに太陽があるかのように、眩しそうに目を細めて佳蓮を見つめている。
「そうか。君がそれを望むなら、私は君が元の世界に戻る為に、全ての知識を与えよう。もし仮にそれを妨害するものが現れたのなら、私が排除しよう」
力強く頷いたアルビスに、佳蓮は「そんな言葉、誰が信用するもんかっ」と吐き捨てる。
「今は信じられなくても良い。ただ、この言葉はどこが胸の隅に置いておいてくれ」
誠実な言葉を紡ぎ続けるアルビスに、佳蓮はこの言葉にも頷くことはしなかった。
無言を肯定とでもとらえたのか、アルビスは柔らかな笑みを浮かべて佳蓮に手を差し伸べる。
「では、戻るか。カレン」
すぐさま佳蓮は、その手を力任せに叩き落とした。
「この際だから言っておくけど、金輪際”戻る”って言葉を私に使わないで。私が戻りたいのは、元の世界だけ。これも約束して」
どんどん要求が増えていくけれど、アルビスは苛立ちを見せることはない。今回も深く頷くだけ。
「わかった。ではカレン、ロタ・ポロチェ城に行くとするか」
素直に訂正したアルビスは、素早い動きで佳蓮を小脇に抱える。
「ちょっと、言ったそばからどこ触ってんのよっ。っていうか何よコレは?!」
手足がぶらぶらと揺れるこれは、まるで自分が逃亡した犬にでもなって、飼い主に捕まえられてしまったかのようだった。
生理的嫌悪はさっきより減っているが、これはあまりに酷い仕打ちだ。
佳蓮はアルビスの足をガンガン蹴りながら、降ろせと訴える。
けれど返ってきた言葉は「これが一番肌に触れない抱き方だ」という飄々としたもの。もちろん佳蓮が納得するわけがない。
「降ろしてっ。一人で歩くからっ」
「この寒空の下、城まで歩くのか?悪いが今日は馬車はない」
「は?じゃ、どうやってここまで来たの?嘘はやめてよね」
「嘘ではない。今からそれを見せよう。それと私は、今もこれからも君を裸足で歩かせるつもりはない。だから、今後は裸足で歩くことはしないでくれ」
「はぁ?!そもそも、裸足で歩く羽目になったのは──」
佳蓮は青筋を立ててアルビスを怒鳴り付ける。
けれどもその威勢のいい声も二人の姿も、風もないのに地面の雪が舞い上がった途端、足跡を残すことなく煙のように消えていった。
それはアルビスにとって、生きたまま心臓をもぎ取られるほどの苦痛なのかもしれないが、概ね筋書き通りの未来になる。
一番嫌な展開を自ら選んだ佳蓮は、自棄を起こしたように見えるが、今はこれしか選べなかった。
憎いと思うのはアルビスだけで、憎悪を向ける相手もアルビスしかいない。本当は何もかも失って、後悔しながら野垂れ死にしてほしい。
でもこの国を統治できるのは、アルビスしかいない。佳蓮は自分の復讐に、関係ない人間を巻き込みたくはなかった。アルビスと同じ人種になることが、とてつもなく嫌だった。
この決断に後悔はないが、迷いと不安はある。それを振り切るように、佳蓮はアルビスの胸倉を更に強く掴んで、再び声を張り上げる。
まるで自分自身に言い聞かせるように。
「私、あんたの子供なんか産みたくない!どんなことがあっても私はあんたのことを好きにならないっ。あんたは一生聖皇妃に愛されなかった無様な聖皇帝でいて!!」
人の嫌がることをわざと選び、傷つける行為をするなんて最低だ。そうわかっていても、どうしても言葉を止めることができなかった。
「私、あんたのこと一生恨むからっ。だから死んで楽になんかさせない!あんたは一生苦しみ続けて。ずっとずっと私を召喚したことを後悔し続けて生きて行けばいいのよっ」
最後は悲鳴に近い声を上げた佳蓮は、無造作にアルビスの胸倉から手を離す。
「それが条件よ。全部呑んでくれるなら、私、あなたと結婚してあげる……どう?」
正直、無理だと思った。そうじゃなかったとしても、なんだかんだと言い訳をしたり、何かしらの条件を付けると思っていた。
でもアルビスは奇跡を目にしたかのように、美しい微笑みを浮かべるだけだった。
「わかった。全ての条件を呑もう。私は、君からどんな条件を付きつけられても、伴侶として傍にいてくれるなら、それで構わない。それでも心から嬉しく思う」
「……は?ね、ねぇ……それ、本気で言ってるの?」
佳蓮は、アルビスの言葉が信じられなかった。
てっきり渋面を作って、人を見下すような態度を取ると思っていたのに。全面降伏されるなんて想定外すぎる。気持ち悪い。
この不可解な生き物の上に乗っていることが別の意味で怖くなり、佳蓮はのろのろとそこから降りた。
冷え切った体は思うように動かすことができず、立ち上がろうとした拍子によろめいてしまい、佳蓮は尻もちをついてしまった。そのまま、ずるずると後退する。
一方アルビスは、疲労を感じさせない動きで半身を起こした。
「私は皇帝だ。その名に懸けて誓おう。……どうした、カレン?そんな顔をして、もしや怖気づいたか?」
「なっ」
手を伸ばせば届く距離でまんまと指摘された佳蓮は、カッとなって立ち上がる。
そして腕を組み、ムキになって怒鳴りつけた。
「馬鹿にしないでっ。誰が怖気づくって?勝手に決めないでよ。言っておくけど、あんたは私が元の世界に戻れないって思い込んでるけど、私は絶対に元の世界に戻ってやるから!何年経っても元の世界に戻りたいっていう気持ちは捨てないし、諦めないから。あんたをとことん利用して、私は元の世界に戻ってやる。そして、あんたの行動全部を否定してやるからね!」
怒涛のように煽る言葉を浴びせられても、アルビスの表情は変わらない。まるでそこに太陽があるかのように、眩しそうに目を細めて佳蓮を見つめている。
「そうか。君がそれを望むなら、私は君が元の世界に戻る為に、全ての知識を与えよう。もし仮にそれを妨害するものが現れたのなら、私が排除しよう」
力強く頷いたアルビスに、佳蓮は「そんな言葉、誰が信用するもんかっ」と吐き捨てる。
「今は信じられなくても良い。ただ、この言葉はどこが胸の隅に置いておいてくれ」
誠実な言葉を紡ぎ続けるアルビスに、佳蓮はこの言葉にも頷くことはしなかった。
無言を肯定とでもとらえたのか、アルビスは柔らかな笑みを浮かべて佳蓮に手を差し伸べる。
「では、戻るか。カレン」
すぐさま佳蓮は、その手を力任せに叩き落とした。
「この際だから言っておくけど、金輪際”戻る”って言葉を私に使わないで。私が戻りたいのは、元の世界だけ。これも約束して」
どんどん要求が増えていくけれど、アルビスは苛立ちを見せることはない。今回も深く頷くだけ。
「わかった。ではカレン、ロタ・ポロチェ城に行くとするか」
素直に訂正したアルビスは、素早い動きで佳蓮を小脇に抱える。
「ちょっと、言ったそばからどこ触ってんのよっ。っていうか何よコレは?!」
手足がぶらぶらと揺れるこれは、まるで自分が逃亡した犬にでもなって、飼い主に捕まえられてしまったかのようだった。
生理的嫌悪はさっきより減っているが、これはあまりに酷い仕打ちだ。
佳蓮はアルビスの足をガンガン蹴りながら、降ろせと訴える。
けれど返ってきた言葉は「これが一番肌に触れない抱き方だ」という飄々としたもの。もちろん佳蓮が納得するわけがない。
「降ろしてっ。一人で歩くからっ」
「この寒空の下、城まで歩くのか?悪いが今日は馬車はない」
「は?じゃ、どうやってここまで来たの?嘘はやめてよね」
「嘘ではない。今からそれを見せよう。それと私は、今もこれからも君を裸足で歩かせるつもりはない。だから、今後は裸足で歩くことはしないでくれ」
「はぁ?!そもそも、裸足で歩く羽目になったのは──」
佳蓮は青筋を立ててアルビスを怒鳴り付ける。
けれどもその威勢のいい声も二人の姿も、風もないのに地面の雪が舞い上がった途端、足跡を残すことなく煙のように消えていった。
60
お気に入りに追加
3,078
あなたにおすすめの小説
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
側妃、で御座いますか?承知いたしました、ただし条件があります。
とうや
恋愛
「私はシャーロットを妻にしようと思う。君は側妃になってくれ」
成婚の儀を迎える半年前。王太子セオドアは、15年も婚約者だったエマにそう言った。微笑んだままのエマ・シーグローブ公爵令嬢と、驚きの余り硬直する近衛騎士ケイレブ・シェパード。幼馴染だった3人の関係は、シャーロットという少女によって崩れた。
「側妃、で御座いますか?承知いたしました、ただし条件があります」
********************************************
ATTENTION
********************************************
*世界軸は『側近候補を外されて覚醒したら〜』あたりの、なんちゃってヨーロッパ風。魔法はあるけれど魔王もいないし神様も遠い存在。そんなご都合主義で設定うすうすの世界です。
*いつものような残酷な表現はありませんが、倫理観に難ありで軽い胸糞です。タグを良くご覧ください。
*R-15は保険です。
愛すべきマリア
志波 連
恋愛
幼い頃に婚約し、定期的な交流は続けていたものの、互いにこの結婚の意味をよく理解していたため、つかず離れずの穏やかな関係を築いていた。
学園を卒業し、第一王子妃教育も終えたマリアが留学から戻った兄と一緒に参加した夜会で、令嬢たちに囲まれた。
家柄も美貌も優秀さも全て揃っているマリアに嫉妬したレイラに指示された女たちは、彼女に嫌味の礫を投げつける。
早めに帰ろうという兄が呼んでいると知らせを受けたマリアが発見されたのは、王族の居住区に近い階段の下だった。
頭から血を流し、意識を失っている状態のマリアはすぐさま医務室に運ばれるが、意識が戻ることは無かった。
その日から十日、やっと目を覚ましたマリアは精神年齢が大幅に退行し、言葉遣いも仕草も全て三歳児と同レベルになっていたのだ。
体は16歳で心は3歳となってしまったマリアのためにと、兄が婚約の辞退を申し出た。
しかし、初めから結婚に重きを置いていなかった皇太子が「面倒だからこのまま結婚する」と言いだし、予定通りマリアは婚姻式に臨むことになった。
他サイトでも掲載しています。
表紙は写真ACより転載しました。
王太子の子を孕まされてました
杏仁豆腐
恋愛
遊び人の王太子に無理やり犯され『私の子を孕んでくれ』と言われ……。しかし王太子には既に婚約者が……侍女だった私がその後執拗な虐めを受けるので、仕返しをしたいと思っています。
※不定期更新予定です。一話完結型です。苛め、暴力表現、性描写の表現がありますのでR指定しました。宜しくお願い致します。ノリノリの場合は大量更新したいなと思っております。
彼女が心を取り戻すまで~十年監禁されて心を止めた少女の成長記録~
春風由実
恋愛
当代のアルメスタ公爵、ジェラルド・サン・アルメスタ。
彼は幼くして番に出会う幸運に恵まれた。
けれどもその番を奪われて、十年も辛い日々を過ごすことになる。
やっと見つかった番。
ところがアルメスタ公爵はそれからも苦悩することになった。
彼女が囚われた十年の間に虐げられてすっかり心を失っていたからである。
番であるセイディは、ジェラルドがいくら愛でても心を動かさない。
情緒が育っていないなら、今から育てていけばいい。
これは十年虐げられて心を止めてしまった一人の女性が、愛されながら失った心を取り戻すまでの記録だ。
「せいでぃ、ぷりんたべる」
「せいでぃ、たのちっ」
「せいでぃ、るどといっしょです」
次第にアルメスタ公爵邸に明るい声が響くようになってきた。
なお彼女の知らないところで、十年前に彼女を奪った者たちは制裁を受けていく。
※R15は念のためです。
※カクヨム、小説家になろう、にも掲載しています。
シリアスなお話になる予定だったのですけれどね……。これいかに。
★★★★★
お休みばかりで申し訳ありません。完結させましょう。今度こそ……。
お待ちいただいたみなさま、本当にありがとうございます。最後まで頑張ります。
冷静沈着敵国総督様、魔術最強溺愛王様、私の子を育ててください~片思い相手との一夜のあやまちから、友愛女王が爆誕するまで~
KUMANOMORI(くまのもり)
恋愛
フィア・リウゼンシュタインは、奔放な噂の多い麗しき女騎士団長だ。真実を煙に巻きながら、その振る舞いで噂をはねのけてきていた。「王都の人間とは絶対に深い仲にならない」と公言していたにもかかわらず……。出立前夜に、片思い相手の第一師団長であり総督の息子、ゼクス・シュレーベンと一夜を共にしてしまう。
宰相娘と婚約関係にあるゼクスとの、たしかな記憶のない一夜に不安を覚えつつも、自国で反乱が起きたとの報告を受け、フィアは帰国を余儀なくされた。リュオクス国と敵対関係にある自国では、テオドールとの束縛婚が始まる。
フィアを溺愛し閉じこめるテオドールは、フィアとの子を求め、ひたすらに愛を注ぐが……。
フィアは抑制剤や抑制魔法により、懐妊を断固拒否!
その後、フィアの懐妊が分かるが、テオドールの子ではないのは明らかで……。フィアは子ども逃がすための作戦を開始する。
作戦には大きな見落としがあり、フィアは子どもを護るためにテオドールと取り引きをする。
テオドールが求めたのは、フィアが国を出てから今までの記憶だった――――。
フィアは記憶も王位継承権も奪われてしまうが、ワケアリの子どもは着実に成長していき……。半ば強制的に、「父親」達は育児開始となる。
記憶も継承権も失ったフィアは母国を奪取出来るのか?
そして、初恋は実る気配はあるのか?
すれ違うゼクスとの思いと、不器用すぎるテオドールとの夫婦関係、そして、怪物たちとの奇妙な親子関係。
母国奪還を目指すフィアの三角育児恋愛関係×あべこべ怪物育児ストーリー♡
~友愛女王爆誕編~
第一部:母国帰還編
第二部:王都探索編
第三部:地下国冒険編
第四部:王位奪還編
第四部で友愛女王爆誕編は完結です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる