73 / 111
第6章*聖女の派遣と新婚旅行
58*悪意の魔術
しおりを挟む
予想通りアンナはベッドの上にどさりと降ろされてしまう。
「分かっているよね?」
「えっ、何が?」
「惚けるのか、悪い奥さんだな」
「だから何を?」
「兄上にキスをしただろう」
「へっ?」
「ああ、私は術式を解いて疲れているのに君は私にご褒美をくれる前に兄上にキスをするなんて・・・」
「バージル、あれはおやすみなさいのキスです!純粋なっ」
最後まで言う前に口を塞がれてしまいました。
やっと唇が離されアンナは呼吸を整えるとバージルに向かい叱咤を飛ばしました。
「もう、そんなに無理やりするなら明日から部屋も別にして貰ってご褒美も無しにしますから!」
さっと身を引くバージル。
「アンナ・・・すまない。無理やりする様なことはしないから」
よしっ!マウントは取ったわ。
心の中でガッツポーズを取ります。
ベッドの横で膝まづくバージルの銀髪をくしゃくしゃと優しく撫で
「分かってくれればいいの」
と優しく声を掛けるとバージルは静かに顔を上げます。その両頬を掌で挟み
「今日はお疲れさまでした」
とアンナからご褒美の口づけます。
「アンナ」
その後はいつも通り一緒にお風呂に入り仲良く朝を迎えた二人でした。
そう言えばダニエルとビオラは日中何をしているのでしょうか?
二人はバージルとアンナがナリスの為に王宮に引き籠っているのを良い事に城下に行き遊び惚けているのでした。
「明日はどうする?」
「そうだな、港町まで下りて美味い魚介類を食べようか」
「いいわね♪」
そんな会話していたことをバージルもアンナも全く以って知る由もありませんでした。
◆◆◆
翌日マリーと一緒に癒しを流しにナリスの元を訪れているアンナ。
マリーはナリスの手を握った自分の上に重ねられるアンナの手の温もりが忘れられません。
―――ナリス様どころか自分まで心地よくなってしまうのは絶対にお姉さまの力だわ。
マリーは自分の力も少し強くなっていると感じ、一人で庭に出て怪我をした小鳥に力を試してみたのです。
以前聖殿で転倒し膝を擦りむいた神官に試したときは傷を治ったものの跡を消すことまでは出来ませんでした。それが、羽を折った小鳥を治し飛ぶことが出来るように迄することが出来たのです。
神官様が言っていた治癒魔法と回復魔法が出来るようになったんだわ。急に出来るようになるなんて絶対お姉さまのあの力のお陰だと思う。
いくら器が小さいと言われてもマリーは聖女です。アンナから流された力で少しずつ目覚め聖女の力が段々と備わって来たのでしょう。
その事はここ最近ずっと一緒にいるフォルヴァとドロップも気付いていました。
『器が少しずつだが大きくなっているな』
『良かったじゃない。あの子が普通の聖女にまでなれればアンナの負担も減るわよ』
『そうじゃな』
二匹は仲良くお互いを舐めなら毛づくろいをしそんな会話をしていたのでした。
夜、ナリスの術解。
兄のデオドールはサミュエル陛下と交換条件である資源の輸入について話し合っていた。
「ナリス様。今夜も頑張りましょう」
「はい、よろしくお願いします」
アンナの言葉に笑顔で答えるナリスの手を握り癒しの力を流していきます。
程なくナリスは眠りに落ちてゆく。
「新しい術式ほど絡みが強いわね」
「そうだな。あと二つはかなり前ものだから昨日と同じ時間で解けると思うが、残りは少し厄介だぞ」
「そうね、悪意が感じられるわ」
心を落ち着かせ空中であやとりをしているかのように手を動かすバージル。絡まりさえなければ術はそれほぞ難しくないので解くのに時間は掛からなかった。
掛けられた魔術は合計六つだった。
昨日と今夜で計四つ解くことが出来たので残りはあと二つ。
アンナが癒しの治療を終えナリスの意識が戻る。
「ナリス様、身体に異変は感じますか?」
暫くナリスは自分の身体の機能を確かめるように神経を集中した。
「はい、術を解いて頂くごとに気持ちとカラダが軽くなっていくように感じます」
「良かったですね。ここまでは順調に進みました」
「ありがとうございます」
ナリスは顔の前で手を合わせ拝むように目を伏せ感謝の気持ちを表しているように見えた。
「ただ、明日からは少し難航しそうなんです」
「何か問題が?」
「はい、今までの術は純粋にナリス様の懐妊を促すように作られた術が歪んでしまっていたというもので、解くのに時間は掛かりましたが術式自体は難しいものではありませんでした。なので二晩で四つ解くことが出来きた訳ですが・・・」
「はい?」
ナリスが困惑しているところにサミュエルとデオドールが会談を終え入って来ました。
「ナリス、おお今朝よりも顔色が良くなっているな」
「はい」
ナリスの笑顔にサミュエルの表情も緩みます。
「そうか、そうか」
サミュエルは上掛けの上からナリスの足を摩ります。
「自力で歩けるようになると良いな」
「ええ」
「陛下とナリス殿にお話があります」
バージルが少し難しい顔をしてサミュエルに声を掛けました。
「何かあったのか?バージル殿下」
「はい・・・ナリス殿は最後の二つの術を掛けた魔術師を覚えておられますか?」
ナリスはバージルの問い掛けに首を傾げます。
「それがハッキリとは覚えていないのです。私が呼んだのではなくあちらから力になりたいと申し出て下さって。魔術師の間ではたぶん私の情報が漏れていたのだと思います」
ナリスの話を聞きサミュエルが声を荒げた。
「君は誰の紹介とも知らぬ魔術師に術を受けたのか」
「ごめんなさい、あなた・・・最後の方は私も意地になっていて、子が授かるなら誰にでも縋りたかったのです・・・」
浅はかなことをしてしまったと涙を零すナリスを抱き寄せ
「悪かった。君をそこまで追い詰めてしまったのは私の所為かも知れない。許してくれ」
サミュエルは優しく妻の背中を摩ります。
「その魔術なんですが・・・」
バージルが重そうに口を開きます。
「殿下、はっきりと行ってくれて構わない」
「分かりました」
バージルが深呼吸をしてから話しを進めます。
「実はあと二つ術が掛かっているのですが、それが懐妊を促す為の術では無いのです」
「では何だと?」
「ナリス殿を病に伏せさせ陛下を苦しめるための術です。少し複雑なので呪いも掛けられている可能性があります」
「えっ!?」
「どういうことですか?」
「分かっているよね?」
「えっ、何が?」
「惚けるのか、悪い奥さんだな」
「だから何を?」
「兄上にキスをしただろう」
「へっ?」
「ああ、私は術式を解いて疲れているのに君は私にご褒美をくれる前に兄上にキスをするなんて・・・」
「バージル、あれはおやすみなさいのキスです!純粋なっ」
最後まで言う前に口を塞がれてしまいました。
やっと唇が離されアンナは呼吸を整えるとバージルに向かい叱咤を飛ばしました。
「もう、そんなに無理やりするなら明日から部屋も別にして貰ってご褒美も無しにしますから!」
さっと身を引くバージル。
「アンナ・・・すまない。無理やりする様なことはしないから」
よしっ!マウントは取ったわ。
心の中でガッツポーズを取ります。
ベッドの横で膝まづくバージルの銀髪をくしゃくしゃと優しく撫で
「分かってくれればいいの」
と優しく声を掛けるとバージルは静かに顔を上げます。その両頬を掌で挟み
「今日はお疲れさまでした」
とアンナからご褒美の口づけます。
「アンナ」
その後はいつも通り一緒にお風呂に入り仲良く朝を迎えた二人でした。
そう言えばダニエルとビオラは日中何をしているのでしょうか?
二人はバージルとアンナがナリスの為に王宮に引き籠っているのを良い事に城下に行き遊び惚けているのでした。
「明日はどうする?」
「そうだな、港町まで下りて美味い魚介類を食べようか」
「いいわね♪」
そんな会話していたことをバージルもアンナも全く以って知る由もありませんでした。
◆◆◆
翌日マリーと一緒に癒しを流しにナリスの元を訪れているアンナ。
マリーはナリスの手を握った自分の上に重ねられるアンナの手の温もりが忘れられません。
―――ナリス様どころか自分まで心地よくなってしまうのは絶対にお姉さまの力だわ。
マリーは自分の力も少し強くなっていると感じ、一人で庭に出て怪我をした小鳥に力を試してみたのです。
以前聖殿で転倒し膝を擦りむいた神官に試したときは傷を治ったものの跡を消すことまでは出来ませんでした。それが、羽を折った小鳥を治し飛ぶことが出来るように迄することが出来たのです。
神官様が言っていた治癒魔法と回復魔法が出来るようになったんだわ。急に出来るようになるなんて絶対お姉さまのあの力のお陰だと思う。
いくら器が小さいと言われてもマリーは聖女です。アンナから流された力で少しずつ目覚め聖女の力が段々と備わって来たのでしょう。
その事はここ最近ずっと一緒にいるフォルヴァとドロップも気付いていました。
『器が少しずつだが大きくなっているな』
『良かったじゃない。あの子が普通の聖女にまでなれればアンナの負担も減るわよ』
『そうじゃな』
二匹は仲良くお互いを舐めなら毛づくろいをしそんな会話をしていたのでした。
夜、ナリスの術解。
兄のデオドールはサミュエル陛下と交換条件である資源の輸入について話し合っていた。
「ナリス様。今夜も頑張りましょう」
「はい、よろしくお願いします」
アンナの言葉に笑顔で答えるナリスの手を握り癒しの力を流していきます。
程なくナリスは眠りに落ちてゆく。
「新しい術式ほど絡みが強いわね」
「そうだな。あと二つはかなり前ものだから昨日と同じ時間で解けると思うが、残りは少し厄介だぞ」
「そうね、悪意が感じられるわ」
心を落ち着かせ空中であやとりをしているかのように手を動かすバージル。絡まりさえなければ術はそれほぞ難しくないので解くのに時間は掛からなかった。
掛けられた魔術は合計六つだった。
昨日と今夜で計四つ解くことが出来たので残りはあと二つ。
アンナが癒しの治療を終えナリスの意識が戻る。
「ナリス様、身体に異変は感じますか?」
暫くナリスは自分の身体の機能を確かめるように神経を集中した。
「はい、術を解いて頂くごとに気持ちとカラダが軽くなっていくように感じます」
「良かったですね。ここまでは順調に進みました」
「ありがとうございます」
ナリスは顔の前で手を合わせ拝むように目を伏せ感謝の気持ちを表しているように見えた。
「ただ、明日からは少し難航しそうなんです」
「何か問題が?」
「はい、今までの術は純粋にナリス様の懐妊を促すように作られた術が歪んでしまっていたというもので、解くのに時間は掛かりましたが術式自体は難しいものではありませんでした。なので二晩で四つ解くことが出来きた訳ですが・・・」
「はい?」
ナリスが困惑しているところにサミュエルとデオドールが会談を終え入って来ました。
「ナリス、おお今朝よりも顔色が良くなっているな」
「はい」
ナリスの笑顔にサミュエルの表情も緩みます。
「そうか、そうか」
サミュエルは上掛けの上からナリスの足を摩ります。
「自力で歩けるようになると良いな」
「ええ」
「陛下とナリス殿にお話があります」
バージルが少し難しい顔をしてサミュエルに声を掛けました。
「何かあったのか?バージル殿下」
「はい・・・ナリス殿は最後の二つの術を掛けた魔術師を覚えておられますか?」
ナリスはバージルの問い掛けに首を傾げます。
「それがハッキリとは覚えていないのです。私が呼んだのではなくあちらから力になりたいと申し出て下さって。魔術師の間ではたぶん私の情報が漏れていたのだと思います」
ナリスの話を聞きサミュエルが声を荒げた。
「君は誰の紹介とも知らぬ魔術師に術を受けたのか」
「ごめんなさい、あなた・・・最後の方は私も意地になっていて、子が授かるなら誰にでも縋りたかったのです・・・」
浅はかなことをしてしまったと涙を零すナリスを抱き寄せ
「悪かった。君をそこまで追い詰めてしまったのは私の所為かも知れない。許してくれ」
サミュエルは優しく妻の背中を摩ります。
「その魔術なんですが・・・」
バージルが重そうに口を開きます。
「殿下、はっきりと行ってくれて構わない」
「分かりました」
バージルが深呼吸をしてから話しを進めます。
「実はあと二つ術が掛かっているのですが、それが懐妊を促す為の術では無いのです」
「では何だと?」
「ナリス殿を病に伏せさせ陛下を苦しめるための術です。少し複雑なので呪いも掛けられている可能性があります」
「えっ!?」
「どういうことですか?」
0
お気に入りに追加
269
あなたにおすすめの小説
婚約破棄されて辺境へ追放されました。でもステータスがほぼMAXだったので平気です!スローライフを楽しむぞっ♪
naturalsoft
恋愛
シオン・スカーレット公爵令嬢は転生者であった。夢だった剣と魔法の世界に転生し、剣の鍛錬と魔法の鍛錬と勉強をずっとしており、攻略者の好感度を上げなかったため、婚約破棄されました。
「あれ?ここって乙女ゲーの世界だったの?」
まっ、いいかっ!
持ち前の能天気さとポジティブ思考で、辺境へ追放されても元気に頑張って生きてます!
聖女召喚されて『お前なんか聖女じゃない』って断罪されているけど、そんなことよりこの国が私を召喚したせいで滅びそうなのがこわい
金田のん
恋愛
自室で普通にお茶をしていたら、聖女召喚されました。
私と一緒に聖女召喚されたのは、若くてかわいい女の子。
勝手に召喚しといて「平凡顔の年増」とかいう王族の暴言はこの際、置いておこう。
なぜなら、この国・・・・私を召喚したせいで・・・・いまにも滅びそうだから・・・・・。
※小説家になろうさんにも投稿しています。
将来を誓い合った王子様は聖女と結ばれるそうです
きぬがやあきら
恋愛
「聖女になれなかったなりそこない。こんなところまで追って来るとはな。そんなに俺を忘れられないなら、一度くらい抱いてやろうか?」
5歳のオリヴィエは、神殿で出会ったアルディアの皇太子、ルーカスと恋に落ちた。アルディア王国では、皇太子が代々聖女を妻に迎える慣わしだ。しかし、13歳の選別式を迎えたオリヴィエは、聖女を落選してしまった。
その上盲目の知恵者オルガノに、若くして命を落とすと予言されたオリヴィエは、せめてルーカスの傍にいたいと、ルーカスが団長を務める聖騎士への道へと足を踏み入れる。しかし、やっとの思いで再開したルーカスは、昔の約束を忘れてしまったのではと錯覚するほど冷たい対応で――?

【完結】番である私の旦那様
桜もふ
恋愛
異世界であるミーストの世界最強なのが黒竜族!
黒竜族の第一皇子、オパール・ブラック・オニキス(愛称:オール)の番をミースト神が異世界転移させた、それが『私』だ。
バールナ公爵の元へ養女として出向く事になるのだが、1人娘であった義妹が最後まで『自分』が黒竜族の番だと思い込み、魅了の力を使って男性を味方に付け、なにかと嫌味や嫌がらせをして来る。
オールは政務が忙しい身ではあるが、溺愛している私の送り迎えだけは必須事項みたい。
気が抜けるほど甘々なのに、義妹に邪魔されっぱなし。
でも神様からは特別なチートを貰い、世界最強の黒竜族の番に相応しい子になろうと頑張るのだが、なぜかディロ-ルの侯爵子息に学園主催の舞踏会で「お前との婚約を破棄する!」なんて訳の分からない事を言われるし、義妹は最後の最後まで頭お花畑状態で、オールを手に入れようと男の元を転々としながら、絡んで来ます!(鬱陶しいくらい来ます!)
大好きな乙女ゲームや異世界の漫画に出てくる「私がヒロインよ!」な頭の変な……じゃなかった、変わった義妹もいるし、何と言っても、この世界の料理はマズイ、不味すぎるのです!
神様から貰った、特別なスキルを使って異世界の皆と地球へ行き来したり、地球での家族と異世界へ行き来しながら、日本で得た知識や得意な家事(食事)などを、この世界でオールと一緒に自由にのんびりと生きて行こうと思います。
前半は転移する前の私生活から始まります。
皇帝の番~2度目の人生謳歌します!~
saku
恋愛
竜人族が治める国で、生まれたルミエールは前世の記憶を持っていた。
前世では、一国の姫として生まれた。両親に愛されずに育った。
国が戦で負けた後、敵だった竜人に自分の番だと言われ。遠く離れたこの国へと連れてこられ、婚約したのだ……。
自分に優しく接してくれる婚約者を、直ぐに大好きになった。その婚約者は、竜人族が治めている帝国の皇帝だった。
幸せな日々が続くと思っていたある日、婚約者である皇帝と一人の令嬢との密会を噂で知ってしまい、裏切られた悲しさでどんどんと痩せ細り死んでしまった……。
自分が死んでしまった後、婚約者である皇帝は何十年もの間深い眠りについていると知った。
前世の記憶を持っているルミエールが、皇帝が眠っている王都に足を踏み入れた時、止まっていた歯車が動き出す……。
※小説家になろう様でも公開しています

【完結】『飯炊き女』と呼ばれている騎士団の寮母ですが、実は最高位の聖女です
葉桜鹿乃
恋愛
ルーシーが『飯炊き女』と、呼ばれてそろそろ3年が経とうとしている。
王宮内に兵舎がある王立騎士団【鷹の爪】の寮母を担っているルーシー。
孤児院の出で、働き口を探してここに配置された事になっているが、実はこの国の最も高貴な存在とされる『金剛の聖女』である。
王宮という国で一番安全な場所で、更には周囲に常に複数人の騎士が控えている場所に、本人と王族、宰相が話し合って所属することになったものの、存在を秘する為に扱いは『飯炊き女』である。
働くのは苦では無いし、顔を隠すための不細工な丸眼鏡にソバカスと眉を太くする化粧、粗末な服。これを襲いに来るような輩は男所帯の騎士団にも居ないし、聖女の力で存在感を常に薄めるようにしている。
何故このような擬態をしているかというと、隣国から聖女を狙って何者かが間者として侵入していると言われているためだ。
隣国は既に瘴気で汚れた土地が多くなり、作物もまともに育たないと聞いて、ルーシーはしばらく隣国に行ってもいいと思っているのだが、長く冷戦状態にある隣国に行かせるのは命が危ないのでは、と躊躇いを見せる国王たちをルーシーは説得する教養もなく……。
そんな折、ある日の月夜に、明日の雨を予見して変装をせずに水汲みをしている時に「見つけた」と言われて振り向いたそこにいたのは、騎士団の中でもルーシーに優しい一人の騎士だった。
※感想の取り扱いは近況ボードを参照してください。
※小説家になろう様でも掲載予定です。
捨てられた王妃は情熱王子に攫われて
きぬがやあきら
恋愛
厳しい外交、敵対勢力の鎮圧――あなたと共に歩む未来の為に手を取り頑張って来て、やっと王位継承をしたと思ったら、祝賀の夜に他の女の元へ通うフィリップを目撃するエミリア。
貴方と共に国の繁栄を願って来たのに。即位が叶ったらポイなのですか?
猛烈な抗議と共に実家へ帰ると啖呵を切った直後、エミリアは隣国ヴァルデリアの王子に攫われてしまう。ヴァルデリア王子の、エドワードは影のある容姿に似合わず、強い情熱を秘めていた。私を愛しているって、本当ですか? でも、もうわたくしは誰の愛も信じたくないのです。
疑心暗鬼のエミリアに、エドワードは誠心誠意向に向き合い、愛を得ようと少しずつ寄り添う。一方でエミリアの失踪により国政が立ち行かなくなるヴォルティア王国。フィリップは自分の功績がエミリアの内助であると思い知り――
ざまあ系の物語です。
無一文で追放される悪女に転生したので特技を活かしてお金儲けを始めたら、聖女様と呼ばれるようになりました
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
スーパームーンの美しい夜。仕事帰り、トラックに撥ねらてしまった私。気づけば草の生えた地面の上に倒れていた。目の前に見える城に入れば、盛大なパーティーの真っ最中。目の前にある豪華な食事を口にしていると見知らぬ男性にいきなり名前を呼ばれて、次期王妃候補の資格を失ったことを聞かされた。理由も分からないまま、家に帰宅すると「お前のような恥さらしは今日限り、出ていけ」と追い出されてしまう。途方に暮れる私についてきてくれたのは、私の専属メイドと御者の青年。そこで私は2人を連れて新天地目指して旅立つことにした。無一文だけど大丈夫。私は前世の特技を活かしてお金を稼ぐことが出来るのだから――
※ 他サイトでも投稿中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる