7 / 17
第二章:三軍としての険しい道
たったひとりとなった純一
しおりを挟む
*** 9月のはじめ頃 ***
それまで桐南高内で好き勝手に振舞っていた純一は、すっかり大人しくなってしまっていた。
簡単に直美の軍門に下り、鬼女の三軍として働かされていることを知る者は、校内にはほとんどいない。
それまでの純一の周りの取り巻きも、誰一人としていなくなってしまった。
校内でいつも一人となってしまい、自分の無力さを感じていた。
だからこそ、虐められながらも、三軍でありながらも、自分の居場所が確保されている鬼女が、離れられないのかもしれない。
しかし鬼女でも、いまやたったひとりの三軍となってしまった、純一。
さすがにこれでは、準備のうえで手薄と感じられ、次第に二軍女子たちが準備などを、順番に手伝ってくれるようになった。
手伝ってくれていた樹莉からは、
「純一、おまえ、その特攻服姿も、だんだん板についてきたじゃん!」
女子たちに対する立場は変わらねど、いろいろと気を遣ってもらえるようになったことに対し、少しうれしい気分になっていた。
しかし、三軍としての扱いは、なんら変わることはなかった。
純一の加入後に鬼女に入ってきたメンバーは、全員女子。しかし彼女らは、新人であっても、全員二軍から配属された。明らかな女尊男卑である。が、直美が決めたことなので従うのみである。
新メンバーで、樹莉のともだちの、詩織が入って来た時のこと。詩織の加入初日、自分よりも年上の高3男子に対し、何でも命令できることに、戸惑っていた様子であった。
しかし、やはり鬼女に入って来る女子たちは、度胸が違う。もうその10分後には
「おい、純一!こっちの灰皿いっぱいになってんだろ。早く気づけよ、おらぁ」
と調子づかれていた。
また、三軍への躾けは、その後も直美の気分次第で、ときどき行われていた。躾け係はユイナから樹莉に変わり、実行メンバーは樹莉、彩乃、そして新人の詩織となった。躾けの度に純一はまた、あのときと同じ姿にさせられ、きびしい躾けを受けていた。
樹莉の躾けは、いっそうヒートアップし、二軍女子から散々な辱めを受け、鬼女全体の笑いものにされたことは言う間でもない。
特に、彩乃からの強烈な躾けが、全員にとって印象的であった。
「純一、お前、ほんとうはこんなことされてぇんだろがぁ、おらぁ!」
純一に、女子たちがそれまで想像もつかなかった、数々の姿勢を強要したうえ、そこに筆舌に尽くしがたいほど、辱めをさせつづけたのだ。
あまりもの彩乃の奇抜な発想に、純一は哀れにひたすら必死に許しを請うのみ。樹莉は隣で驚きと関心と笑いが止まらず、その場の鬼女メンバーたちの大笑い声の渦が、いつも響き渡った。
それまで桐南高内で好き勝手に振舞っていた純一は、すっかり大人しくなってしまっていた。
簡単に直美の軍門に下り、鬼女の三軍として働かされていることを知る者は、校内にはほとんどいない。
それまでの純一の周りの取り巻きも、誰一人としていなくなってしまった。
校内でいつも一人となってしまい、自分の無力さを感じていた。
だからこそ、虐められながらも、三軍でありながらも、自分の居場所が確保されている鬼女が、離れられないのかもしれない。
しかし鬼女でも、いまやたったひとりの三軍となってしまった、純一。
さすがにこれでは、準備のうえで手薄と感じられ、次第に二軍女子たちが準備などを、順番に手伝ってくれるようになった。
手伝ってくれていた樹莉からは、
「純一、おまえ、その特攻服姿も、だんだん板についてきたじゃん!」
女子たちに対する立場は変わらねど、いろいろと気を遣ってもらえるようになったことに対し、少しうれしい気分になっていた。
しかし、三軍としての扱いは、なんら変わることはなかった。
純一の加入後に鬼女に入ってきたメンバーは、全員女子。しかし彼女らは、新人であっても、全員二軍から配属された。明らかな女尊男卑である。が、直美が決めたことなので従うのみである。
新メンバーで、樹莉のともだちの、詩織が入って来た時のこと。詩織の加入初日、自分よりも年上の高3男子に対し、何でも命令できることに、戸惑っていた様子であった。
しかし、やはり鬼女に入って来る女子たちは、度胸が違う。もうその10分後には
「おい、純一!こっちの灰皿いっぱいになってんだろ。早く気づけよ、おらぁ」
と調子づかれていた。
また、三軍への躾けは、その後も直美の気分次第で、ときどき行われていた。躾け係はユイナから樹莉に変わり、実行メンバーは樹莉、彩乃、そして新人の詩織となった。躾けの度に純一はまた、あのときと同じ姿にさせられ、きびしい躾けを受けていた。
樹莉の躾けは、いっそうヒートアップし、二軍女子から散々な辱めを受け、鬼女全体の笑いものにされたことは言う間でもない。
特に、彩乃からの強烈な躾けが、全員にとって印象的であった。
「純一、お前、ほんとうはこんなことされてぇんだろがぁ、おらぁ!」
純一に、女子たちがそれまで想像もつかなかった、数々の姿勢を強要したうえ、そこに筆舌に尽くしがたいほど、辱めをさせつづけたのだ。
あまりもの彩乃の奇抜な発想に、純一は哀れにひたすら必死に許しを請うのみ。樹莉は隣で驚きと関心と笑いが止まらず、その場の鬼女メンバーたちの大笑い声の渦が、いつも響き渡った。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
M性に目覚めた若かりしころの思い出
なかたにりえ
青春
わたし自身が生涯の性癖として持ち合わせるM性について、それをはじめて自覚した中学時代の体験になります。歳を重ねた者の、人生の回顧録のひとつとして、読んでいただけましたら幸いです。
一部、フィクションも交えながら、述べさせていただいてます。フィクション/ノンフィクションの境界は、読んでくださった方の想像におまかせいたします。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる