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気付かないフリをしたままでいたい【夏】後編
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馬は風を切って走っている。
蹄の音が、身体全体に響き渡る。視界は広く、木々の枝がまるでアーチのように頭上を通り抜けていく。
「怖くはありませんか?」
背後から気遣う声が聞こえてきて、マリアンヌは振り返る。
「全然、ちっとも」
頬に靡いた横髪を片手で押さえながら、マリアンヌそう言った。
後ろから自分を抱きかかえるように馬を操るクリスにむけて。
クリスがハーネスを手にして、馬を引きながら歩いたのは、別荘の敷地内だけだった。
屋敷が見えなくなった途端、クリスは素早い動きでマリアンヌの後ろに跨った。そして、マリアンヌが驚いている間に馬を走らせたのだ。
「乗馬は初めてですよね?てっきり怖いと泣かれるかと思いましたが、意外にマリアンヌ様は肝が据わっておられますね」
「自分の肝がどうなのかは見たことが無いのでわかりませんが、こんなことで泣きはしません」
「ははっ」
馬を走らせているとはいえ、会話ができる程度に速度は落としてある。
クリスは普段から馬で移動しているのだろう。片手で手綱を握っているのに、とても慣れた様子だ。
ただ、反対の手はマリアンヌのお腹に回されているのがいただけない。
「もう少し離れていただけないでしょうか?」
「無理を言わないでください。あなたが落馬してしまいます。羽目を外すとは言いましたが、肩の関節を外すとは言ってませんよ」
ああ言えば、こう言う。
マリアンヌは、これまでクリスは無口で冷静沈着だというイメージをもっていたけれど、それが固定観念に過ぎなかったことを知る。
彼は意外に饒舌だった。そして、口が悪い。
けれど傍にいるだけで威圧感を覚え、委縮してしまうより、こちらのほうが全然良い。
「さぁマリアンヌさま、そんな身体をガチガチにしないで。もっと私に身体を預けてください。……馬がとても走りにくそうにしていますよ」
「……はい」
更にお腹に回した手に力を込めて、自身の身体に密着させるところは、まだ苦手ではあるけれど。
文句の一つでも言おうとしたところで、なぜか馬の足が速くなる。
乗馬は初めてのマリアンヌは流れるように過ぎていく景色が少し怖くなり、思わずクリスの腕を掴んでしまう。
満足げに笑うクリスの声が聞こえる。
深緑の香りの中、微かにムスクの香りが鼻孔をかすめた。
馬は颯爽と森の中を走り続ける。
マリアンヌは同じ景色に見えるけれど、クリスはここがどこだか把握しているのだろう。手綱を上手に操って、速度を落とす。
そして、馬は静かに足を止めた。
「......ひゃ、冷たい」
つま先が水に沈んだと同時にマリアンヌは、小さく声を上げた。
「いいですか、マリアンヌ様。何度も言いますが、足首より深いところに行っては駄目です」
「は、はいっ」
すかさずそんな小言が飛んできて、マリアンヌは反射的に返事をした。
クリスが目指していた場所は、別荘の2階のテラスから見えた小川だった。そしてここでランチを取る予定だった。
でも、マリアンヌは小川に足を突っ込んで、水遊びをしている。
すぐ傍でクリスがハラハラした様子でこちらを窺っているのが視界の隅に入る。でもそれを無視して、マリアンヌはもっと深いところに足を進めた。
人生初めての水遊びだった。
とはいえ、ロゼット邸の屋敷は噴水があるので、そこで遊んだことはある。けれど、ものの数分で兄に見つかり自室謹慎を余儀なくされたので、やっぱりこれが初めてだった。
マリアンヌは、スカートの裾を持ち上げて水を軽く蹴る。
ぱちゃんと足の指先から撥ねた雫が陽の光を浴びて、キラキラ輝いている。さわさわと流れる小川の感触がとても心地よい。
「マリアンヌさま、これ以上深いところに言っては駄目です」
少し厳しい声が背後から聞こえてくる。でも、マリアンヌは返事をしない。
そもそも羽目を外すと言い出したのはクリスだ。こんな浅い小川に素足で入ったところで溺れることは無い。
まるで兄が乗り移ってしまったようだ。恐ろしい。
時折見せるガミガミと小煩い兄の顔を思い出して、マリアンヌは苦笑する。きっと、こんなことをしているのが知れたら、卒倒してしまうだろう。
けれどクリスは、今日の事は兄に言わないだろうとマリアンヌは確信を持っている。なぜなら彼だって、兄に好き好んで怒られようとは思わないだろうから。
そんなことをつらつらと考えながら視線を下に落とすと、川の流れに沿ってキラリと光るものを見付けた。
何だろう。マリアンヌは純粋な疑問が湧いて、目を凝らす。小魚だった。
川に魚がいるのは、子供でも知っている。箱入り娘のマリアンヌとてさすがにそれは知っている。でも、見るのは初めてだった。
気持ちが浮き立つ。ぴこぴこと小刻みに動く魚が珍しくて、目が離せなくなる。
そして、気付けばマリアンヌは魚を追っていた。けれど───
「そこまでですっ」
背後から厳しい声が聞こえたと同時に、腕を掴まれてしまった。
今まで聞いたことが無いクリスの大声にびくりと身体が震えて、足が止まった。と、同時に身体がふわりと浮く。
いつの間にかすぐ側に来たクリスに横抱きにされたのだ。
「水遊びは終わりです。マリアンヌ様」
「……でも」
「でもじゃないです」
更に厳しい声でそう言われて、マリアンヌは口を噤んだ。
見上げたクリスは、声と同じように厳しい表情をしていた。
けれどマリアンヌを抱くその腕は、どこまでも優しいものだった。
蹄の音が、身体全体に響き渡る。視界は広く、木々の枝がまるでアーチのように頭上を通り抜けていく。
「怖くはありませんか?」
背後から気遣う声が聞こえてきて、マリアンヌは振り返る。
「全然、ちっとも」
頬に靡いた横髪を片手で押さえながら、マリアンヌそう言った。
後ろから自分を抱きかかえるように馬を操るクリスにむけて。
クリスがハーネスを手にして、馬を引きながら歩いたのは、別荘の敷地内だけだった。
屋敷が見えなくなった途端、クリスは素早い動きでマリアンヌの後ろに跨った。そして、マリアンヌが驚いている間に馬を走らせたのだ。
「乗馬は初めてですよね?てっきり怖いと泣かれるかと思いましたが、意外にマリアンヌ様は肝が据わっておられますね」
「自分の肝がどうなのかは見たことが無いのでわかりませんが、こんなことで泣きはしません」
「ははっ」
馬を走らせているとはいえ、会話ができる程度に速度は落としてある。
クリスは普段から馬で移動しているのだろう。片手で手綱を握っているのに、とても慣れた様子だ。
ただ、反対の手はマリアンヌのお腹に回されているのがいただけない。
「もう少し離れていただけないでしょうか?」
「無理を言わないでください。あなたが落馬してしまいます。羽目を外すとは言いましたが、肩の関節を外すとは言ってませんよ」
ああ言えば、こう言う。
マリアンヌは、これまでクリスは無口で冷静沈着だというイメージをもっていたけれど、それが固定観念に過ぎなかったことを知る。
彼は意外に饒舌だった。そして、口が悪い。
けれど傍にいるだけで威圧感を覚え、委縮してしまうより、こちらのほうが全然良い。
「さぁマリアンヌさま、そんな身体をガチガチにしないで。もっと私に身体を預けてください。……馬がとても走りにくそうにしていますよ」
「……はい」
更にお腹に回した手に力を込めて、自身の身体に密着させるところは、まだ苦手ではあるけれど。
文句の一つでも言おうとしたところで、なぜか馬の足が速くなる。
乗馬は初めてのマリアンヌは流れるように過ぎていく景色が少し怖くなり、思わずクリスの腕を掴んでしまう。
満足げに笑うクリスの声が聞こえる。
深緑の香りの中、微かにムスクの香りが鼻孔をかすめた。
馬は颯爽と森の中を走り続ける。
マリアンヌは同じ景色に見えるけれど、クリスはここがどこだか把握しているのだろう。手綱を上手に操って、速度を落とす。
そして、馬は静かに足を止めた。
「......ひゃ、冷たい」
つま先が水に沈んだと同時にマリアンヌは、小さく声を上げた。
「いいですか、マリアンヌ様。何度も言いますが、足首より深いところに行っては駄目です」
「は、はいっ」
すかさずそんな小言が飛んできて、マリアンヌは反射的に返事をした。
クリスが目指していた場所は、別荘の2階のテラスから見えた小川だった。そしてここでランチを取る予定だった。
でも、マリアンヌは小川に足を突っ込んで、水遊びをしている。
すぐ傍でクリスがハラハラした様子でこちらを窺っているのが視界の隅に入る。でもそれを無視して、マリアンヌはもっと深いところに足を進めた。
人生初めての水遊びだった。
とはいえ、ロゼット邸の屋敷は噴水があるので、そこで遊んだことはある。けれど、ものの数分で兄に見つかり自室謹慎を余儀なくされたので、やっぱりこれが初めてだった。
マリアンヌは、スカートの裾を持ち上げて水を軽く蹴る。
ぱちゃんと足の指先から撥ねた雫が陽の光を浴びて、キラキラ輝いている。さわさわと流れる小川の感触がとても心地よい。
「マリアンヌさま、これ以上深いところに言っては駄目です」
少し厳しい声が背後から聞こえてくる。でも、マリアンヌは返事をしない。
そもそも羽目を外すと言い出したのはクリスだ。こんな浅い小川に素足で入ったところで溺れることは無い。
まるで兄が乗り移ってしまったようだ。恐ろしい。
時折見せるガミガミと小煩い兄の顔を思い出して、マリアンヌは苦笑する。きっと、こんなことをしているのが知れたら、卒倒してしまうだろう。
けれどクリスは、今日の事は兄に言わないだろうとマリアンヌは確信を持っている。なぜなら彼だって、兄に好き好んで怒られようとは思わないだろうから。
そんなことをつらつらと考えながら視線を下に落とすと、川の流れに沿ってキラリと光るものを見付けた。
何だろう。マリアンヌは純粋な疑問が湧いて、目を凝らす。小魚だった。
川に魚がいるのは、子供でも知っている。箱入り娘のマリアンヌとてさすがにそれは知っている。でも、見るのは初めてだった。
気持ちが浮き立つ。ぴこぴこと小刻みに動く魚が珍しくて、目が離せなくなる。
そして、気付けばマリアンヌは魚を追っていた。けれど───
「そこまでですっ」
背後から厳しい声が聞こえたと同時に、腕を掴まれてしまった。
今まで聞いたことが無いクリスの大声にびくりと身体が震えて、足が止まった。と、同時に身体がふわりと浮く。
いつの間にかすぐ側に来たクリスに横抱きにされたのだ。
「水遊びは終わりです。マリアンヌ様」
「……でも」
「でもじゃないです」
更に厳しい声でそう言われて、マリアンヌは口を噤んだ。
見上げたクリスは、声と同じように厳しい表情をしていた。
けれどマリアンヌを抱くその腕は、どこまでも優しいものだった。
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