M性に目覚めた若かりしころの思い出

kazu106

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不良男子と不良女子

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昭和56年、わたしは中学2年生であった。
当時、同じ年代の多くの男子生徒といえば、新日本プロレス、ガンダム、女性アイドル、といったものに夢中になっていた時代だったと、覚えている。

その当時の象徴というかトレンドというか、元気な多くの若者が、ツッぱることで自己主張をしていたように思われる。特にわたしが住んでいた地域は、土地柄なのか、いわゆるヤンキーと呼ばれる者がとても多かったのである。
暴走族が全盛の時代。男子も女子もたいてい、どのクラスにも一定数のヤンキー、いわゆる不良がいたものであった。暴走行為に、喧嘩に、タバコに、シンナー。やんちゃな者たちが若さが故か、力を持て余しつつ、いろんなものに手を出していたようである。

無論、気が弱くまじめだったわたしは、その枠にはおらず。クラスのそのような不良男子たちの存在感に、ただ怯えていたものだ。しばしば、金をせびられたり、パシリや見張りをさせられたりもしていたものであった。
彼らの喧嘩やいじめの場面にも、よく遭遇したものだ。男子の間では、このようなことはよくある場面である。
そんな中をわたしは、自分には火の粉がかからないよう、離れた場所からそんな場面をこわごわ眺めていたものだ。今思えば、非常に情けない青春時代であったように思う。

もちろん不良女子も存在し、女子の間ではかなり恐れられていた者も、いたようだ。
不良女子の間でも、たまにタイマンを張り合っているという噂も、聞いていた。
が、女子の喧嘩の場面に出くわした経験は、わたしにはなかった。

なので、男子と女子でタイマンを張り合うような場面などは、まったく考えられなかった。そこにはやはり、男女間の一線が引かれていたように感じていた。
さすがに気の弱いわたしでも、不良女子に怯えることはなかった。正確に言うと、まともに対峙したことがなかったため、怯えるような経験がなかったというのが正しかろう。

しかし、男女間の一線は、あくまで表向きのものであったことを知った出来事があった。
それがまさしく、以降のわたしが生涯の性癖として持つことになるM性の、目覚めの瞬間であったのである。

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