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第4章 ケラウノスパイデス・オラージュ
第54話 再びの木星観光
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その先にあったのは、三十メートルほどあるマシンノイドであった。
「なんで、置いてあるんだよ!?」
「置物……ではないたみたいですね。商品みたいですね。ほら、プレートにお値段が出てますよ」
ミリアが指差した方を見ると、たしかに数字が浮かんでいる。
「一、十、百……」
「一万四千ですね。確か木星の通貨はトールでしたね」
「火星通貨(ガラ)にするといくらよ?」
「三十ガラで一トールみたいですね」
「ということは、四二万ガラね。私達が稼いだ賞金なら二十体は買えるわね」
「に、二十体!?」
ダイチからしたら、三十メートルの人型機械なんて、日本円にすると何億かかるんだよ? ってレベルの話で、とても手が出せるものじゃないのだが、この前捕まえた賞金首の賞金――一千万ガラで、二十体以上買えるとは、恐ろしい金銭感覚と思わざるを得なかった。
「まあ、ジャンクみたいなので相場よりは安いみたいですね」
よくよく見ると【ジャンク品】というプレートが貼られている。
「それにしたってな……」
「なに、欲しくなったの?」
「まさか……第一動かせるわけねえだろ」
「そうでもないみたいよ。イクミが持ってきたヴァ―ランスと操作系統は変わらないみたいだから同じ風に使えるんじゃない」
「そ、そうなのか?」
それなら動かしてみたい気が起きた。
「まあ、ジャンクだからまともに動くかどうかあやしいもんだけどね」
「やっぱ、やめとく。っていうか、ここジャンクショップだったのか?」
「そのようですね。『中古の品、何でも買います。売ります』って看板がありましたから」
「それ、気づいてたんなら先に言えよ」
ミリアはフフッとごまかし笑いをする。
「しかし、ここ色々とあるのう。壺に絵画に石像に柱に、あんてぃーくじゃのう」
「柱はアンティークなのか?」
しかも、こんなのどうやって持ち帰るのかってぐらい大きい。
「リフトカーを使って運ぶそうですよ」
「ああ、なるほど」
とはいっても、ダイチの知っているリフトカーよりも数段大きい。確かにあれなら
「エリス、こっちのアクセサリーはどうでしょうか?」
「私、そういうの興味ないから。
って、大きいわね。私の腕にはまらないんじゃないの、その腕輪?」
「いいえ、指輪です」
「はあ?」
「なんか前もしたな、このやりとり……」
ダイチは以前木星に来たことを思い出す。
「ダイチさんならピッタリじゃないですか?」
「そうね、ピッタリじゃないの?」
「いや、お前等? なんで俺に?」
「あんた、ちょっとはめてみなさい」
「あ、ああ……」
言われるがまま、ダイチは腕輪をはめてみる。
(ピッタリだ。……エリスって、案外腕細いんだな)
腕にはまらないんじゃないの。
エリスはそんなコメントをしていたことを思いながら、ダイチははめてみる。
「……絶望的にあわないわね」
エリスから速攻で率直で正直なコメントが矢のように飛んでくる。
「ぜつ、ぼう?」
矢はダイチの胸にグサリとささったが。
「まあ、そんな予感はしていましたが」
「おい!」
今すぐミリアを殴りたい気分になった。
「ダイチさんは料理で言うと、余計な味付けをせずに素材そのままに食べた方が魅力的というタイプの殿方ですからね」
「それはあれか? 俺に指輪やアクセサリーは似合わないってことか?」
「心配するでない。真の男の値打ちというものは、飾り立てるものではなく内側からあふれ出てくるものじゃ」
「フルート、フォローありがとな」
ダイチはフルートを優しくなでる。
「ま、あんたの場合、煮ても焼いても食えないってことじゃないの?」
エリスはいたずらっ子のような笑みを浮かべて言ってくる。
「なんでそうなるんだよ!? つーか、料理から離れろよ!」
「それでダイチさんはその指輪をお買い求めになるんですか?」
「買わねーよ! こんだけ言っといて、買うと思ったのか!?」
「え? 思いましたが?」
ミリアは純粋な眼差しで首を傾げる。
「お前等な……」
「ダイチよ。その腕輪が似合わぬというのなら、妾がみつくろってやろうではないか」
フルートが提案してくる。
「いや。いいよ」
「遠慮するでない! なあに、ダイチは素材はええのじゃから、ちょっとコーデすればすぐにさっきのイケメンのようになれるぞ」
さっきのイケメン……領主のアランツィードのことか。
フルートのことだからお世辞ではなく本気で言っているようだが、いくらなんでもあのような気品と品位溢れる貴族になれるとは思えないダイチだった。
「これとこれと……あと、これならどうじゃ?」
フルートはいくつかのアクセサリーとタキシード風のコートを選ぶ。
「ああ、いいですね。そこの試着室で着てみるといいですよ」
「え、いや、遠慮しておくよ」
ダイチはそう言うが、ミリアは腕をがっしりと掴んでいる。
逃がさない、と、確固たる意志を感じる。
「さあ、ダイチさん!」
「お前、面白がってるだろ!?」
「なんでしたら、お着替えも手伝いましょうか?」
「やめろぉッ!」
ダイチは無理矢理腕を振りほどいて、試着室に入る。
そうして、フルートが見繕った服とアクセサリーに着替えてみせる。
「ど、どうだ?」
「……似合ってないわね」
エリスはジト目で見つめてきて、言ってくる。
彼女的には、絶望的に似合わない、と言われたさっきの腕輪よりマシぐらいか。
「マジかよ……?」
ダイチは鏡を見てみる。
ジャンク品とはいえ、貴族が切るような派手目なコートに、装飾過多なアクセサリー数点。どこからどうみても庶民的なダイチの顔立ちとまるで似合っていない。
「やはり、ダイチさんは素材そのままが一番ですね」
「それはフォローになってないぞ」
「いやいや、似合っておるぞダイチ!」
フルートだけが絶賛していた。
彼女の美的センスはどうなっているのか疑ってしまう。
「ありがとな、フルート。でも、俺には不釣り合いみたいだ」
「大丈夫じゃ。服なんざ着ているうちに馴染んでくるわい」
「そうなのか? ああ、でも、動きにくそうだからやめておくわ」
「そうか……」
フルートは少し残念そうだったから、ダイチも申し訳なく思った。
その頃、イクミ、マイナ、デランの三人はコミュニティセンターにやってきた。
「誰か話したい人でもいるのか?」
「まあな」
デランが訊くと、イクミは首肯する。
コミュニティセンターでは、専用の通信端末が備え付けられており、個人の端末ではその星の中だけしか有効ではないが、ここだと惑星間に及ぶ長距離の通信が可能で、木星の設備ともなると水星から海王星まで網羅できるという謳い文句があるくらいだ。
「さてと、送ってくれたコードを入れてみるか」
イクミはセンターの端末を何台かテキパキと入力していく。
「はああ」
その手際の良さは、マイナにとっては見慣れてきたものだがデランは感嘆の声を上げる。
「よし!」
パチンとキーボードを叩く。
ピコン!
テーブルの向こう側からウィンドウが出現する。
『おう、久しぶりだな』
ウィンドウから現れたのは、青年であった。
「久しぶりやリピート。って、この前通信したばっかやないか」
『そんなに最近だったか? 一日会ってないだけで長いことあってないような気がするぜ』
「まあ、実家からだとラグもあるからな。こっちなら思う存分出来るっちゅうわけや」
『なんだ、木星に来てたのか。それで挨拶ってわけか』
「まあ、そんなもんや。ブツをもってきたからな、アドバイスももらおうと思ってな」
『ブツって……また産廃ロボか?』
「何が産廃ロボや! うちの夢のスーパーロボットやで!!」
イクミはテーブルを叩いて、身を乗り出す。
『まあまあ、落ち着けよ。とはいっても、あんた以外メンテする物好きがいないんだから早く受け取りに来いよ』
「そのつもりなんやけど、うちら二十八時間後には木星を出るんや」
『な!? そんじゃ、こっちにこないってことか!?』
「すまんな。帰りに受け取る予定や」
『あれ、もうしばらく預からなくちゃならないってことか』
「よろしく頼むわ。それで用件なんやけど」
『用件? 今のが用件じゃなかったのか?』
「ちゃうちゃう。そっちの情報網で探してほしい人間がいてな」
『誰だ?』
「うちのチャット仲間や。今アカウント情報送るわ」
『このアカウント、かなりプロテクトがかかってるな。時間がかかりそうだ、二時間ぐらいな』
「そっか、それじゃあ二時間後にまた通信するわ」
『わかった。報酬は弾んでくれよ』
ピッとウィンドウが閉じる。
「というわけで、二時間待ちや。外にあったカフェで一杯おごるわ」
「それはいいが、あいつは何者なんだよ? 恋人か?」
デランの問いかけに、イクミはすぐに手を振る。
「ちゃうちゃう! 気が合うメカニック仲間や、ちょっと頼み事しただけや」
「メカニック仲間になんで人探しの頼み事なんだ?」
「情報通でもあるんや」
「なるほど」
「でも、チャットのプロテクトを解除するのは犯罪じゃないの?」
マイナが訊く。
「そこは宇宙海賊。法の外にいる連中やからな、頼みやすいんや」
イクミは飄々と答える。
「宇宙海賊?」
デランは怪訝そうな顔をする。
「そのあたりは、カフェでゆっくり話すわ。ついといでー」
「ん、これはなんだあリピート?」
いつの間にかリピートの後ろに男性が立っていた。
「ああ、キャプテン。そいつは頼まれものですぜ」
「頼まれものだとお? 誰からだあ?」
「ほら、この間のイクミって嬢ちゃんからです」
「ああ、イクミって、あいつらの仲間かあ」
キャプテンと呼ばれたザイアスは、頭の上でエリスやダイチ達の顔を浮かべる。
襲ったシャトルで逆に積み荷に襲われて、その際に居合わせた一人の少年と二人の少女。
戦闘力はそれなりにあり、度胸もあり、見所もあった。成長する見込みと伸びしろもあって、仲間に勧誘したい気持ちもあった。
「あいつらがどうかしたのか?」
「今木星に来てるみたいでっさ」
「ほう……だったらあ、一言くらい挨拶してもいいかあ」
「そいつは残念ですな。連中、二十八時間後には木星を経つそうで」
「それは急だなあ」
ザイアスの脳裏にエリスやマーズとのやり取りがよぎる。
『フォトライド・グレーズ……この名前を知らないとは言わせないわ』
『先代のマーズを懐柔した男だ。知らぬわけがあるまい』
エリスはそんなことを言っていた。
その名前は、ザイアスにとっても無視できない存在であった。
エリスはその存在を追っており、何らかの手がかりを持っている。それについて、是非とも聞き出したい。
「場合によっちゃあ、こっちから出向くのもやぶさかじゃないかあ」
「はあ?」
「いや、こっちの話だ。そんでえ、あいつらは今どこにいるんだあ」
「クリュメゾンのコミュニティセンターからかけてみたいですから、そこにいるんじゃないですか」
「そうか、クリュメゾンか……また、やっかいなところにいったもんだなあ」
頭の中のクリュメゾンのイメージを思い起こしてみる。
領主のアランツィードは若いが優秀な貴族で、クリュメゾンは四方にそれぞれ国があって領土を狙われているものの、手出しはできない。
しかし、木星の領主は総じて功名心が強く、執念深いことをザイアスは良く知っている。戦争の火種は常にくすぶっており、いつ爆発してもおかしくない火薬庫だとよく評される。
一個人に過ぎないダイチやエリスの来訪がそれに関わるとは思えないが、きな臭いものを感じずにはいられない。
「おい、リピート!」
「はい、何でしょうか?」
「出かける準備だけはしておいた方が良さそうだ。なんかきな臭いことが起こる予感がする」
「がってんでっさ! キャプテンのそういう予感はしょっちゅうあたりやすからね!」
「外れた時は外れた時で、預かり物を嬢ちゃんに返せばいいだけのことだからな、頼むぜ!」
「へい!」とリピートは元気よく返事する。そう受け応えしつつ、その手はイクミからの依頼の為の作業を一切止めることは無かった。
一方のエリス達は、雲海を突き抜ける軌道エレベーターに乗っていた。
「ぬおおおお、どんどん上がっておる! 壮観じゃな!! なあ、ダイチ!?」
「あ、ああ……」
ダイチは生返事だが、正直圧倒されていた。
エレベーターから望む光景は、上がる速度が速すぎる為、目まぐるしく変わっていく。最初はあっという間に小さくなっていく地上を見下ろし、今ではどこまでも果てしなく広がっていく高層ビル群がズラッと立ち並ぶ光景と見えてくるものがだんだん変わっていくが全然飽きない。
そうして、数分しているうちに雲海が近づいてくる。
シャトルの時に突入した時もそうだったが、今回は窓ガラス張りに透明のプレート一枚隔てているだけに雲海に投げ出された感覚がより大きい。
ピカーン!
目の前で雷光が迸り、雷鳴が轟く。
「うおッ!?」
ダイチは思わずたじろぐ。
「こりゃ、すげえ迫力だ……」
冷や汗まで出ている。
視界が黄色の雲にすっかり染まっているが、嵐で目まぐるしく蠢いている。同じ景色が一度として発生しないどこまでも広がる壮大な雲海。しかし、ヒトの目で見ることができるのはほんのわずかでしかない。
「この雲は何千年経っても晴れることがないそうですよ」
「妾が生まれるより前からこの光景が続いておるのじゃな」
「スケールが何もかもが桁違いだ……俺は、こういうのを見るために宇宙に出たのかもしれないな」
「ダイチ、あんた……この雲海の中、泳げる?」
エリスは純粋な疑問から訊く。
「泳げるかって……?」
ダイチもからかっている節が見受けられなかったから、真剣に考えてみる。
「わからないな……真空ならなんとかなるけど、雲海ってのはな……」
「じゃあ、帰りは雲海へ潜水ね」
「ば、バカ言うな! 飛び込み自殺もいいとこだ!」
「物は試しじゃないの」
やっぱりからかっていた。というよりも、これは純粋な疑問なのかもしれない。
「あ、そろそろ雲海を抜けるそうですよ」
雲海を抜けて、天上へ突き抜ける。
眼下を見ると上から雲海がどこまでも広がっているかと思ったが、雲海を突き抜けた超高層ビルが並んでいる。
ビルの向こう側を見ると、屋上にシャトルが着陸しようとしている。
「……雲上空港というやつですね。雲の上の屋上で一旦シャトルを降ろしてから、このエレベーターで地上へ降りるそうですよ」
「へえ」
「あんた、いつの間にそんなこと調べたのよ?」
「イクミがガイドブックをくれましてね。旅先案内ができるのもウエイトレスのたしなみですから」
「お前、ウエイトレスとガイドがいっしょくたになっていないか?」
ダイチは呆れる。
「つまり、出来る女ということじゃな。しかし、木星というのは何から何までビッグスケールじゃ」
「さすが太陽系最大の星ってわけね。前来た時はゆっくりできなかったからちょうどよかったわね」
「それも明日になれば出発か。……本当に、出発できるかな?」
「何よ、名残惜しくなったの?」
「いや、金星のときも何か事件が起きただろ。前来た時だって、テロが起きて」
「あ~、そういうことね。いいじゃない、別に。
テロだって望むところよ」
「起きて欲しくないんだけどな……なんか、起きるかもしれねえなって……」
「そう言っておると本当に起こるもんじゃよ。まあ、今のダイチならテロリスト如きケチョンケチョンじゃろ!」
「いや、そこまで強くなれてねえよ」
頼りにされて嬉しいのだが、過大評価は困る。
「まあ、ダイチさんがケチョンケチョンにしてくれるかどうかはさておき……」
ゴローン
ミリアの腹から小気味よく鳴り響き、エリスは呆れる。
「あんたね……」
ミリアはコホンと咳一つつく。
「テロがいつ起きるかわかりませんが、腹の虫は確実に起きますからね」
「素直にジュピターパフェ食べたいって言いなさいよ」
「ハハハハハハ、お前等ぶれねえな!」
「妾もそのジュピターパフェとやらに興味あるぞ!」
「よし、降りたらメシだな! 俺も腹が減ってきた!」
「おー!」
ミリアは元気よく腕を突き上げる。
「あんたはごはんのことになると一番テンションがあがるわね」
「アステロイドベルトの宇宙海賊に、フルートをさらってきたテロリストか……」
カフェでイクミは以前木星で起きたことを大いに話した。
「どや、おもろいやろ?」
すっかり聞き入っていたデランに訊く。
「いや……面白い以前に、話が急展開過ぎて作り話かと思っちまった」
「いや、全部ノンフィクションやで。なあ、マイナはん?」
「ええ、あれは死ぬかと思ったわ。
エリスに首根っこ掴まれて、脱出用のポッドを運転させられて、命からがらの脱走劇だったわ」
「そのあと、マーズの保護を受けて木星から火星に帰還って……まるで映画並みの冒険だな」
デランは感心する。
そこには羨望の気持ちも混じっている。
「あれは、よう付き合ってくれたと思うで」
「あんたもよく付き合ってられるわね。あの女の無茶に付き合ってたら命がいくつあっても足りないんじゃないの?」
「いやいや、そこは、長年の付き合いというか、もちつもたれつというか。まあ一緒にいてて退屈はしないからな、楽しくやらせてもらってるわ」
「お前の方もいい性格してるな」
デランは感心する。
「いやあ、それほどでも~」
「褒めてねえぞ」
そんなやり取りをしつつ、マイナは時計をみやる。
「そろそろ時間じゃないの」
「おう!」
イクミは元気よく立ち上がる。
「お前、なんでこんな連中に付き合ってるんだ? 命がいくつあっても足りないんじゃないのか?」
デランはマイナに訊く。
「あ~」
マイナは頭をかく。考えたことなかった、と言いたげなのはわかる。
「なんとなく……あんただって、なんでついてきたの?」
マイナが訊くと、デランはあっさりと返す。
「それこそ、あいつが言ってただろ。
――退屈はしなさそうだからな。修行にはもってこいじゃねえか」
「なんで、置いてあるんだよ!?」
「置物……ではないたみたいですね。商品みたいですね。ほら、プレートにお値段が出てますよ」
ミリアが指差した方を見ると、たしかに数字が浮かんでいる。
「一、十、百……」
「一万四千ですね。確か木星の通貨はトールでしたね」
「火星通貨(ガラ)にするといくらよ?」
「三十ガラで一トールみたいですね」
「ということは、四二万ガラね。私達が稼いだ賞金なら二十体は買えるわね」
「に、二十体!?」
ダイチからしたら、三十メートルの人型機械なんて、日本円にすると何億かかるんだよ? ってレベルの話で、とても手が出せるものじゃないのだが、この前捕まえた賞金首の賞金――一千万ガラで、二十体以上買えるとは、恐ろしい金銭感覚と思わざるを得なかった。
「まあ、ジャンクみたいなので相場よりは安いみたいですね」
よくよく見ると【ジャンク品】というプレートが貼られている。
「それにしたってな……」
「なに、欲しくなったの?」
「まさか……第一動かせるわけねえだろ」
「そうでもないみたいよ。イクミが持ってきたヴァ―ランスと操作系統は変わらないみたいだから同じ風に使えるんじゃない」
「そ、そうなのか?」
それなら動かしてみたい気が起きた。
「まあ、ジャンクだからまともに動くかどうかあやしいもんだけどね」
「やっぱ、やめとく。っていうか、ここジャンクショップだったのか?」
「そのようですね。『中古の品、何でも買います。売ります』って看板がありましたから」
「それ、気づいてたんなら先に言えよ」
ミリアはフフッとごまかし笑いをする。
「しかし、ここ色々とあるのう。壺に絵画に石像に柱に、あんてぃーくじゃのう」
「柱はアンティークなのか?」
しかも、こんなのどうやって持ち帰るのかってぐらい大きい。
「リフトカーを使って運ぶそうですよ」
「ああ、なるほど」
とはいっても、ダイチの知っているリフトカーよりも数段大きい。確かにあれなら
「エリス、こっちのアクセサリーはどうでしょうか?」
「私、そういうの興味ないから。
って、大きいわね。私の腕にはまらないんじゃないの、その腕輪?」
「いいえ、指輪です」
「はあ?」
「なんか前もしたな、このやりとり……」
ダイチは以前木星に来たことを思い出す。
「ダイチさんならピッタリじゃないですか?」
「そうね、ピッタリじゃないの?」
「いや、お前等? なんで俺に?」
「あんた、ちょっとはめてみなさい」
「あ、ああ……」
言われるがまま、ダイチは腕輪をはめてみる。
(ピッタリだ。……エリスって、案外腕細いんだな)
腕にはまらないんじゃないの。
エリスはそんなコメントをしていたことを思いながら、ダイチははめてみる。
「……絶望的にあわないわね」
エリスから速攻で率直で正直なコメントが矢のように飛んでくる。
「ぜつ、ぼう?」
矢はダイチの胸にグサリとささったが。
「まあ、そんな予感はしていましたが」
「おい!」
今すぐミリアを殴りたい気分になった。
「ダイチさんは料理で言うと、余計な味付けをせずに素材そのままに食べた方が魅力的というタイプの殿方ですからね」
「それはあれか? 俺に指輪やアクセサリーは似合わないってことか?」
「心配するでない。真の男の値打ちというものは、飾り立てるものではなく内側からあふれ出てくるものじゃ」
「フルート、フォローありがとな」
ダイチはフルートを優しくなでる。
「ま、あんたの場合、煮ても焼いても食えないってことじゃないの?」
エリスはいたずらっ子のような笑みを浮かべて言ってくる。
「なんでそうなるんだよ!? つーか、料理から離れろよ!」
「それでダイチさんはその指輪をお買い求めになるんですか?」
「買わねーよ! こんだけ言っといて、買うと思ったのか!?」
「え? 思いましたが?」
ミリアは純粋な眼差しで首を傾げる。
「お前等な……」
「ダイチよ。その腕輪が似合わぬというのなら、妾がみつくろってやろうではないか」
フルートが提案してくる。
「いや。いいよ」
「遠慮するでない! なあに、ダイチは素材はええのじゃから、ちょっとコーデすればすぐにさっきのイケメンのようになれるぞ」
さっきのイケメン……領主のアランツィードのことか。
フルートのことだからお世辞ではなく本気で言っているようだが、いくらなんでもあのような気品と品位溢れる貴族になれるとは思えないダイチだった。
「これとこれと……あと、これならどうじゃ?」
フルートはいくつかのアクセサリーとタキシード風のコートを選ぶ。
「ああ、いいですね。そこの試着室で着てみるといいですよ」
「え、いや、遠慮しておくよ」
ダイチはそう言うが、ミリアは腕をがっしりと掴んでいる。
逃がさない、と、確固たる意志を感じる。
「さあ、ダイチさん!」
「お前、面白がってるだろ!?」
「なんでしたら、お着替えも手伝いましょうか?」
「やめろぉッ!」
ダイチは無理矢理腕を振りほどいて、試着室に入る。
そうして、フルートが見繕った服とアクセサリーに着替えてみせる。
「ど、どうだ?」
「……似合ってないわね」
エリスはジト目で見つめてきて、言ってくる。
彼女的には、絶望的に似合わない、と言われたさっきの腕輪よりマシぐらいか。
「マジかよ……?」
ダイチは鏡を見てみる。
ジャンク品とはいえ、貴族が切るような派手目なコートに、装飾過多なアクセサリー数点。どこからどうみても庶民的なダイチの顔立ちとまるで似合っていない。
「やはり、ダイチさんは素材そのままが一番ですね」
「それはフォローになってないぞ」
「いやいや、似合っておるぞダイチ!」
フルートだけが絶賛していた。
彼女の美的センスはどうなっているのか疑ってしまう。
「ありがとな、フルート。でも、俺には不釣り合いみたいだ」
「大丈夫じゃ。服なんざ着ているうちに馴染んでくるわい」
「そうなのか? ああ、でも、動きにくそうだからやめておくわ」
「そうか……」
フルートは少し残念そうだったから、ダイチも申し訳なく思った。
その頃、イクミ、マイナ、デランの三人はコミュニティセンターにやってきた。
「誰か話したい人でもいるのか?」
「まあな」
デランが訊くと、イクミは首肯する。
コミュニティセンターでは、専用の通信端末が備え付けられており、個人の端末ではその星の中だけしか有効ではないが、ここだと惑星間に及ぶ長距離の通信が可能で、木星の設備ともなると水星から海王星まで網羅できるという謳い文句があるくらいだ。
「さてと、送ってくれたコードを入れてみるか」
イクミはセンターの端末を何台かテキパキと入力していく。
「はああ」
その手際の良さは、マイナにとっては見慣れてきたものだがデランは感嘆の声を上げる。
「よし!」
パチンとキーボードを叩く。
ピコン!
テーブルの向こう側からウィンドウが出現する。
『おう、久しぶりだな』
ウィンドウから現れたのは、青年であった。
「久しぶりやリピート。って、この前通信したばっかやないか」
『そんなに最近だったか? 一日会ってないだけで長いことあってないような気がするぜ』
「まあ、実家からだとラグもあるからな。こっちなら思う存分出来るっちゅうわけや」
『なんだ、木星に来てたのか。それで挨拶ってわけか』
「まあ、そんなもんや。ブツをもってきたからな、アドバイスももらおうと思ってな」
『ブツって……また産廃ロボか?』
「何が産廃ロボや! うちの夢のスーパーロボットやで!!」
イクミはテーブルを叩いて、身を乗り出す。
『まあまあ、落ち着けよ。とはいっても、あんた以外メンテする物好きがいないんだから早く受け取りに来いよ』
「そのつもりなんやけど、うちら二十八時間後には木星を出るんや」
『な!? そんじゃ、こっちにこないってことか!?』
「すまんな。帰りに受け取る予定や」
『あれ、もうしばらく預からなくちゃならないってことか』
「よろしく頼むわ。それで用件なんやけど」
『用件? 今のが用件じゃなかったのか?』
「ちゃうちゃう。そっちの情報網で探してほしい人間がいてな」
『誰だ?』
「うちのチャット仲間や。今アカウント情報送るわ」
『このアカウント、かなりプロテクトがかかってるな。時間がかかりそうだ、二時間ぐらいな』
「そっか、それじゃあ二時間後にまた通信するわ」
『わかった。報酬は弾んでくれよ』
ピッとウィンドウが閉じる。
「というわけで、二時間待ちや。外にあったカフェで一杯おごるわ」
「それはいいが、あいつは何者なんだよ? 恋人か?」
デランの問いかけに、イクミはすぐに手を振る。
「ちゃうちゃう! 気が合うメカニック仲間や、ちょっと頼み事しただけや」
「メカニック仲間になんで人探しの頼み事なんだ?」
「情報通でもあるんや」
「なるほど」
「でも、チャットのプロテクトを解除するのは犯罪じゃないの?」
マイナが訊く。
「そこは宇宙海賊。法の外にいる連中やからな、頼みやすいんや」
イクミは飄々と答える。
「宇宙海賊?」
デランは怪訝そうな顔をする。
「そのあたりは、カフェでゆっくり話すわ。ついといでー」
「ん、これはなんだあリピート?」
いつの間にかリピートの後ろに男性が立っていた。
「ああ、キャプテン。そいつは頼まれものですぜ」
「頼まれものだとお? 誰からだあ?」
「ほら、この間のイクミって嬢ちゃんからです」
「ああ、イクミって、あいつらの仲間かあ」
キャプテンと呼ばれたザイアスは、頭の上でエリスやダイチ達の顔を浮かべる。
襲ったシャトルで逆に積み荷に襲われて、その際に居合わせた一人の少年と二人の少女。
戦闘力はそれなりにあり、度胸もあり、見所もあった。成長する見込みと伸びしろもあって、仲間に勧誘したい気持ちもあった。
「あいつらがどうかしたのか?」
「今木星に来てるみたいでっさ」
「ほう……だったらあ、一言くらい挨拶してもいいかあ」
「そいつは残念ですな。連中、二十八時間後には木星を経つそうで」
「それは急だなあ」
ザイアスの脳裏にエリスやマーズとのやり取りがよぎる。
『フォトライド・グレーズ……この名前を知らないとは言わせないわ』
『先代のマーズを懐柔した男だ。知らぬわけがあるまい』
エリスはそんなことを言っていた。
その名前は、ザイアスにとっても無視できない存在であった。
エリスはその存在を追っており、何らかの手がかりを持っている。それについて、是非とも聞き出したい。
「場合によっちゃあ、こっちから出向くのもやぶさかじゃないかあ」
「はあ?」
「いや、こっちの話だ。そんでえ、あいつらは今どこにいるんだあ」
「クリュメゾンのコミュニティセンターからかけてみたいですから、そこにいるんじゃないですか」
「そうか、クリュメゾンか……また、やっかいなところにいったもんだなあ」
頭の中のクリュメゾンのイメージを思い起こしてみる。
領主のアランツィードは若いが優秀な貴族で、クリュメゾンは四方にそれぞれ国があって領土を狙われているものの、手出しはできない。
しかし、木星の領主は総じて功名心が強く、執念深いことをザイアスは良く知っている。戦争の火種は常にくすぶっており、いつ爆発してもおかしくない火薬庫だとよく評される。
一個人に過ぎないダイチやエリスの来訪がそれに関わるとは思えないが、きな臭いものを感じずにはいられない。
「おい、リピート!」
「はい、何でしょうか?」
「出かける準備だけはしておいた方が良さそうだ。なんかきな臭いことが起こる予感がする」
「がってんでっさ! キャプテンのそういう予感はしょっちゅうあたりやすからね!」
「外れた時は外れた時で、預かり物を嬢ちゃんに返せばいいだけのことだからな、頼むぜ!」
「へい!」とリピートは元気よく返事する。そう受け応えしつつ、その手はイクミからの依頼の為の作業を一切止めることは無かった。
一方のエリス達は、雲海を突き抜ける軌道エレベーターに乗っていた。
「ぬおおおお、どんどん上がっておる! 壮観じゃな!! なあ、ダイチ!?」
「あ、ああ……」
ダイチは生返事だが、正直圧倒されていた。
エレベーターから望む光景は、上がる速度が速すぎる為、目まぐるしく変わっていく。最初はあっという間に小さくなっていく地上を見下ろし、今ではどこまでも果てしなく広がっていく高層ビル群がズラッと立ち並ぶ光景と見えてくるものがだんだん変わっていくが全然飽きない。
そうして、数分しているうちに雲海が近づいてくる。
シャトルの時に突入した時もそうだったが、今回は窓ガラス張りに透明のプレート一枚隔てているだけに雲海に投げ出された感覚がより大きい。
ピカーン!
目の前で雷光が迸り、雷鳴が轟く。
「うおッ!?」
ダイチは思わずたじろぐ。
「こりゃ、すげえ迫力だ……」
冷や汗まで出ている。
視界が黄色の雲にすっかり染まっているが、嵐で目まぐるしく蠢いている。同じ景色が一度として発生しないどこまでも広がる壮大な雲海。しかし、ヒトの目で見ることができるのはほんのわずかでしかない。
「この雲は何千年経っても晴れることがないそうですよ」
「妾が生まれるより前からこの光景が続いておるのじゃな」
「スケールが何もかもが桁違いだ……俺は、こういうのを見るために宇宙に出たのかもしれないな」
「ダイチ、あんた……この雲海の中、泳げる?」
エリスは純粋な疑問から訊く。
「泳げるかって……?」
ダイチもからかっている節が見受けられなかったから、真剣に考えてみる。
「わからないな……真空ならなんとかなるけど、雲海ってのはな……」
「じゃあ、帰りは雲海へ潜水ね」
「ば、バカ言うな! 飛び込み自殺もいいとこだ!」
「物は試しじゃないの」
やっぱりからかっていた。というよりも、これは純粋な疑問なのかもしれない。
「あ、そろそろ雲海を抜けるそうですよ」
雲海を抜けて、天上へ突き抜ける。
眼下を見ると上から雲海がどこまでも広がっているかと思ったが、雲海を突き抜けた超高層ビルが並んでいる。
ビルの向こう側を見ると、屋上にシャトルが着陸しようとしている。
「……雲上空港というやつですね。雲の上の屋上で一旦シャトルを降ろしてから、このエレベーターで地上へ降りるそうですよ」
「へえ」
「あんた、いつの間にそんなこと調べたのよ?」
「イクミがガイドブックをくれましてね。旅先案内ができるのもウエイトレスのたしなみですから」
「お前、ウエイトレスとガイドがいっしょくたになっていないか?」
ダイチは呆れる。
「つまり、出来る女ということじゃな。しかし、木星というのは何から何までビッグスケールじゃ」
「さすが太陽系最大の星ってわけね。前来た時はゆっくりできなかったからちょうどよかったわね」
「それも明日になれば出発か。……本当に、出発できるかな?」
「何よ、名残惜しくなったの?」
「いや、金星のときも何か事件が起きただろ。前来た時だって、テロが起きて」
「あ~、そういうことね。いいじゃない、別に。
テロだって望むところよ」
「起きて欲しくないんだけどな……なんか、起きるかもしれねえなって……」
「そう言っておると本当に起こるもんじゃよ。まあ、今のダイチならテロリスト如きケチョンケチョンじゃろ!」
「いや、そこまで強くなれてねえよ」
頼りにされて嬉しいのだが、過大評価は困る。
「まあ、ダイチさんがケチョンケチョンにしてくれるかどうかはさておき……」
ゴローン
ミリアの腹から小気味よく鳴り響き、エリスは呆れる。
「あんたね……」
ミリアはコホンと咳一つつく。
「テロがいつ起きるかわかりませんが、腹の虫は確実に起きますからね」
「素直にジュピターパフェ食べたいって言いなさいよ」
「ハハハハハハ、お前等ぶれねえな!」
「妾もそのジュピターパフェとやらに興味あるぞ!」
「よし、降りたらメシだな! 俺も腹が減ってきた!」
「おー!」
ミリアは元気よく腕を突き上げる。
「あんたはごはんのことになると一番テンションがあがるわね」
「アステロイドベルトの宇宙海賊に、フルートをさらってきたテロリストか……」
カフェでイクミは以前木星で起きたことを大いに話した。
「どや、おもろいやろ?」
すっかり聞き入っていたデランに訊く。
「いや……面白い以前に、話が急展開過ぎて作り話かと思っちまった」
「いや、全部ノンフィクションやで。なあ、マイナはん?」
「ええ、あれは死ぬかと思ったわ。
エリスに首根っこ掴まれて、脱出用のポッドを運転させられて、命からがらの脱走劇だったわ」
「そのあと、マーズの保護を受けて木星から火星に帰還って……まるで映画並みの冒険だな」
デランは感心する。
そこには羨望の気持ちも混じっている。
「あれは、よう付き合ってくれたと思うで」
「あんたもよく付き合ってられるわね。あの女の無茶に付き合ってたら命がいくつあっても足りないんじゃないの?」
「いやいや、そこは、長年の付き合いというか、もちつもたれつというか。まあ一緒にいてて退屈はしないからな、楽しくやらせてもらってるわ」
「お前の方もいい性格してるな」
デランは感心する。
「いやあ、それほどでも~」
「褒めてねえぞ」
そんなやり取りをしつつ、マイナは時計をみやる。
「そろそろ時間じゃないの」
「おう!」
イクミは元気よく立ち上がる。
「お前、なんでこんな連中に付き合ってるんだ? 命がいくつあっても足りないんじゃないのか?」
デランはマイナに訊く。
「あ~」
マイナは頭をかく。考えたことなかった、と言いたげなのはわかる。
「なんとなく……あんただって、なんでついてきたの?」
マイナが訊くと、デランはあっさりと返す。
「それこそ、あいつが言ってただろ。
――退屈はしなさそうだからな。修行にはもってこいじゃねえか」
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