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第4章*隣国の王女
28王女の部屋へ
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夕方近く迎えに来た次女に案内され王女が滞在する客間へと向かいます。
「ジュリアンナ様、お呼び立てして申し訳ありませんでした。お料理の事も無理を言ってしまったのでは御座いませんか?」
「いいえ、お気になさらないでください。王女様のお口に合いますが分かりませんが料理するのは楽しいので大丈夫でございます」
「良かったですわ」
王女にこやかに笑みを浮かべます。
王女と向かい合って座ると自国から連れて来た次女がお茶の用意をしてくれました。
「どうぞ召し上がって下さい」
お茶と一緒にエスメラルダのクッキーも一緒に勧めてくれてました。
「お話と云うのは?」
「ええ、そうでしたね。私、ジュリアンナ様とバージル殿下の事が本当に羨ましいのです」
「そんな・・・」
「私ね、隣国の王に見初められてしまい国へ帰ったら婚約させられるかもしれないの」
「お噂では王子様と聞いておりましたが王様なんですか?」
「ええ、そうなの。自分の立場は理解しているので政略結婚は仕方ないと思っていたわ。でもあちらの王は年齢も三十八で王妃が亡くなられ後妻にと云う事なんだけど、側室が五人もおられるのよ。私耐えられそうにないわ」
「お辛い立場ですね」
「ありがとう。仕方ないと思っていても割り切れない気持ちもあって」
「お気持ちお察しいたします」
「数か月前にデオドール殿下にお逢いしてこの方と恋をしてみたいと思ってしまったの」
「殿下とですか」
そういえばエスメラルダへ訪問した殿下が王女に気に入られ、アデライトへ行きたいと言い出し準備の為にデオドール様は急遽帰国されたんだっけ。
「それでね、帰る前に殿下に告白しようと思うの。殿下が受けて下されば父上もアデライトとの友好を重要視しているので許して下さるのではないと思っているの」
「はぁ」
「エスメラルダにいた時は私が迫っても素っ気なかった殿下ですけど、こちらに来てからは何かと気に掛けて下さってまんざらでもない気がしていているんだけど、ジュリアンナ様から見てどう思われます?」
「えっ、そうですね。先ほどサンルームでお二人が手を繋いでおられるのを拝見してしまったのですが・・・」
「あら、見られていたなんて恥ずかしいですわ」
顔を少し赤らめて恥じらいを見せるフェリーシアですが、何となく態とらしく感じてしまう。
「あっ、お茶が冷めてしまいましたわ。リンダあれを入れて下さる?」
「はい、フェリーシア様」
「デオドール様は滞在中不便はないかとお花を届けて下さったりお手紙を下さったりして。期待しても良いと思います?」
「雰囲気は悪くなかったと思いますが私からそれ以上の事は」
何と返事をして良いか分からず侍女が入れてくれたお茶に手を伸ばしました。
ん、この香り。
「どう?お気に召して。ハーブティーよ。このお茶は食欲増進の効果があるの。これから夕食でしょう、なのでこれを選んでみましたの」
「そうなんですか、美味しいですね」
さっきの殿下からした香りとは違うけどハーブと云うのが気になる。
「王女様はハーブにお詳しいのですか?」
「いいえ私は。リンダが健康に気遣って色んなハーブを配合してくれるの」
「それは嬉しいですね」
「ええ、さっきのお話ですけど、聞いてくださってありがとうございます。少しでも脈ありなら私頑張ってみますわ!」
「い、いいえ。何のお役にも立てなくて申し訳ありません」
「いいのよ、聞いて下さっただけでも気持ちが明るくなりましもの」
私はその言葉を聞いてホッとし、王女の部屋を後にしました。
それにしてもどうしてフェリーシア王女に対して違和感や態とらしさを感じてしまうのだろう?
「ジュリアンナ様、お呼び立てして申し訳ありませんでした。お料理の事も無理を言ってしまったのでは御座いませんか?」
「いいえ、お気になさらないでください。王女様のお口に合いますが分かりませんが料理するのは楽しいので大丈夫でございます」
「良かったですわ」
王女にこやかに笑みを浮かべます。
王女と向かい合って座ると自国から連れて来た次女がお茶の用意をしてくれました。
「どうぞ召し上がって下さい」
お茶と一緒にエスメラルダのクッキーも一緒に勧めてくれてました。
「お話と云うのは?」
「ええ、そうでしたね。私、ジュリアンナ様とバージル殿下の事が本当に羨ましいのです」
「そんな・・・」
「私ね、隣国の王に見初められてしまい国へ帰ったら婚約させられるかもしれないの」
「お噂では王子様と聞いておりましたが王様なんですか?」
「ええ、そうなの。自分の立場は理解しているので政略結婚は仕方ないと思っていたわ。でもあちらの王は年齢も三十八で王妃が亡くなられ後妻にと云う事なんだけど、側室が五人もおられるのよ。私耐えられそうにないわ」
「お辛い立場ですね」
「ありがとう。仕方ないと思っていても割り切れない気持ちもあって」
「お気持ちお察しいたします」
「数か月前にデオドール殿下にお逢いしてこの方と恋をしてみたいと思ってしまったの」
「殿下とですか」
そういえばエスメラルダへ訪問した殿下が王女に気に入られ、アデライトへ行きたいと言い出し準備の為にデオドール様は急遽帰国されたんだっけ。
「それでね、帰る前に殿下に告白しようと思うの。殿下が受けて下されば父上もアデライトとの友好を重要視しているので許して下さるのではないと思っているの」
「はぁ」
「エスメラルダにいた時は私が迫っても素っ気なかった殿下ですけど、こちらに来てからは何かと気に掛けて下さってまんざらでもない気がしていているんだけど、ジュリアンナ様から見てどう思われます?」
「えっ、そうですね。先ほどサンルームでお二人が手を繋いでおられるのを拝見してしまったのですが・・・」
「あら、見られていたなんて恥ずかしいですわ」
顔を少し赤らめて恥じらいを見せるフェリーシアですが、何となく態とらしく感じてしまう。
「あっ、お茶が冷めてしまいましたわ。リンダあれを入れて下さる?」
「はい、フェリーシア様」
「デオドール様は滞在中不便はないかとお花を届けて下さったりお手紙を下さったりして。期待しても良いと思います?」
「雰囲気は悪くなかったと思いますが私からそれ以上の事は」
何と返事をして良いか分からず侍女が入れてくれたお茶に手を伸ばしました。
ん、この香り。
「どう?お気に召して。ハーブティーよ。このお茶は食欲増進の効果があるの。これから夕食でしょう、なのでこれを選んでみましたの」
「そうなんですか、美味しいですね」
さっきの殿下からした香りとは違うけどハーブと云うのが気になる。
「王女様はハーブにお詳しいのですか?」
「いいえ私は。リンダが健康に気遣って色んなハーブを配合してくれるの」
「それは嬉しいですね」
「ええ、さっきのお話ですけど、聞いてくださってありがとうございます。少しでも脈ありなら私頑張ってみますわ!」
「い、いいえ。何のお役にも立てなくて申し訳ありません」
「いいのよ、聞いて下さっただけでも気持ちが明るくなりましもの」
私はその言葉を聞いてホッとし、王女の部屋を後にしました。
それにしてもどうしてフェリーシア王女に対して違和感や態とらしさを感じてしまうのだろう?
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