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第2章*王子とアンナ
10婚約しました。
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それから一週間後。
両親と共に王城に上がり陛下との謁見を待っています。
「待たせたね」
両陛下と共にバージル殿下も一緒に入って来ました。
「両陛下には御機嫌うる「そんな面倒な挨拶は要らないよアドルフ我らの仲だろう?」あっ、はいそうではありますが、、、」
父の挨拶を遮る陛下。
「そうよ、私くしも久しぶりにマリアンヌに会えて嬉しいわ」
「クリスティーナ王妃様ありがとうございます」
両陛下と我が家は交流があるとは知っていたがこれほど親しい間柄だなんて。だから兄も両殿下にアンナ口が聞けたのですか。。。
「この度は急な婚約の申し出を受けてくれると聞いた。このバージルがどうしても一緒になりたい女性が居て早急に婚約したいと言ってくるとは思いも寄らんかったからな」
「はい。私共も驚くばかりでして」
「うむ。しかしジュリアンナの持っている力の話を聞いてはのんびりしている訳にもいかなかったのだ」
「ジュリアンナにそれ程の力があるなどとは・・・親でさえ分からない事をバージル殿下が感じ入るとは想像も出来ませんでした」
「もう聞いていると思うがバージルも魔力持ちであるからな。相通じるものがあったのだろう。ジュリアンナの魔力については私たち以外には知られないようにするから安心して欲しい」
「はぁ。」
陛下と父の会話を恐縮しながら聞いているとバージル殿下が私の横に静かに座りました。
「アンナそんなに緊張しなくていいよ。楽にして」
バージルは膝の上に置いていたアンナの手に自分の手をそっと置き優しく握ります。
「まぁまぁ、バージルったら。貴方が女性に手を添えることが出来るなんて、やはりあのお話は本当の事でしたのね」
王妃が感極まった声を上げる。
「父上。母上。私がこうして触れることが出来るのはアンナ以外に居りません」
「そうだな。しかし、ただお前が触れることが出来るというだけで彼女を選ぶのならジュリアンナに失礼ではないか?」
「それだけが理由であれば私は一生独身でも構いません。初めて会った時に自分の魔力との共鳴を感じました。アンナの魔力は私の中に心地よく流れてくるのです。穏やかで優しくです。稀に起きる魔力の暴走も彼女が傍に居てくれたら抑える事も出来るでしょう」
熱く語るバージルに両陛下とオレガノ夫婦そしてアンナも呆然と聞いているだけでした。
「いや待てバージル。今の話ではお前だけが得をする話にしか聞こえんのだが。ジュリアンナを守る為なら他にも方法がありはしないか?」
「他にあるかも知れません。でもそれでは私が嫌なのです。お恥ずかしい話ですが魔力がどうのこうのとは後付けで本当のところは・・・私はジュリアンナに一目惚れしたのです」
バージルはアンナの手を握ったまま茹蛸の様に赤くなった。
「ひ、一目惚れですか・・・私に?」
アンナが恐る恐る聞くと
「そうだよ。プラチナピンクの髪と瞳のジュリアンナと目が合った瞬間惹かれ私の伴侶となる女性は貴女しかいないと思ったんだ。今は私の一方的な思いだけだがこれからアンナが私を愛してくれるように努力する」
まさかここまで思いを寄せられているとは思ってもいなかった。
もしかしたら神様が言っていた私の力を引き出してくれるある者とはバージル殿下なのかも知れないです。
それに何かあったら聖女を陰から助けるとなれば殿下と婚約すれば状況も把握できるし、これだけ思われているのも正直悪くない。何時かは誰かしらに嫁ぐ身あれば、、、殿下は素敵だし、うん決めた。
「ありがとうございます。私で良ければ」
「まぁ、ジュリアンナありがとう。こんな息子の思いに応えてくれるなんて母としてお礼を言わせて言わせてください」
王妃が涙を浮かべ十五才の少女に感謝の意を述べた。
「そうか、うん。良かった。ジュリアンナはこう申しておるが、アドルフとマリアンヌはどうじゃ?」
「私達はもう何も言う事はありません、陛下」
父の言葉を聞きバージルは立ち上がると両親に向かい深々と頭を下げた。
「ありがとうございます。オレガノ男爵、マリアンヌ婦人。ジュリアンナを守るのは勿論のこと一生かけて愛し倖せにすることをお約束します」
「よく言った、バージルよ。早急に婚約を整えるよう準備を進めさせる。よいな、ジュリアンナ」
アンナも立ち上がり陛下に
「はい、宜しくお願い致します」
と頭を下げると
「アンナ私の気持ちに応えてくれてありがとう」
隣にいたバージルが抱きしめて頬にキスをする。私が真っ赤になり俯くの見て王妃様から一言。
「バージルいくら触れられるのが嬉しいからと言ってしつこくベタベタし過ぎるとジュリアンナに嫌われますよ」
「すいません」
バージルは自分の腕の拘束からアンナを解放すると申し訳なさそうに謝ったのでした。
その後婚約は前例がないほど早く議会の承認を得て三か月後には婚約式が行われました。
両親と共に王城に上がり陛下との謁見を待っています。
「待たせたね」
両陛下と共にバージル殿下も一緒に入って来ました。
「両陛下には御機嫌うる「そんな面倒な挨拶は要らないよアドルフ我らの仲だろう?」あっ、はいそうではありますが、、、」
父の挨拶を遮る陛下。
「そうよ、私くしも久しぶりにマリアンヌに会えて嬉しいわ」
「クリスティーナ王妃様ありがとうございます」
両陛下と我が家は交流があるとは知っていたがこれほど親しい間柄だなんて。だから兄も両殿下にアンナ口が聞けたのですか。。。
「この度は急な婚約の申し出を受けてくれると聞いた。このバージルがどうしても一緒になりたい女性が居て早急に婚約したいと言ってくるとは思いも寄らんかったからな」
「はい。私共も驚くばかりでして」
「うむ。しかしジュリアンナの持っている力の話を聞いてはのんびりしている訳にもいかなかったのだ」
「ジュリアンナにそれ程の力があるなどとは・・・親でさえ分からない事をバージル殿下が感じ入るとは想像も出来ませんでした」
「もう聞いていると思うがバージルも魔力持ちであるからな。相通じるものがあったのだろう。ジュリアンナの魔力については私たち以外には知られないようにするから安心して欲しい」
「はぁ。」
陛下と父の会話を恐縮しながら聞いているとバージル殿下が私の横に静かに座りました。
「アンナそんなに緊張しなくていいよ。楽にして」
バージルは膝の上に置いていたアンナの手に自分の手をそっと置き優しく握ります。
「まぁまぁ、バージルったら。貴方が女性に手を添えることが出来るなんて、やはりあのお話は本当の事でしたのね」
王妃が感極まった声を上げる。
「父上。母上。私がこうして触れることが出来るのはアンナ以外に居りません」
「そうだな。しかし、ただお前が触れることが出来るというだけで彼女を選ぶのならジュリアンナに失礼ではないか?」
「それだけが理由であれば私は一生独身でも構いません。初めて会った時に自分の魔力との共鳴を感じました。アンナの魔力は私の中に心地よく流れてくるのです。穏やかで優しくです。稀に起きる魔力の暴走も彼女が傍に居てくれたら抑える事も出来るでしょう」
熱く語るバージルに両陛下とオレガノ夫婦そしてアンナも呆然と聞いているだけでした。
「いや待てバージル。今の話ではお前だけが得をする話にしか聞こえんのだが。ジュリアンナを守る為なら他にも方法がありはしないか?」
「他にあるかも知れません。でもそれでは私が嫌なのです。お恥ずかしい話ですが魔力がどうのこうのとは後付けで本当のところは・・・私はジュリアンナに一目惚れしたのです」
バージルはアンナの手を握ったまま茹蛸の様に赤くなった。
「ひ、一目惚れですか・・・私に?」
アンナが恐る恐る聞くと
「そうだよ。プラチナピンクの髪と瞳のジュリアンナと目が合った瞬間惹かれ私の伴侶となる女性は貴女しかいないと思ったんだ。今は私の一方的な思いだけだがこれからアンナが私を愛してくれるように努力する」
まさかここまで思いを寄せられているとは思ってもいなかった。
もしかしたら神様が言っていた私の力を引き出してくれるある者とはバージル殿下なのかも知れないです。
それに何かあったら聖女を陰から助けるとなれば殿下と婚約すれば状況も把握できるし、これだけ思われているのも正直悪くない。何時かは誰かしらに嫁ぐ身あれば、、、殿下は素敵だし、うん決めた。
「ありがとうございます。私で良ければ」
「まぁ、ジュリアンナありがとう。こんな息子の思いに応えてくれるなんて母としてお礼を言わせて言わせてください」
王妃が涙を浮かべ十五才の少女に感謝の意を述べた。
「そうか、うん。良かった。ジュリアンナはこう申しておるが、アドルフとマリアンヌはどうじゃ?」
「私達はもう何も言う事はありません、陛下」
父の言葉を聞きバージルは立ち上がると両親に向かい深々と頭を下げた。
「ありがとうございます。オレガノ男爵、マリアンヌ婦人。ジュリアンナを守るのは勿論のこと一生かけて愛し倖せにすることをお約束します」
「よく言った、バージルよ。早急に婚約を整えるよう準備を進めさせる。よいな、ジュリアンナ」
アンナも立ち上がり陛下に
「はい、宜しくお願い致します」
と頭を下げると
「アンナ私の気持ちに応えてくれてありがとう」
隣にいたバージルが抱きしめて頬にキスをする。私が真っ赤になり俯くの見て王妃様から一言。
「バージルいくら触れられるのが嬉しいからと言ってしつこくベタベタし過ぎるとジュリアンナに嫌われますよ」
「すいません」
バージルは自分の腕の拘束からアンナを解放すると申し訳なさそうに謝ったのでした。
その後婚約は前例がないほど早く議会の承認を得て三か月後には婚約式が行われました。
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