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第二部 陛下の命令
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「旦那様、ティアお嬢様。おかえりなさい……ませ?」
あの日と同じような出迎え方をされ、ティアはその場で固まってしまった。
それは、ここへ来てしまったことを戸惑っていたのに、使用人たちから暖かい笑顔を向けられてしまったから。
気まずいと思っていたのは、どうやらティアだけのようで、使用人一同は、皆、純粋に再会できたことを嬉しく思っている。
ただ、最後の語尾が疑問形になってしまったのは、仕方がない。
招かざる客……と言っては失礼だけれど、バザロフまでいたからだ。
ちなみに使用人たちは、バザロフの存在は何となく知っている。
ティアの親代わりであり、なさぬ仲でありながら、超が付くほどの親バカだということも。もちろん屋敷の主人の上官であることも。
そして、3人揃っての帰宅。
これはまさか『お嬢さんを僕に下さい』的なアレか!?
そんな期待に満ちた使用人一同の視線が一直線にグレンシスに向かう。
「そうじゃない」
グレンシスは端的に、でも力強く否定した。
みるみるうちに、がっかり感を出す使用人たちをグレンシスは無視することにした。が、
「あの……なにが、そうじゃないんですか?」
これまでずっと黙っていたティアが、まさかのタイミングでグレンシスに問いかける。
「な、なんでもない。───……悪いが、談話室を至急、用意してくれ」
気合で動揺を抑えたグレンシスは、なんとかティアに答えた。
次いで、これ以上詮索されてたまるかと言わんばかりに、ぎろりと使用人たちを睨みつける。
そして執事ルディオンが頷いたのを確認すると、すぐさまティアの腕を掴み、ずんずんと談話室へと歩き出した。
ちなみにその間、ティアは前回同様、はてなマークを頭に抱えつつ、瞬きを4回しただけだった。
談話室にティアを含めた3人が着席すれば、すぐにミィナの手でお茶が並べられた。
だが妙に、もたもたとしている。
はっきり言えば無駄な動きをして、時間稼ぎをしている。この会話の行く末を聞いてくるよう、他の使用人たちに頼まれたのだろう。
グレンシスは、思わず眉間を揉んだ。ついでに言うと、部屋の外にも人の気配がする。
「お前の屋敷の連中は、随分と好奇心旺盛だな」
チクリと刺すバザロフの嫌味に、グレンシスは、ごほんと威圧する咳ばらいをする。
あっという間に、部屋に居たミィナはもちろん、廊下に居た人の気配も消える。それらを再度確認すると、チラリとグレンシスはバザロフを見て頭を下げた。
そうすれば、バザロフはやっと重い口を開いた。
「さてティア、説明が遅くなったが、ここに連れてきたのは、はっきり言ってお前を避難させるためだ」
「そうですか」
表情が変わらないティアに、少し訝しんだバザロフだけれど、説明を続ける。
「端的に言えば、国王陛下がティア、お前に会いたいと言っているんだ。王女が無事、オルドレイ国で挙式をされ、外交は以前よりも滑らかに進んでいる。つまり、ここまで恙なくことが進んだのは、供として同行したお前の功績でもある。それを湛えて、直々に礼を言いたい。とのことだ」
ティアはバザロフの言葉にこくりと頷いた。
でも、そう言ったバザロフの表情は浮かないもの。そして、グレンシスも同じく。
だからティアは、とても言いにくいことをはっきりと口にする。
「それが表向き……の理由だったりしますか?」
「ああ、そうだ」
今度は、グレンシスがそう言って苦々しく頷いた。バザロフも同じ顔をしているのは、言わずもがな。
そしてティアは気付く。つまり、ここからが本題だということ。
知らず知らずのうちに姿勢を正す。そしてバザロフと目が合えば、唸るように本当の目的を聞くことになる。
「国王陛下は、お前の移し身の術に興味を持った。是非とも自分の目でそれを見たいとおっしゃられている」
「……あー……そうですか」
ティアは溜息を隠すようにお茶を一口飲んだ。そして、肩を落として頷いた。
わかっていた。
人の口には戸が立てられないことくらい。
だから、善良でお騒がせな市民の怪我を癒した時、いずれどこからか、このけったいな術が噂になるかもしれないという予感があった。
それに状況が状況だったから、あの時口止めだってできなかった。でも、自分の保身など考えず、怪我人を救いたかった。なので、後悔はしていない。
まぁ……ただ、まさかこんなに早く、国王陛下にまで届くとは少々想定外であったと思うのがティアの本音で。
そしてティアは、もう少しこの状況を詳しく知る必要があった。
「ところで王様は、どこまでご存知なのでしょうか?」
ティアは小首を傾げてバザロフを見た。
「かなり詳しく知っている」
感情を殺した平坦な声でバザロフが告げた。
ティアは物言わず、力のない笑みを浮かべた。
その中には、あきらめの気持ちがこれでもかってほど含まれていた。
移し身の術は、もともとオルドレイ国の秘術。
もしかして王さまは、かつての戦争で、この秘術が戦争の明暗を別けたことすら知っているのかもしれない。
なら、求めているのは、自分ではない。自分が使える秘術のみ。
移し身の術には、3つの禁忌がある。
一つ目は、長い苦痛を与える為に移し身の術を使うこと。
二つ目は、移し身の術を生業としないこと。
三つ目は、移し身の術を戦争の道具にしないこと。
ティアはそれを守り続けている。言い返るなら、それを破るのであれば、移し身の術を使う資格はない。
ただ、これは術を引き継ぐ者のみが知ること。
そして、何も知らないウィリスタリア国の王様は、自分に3つ目の禁忌を犯そうとしているのかもしれない。
まかり間違っても、移し身の術を披露して『わぁーすごい』と拍手と共に、褒美の菓子を土産で貰って、はい解散っということにはならないだろう。
「断ったら、どうなりますか?」
ティアはこくりと唾を呑んで、二人に問うた。
アジェーリアは自分にとって友と呼べる存在だ。けれど、その父親がティアにとって優しい存在でいるとは限らない。
なにしろ、王様。背負うものはウィリスタリア国でもっとも重いのだから、情など二の次という考えであっても何ら不思議ではない。
そんな不安を抱くティアに向かって、先に口を開いたのはグレンシスだった。
「どうもしないし、させない。それだけだ。ティア、今は不確かな危険にばかり目を向けるな。お前がどうしたいかが一番重要なんだ」
「どうしたい……ですか」
突然身に降りかかったことがあまりに厄介で、ティアは困惑したまま固まってしまう。
正直言って、この国で最もお偉い立場の人間と会うなんてご免こうむりたい。
だがティアだって、この国の人間である。深く関わって生きてきたつもりはないし、半分はオルドレイ国の血を受けつでいたりもするけれど、そう簡単に嫌とも言えないのもわかっている。
そんなふうに唇を噛みながら考えを巡らせるティアに、グレンシスは優しく声を掛ける。
「メゾン・プレザンには数日のうちに、王宮から使者が来る。だからマダムローズは、お前をここに移したんだ」
「でもそれは……娼館の皆さんにご迷惑が掛かってしまうのでは?」
「案ずるな、ティア」
ざっと青ざめるティアに、バザロフが説明を引き継いだ。
「メゾン・プレザンは、治外法権だ。だから使者達も強くは出ることができないし、お前が娼館に居るという体でのらりくらりと誤魔化しておけば、時間が稼げる」
なるほど。
ティアはこくりと頷いた。けれど、それは単なる時間稼ぎにしか過ぎない。
いずれ、メゾン・プレザンに自分が居ないことは発覚するであろう。そして、そうなった時、誰に迷惑がかかるのか。考える必要などない。
「あの……私、」
「ティア、すぐに答えを出さなくて良い。マダムローズももちろんだが、今、宰相が必死に止めている。陛下も宰相の言葉には耳を傾けるからな。だから、今日、すぐに答えを出さなくて良い。これはお前の一生に関わることになるだろう。しばらくここで考えなさい」
バザロフはティアの言葉を遮って慈愛に満ちた視線を向ける。けれどティアはもう答えは出ている。
それに、縁もゆかりもない宰相とやらに、期待を持つほどティアはおめでたい性格でもない。
とはいえ、自分を見つめる二人の表情はとても真剣なもの。だから、今は素直に頷くだけにした。
あの日と同じような出迎え方をされ、ティアはその場で固まってしまった。
それは、ここへ来てしまったことを戸惑っていたのに、使用人たちから暖かい笑顔を向けられてしまったから。
気まずいと思っていたのは、どうやらティアだけのようで、使用人一同は、皆、純粋に再会できたことを嬉しく思っている。
ただ、最後の語尾が疑問形になってしまったのは、仕方がない。
招かざる客……と言っては失礼だけれど、バザロフまでいたからだ。
ちなみに使用人たちは、バザロフの存在は何となく知っている。
ティアの親代わりであり、なさぬ仲でありながら、超が付くほどの親バカだということも。もちろん屋敷の主人の上官であることも。
そして、3人揃っての帰宅。
これはまさか『お嬢さんを僕に下さい』的なアレか!?
そんな期待に満ちた使用人一同の視線が一直線にグレンシスに向かう。
「そうじゃない」
グレンシスは端的に、でも力強く否定した。
みるみるうちに、がっかり感を出す使用人たちをグレンシスは無視することにした。が、
「あの……なにが、そうじゃないんですか?」
これまでずっと黙っていたティアが、まさかのタイミングでグレンシスに問いかける。
「な、なんでもない。───……悪いが、談話室を至急、用意してくれ」
気合で動揺を抑えたグレンシスは、なんとかティアに答えた。
次いで、これ以上詮索されてたまるかと言わんばかりに、ぎろりと使用人たちを睨みつける。
そして執事ルディオンが頷いたのを確認すると、すぐさまティアの腕を掴み、ずんずんと談話室へと歩き出した。
ちなみにその間、ティアは前回同様、はてなマークを頭に抱えつつ、瞬きを4回しただけだった。
談話室にティアを含めた3人が着席すれば、すぐにミィナの手でお茶が並べられた。
だが妙に、もたもたとしている。
はっきり言えば無駄な動きをして、時間稼ぎをしている。この会話の行く末を聞いてくるよう、他の使用人たちに頼まれたのだろう。
グレンシスは、思わず眉間を揉んだ。ついでに言うと、部屋の外にも人の気配がする。
「お前の屋敷の連中は、随分と好奇心旺盛だな」
チクリと刺すバザロフの嫌味に、グレンシスは、ごほんと威圧する咳ばらいをする。
あっという間に、部屋に居たミィナはもちろん、廊下に居た人の気配も消える。それらを再度確認すると、チラリとグレンシスはバザロフを見て頭を下げた。
そうすれば、バザロフはやっと重い口を開いた。
「さてティア、説明が遅くなったが、ここに連れてきたのは、はっきり言ってお前を避難させるためだ」
「そうですか」
表情が変わらないティアに、少し訝しんだバザロフだけれど、説明を続ける。
「端的に言えば、国王陛下がティア、お前に会いたいと言っているんだ。王女が無事、オルドレイ国で挙式をされ、外交は以前よりも滑らかに進んでいる。つまり、ここまで恙なくことが進んだのは、供として同行したお前の功績でもある。それを湛えて、直々に礼を言いたい。とのことだ」
ティアはバザロフの言葉にこくりと頷いた。
でも、そう言ったバザロフの表情は浮かないもの。そして、グレンシスも同じく。
だからティアは、とても言いにくいことをはっきりと口にする。
「それが表向き……の理由だったりしますか?」
「ああ、そうだ」
今度は、グレンシスがそう言って苦々しく頷いた。バザロフも同じ顔をしているのは、言わずもがな。
そしてティアは気付く。つまり、ここからが本題だということ。
知らず知らずのうちに姿勢を正す。そしてバザロフと目が合えば、唸るように本当の目的を聞くことになる。
「国王陛下は、お前の移し身の術に興味を持った。是非とも自分の目でそれを見たいとおっしゃられている」
「……あー……そうですか」
ティアは溜息を隠すようにお茶を一口飲んだ。そして、肩を落として頷いた。
わかっていた。
人の口には戸が立てられないことくらい。
だから、善良でお騒がせな市民の怪我を癒した時、いずれどこからか、このけったいな術が噂になるかもしれないという予感があった。
それに状況が状況だったから、あの時口止めだってできなかった。でも、自分の保身など考えず、怪我人を救いたかった。なので、後悔はしていない。
まぁ……ただ、まさかこんなに早く、国王陛下にまで届くとは少々想定外であったと思うのがティアの本音で。
そしてティアは、もう少しこの状況を詳しく知る必要があった。
「ところで王様は、どこまでご存知なのでしょうか?」
ティアは小首を傾げてバザロフを見た。
「かなり詳しく知っている」
感情を殺した平坦な声でバザロフが告げた。
ティアは物言わず、力のない笑みを浮かべた。
その中には、あきらめの気持ちがこれでもかってほど含まれていた。
移し身の術は、もともとオルドレイ国の秘術。
もしかして王さまは、かつての戦争で、この秘術が戦争の明暗を別けたことすら知っているのかもしれない。
なら、求めているのは、自分ではない。自分が使える秘術のみ。
移し身の術には、3つの禁忌がある。
一つ目は、長い苦痛を与える為に移し身の術を使うこと。
二つ目は、移し身の術を生業としないこと。
三つ目は、移し身の術を戦争の道具にしないこと。
ティアはそれを守り続けている。言い返るなら、それを破るのであれば、移し身の術を使う資格はない。
ただ、これは術を引き継ぐ者のみが知ること。
そして、何も知らないウィリスタリア国の王様は、自分に3つ目の禁忌を犯そうとしているのかもしれない。
まかり間違っても、移し身の術を披露して『わぁーすごい』と拍手と共に、褒美の菓子を土産で貰って、はい解散っということにはならないだろう。
「断ったら、どうなりますか?」
ティアはこくりと唾を呑んで、二人に問うた。
アジェーリアは自分にとって友と呼べる存在だ。けれど、その父親がティアにとって優しい存在でいるとは限らない。
なにしろ、王様。背負うものはウィリスタリア国でもっとも重いのだから、情など二の次という考えであっても何ら不思議ではない。
そんな不安を抱くティアに向かって、先に口を開いたのはグレンシスだった。
「どうもしないし、させない。それだけだ。ティア、今は不確かな危険にばかり目を向けるな。お前がどうしたいかが一番重要なんだ」
「どうしたい……ですか」
突然身に降りかかったことがあまりに厄介で、ティアは困惑したまま固まってしまう。
正直言って、この国で最もお偉い立場の人間と会うなんてご免こうむりたい。
だがティアだって、この国の人間である。深く関わって生きてきたつもりはないし、半分はオルドレイ国の血を受けつでいたりもするけれど、そう簡単に嫌とも言えないのもわかっている。
そんなふうに唇を噛みながら考えを巡らせるティアに、グレンシスは優しく声を掛ける。
「メゾン・プレザンには数日のうちに、王宮から使者が来る。だからマダムローズは、お前をここに移したんだ」
「でもそれは……娼館の皆さんにご迷惑が掛かってしまうのでは?」
「案ずるな、ティア」
ざっと青ざめるティアに、バザロフが説明を引き継いだ。
「メゾン・プレザンは、治外法権だ。だから使者達も強くは出ることができないし、お前が娼館に居るという体でのらりくらりと誤魔化しておけば、時間が稼げる」
なるほど。
ティアはこくりと頷いた。けれど、それは単なる時間稼ぎにしか過ぎない。
いずれ、メゾン・プレザンに自分が居ないことは発覚するであろう。そして、そうなった時、誰に迷惑がかかるのか。考える必要などない。
「あの……私、」
「ティア、すぐに答えを出さなくて良い。マダムローズももちろんだが、今、宰相が必死に止めている。陛下も宰相の言葉には耳を傾けるからな。だから、今日、すぐに答えを出さなくて良い。これはお前の一生に関わることになるだろう。しばらくここで考えなさい」
バザロフはティアの言葉を遮って慈愛に満ちた視線を向ける。けれどティアはもう答えは出ている。
それに、縁もゆかりもない宰相とやらに、期待を持つほどティアはおめでたい性格でもない。
とはいえ、自分を見つめる二人の表情はとても真剣なもの。だから、今は素直に頷くだけにした。
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