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第4章*隣国の王女
25女だけの夕食(ゆうげ)
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■■■【アンナとビオラ】
昼食は自由で良いと言われオレガノ家からビオラを呼び寄せ昨夜から使わせて貰っているバージルとジュリアンナの部屋で二人で食べる事にした。
結婚したらビオラもそのままアンナの世話付きで連れてくる事になっているので構わないとバージルの了解も取った。
「凄い部屋ね、この扉は書斎で隣が衣裳部屋ね。あらもう、ドレスが何着かあるじゃない」
「ええ、ジル様が用意してくれたそうよ。手前はすぐ着れるやつで後ろが今後寸法を調節できるドレスですって」
「ふ~ん、至れり尽くせりってやつですか。バージルのアンナに対する溺愛っぷりが出てるわね」
ふふふと笑いながら応接間の反対側の扉を開くビオラ。
「うわっ、ゴージャスな寝室。よくこんな広いベッドで寂しがり屋のアンナが一人で寝れたわね」
ビオラの言葉に明け方の事を思い出し動揺するアンナ。
「あれ?その顔は何かあったのね」
確信するかのようにアンナの顔を覗き込んでくるビオラ。
「ない、ない、何もないわ!」
赤面するアンナに
「あらそう」とそっけなく答えバスルームも探索し始めた。
「まぁ、アンナの事を思って作ってあるみたいだから合格ね。それよりお腹がが空いたわ」
いつも通り自由なビオラでございました。
昼食をとりながら隠された魔法の話をする。
今のところ何事もないが何時仕掛けてくるのか分からない不安は大きい。
アデライト大国に魔術師はいるが魔女は存在しない。魔女が存在する国は他国でも少数の国に限られている。
「その国の一つがエスメラルダなのね」
「魔女は虐げられてこっそりと暮らしている国もあれば、王宮魔女と呼ばれ王の名のもとに魔法、魔術を使う者もいるのよ。でも決して自らの意志ではなく魔女が信頼する人のみの願いを聞き入れるだけ」
「魔女ってすごいのね、私の中では物語に出て来る魔法使いのお婆さんってイメージだけど」
「見かけはみんな違うけど物語のそれに似ているわ。色んな魔法で薬を作れるけど勿論毒薬もね。だけどそれで一国を牛耳ろうなんて考えてもいないし無理だもの。あくまでも依頼者の願いに添うってことかな。失敗する事も多いしね」
「そうなのね、魔女自体は悪い人ではないってことね。あーでもホント何が目的なんだろう・・・」
普通に考えて例えば聖女を亡き者して結界を崩し戦争を仕掛ける?
友好関係にある我が国と戦争を起こし死傷者まで出すメリットもないだろう。
フェリーシアの暗殺?いや王女だっていずれ嫁いでいく身だ。政略結婚にも使える駒を暗殺する意味もない。
考えれば考える程迷路に嵌っていく。
その夜の晩餐は王妃陛下とフェリーシア王女の夕食に出席する事になりました。
私はマリー様の子守というかお世話役みたいなものですですね。
「今宵は女だけですので遠慮せず堅苦しい事は抜きにいたしましょう」
「ありがとうございます。母国で私はいつも一人ですので嬉しい限りです」
「側室の子にも女子はおりましょうに」
「はい、第一と第三側室に年が近い女子はおりますが、ほとんど交流が御座いません。お茶会等で貴族の令嬢とお話はしますが、親しいお付き合いはしておりませんので」
「それは御寂しいですね」
「母上も早くに亡くなりましたので年頃になってからは・・・。王妃陛下を拝見しておりますと何だか母上が生きていたらと思ってしまいます」
「そうでしたのね。ここにいる間は王女の母上だと思って甘えてくれて構いませんのよ」
「ありがとうございます」
本当の事かも知れないけどちょっと。。。昼前に見た時に覚えた感情がまた浮上しまたモヤっとしてしまう。
「王女様もお母様がいらっしゃらないのですね。マリーもそうです。マリーのお母様は私を産んで直ぐに亡くなったそうです。父上もおりません」
王女は暫し言葉を失った。
「まぁそうでしたか。こんな話をしてしまってごめんなさい」
自分より小さい聖女マリーが両親が居ない事を受け止めるている事に驚いた王女は十七にもなって恥ずかしく思ってしまう。
「さあ、この話はここまで。楽しくお食事をしましょう」
王妃の言葉を合図に次々に料理が運ばれてきます。
料理を楽しみながら会話も進みます。
出されたオマールエビのクリームソース掛けを見てマリーは
「ジュリアンナお姉さま」とアンナに呼びかける。
「何でしょうマリー様」
「お姉さまのエビフライまたマリーに作って欲しいです」
このよう場所で料理の話を出さなくてもと思うのですが、それは仕方のない事で子供は思ったことは直ぐに言葉にしてしまうのです。
「はい、いつでもお作り致しますよ」
笑顔で応えます。
「ジュリアンナちゃん、【エビフライ】ってなんですの?」
王妃が食い付てきちゃいましたよ。
「それはですね・・・」
どうしよう、令嬢が厨房に入って料理してるってバレちゃうわ。
そんなアンナの心配など知る由もないマリーは目を輝かせて料理の説明を始めるのでした。
「まぁ、ジュリアンナちゃんが考案した料理を自分で調理するなんて凄いわ」
「ええ、わたくしもそう思います!」
いやいや、私が考案した訳でもないですが。
でも、あれ?叱らるどころか王妃様も王女様も何か褒めて下さってます?
「ジュリアンナ様、私が帰国する前に是非食させて下さいませ」
「そ、そんな。。。」
フェリーシア王女の要求にたじろいでいると
「ええ、ええ。その時はわたくしもご一緒させてくださいね。ジュリアンナちゃん?」
なんてこった!身内とジル様限定でやっていた趣味の料理を王妃陛下と他国の王女に披露することになるなんてどうしよう・・・
昼食は自由で良いと言われオレガノ家からビオラを呼び寄せ昨夜から使わせて貰っているバージルとジュリアンナの部屋で二人で食べる事にした。
結婚したらビオラもそのままアンナの世話付きで連れてくる事になっているので構わないとバージルの了解も取った。
「凄い部屋ね、この扉は書斎で隣が衣裳部屋ね。あらもう、ドレスが何着かあるじゃない」
「ええ、ジル様が用意してくれたそうよ。手前はすぐ着れるやつで後ろが今後寸法を調節できるドレスですって」
「ふ~ん、至れり尽くせりってやつですか。バージルのアンナに対する溺愛っぷりが出てるわね」
ふふふと笑いながら応接間の反対側の扉を開くビオラ。
「うわっ、ゴージャスな寝室。よくこんな広いベッドで寂しがり屋のアンナが一人で寝れたわね」
ビオラの言葉に明け方の事を思い出し動揺するアンナ。
「あれ?その顔は何かあったのね」
確信するかのようにアンナの顔を覗き込んでくるビオラ。
「ない、ない、何もないわ!」
赤面するアンナに
「あらそう」とそっけなく答えバスルームも探索し始めた。
「まぁ、アンナの事を思って作ってあるみたいだから合格ね。それよりお腹がが空いたわ」
いつも通り自由なビオラでございました。
昼食をとりながら隠された魔法の話をする。
今のところ何事もないが何時仕掛けてくるのか分からない不安は大きい。
アデライト大国に魔術師はいるが魔女は存在しない。魔女が存在する国は他国でも少数の国に限られている。
「その国の一つがエスメラルダなのね」
「魔女は虐げられてこっそりと暮らしている国もあれば、王宮魔女と呼ばれ王の名のもとに魔法、魔術を使う者もいるのよ。でも決して自らの意志ではなく魔女が信頼する人のみの願いを聞き入れるだけ」
「魔女ってすごいのね、私の中では物語に出て来る魔法使いのお婆さんってイメージだけど」
「見かけはみんな違うけど物語のそれに似ているわ。色んな魔法で薬を作れるけど勿論毒薬もね。だけどそれで一国を牛耳ろうなんて考えてもいないし無理だもの。あくまでも依頼者の願いに添うってことかな。失敗する事も多いしね」
「そうなのね、魔女自体は悪い人ではないってことね。あーでもホント何が目的なんだろう・・・」
普通に考えて例えば聖女を亡き者して結界を崩し戦争を仕掛ける?
友好関係にある我が国と戦争を起こし死傷者まで出すメリットもないだろう。
フェリーシアの暗殺?いや王女だっていずれ嫁いでいく身だ。政略結婚にも使える駒を暗殺する意味もない。
考えれば考える程迷路に嵌っていく。
その夜の晩餐は王妃陛下とフェリーシア王女の夕食に出席する事になりました。
私はマリー様の子守というかお世話役みたいなものですですね。
「今宵は女だけですので遠慮せず堅苦しい事は抜きにいたしましょう」
「ありがとうございます。母国で私はいつも一人ですので嬉しい限りです」
「側室の子にも女子はおりましょうに」
「はい、第一と第三側室に年が近い女子はおりますが、ほとんど交流が御座いません。お茶会等で貴族の令嬢とお話はしますが、親しいお付き合いはしておりませんので」
「それは御寂しいですね」
「母上も早くに亡くなりましたので年頃になってからは・・・。王妃陛下を拝見しておりますと何だか母上が生きていたらと思ってしまいます」
「そうでしたのね。ここにいる間は王女の母上だと思って甘えてくれて構いませんのよ」
「ありがとうございます」
本当の事かも知れないけどちょっと。。。昼前に見た時に覚えた感情がまた浮上しまたモヤっとしてしまう。
「王女様もお母様がいらっしゃらないのですね。マリーもそうです。マリーのお母様は私を産んで直ぐに亡くなったそうです。父上もおりません」
王女は暫し言葉を失った。
「まぁそうでしたか。こんな話をしてしまってごめんなさい」
自分より小さい聖女マリーが両親が居ない事を受け止めるている事に驚いた王女は十七にもなって恥ずかしく思ってしまう。
「さあ、この話はここまで。楽しくお食事をしましょう」
王妃の言葉を合図に次々に料理が運ばれてきます。
料理を楽しみながら会話も進みます。
出されたオマールエビのクリームソース掛けを見てマリーは
「ジュリアンナお姉さま」とアンナに呼びかける。
「何でしょうマリー様」
「お姉さまのエビフライまたマリーに作って欲しいです」
このよう場所で料理の話を出さなくてもと思うのですが、それは仕方のない事で子供は思ったことは直ぐに言葉にしてしまうのです。
「はい、いつでもお作り致しますよ」
笑顔で応えます。
「ジュリアンナちゃん、【エビフライ】ってなんですの?」
王妃が食い付てきちゃいましたよ。
「それはですね・・・」
どうしよう、令嬢が厨房に入って料理してるってバレちゃうわ。
そんなアンナの心配など知る由もないマリーは目を輝かせて料理の説明を始めるのでした。
「まぁ、ジュリアンナちゃんが考案した料理を自分で調理するなんて凄いわ」
「ええ、わたくしもそう思います!」
いやいや、私が考案した訳でもないですが。
でも、あれ?叱らるどころか王妃様も王女様も何か褒めて下さってます?
「ジュリアンナ様、私が帰国する前に是非食させて下さいませ」
「そ、そんな。。。」
フェリーシア王女の要求にたじろいでいると
「ええ、ええ。その時はわたくしもご一緒させてくださいね。ジュリアンナちゃん?」
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