スローライフを送りながら弱小男爵家から世界へ羽ばたく物語

雨音

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第一章領地拡大編

プロローグ

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「こちらα、物を回収した。合流地点へ向かう」

「了解」


よし。これで任務終了だな、
ん?
なんでここにローラが?
「どうしたδ、今回の任は参加していないはずだが?何か別働隊が動いてたのか?」

「...」

!?
「δ!避けろ!」
なぜ回避行動を取らない!いや、そもそもなぜ俺の背後にいるのになにも言わなかった!?


さすが最高峰のエージェントと言われている男
背後からの狙撃を引き金を引く前に察知するとはな。
しかし今避ければローラに当たる、その一瞬の迷いで十分だ

パンッ
パンッパンッ
シュパッ

ドサッ

何故、なぜ俺が撃たれているんだ。
「カハッ」
どれだけ国のために尽くしたと思っている
意識が...
ミスをすれば消される。それは仕方がないだろう。
しかしこれは、こんなところで、

世界最高峰のエージェント
あなたは知りすぎたんですよ...
安らかにお眠りください



はっ!
ここは?まずは状況の把握...
...

「おはよう」
「まずは核爆弾の暗号の奪取。よく成功させてくれた。これが失敗すると、多くの人が命を失いおびえながら生活しなければならない事態になっていただろう」

「はぁ」

「でだバカンスをっと言いたいところだけど残念ながらやってもらいたい仕事がある。君にしかできない仕事だ。やってくれるね?」

「はぁ。まぁ」

「君にばかり頼ってしまい申し訳ないと思う。次はバカンスが取れるようになんとか調整しようと思う。」

「まぁ、それは」

「任務の内容はこうだ。君にはある国の情勢を大きく変えてほしい。そのために国の実権を握っている者の排除と情勢の正常化を頼みたい。やり方は君に任せる。」
「何か質問は?」

「はぁ」

「なければもう少し詳細を説明したのちに「いやちょっと」

「質問か?話を進めてしまって申し訳ない。なんだね?」

「そうですね。まぁいろいろとあるんですけど...あなたが浮いているのは最新の技術ですか?」

「いや。そういうのもではないよ。私の能力だ。他になければ説明を続けたいが。」

この馬鹿は何を言っているんだ?
「いや、ちょっとこのまま進められても話が入ってきません」

「そう言われてもこれ以上説明のしようがないのだが...」

「いや、そもそもなんで話せているんですか?」

「それはどういう質問だ?同じ言語で会話をしているのだから当然だと思うが?」

「いえ、死んだと記憶しているのですが。死んだと認識できてしまっている矛盾が...」

「いっけね。その説明するの忘れてた」

内容はこうだ。
私は任務に成功したが合流地点で味方であるはずの組織の人間に射殺されてしまった。
通常死んだあとは魂となり一度浄化され無の魂となったあとに順に次の生命の魂に成り代わるらしい

しかし俺の場合は強い念があったためにそうはならなかったみたいだ。
理由は明白で組織への怒りだろう。
また俺のような魂は少なくないみたいで四分の一程度あるらしい
ただ生まれ持って頭がいいとか身体能力が高いとがあるように、魂にも質というものがあるらしくここまで明確な意識がある状態で生まれ変わりをできる人は少ないらしい

俺がいた世界で言うとエジンソとかがそれにあたるらしい
あ、それと話し方は任務でのやり取りを見て真似をしたらしい
紛らわしい野郎だ


「理解できた?」

「あぁおかげさまで大まかには。それで生まれ変わって任務を遂行すればいいと」

「そういうわけだ。でも別に絶対順守じゃないよ。サブミッション的なこと」

「じゃあメインは?」

「特にないよ。君の人生がメインだよ。」

「あぁそういうことかわかった。」

「うん。それを踏まえて今から君に重要な決め事を行ってもらう必要がある」

「それは?」

「うん。それはスキル選びってやつだ」


スキル選びとはまず前世?で得た能力を数値化しポイント化するらしい
そしてそこからポイントを振り分けるという簡単な作業らしい
これからの人生をどう生きるかを左右する重大なものだ

しかしこれには1つ問題がある
それは基礎ステータスが実際生まれ変わってみるまで分からないという点だ
また前世との相関関係も一切ないらしい。
理由は上級天使の基礎ステース部署が決めておりそれ以外のものが知る方法はないらしい
引き継がれる能力としては俺の場合記憶が残るということから頭の良さ?回転の速さ?とか知識は引き継がれるらしい。

俺の場合職業柄様々なものに化けてきたので知識は結構ある。
なので教師や医者、学者だったり農業や何かしら物作りだとか知識に頼る職業にはなりやすいだろう。
しかし次生まれ変わる世界で医者もとい治癒士になろうとしたら知識だけでなく治癒魔法が必要なのだそうだ。
スキルで回復魔法の効果を上げるものだったり、少ない魔力で魔法を使えるようになるものはあるらしいが、それで魔力が皆無の場合目も当てられない結果になってしまう。

こういうことから転生界隈では、どんな職業でも絶対に必要になる日常生活を便利にするスキルが重宝されるらしい。
例えば魔力の有無に関係なく発動できる便利系スキルのクリーン(体やそれに近い大きさ、お風呂・トイレなどなどをきれいにできる)、疲労回復(睡眠中の疲労回復が人より優れたものになる)だとか基礎ステータスがどうであれそれを強化する身体強化だったりとかだそうだ

で俺は現在約1400ポイントあるらしいこれはすごく多いみたいだ
実感が沸かないと言ってみたところ

「そうだね~上級職である勇者のユニークスキルが150ポイントだよ」

と言っていたのでかなり多いのだろう
ただこれを聞いて少し疑問がわいたので聞いてみた
「勇者のユニークスキルを俺が会得できるのか?」

「えっとねぇ~できるといえばできる。でも使えるのは勇者だけだよ」

「俺の場合はどうなる?」

「うーん。どうだろうね。例えば君が所属していた組織にだれでも入れるかい?誰でも大統領になれるかい?」

「無理だな」

「うん。それと一緒。目指すことはできるけど、なれるかはわからない。でもなれたら使えるようになるよ」

なるほどな。
「なら勇者を含めて任意の職業にはどうやってなるんだ?あとその勇者ってやつのスキルは何だ?」

「スキルは身体能力を大幅に強化するっていうもので、勇者になれるくらい強い人だからかなり効果的だね」
「で、なり方だけどね。普通の職業はユニークスキルとかがないから僕は農家です。と言えば農家だし、僕はランサーですって言ったらランサーだよ。」
「勇者みたいな上級職の場合は、他者の評価が必要だね。ある程度認めれられたらふと使えるようになる。ただお金で信仰を集めたり、やばい薬で信仰を植え付けてもダメね」

「なるほど。」

「そう。だから盾を得意とするものが勇者と認められスキルを使ったならその期間無敵になったり、攻撃職なら一撃必殺の技が使えたり、さっき言った身体強化の場合だったりスキルの効果も多少なりとも変わってくるんだよ」

「じゃあスキルポイントを基礎ステータスに振り分けることはできるか?」

「そうだねー。結論から言うと出来る。でもそれなら先に身体強化とかのスキルをとるべきだね。理由は一番身体強化の効果があってポイントが高いので10ポイントで効果が2倍ってのがある。つまりもし力が1だった場合2になるわけだ。」
「基礎ステータスを直接購入する場合は1上げるのに100ポイントでまた1上げるなら200と倍になる」

「なるほど。ちなみにその1でどのくらい変わるんだ?」

「そんなに変わんないんじゃない?こんな話しているけど、転生して自分や他人の基礎ステータスを見る方法はないよ。私もわかんない」

「なるほど。上級天使のみが知るって感じか」

「そだね」

「わかった。少し考えさせてもらう」

「うん。じっくり考えてね」
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