40 / 69
気付かないフリをしたままでいたい【夏】後編
11
しおりを挟む
「クリス、待ってっ」
これまでのような甘い響きではなく、怯えを含んだ口調でそう叫んだマリアンヌは、クリスの肩を掴んだ。
けれども、クリスの耳には届かない。
彼の手は脇腹を撫でながら、胸のふくらみへと移動しようとしていた。
「駄目っ、やめてっ」
麻薬のようなクリスの言葉に流されてしまっていたけれど、これ以上は駄目だ。
なのに渾身の力でもがいても、クリスはびくともしない。まったく重みを感じさせないのに、どうして?
マリアンヌは混乱を極めた。
確かに触れることを許可したのは他でもない自分自身だ。でもまだ自分は、レイドリックの婚約者なのだ。
これ以上先に進んでは取り返しのつかないことになってしまう。
自分だけではない。クリスにだって迷惑がかかってしまう。
そう思った途端、マリアンヌは、ありったけの力で強く強くクリスの下でもがいた。そしてとうとう、手を伸ばして彼を押しのけようとする。
でもクリスは、その手にすら口付けをしようと唇を寄せる。
駄目、本当に駄目。そんなことをされたら、なけなしの理性が溶けてしまう。
だからマリアンヌは抱えている気持ちとは裏腹に、手を振り払った。でもそれは勢いが強すぎた。
───パシンッ
「……あ」
気付いたときには、もう遅かった。
マリアンヌはクリスの頬を叩いてしまっていた。
「ご、ごめんなさい。……あ、あの……」
そんなつもりじゃなかった。
クリスを傷付けるつもりなんて、これっぽっちもなかった。
そう伝えたいのに、初めて人を叩いてしまった衝撃は、自分が思っていたより激しく、唇が震えて何も言えなくなってしまう。
クリスを叩いてしまった手も震えていた。手のひらがじんじんする。
叩いていないほうの手をクリスの頬に伸ばす。
彼は嫌がる素振りはしなかったけれど、もう微笑んではくれなかった。その頬は腫れてはいないが、赤くなっている。
「……っ」
自分の手のひらより強い痛みをクリスに与えてしまったかと思うと申し訳なさで、胸が締め付けられるように傷んだ。
じわりと目頭が熱くなったと同時に視界が歪む。クリスの顔がよく見れない。
「申し訳ありませんでした」
クリスが身体を離して、苦しげにそう言った。
「ち、違うの、そうじゃなくて。あ……あのね聞いて……っ」
しどろもどろになりながら、弁解しようとしたマリアンヌの腕をクリスは掴んだ。次いで壊れ物を扱う慎重さで、マリアンヌを起き上がらせる。
そして立ち上がると2歩後退して、その場に跪いた。
「いえ、約束を破ったのはわたくしです。どうかお許し下さい」
うなじが見えるほど深く頭を下げたクリスに、マリアンヌは掛ける言葉が見つからなかった。沢山あり過ぎて、何をどう伝えて良いのかわからなくて。
そんな気持ちも、言葉にしなければ伝わらない。
そしてマリアンヌの無言をクリスは、どう受け止めたのかはわからない。
ただクリスは顔を上げると、うっすらと微笑んで口を開いた。
「私は後ろを向いています。どうか身なりを整えて下さい」
そう言ってクリスはピクニッククロスに投げ出されたままの上着を手にすると、それに袖を通しながらマリアンヌに背を向けた。
陽はいつの間にか西に傾き、木々の影を長く伸ばしている。夕日が小川に反射して、そよそよと流れる水面は黄金色だった。
けれどマリアンヌは、そんな幻想的な光景など目に入らない。とにかく焦っている。背中のボタンが、なかなかはまらなくて。
出かける前は自分で着たのだから、できないわけが無い。でも、指先が震えて、何度やっても上手くいかないのだ。
なぜなら胸のふくらみの少し上にある部分に、紅い印を見つけてしまったから。
それは染みというよりは、花びらのようで。
ついさっき過ごした甘く濃密な時間が確かにあったことを示していた。
そして一人思い出してしまったマリアンヌが、動揺してしまうのは致し方ないこと。また焦れば焦るほど指が言うことを聞いてくれないのも、もたもたしてしまう原因で。
「そろそろよろしいでしょうか?」
辛抱強くマリアンヌから声をかけられるのを待っていたクリスだが、さすがに待ちきれなかったのだろう。背を向けたまま、マリアンヌに伺いを立てる。
「あ、まだ……いえ、すぐです。あ、あと少し……」
取り乱す声に異変を感じたクリスは、無言で振り返った。途端に、呆れたように眉間に皺を刻む。
「失礼します」
目にも止まらね速さでマリアンヌの背後に回ったクリスは、一言断りを入れると、慣れた手付きでボタンをはめていく。
夏とはいえ、アンダードレスは着ている。だから、直接クリスの指が素肌に触れることはない。
でも、まるで楽器を奏でるかのようにリズミカルに動く彼の指の動きはちゃんと伝わってくる。
肌がほてる。きっと僅かに見えている背や、片側に流した髪の隙間から見えるうなじは紅く染まっているだろう。
「はい。終わりましたよ」
感情を殺したクリスの声が聞こえて、俯いてしまっていた顔をあげる。
その拍子に、首筋にクリスの指が触れた。けれどもう、クリスの手はひんやりとしていた。
それが無性に寂しかった。
「……ジルは心配しているかしら」
「そうかもしれません。ですが、お叱りを受けるのはわたくしですから。ご安心下さい」
馬上でマリアンヌがポツリと呟けば、蹄の音に紛れてそんな言葉が返ってきた。
マリアンヌは、そっと視線を下に向ける。
ハーネスを手にして歩くクリスの横顔は、夕陽に照らされてとても綺麗だったけれど、整いすぎているせいで何を考えているのかわからなかった。
小川から別荘までは意外と近い距離にあった。
行きがけはクリスがわざわざ遠回りをしてくれたのだろうと、今更ながらその気遣いに気付く。
でも帰路は、まっすぐ別荘へと向かっている。しかもクリスはハーネスを手にして、歩いている。
彼の表情は決して不機嫌ではない。でも自分からマリアンヌに声を掛けることはしない。ただ黙々と歩いている。
彼の足取りが急ぎ足になっていないのが、せめてもの救いだった。
でもどんなにゆっくり歩いても、別荘はもうすぐそこだった。クリスはきっと戻ったら、すぐにここを離れてしまうだろう。
嫌、帰らないで。まだここに居て。と、言えないマリアンヌは、引き留める代わりの言葉を急いで探す。
「……ねえ、クリス」
「はい、なんでしょう」
「ありがとう」
「いえ」
哀しい程そっけない返事に、マリアンヌは唇を噛んだ。
嫌われてしまったのだろうか。……いや、きっと嫌われてしまったのだ。無理もない。あんなことをしてしまったのだから。
これまでずっと自分はクリスを苦手だと思っていた。正直、そう思う気持ちはまだ少し残っている。
でも、苦手と思う理由はなんとなくわかった。
彼が自分より遥かに大人で、なんだか違う生き物に見えてしまっていたからだ。
話しかけても、自分の言葉は届かないと思って、距離を置いてしまっていた。
つまらないことを言って、あの綺麗な顔で馬鹿にされてしまったら、子供とはいえ矜持を傷付けられることを知っていたから。
なのに、クリスは自分が思っていた人とは違っていた。
自分の言葉はちゃんと彼に届いてくれた。そしてどんな言葉でも、彼はきちんと受け止めてくれた。
そして今日も、落ち込んでいる自分に……。
「クリス、今日は私のことを慰めてくれて、ありがとう」
心から感謝の気持ちを述べてみたけれど、きっとこれもそっけない返事で流されると思った。
けれどクリスはここでピタリと足を止めた。
これまでのような甘い響きではなく、怯えを含んだ口調でそう叫んだマリアンヌは、クリスの肩を掴んだ。
けれども、クリスの耳には届かない。
彼の手は脇腹を撫でながら、胸のふくらみへと移動しようとしていた。
「駄目っ、やめてっ」
麻薬のようなクリスの言葉に流されてしまっていたけれど、これ以上は駄目だ。
なのに渾身の力でもがいても、クリスはびくともしない。まったく重みを感じさせないのに、どうして?
マリアンヌは混乱を極めた。
確かに触れることを許可したのは他でもない自分自身だ。でもまだ自分は、レイドリックの婚約者なのだ。
これ以上先に進んでは取り返しのつかないことになってしまう。
自分だけではない。クリスにだって迷惑がかかってしまう。
そう思った途端、マリアンヌは、ありったけの力で強く強くクリスの下でもがいた。そしてとうとう、手を伸ばして彼を押しのけようとする。
でもクリスは、その手にすら口付けをしようと唇を寄せる。
駄目、本当に駄目。そんなことをされたら、なけなしの理性が溶けてしまう。
だからマリアンヌは抱えている気持ちとは裏腹に、手を振り払った。でもそれは勢いが強すぎた。
───パシンッ
「……あ」
気付いたときには、もう遅かった。
マリアンヌはクリスの頬を叩いてしまっていた。
「ご、ごめんなさい。……あ、あの……」
そんなつもりじゃなかった。
クリスを傷付けるつもりなんて、これっぽっちもなかった。
そう伝えたいのに、初めて人を叩いてしまった衝撃は、自分が思っていたより激しく、唇が震えて何も言えなくなってしまう。
クリスを叩いてしまった手も震えていた。手のひらがじんじんする。
叩いていないほうの手をクリスの頬に伸ばす。
彼は嫌がる素振りはしなかったけれど、もう微笑んではくれなかった。その頬は腫れてはいないが、赤くなっている。
「……っ」
自分の手のひらより強い痛みをクリスに与えてしまったかと思うと申し訳なさで、胸が締め付けられるように傷んだ。
じわりと目頭が熱くなったと同時に視界が歪む。クリスの顔がよく見れない。
「申し訳ありませんでした」
クリスが身体を離して、苦しげにそう言った。
「ち、違うの、そうじゃなくて。あ……あのね聞いて……っ」
しどろもどろになりながら、弁解しようとしたマリアンヌの腕をクリスは掴んだ。次いで壊れ物を扱う慎重さで、マリアンヌを起き上がらせる。
そして立ち上がると2歩後退して、その場に跪いた。
「いえ、約束を破ったのはわたくしです。どうかお許し下さい」
うなじが見えるほど深く頭を下げたクリスに、マリアンヌは掛ける言葉が見つからなかった。沢山あり過ぎて、何をどう伝えて良いのかわからなくて。
そんな気持ちも、言葉にしなければ伝わらない。
そしてマリアンヌの無言をクリスは、どう受け止めたのかはわからない。
ただクリスは顔を上げると、うっすらと微笑んで口を開いた。
「私は後ろを向いています。どうか身なりを整えて下さい」
そう言ってクリスはピクニッククロスに投げ出されたままの上着を手にすると、それに袖を通しながらマリアンヌに背を向けた。
陽はいつの間にか西に傾き、木々の影を長く伸ばしている。夕日が小川に反射して、そよそよと流れる水面は黄金色だった。
けれどマリアンヌは、そんな幻想的な光景など目に入らない。とにかく焦っている。背中のボタンが、なかなかはまらなくて。
出かける前は自分で着たのだから、できないわけが無い。でも、指先が震えて、何度やっても上手くいかないのだ。
なぜなら胸のふくらみの少し上にある部分に、紅い印を見つけてしまったから。
それは染みというよりは、花びらのようで。
ついさっき過ごした甘く濃密な時間が確かにあったことを示していた。
そして一人思い出してしまったマリアンヌが、動揺してしまうのは致し方ないこと。また焦れば焦るほど指が言うことを聞いてくれないのも、もたもたしてしまう原因で。
「そろそろよろしいでしょうか?」
辛抱強くマリアンヌから声をかけられるのを待っていたクリスだが、さすがに待ちきれなかったのだろう。背を向けたまま、マリアンヌに伺いを立てる。
「あ、まだ……いえ、すぐです。あ、あと少し……」
取り乱す声に異変を感じたクリスは、無言で振り返った。途端に、呆れたように眉間に皺を刻む。
「失礼します」
目にも止まらね速さでマリアンヌの背後に回ったクリスは、一言断りを入れると、慣れた手付きでボタンをはめていく。
夏とはいえ、アンダードレスは着ている。だから、直接クリスの指が素肌に触れることはない。
でも、まるで楽器を奏でるかのようにリズミカルに動く彼の指の動きはちゃんと伝わってくる。
肌がほてる。きっと僅かに見えている背や、片側に流した髪の隙間から見えるうなじは紅く染まっているだろう。
「はい。終わりましたよ」
感情を殺したクリスの声が聞こえて、俯いてしまっていた顔をあげる。
その拍子に、首筋にクリスの指が触れた。けれどもう、クリスの手はひんやりとしていた。
それが無性に寂しかった。
「……ジルは心配しているかしら」
「そうかもしれません。ですが、お叱りを受けるのはわたくしですから。ご安心下さい」
馬上でマリアンヌがポツリと呟けば、蹄の音に紛れてそんな言葉が返ってきた。
マリアンヌは、そっと視線を下に向ける。
ハーネスを手にして歩くクリスの横顔は、夕陽に照らされてとても綺麗だったけれど、整いすぎているせいで何を考えているのかわからなかった。
小川から別荘までは意外と近い距離にあった。
行きがけはクリスがわざわざ遠回りをしてくれたのだろうと、今更ながらその気遣いに気付く。
でも帰路は、まっすぐ別荘へと向かっている。しかもクリスはハーネスを手にして、歩いている。
彼の表情は決して不機嫌ではない。でも自分からマリアンヌに声を掛けることはしない。ただ黙々と歩いている。
彼の足取りが急ぎ足になっていないのが、せめてもの救いだった。
でもどんなにゆっくり歩いても、別荘はもうすぐそこだった。クリスはきっと戻ったら、すぐにここを離れてしまうだろう。
嫌、帰らないで。まだここに居て。と、言えないマリアンヌは、引き留める代わりの言葉を急いで探す。
「……ねえ、クリス」
「はい、なんでしょう」
「ありがとう」
「いえ」
哀しい程そっけない返事に、マリアンヌは唇を噛んだ。
嫌われてしまったのだろうか。……いや、きっと嫌われてしまったのだ。無理もない。あんなことをしてしまったのだから。
これまでずっと自分はクリスを苦手だと思っていた。正直、そう思う気持ちはまだ少し残っている。
でも、苦手と思う理由はなんとなくわかった。
彼が自分より遥かに大人で、なんだか違う生き物に見えてしまっていたからだ。
話しかけても、自分の言葉は届かないと思って、距離を置いてしまっていた。
つまらないことを言って、あの綺麗な顔で馬鹿にされてしまったら、子供とはいえ矜持を傷付けられることを知っていたから。
なのに、クリスは自分が思っていた人とは違っていた。
自分の言葉はちゃんと彼に届いてくれた。そしてどんな言葉でも、彼はきちんと受け止めてくれた。
そして今日も、落ち込んでいる自分に……。
「クリス、今日は私のことを慰めてくれて、ありがとう」
心から感謝の気持ちを述べてみたけれど、きっとこれもそっけない返事で流されると思った。
けれどクリスはここでピタリと足を止めた。
0
お気に入りに追加
827
あなたにおすすめの小説
誰もがその聖女はニセモノだと気づいたが、これでも本人はうまく騙せているつもり。
幌あきら
恋愛
【異世界恋愛・クズ聖女・ざまぁ系・溺愛系・ハピエン】
グルーバー公爵家のリーアンナは王太子の元婚約者。
「元」というのは、いきなり「聖女」が現れて王太子の婚約者が変更になったからだ。
リーアンナは絶望したけれど、しかしすぐに受け入れた。
気になる男性が現れたので。
そんなリーアンナが慎ましやかな日々を送っていたある日、リーアンナの気になる男性が王宮で刺されてしまう。
命は取り留めたものの、どうやらこの傷害事件には「聖女」が関わっているもよう。
できるだけ「聖女」とは関わりたくなかったリーアンナだったが、刺された彼が心配で居ても立っても居られない。
リーアンナは、これまで隠していた能力を使って事件を明らかにしていく。
しかし、事件に首を突っ込んだリーアンナは、事件解決のために幼馴染の公爵令息にむりやり婚約を結ばされてしまい――?
クズ聖女を書きたくて、こんな話になりました(笑)
いろいろゆるゆるかとは思いますが、よろしくお願いいたします!
他サイト様にも投稿しています。

前世と今世の幸せ
夕香里
恋愛
【商業化予定のため、時期未定ですが引き下げ予定があります。詳しくは近況ボードをご確認ください】
幼い頃から皇帝アルバートの「皇后」になるために妃教育を受けてきたリーティア。
しかし聖女が発見されたことでリーティアは皇后ではなく、皇妃として皇帝に嫁ぐ。
皇帝は皇妃を冷遇し、皇后を愛した。
そのうちにリーティアは病でこの世を去ってしまう。
この世を去った後に訳あってもう一度同じ人生を繰り返すことになった彼女は思う。
「今世は幸せになりたい」と
※小説家になろう様にも投稿しています
【本編完結】美女と魔獣〜筋肉大好き令嬢がマッチョ騎士と婚約? ついでに国も救ってみます〜
松浦どれみ
恋愛
【読んで笑って! 詰め込みまくりのラブコメディ!】
(ああ、なんて素敵なのかしら! まさかリアム様があんなに逞しくなっているだなんて、反則だわ! そりゃ触るわよ。モロ好みなんだから!)『本編より抜粋』
※カクヨムでも公開中ですが、若干お直しして移植しています!
【あらすじ】
架空の国、ジュエリトス王国。
人々は大なり小なり魔力を持つものが多く、魔法が身近な存在だった。
国内の辺境に領地を持つ伯爵家令嬢のオリビアはカフェの経営などで手腕を発揮していた。
そして、貴族の令息令嬢の大規模お見合い会場となっている「貴族学院」入学を二ヶ月後に控えていたある日、彼女の元に公爵家の次男リアムとの婚約話が舞い込む。
数年ぶりに再会したリアムは、王子様系イケメンとして令嬢たちに大人気だった頃とは別人で、オリビア好みの筋肉ムキムキのゴリマッチョになっていた!
仮の婚約者としてスタートしたオリビアとリアム。
さまざまなトラブルを乗り越えて、ふたりは正式な婚約を目指す!
まさかの国にもトラブル発生!? だったらついでに救います!
恋愛偏差値底辺の変態令嬢と初恋拗らせマッチョ騎士のジョブ&ラブストーリー!(コメディありあり)
応援よろしくお願いします😊
2023.8.28
カテゴリー迷子になりファンタジーから恋愛に変更しました。
本作は恋愛をメインとした異世界ファンタジーです✨
侯爵家の当主になります~王族に仕返しするよ~
Mona
恋愛
第二王子の婚約者の発表がされる。
しかし、その名は私では無かった。
たった一人の婚約候補者の、私の名前では無かった。
私は、私の名誉と人生を守為に侯爵家の当主になります。
先ずは、お兄様を、グーパンチします。

前世の記憶しかない元侯爵令嬢は、訳あり大公殿下のお気に入り。(注:期間限定)
miy
恋愛
(※長編なため、少しネタバレを含みます)
ある日目覚めたら、そこは見たことも聞いたこともない…異国でした。
ここは、どうやら転生後の人生。
私は大貴族の令嬢レティシア17歳…らしいのですが…全く記憶にございません。
有り難いことに言葉は理解できるし、読み書きも問題なし。
でも、見知らぬ世界で貴族生活?いやいや…私は平凡な日本人のようですよ?…無理です。
“前世の記憶”として目覚めた私は、現世の“レティシアの身体”で…静かな庶民生活を始める。
そんな私の前に、一人の貴族男性が現れた。
ちょっと?訳ありな彼が、私を…自分の『唯一の女性』であると誤解してしまったことから、庶民生活が一変してしまう。
高い身分の彼に関わってしまった私は、元いた国を飛び出して魔法の国で暮らすことになるのです。
大公殿下、大魔術師、聖女や神獣…等など…いろんな人との出会いを経て『レティシア』が自分らしく生きていく。
という、少々…長いお話です。
鈍感なレティシアが、大公殿下からの熱い眼差しに気付くのはいつなのでしょうか…?
※安定のご都合主義、独自の世界観です。お許し下さい。
※ストーリーの進度は遅めかと思われます。
※現在、不定期にて公開中です。よろしくお願い致します。
公開予定日を最新話に記載しておりますが、長期休載の場合はこちらでもお知らせをさせて頂きます。
※ド素人の書いた3作目です。まだまだ優しい目で見て頂けると嬉しいです。よろしくお願いします。
※初公開から2年が過ぎました。少しでも良い作品に、読みやすく…と、時間があれば順次手直し(改稿)をしていく予定でおります。(現在、142話辺りまで手直し作業中)
※章の区切りを変更致しました。(11/21更新)

悪役令嬢は皇帝の溺愛を受けて宮入りする~夜も放さないなんて言わないで~
sweetheart
恋愛
公爵令嬢のリラ・スフィンクスは、婚約者である第一王子セトから婚約破棄を言い渡される。
ショックを受けたリラだったが、彼女はある夜会に出席した際、皇帝陛下である、に見初められてしまう。
そのまま後宮へと入ることになったリラは、皇帝の寵愛を受けるようになるが……。

公爵夫人アリアの華麗なるダブルワーク〜秘密の隠し部屋からお届けいたします〜
白猫
恋愛
主人公アリアとディカルト公爵家の当主であるルドルフは、政略結婚により結ばれた典型的な貴族の夫婦だった。 がしかし、5年ぶりに戦地から戻ったルドルフは敗戦国である隣国の平民イザベラを連れ帰る。城に戻ったルドルフからは目すら合わせてもらえないまま、本邸と別邸にわかれた別居生活が始まる。愛人なのかすら教えてもらえない女性の存在、そのイザベラから無駄に意識されるうちに、アリアは面倒臭さに頭を抱えるようになる。ある日、侍女から語られたイザベラに関する「推測」をきっかけに物語は大きく動き出す。 暗闇しかないトンネルのような現状から抜け出すには、ルドルフと離婚し公爵令嬢に戻るしかないと思っていたアリアだが、その「推測」にひと握りの可能性を見出したのだ。そして公爵邸にいながら自分を磨き、リスキリングに挑戦する。とにかく今あるものを使って、できるだけ抵抗しよう!そんなアリアを待っていたのは、思わぬ新しい人生と想像を上回る幸福であった。公爵夫人の反撃と挑戦の狼煙、いまここに高く打ち上げます!
➡️登場人物、国、背景など全て架空の100%フィクションです。

婚約破棄されたら魔法が解けました
かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」
それは学園の卒業パーティーでのこと。
……やっぱり、ダメだったんだ。
周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間でもあった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、第一王子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表する。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放。そして、国外へと運ばれている途中に魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。
「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」
あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。
「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」
死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー!
※毎週土曜日の18時+気ままに投稿中
※プロットなしで書いているので辻褄合わせの為に後から修正することがあります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる