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第二部 戸惑いと、甘やかされる帰路
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ちょっとした(?)からかい心で、ティアを泣かしてしまったグレンシスだけれども、もちろん悪意など微塵もなかった。
あまり表情が動かないティアが赤くなったり青くなったりと、くるくる表情が変わるのを見ていたかっただけ。
そして、そんなふうにティアの表情を動かすことができるのは、自分だけだという独占欲が働いてしまったのだ。
やり方は間違っていたけれど、3年前の出来事を共有したかった気持ちもあった。
無論、グレンシスは反省している。
惚れた女性の泣き顔は、ことのほか堪えることを、再確認した。
なので、二度とあんな意地の悪いことはしないと強く心に誓ったのは、言うまでもない。
だからそれ以降、ティアを困らせる言動は意識して控えるようになった。……まぁそれは、グレンシスなり、という前置きが付くけれど。
さてそんなハプニングもあったけれど、帰路は残り1日。何事もなければ本日の夜には、無事、帰還できる。
だからティアは、早起きをして身支度を整えていた。そして借りた服を洗濯した後、どういう手順で返却すれば良いのか頭を悩ませていた。
部下の騎士達は、朝食を取りながら、帰還後の報告書を作成するのが面倒くさいとぼやいていた。
対してグレンシスは、緊張していた。そこそこに。──その理由は、これからすぐにわかるということで。
「ティア、行くぞ」
ノックをした後、いつもより少し硬い声でそう声を掛ければ、扉の奥から小さな返事が返ってきた。
すぐさま扉を開ければ、きちんと身なりを整えたティアが窓辺に立っている。今日の服は、初日に着ていた焦げ茶色のワンピース。
言わなくても良いけれど、大変、良く似合っている。だが、もっと華やかな服装も、この少女には似合うだろう。
そんなことを考えながら、グレンシスはまだ捻挫が完治していないティアを当然のように抱き上げる。そうすれば腕の中に抱えた小さな身体がビクリと強張らせたのが伝わってくる。
けれど、以前のように、露骨に降ろしてと口にすることはしなくなった。大変良い兆候である。
「ティア、よく眠れたか?」
「……はい」
ほんのり頬が赤いのは、抱かれていることに恥じらいを覚えているからのだろうか。
思わず、くすりとグレンシスの口から笑みが零れる。
そしてそれを隠すことはせず、片腕にティアを抱き直し、反対の手でティアの荷物を持つ。
「では、行くぞ」
こくりとティアが頷くのを確認して、グレンシスは廊下へと足を向けた。
最後に泊まったここは、民間の宿。
けれど、上流階級を主に相手にしているため、貴族の別宅のような趣がある。
散策ができるよう整えられた庭には、こじんまりとした噴水があり、日差しを浴びて小さな虹を作っている。
また、花壇に植えられたマリーゴールドも強い日差しにも負けず、赤と黄色の花を咲かせている。
目に映るそれらを楽しみながらグレンシスは、しっかりとした足取りで歩く。そして、厩まで来ると、ピタリと足を止めた。
そこには既に部下の騎士たちがいた。皆、馬に荷物を積み終え、談笑している。
「先に向かっていろ。昼には追い付く」
「はっ」
短く部下の騎士達に指示を出せば、何かを察した彼らは、不満を出すことも訝しむこともなく、素直に頷いた。
けれど、何も知らないティアは、ここで目を丸くする。
「どこに行くんですか?」
「黙っていろ」
ティアの問いかけに、にべもない返事をしたグレンシスであった。が、顔つきは穏やかで口元は弧を描いていた。
ティアを膝に乗せて、グレンシスは馬を走らせる。
王城さえ見えなければ、どれもが似たような田舎の風景が続く。だが郊外はとても静かで、清すがすがしい空気が広がっている。
馬も、やはり賑やかな王都に比べ居心地が良いのだろうか。走る蹄の音が軽やかだ。そして、二人を乗せた馬は疲れを訴えることもなく、ふっくらしたパンのような柔らかい丘を駆け上がる。
そして、頂上に到着すると、グレンシスは手綱を引き、馬を止めた。
「ティア、見てみろ」
グレンシスが顎でしゃくて促せば、ティアは、ほぅと感嘆の息を漏らした。
丘から見下ろすそこには、湖があった。
湖の水が朝日をはね返している。まるで、銀を溶かして鱗のように輝き光っているかのように。
「……綺麗」
「だろう」
ティアの翡翠色の瞳が湖と同じようにキラキラしているのをしっかり確認したグレンシスは、満足そうに笑みを浮かべた。
「俺が育った街にも似たような湖畔があった。お前に見せてやりたいが、さすがに遠すぎるから、これで我慢することにした」
随分と偉そうな口調であるが、グレンシスの口調は妙に緊張していた。
そして、グレンシスはコホンと小さく咳ばらいをする。
どうやら、ここからが本題のようだった。
「だが、近いうちにお前と一緒に見に行きたいと思っている。両親にも会って欲しい。西の外れの領地だが、とても穏やかで美しいところだ。きっとティアも気に入ると思う」
……お気づきであろうか。
グレンシスが今、一足飛びで、ティアに遠回しなプロポーズをしていることを。
けれど、世の中、そんなに甘くはない。
「……は?」
思っていた言葉とは違うものがティアの口から紡がれ、グレンシスはしばし固まった。
けれど、グレンシスが何か言おうとする前に、ティアの身体がぐらりと傾く。
慌ててグレンシスはティアを抱き寄せる。だが、ほっとした表情を浮かべることはない。みるみるうちに表情が険しくなっていく。
ティアは熱を出していたのだ。
初めての長旅。人見知りの激しいティアにとっては、それは絶え間なく緊張を強いられていたということ。
騎士達の体力は底なしだ。アジェーリアも、女性とはいえ日々鍛錬を続けていたので、基礎体力はかなりある。
けれども、ティアは人並み以下の体力しかなかった。
しかも、移し身の術を使い、怪我も負った。身体が悲鳴を上げるのも無理はない。
「ティア、お前、熱がっ」
「あ、いえ……ごめんなさい、もう食べれません」
噛み合わない会話で、ティアの意識が混濁していることを知る。
良く見れば額には玉のような汗が浮かんでいるのに、カタカタと震えている。翡翠色の瞳は欲情するように潤んでいるけれど、それは発熱のせい。
きっとものすごく寒いのであろう。そして、寒さを覚えているということは、これからまだ熱が上がるということで。
グレンシスは慌てて自分のマントを脱ぐと、ティアを包んだ。
「調子が悪いならそう言わないかっ。この馬鹿っ」
熱で朦朧とするティアに罵倒するグレンシスだが、その表情は悲痛なもの。まるで、自分が病になってしまったかのようだった。
「……くそっ」
グレンシスは、知らず知らずのうちに悪態を付く。
それは、自分のプロポーズを台無しにしたティアに対してではなく、自分自身に。
グレンシスは、心から恥じていた。
きっとティアは朝から体調が優れなかったのだろう。けれど、言えなかったのだ。自分を始めとする騎士たちに迷惑がかかると思って。
それを責めることはできない。もうグレンシスは、ティアがそういう性格だというのを知っているから。
なのに自分は、この先ティアと過ごす未来に気を取られ、目の前の少女の不調に気付くことができなかったのだ。
何が自分が癒せばいいだ。何がとことん甘やかせばいいだ。
グレンシスは、ぎゅっとティアを掻き抱いた。
その身体は恐ろしく脆くて、このまま消えてしまいそうな予感すらしてくる。
「少し飛ばすぞ。辛いかもしれないが、耐えてくれ」
むずがることもなく、ぐったりとしているティアに向かい、グレンシスはそっと囁く。次いで、強く馬の脇腹を蹴った。
泣くという行為は、とても疲れること。
だから、ティアが熱を出してしまったのは、多少なりともグレンシスが泣かせたせいでもある。
なので、プロポーズがおあずけになってしまったのは、グレンシスにとったら自業自得──なのだけれど、考えようによっては、これは僥倖であった。
なぜなら、ティアをこのまま療養という名目で自身の屋敷に運ぶことができるのだから。
やっぱり神様は、どこまでもイケメンに甘いようだった。
あまり表情が動かないティアが赤くなったり青くなったりと、くるくる表情が変わるのを見ていたかっただけ。
そして、そんなふうにティアの表情を動かすことができるのは、自分だけだという独占欲が働いてしまったのだ。
やり方は間違っていたけれど、3年前の出来事を共有したかった気持ちもあった。
無論、グレンシスは反省している。
惚れた女性の泣き顔は、ことのほか堪えることを、再確認した。
なので、二度とあんな意地の悪いことはしないと強く心に誓ったのは、言うまでもない。
だからそれ以降、ティアを困らせる言動は意識して控えるようになった。……まぁそれは、グレンシスなり、という前置きが付くけれど。
さてそんなハプニングもあったけれど、帰路は残り1日。何事もなければ本日の夜には、無事、帰還できる。
だからティアは、早起きをして身支度を整えていた。そして借りた服を洗濯した後、どういう手順で返却すれば良いのか頭を悩ませていた。
部下の騎士達は、朝食を取りながら、帰還後の報告書を作成するのが面倒くさいとぼやいていた。
対してグレンシスは、緊張していた。そこそこに。──その理由は、これからすぐにわかるということで。
「ティア、行くぞ」
ノックをした後、いつもより少し硬い声でそう声を掛ければ、扉の奥から小さな返事が返ってきた。
すぐさま扉を開ければ、きちんと身なりを整えたティアが窓辺に立っている。今日の服は、初日に着ていた焦げ茶色のワンピース。
言わなくても良いけれど、大変、良く似合っている。だが、もっと華やかな服装も、この少女には似合うだろう。
そんなことを考えながら、グレンシスはまだ捻挫が完治していないティアを当然のように抱き上げる。そうすれば腕の中に抱えた小さな身体がビクリと強張らせたのが伝わってくる。
けれど、以前のように、露骨に降ろしてと口にすることはしなくなった。大変良い兆候である。
「ティア、よく眠れたか?」
「……はい」
ほんのり頬が赤いのは、抱かれていることに恥じらいを覚えているからのだろうか。
思わず、くすりとグレンシスの口から笑みが零れる。
そしてそれを隠すことはせず、片腕にティアを抱き直し、反対の手でティアの荷物を持つ。
「では、行くぞ」
こくりとティアが頷くのを確認して、グレンシスは廊下へと足を向けた。
最後に泊まったここは、民間の宿。
けれど、上流階級を主に相手にしているため、貴族の別宅のような趣がある。
散策ができるよう整えられた庭には、こじんまりとした噴水があり、日差しを浴びて小さな虹を作っている。
また、花壇に植えられたマリーゴールドも強い日差しにも負けず、赤と黄色の花を咲かせている。
目に映るそれらを楽しみながらグレンシスは、しっかりとした足取りで歩く。そして、厩まで来ると、ピタリと足を止めた。
そこには既に部下の騎士たちがいた。皆、馬に荷物を積み終え、談笑している。
「先に向かっていろ。昼には追い付く」
「はっ」
短く部下の騎士達に指示を出せば、何かを察した彼らは、不満を出すことも訝しむこともなく、素直に頷いた。
けれど、何も知らないティアは、ここで目を丸くする。
「どこに行くんですか?」
「黙っていろ」
ティアの問いかけに、にべもない返事をしたグレンシスであった。が、顔つきは穏やかで口元は弧を描いていた。
ティアを膝に乗せて、グレンシスは馬を走らせる。
王城さえ見えなければ、どれもが似たような田舎の風景が続く。だが郊外はとても静かで、清すがすがしい空気が広がっている。
馬も、やはり賑やかな王都に比べ居心地が良いのだろうか。走る蹄の音が軽やかだ。そして、二人を乗せた馬は疲れを訴えることもなく、ふっくらしたパンのような柔らかい丘を駆け上がる。
そして、頂上に到着すると、グレンシスは手綱を引き、馬を止めた。
「ティア、見てみろ」
グレンシスが顎でしゃくて促せば、ティアは、ほぅと感嘆の息を漏らした。
丘から見下ろすそこには、湖があった。
湖の水が朝日をはね返している。まるで、銀を溶かして鱗のように輝き光っているかのように。
「……綺麗」
「だろう」
ティアの翡翠色の瞳が湖と同じようにキラキラしているのをしっかり確認したグレンシスは、満足そうに笑みを浮かべた。
「俺が育った街にも似たような湖畔があった。お前に見せてやりたいが、さすがに遠すぎるから、これで我慢することにした」
随分と偉そうな口調であるが、グレンシスの口調は妙に緊張していた。
そして、グレンシスはコホンと小さく咳ばらいをする。
どうやら、ここからが本題のようだった。
「だが、近いうちにお前と一緒に見に行きたいと思っている。両親にも会って欲しい。西の外れの領地だが、とても穏やかで美しいところだ。きっとティアも気に入ると思う」
……お気づきであろうか。
グレンシスが今、一足飛びで、ティアに遠回しなプロポーズをしていることを。
けれど、世の中、そんなに甘くはない。
「……は?」
思っていた言葉とは違うものがティアの口から紡がれ、グレンシスはしばし固まった。
けれど、グレンシスが何か言おうとする前に、ティアの身体がぐらりと傾く。
慌ててグレンシスはティアを抱き寄せる。だが、ほっとした表情を浮かべることはない。みるみるうちに表情が険しくなっていく。
ティアは熱を出していたのだ。
初めての長旅。人見知りの激しいティアにとっては、それは絶え間なく緊張を強いられていたということ。
騎士達の体力は底なしだ。アジェーリアも、女性とはいえ日々鍛錬を続けていたので、基礎体力はかなりある。
けれども、ティアは人並み以下の体力しかなかった。
しかも、移し身の術を使い、怪我も負った。身体が悲鳴を上げるのも無理はない。
「ティア、お前、熱がっ」
「あ、いえ……ごめんなさい、もう食べれません」
噛み合わない会話で、ティアの意識が混濁していることを知る。
良く見れば額には玉のような汗が浮かんでいるのに、カタカタと震えている。翡翠色の瞳は欲情するように潤んでいるけれど、それは発熱のせい。
きっとものすごく寒いのであろう。そして、寒さを覚えているということは、これからまだ熱が上がるということで。
グレンシスは慌てて自分のマントを脱ぐと、ティアを包んだ。
「調子が悪いならそう言わないかっ。この馬鹿っ」
熱で朦朧とするティアに罵倒するグレンシスだが、その表情は悲痛なもの。まるで、自分が病になってしまったかのようだった。
「……くそっ」
グレンシスは、知らず知らずのうちに悪態を付く。
それは、自分のプロポーズを台無しにしたティアに対してではなく、自分自身に。
グレンシスは、心から恥じていた。
きっとティアは朝から体調が優れなかったのだろう。けれど、言えなかったのだ。自分を始めとする騎士たちに迷惑がかかると思って。
それを責めることはできない。もうグレンシスは、ティアがそういう性格だというのを知っているから。
なのに自分は、この先ティアと過ごす未来に気を取られ、目の前の少女の不調に気付くことができなかったのだ。
何が自分が癒せばいいだ。何がとことん甘やかせばいいだ。
グレンシスは、ぎゅっとティアを掻き抱いた。
その身体は恐ろしく脆くて、このまま消えてしまいそうな予感すらしてくる。
「少し飛ばすぞ。辛いかもしれないが、耐えてくれ」
むずがることもなく、ぐったりとしているティアに向かい、グレンシスはそっと囁く。次いで、強く馬の脇腹を蹴った。
泣くという行為は、とても疲れること。
だから、ティアが熱を出してしまったのは、多少なりともグレンシスが泣かせたせいでもある。
なので、プロポーズがおあずけになってしまったのは、グレンシスにとったら自業自得──なのだけれど、考えようによっては、これは僥倖であった。
なぜなら、ティアをこのまま療養という名目で自身の屋敷に運ぶことができるのだから。
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