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第2章*王子とアンナ
7急展開です!①
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「どうしたらいい、ビオラ」
「そうねー。魔力量なんか見える人なんてそういないわ。それが分かるなんてバージルは特別の力を持っているのね」
「だからって私をどうしようって言うのかしら」
「アタシが思うにバージルは魔力酔いさせてしまうから人に触れられないって言ってたんでしょう。多分ずっと一人だったのよ。アンナという存在を知って嬉しかったんじゃない?」
「そんなー」
何故か顔が赤くなってしまう。
「うふふ、良いじゃないの。王子の話し相手になってあげてれば聖女マリーの様子も分かると思うわ」
なる程とは思うけど、、、
気持ちよさそうに私のベッドで寝ているフォルヴァの横に寝転がり天井を見上げなるようにしかならないかと諦め、ため息をついた。
殿下からの使者はその日の夜にやって来た。
行動速すぎ!本当に明日呼びつける気なんだ。
手紙には昼食に招きたいのでそれに合わせ迎えの馬車を出す。
食事はガーデンランチにするから畏まった服装をする必要はない。
と書かれており、父さまと兄さまはがっくりと肩を落としため息を吐いたのは言うまでもありません。
翌日早朝から起こされあれやこれやと服を選ぶ母様と姉さま。どこに朝からそんなエネルギーが出せるのでしょうか。
私は二人を無視してレンガ色のツーピースドレスを選んだ。
下に着る白のブラウスは父さまが隣国から輸入したレースの生地で仕立てたお気に入りのブラウスです。
くるぶしまでのスカートに編み上げのショートブーツ姿の私に母と姉のガッカリした顔と言ったら(笑)
でも私のお気に入りのスタイルなのだから文句は言わせない。
お迎えに来てくれた王宮専用馬車にビオラと一緒に乗り込みいざ王宮へ!
到着したアンナが案内されたのは王宮内の庭園にあるガゼボで、周囲は色とりどりのバラが咲き誇り良い香りで包まれていました。
バージルは既にガゼボの中に座っており侍女に案内されてきたアンナに気付くと笑顔でガゼボの階段を下りてきて彼女の手を引き招き入れた。
テーブルにはチキンのグリルやサラダ、サンドイッチなどが並べられています。
「お招きありがとうございます。私付きメイドのビオラも同伴させて下さり感謝いたします」
私とビオラが頭を下げると王子付きのメイドや侍従の内護衛の騎士と思われる一人を残し全てを下げました。
「よく来てくれたね。そんなに畏まらなくていいよ。食事を楽しみながらゆっくりとアンナと話がしたいんだ」
バージルは笑顔で私の椅子をひいてくれました。
「メイドの。。。ビオラって言ったっけ?アンナが今日一緒に連れて来たという事は、君は彼女の魔力の事は知っているんだね?」
「はい、殿下。アンナお嬢様の事はすべて承知いたしております」
バージルはビオラに何かを感じたのか彼女をじっと見つめた。
「君は・・・まあいい。他の者は皆下げたから君も一緒に座りたまえ。」
「アタシはメイドですよ。宜しいのですか?」
「ああ、構わない」
「では失礼いたします」
ビオラは遠慮する事なく席に着いた。
「それから残した彼はダニエルといって私の側近でもあり護衛も兼ねているのでここでの事は決して他言しないから安心していいよ」
ダニエルがこちらを向いて一礼する。
「アンナ、そしてビオラ遠慮なく食べなさい。堅苦しい言葉使いはここでは無用だ」
バージルの言葉に私が戸惑っているとビオラは遠慮の欠片もなく
「では、頂きまーす」とサンドイッチに手を伸ばした。
元々精霊は自由奔放だと云う事を改めて思い出し思わず笑ってしまう。
「アンナ、君の笑い顔も良いね」
バージルは目を細め艶のある笑顔をしながらそんな事をさりげなく言い、チキンにフォークを刺し口に運ぶ。
「ほらほら。アンナ様も戴きましょう」
「そうだよ、遠慮しないで」
バージルにも声を掛けられてしまい、いただきますと食べやすいマフィンを手に取った。
「アンナは自分の魔力についてどのくらい知っているの?」
「さぁ、ただ普通の一人より多い位にか思っていないです」
食べる事に気を使っていたのでとぼけた声で返事をしてしまったわ。
「ふーん。ホントかな。ビオラはどう?」
サンドイッチを口いっぱいに含んでいたビオラもいきなり自分にフラれて目を白黒させた。
大丈夫?とアンナが水を渡すと胸を叩きながらごくりと飲み込んだ。
「げほっ、はぁー。アンナ様の魔力量は最大だと思っていますわ」
「ちょっとビオラ」
慌てるアンナを制止、ビオラはバージルを見据える。
「殿下はわたしの事はどう見ていますか?」
ビオラもまたバージルの自分を見つめた眼差しに気付いていたのでしょう。ドスを聞かせた声でバージルを威嚇します。
「僕にもキミと似たような友達がいるからね、何となく分かるよ」
「えっ、殿下にも精霊のお友達が居られるのですか?」
殿下も精霊と契約をしているの?と驚き口にしてしまいビオラにテーブルの下で太腿を抓られてしまった。
「つっ。」
ぽとっ。バージルが口に運ぼうとしていたチキンを落としました。
「なんだって!ビオラは精霊殿なのか。私はてっきり妖精だと思って。。。
アンナは精霊と契約していているのか!・・・」
やってしまいました。。。私の早とちりです。
「あーあ、アンナったら墓穴を掘っちゃったじゃないの」
「ごめん」
「しょうがないわね。アタシは光の精霊よ。アンナに名前を貰って契約したの。文句ある?」
「いや・・・決してそんな事はない。でもどうしてアンナと契約をしたんだい?」
「それはアンナが愛し子だからよ」
ビオラの言葉にバージルは首を傾げ
「何故、聖女は愛し子にならなかった?」
「そ、それは」
聖女にはないアンナが大聖女ジュリアーナの魂を持っているからなんて言える訳がない。
ビオラは首を竦めアンナと顔を見合わせると恥ずかしそうに声を落とし気味に答えました。
「アンナが好きだからよ」
「なるほど、好きだからか」
「そうよ、私達精霊は自由なの。魂に響かなければ愛し子とは感じないわ」
「愛し子か。羨ましいな。アンナはやはり特別なのだね。だから私が触れても大丈夫なのか。昨日出会えたことはやはり運命だったのだ」
嬉しそうに笑うバージルにアンナはどうこたえて良いか分からない。
「最大限の魔力を持ち精霊と契約しているジュリアンナか・・・うん」
バージルは今度はニヤリと笑った。なんかとても嫌な予感がします。
ガタンと音がしてバージルが立ち上がりアンナの横の来ると座っているアンナを椅子ごと自分の方へ向ける。
「ど、どうしたんですか?」
突然のバージルの行動に驚くアンナ。
バージルはそのままひざを折り初めて会った時と同じように彼女の手をとる。
「ジュリアンナ・オレガノ、私は貴女に婚約を申し込む」
「そうねー。魔力量なんか見える人なんてそういないわ。それが分かるなんてバージルは特別の力を持っているのね」
「だからって私をどうしようって言うのかしら」
「アタシが思うにバージルは魔力酔いさせてしまうから人に触れられないって言ってたんでしょう。多分ずっと一人だったのよ。アンナという存在を知って嬉しかったんじゃない?」
「そんなー」
何故か顔が赤くなってしまう。
「うふふ、良いじゃないの。王子の話し相手になってあげてれば聖女マリーの様子も分かると思うわ」
なる程とは思うけど、、、
気持ちよさそうに私のベッドで寝ているフォルヴァの横に寝転がり天井を見上げなるようにしかならないかと諦め、ため息をついた。
殿下からの使者はその日の夜にやって来た。
行動速すぎ!本当に明日呼びつける気なんだ。
手紙には昼食に招きたいのでそれに合わせ迎えの馬車を出す。
食事はガーデンランチにするから畏まった服装をする必要はない。
と書かれており、父さまと兄さまはがっくりと肩を落としため息を吐いたのは言うまでもありません。
翌日早朝から起こされあれやこれやと服を選ぶ母様と姉さま。どこに朝からそんなエネルギーが出せるのでしょうか。
私は二人を無視してレンガ色のツーピースドレスを選んだ。
下に着る白のブラウスは父さまが隣国から輸入したレースの生地で仕立てたお気に入りのブラウスです。
くるぶしまでのスカートに編み上げのショートブーツ姿の私に母と姉のガッカリした顔と言ったら(笑)
でも私のお気に入りのスタイルなのだから文句は言わせない。
お迎えに来てくれた王宮専用馬車にビオラと一緒に乗り込みいざ王宮へ!
到着したアンナが案内されたのは王宮内の庭園にあるガゼボで、周囲は色とりどりのバラが咲き誇り良い香りで包まれていました。
バージルは既にガゼボの中に座っており侍女に案内されてきたアンナに気付くと笑顔でガゼボの階段を下りてきて彼女の手を引き招き入れた。
テーブルにはチキンのグリルやサラダ、サンドイッチなどが並べられています。
「お招きありがとうございます。私付きメイドのビオラも同伴させて下さり感謝いたします」
私とビオラが頭を下げると王子付きのメイドや侍従の内護衛の騎士と思われる一人を残し全てを下げました。
「よく来てくれたね。そんなに畏まらなくていいよ。食事を楽しみながらゆっくりとアンナと話がしたいんだ」
バージルは笑顔で私の椅子をひいてくれました。
「メイドの。。。ビオラって言ったっけ?アンナが今日一緒に連れて来たという事は、君は彼女の魔力の事は知っているんだね?」
「はい、殿下。アンナお嬢様の事はすべて承知いたしております」
バージルはビオラに何かを感じたのか彼女をじっと見つめた。
「君は・・・まあいい。他の者は皆下げたから君も一緒に座りたまえ。」
「アタシはメイドですよ。宜しいのですか?」
「ああ、構わない」
「では失礼いたします」
ビオラは遠慮する事なく席に着いた。
「それから残した彼はダニエルといって私の側近でもあり護衛も兼ねているのでここでの事は決して他言しないから安心していいよ」
ダニエルがこちらを向いて一礼する。
「アンナ、そしてビオラ遠慮なく食べなさい。堅苦しい言葉使いはここでは無用だ」
バージルの言葉に私が戸惑っているとビオラは遠慮の欠片もなく
「では、頂きまーす」とサンドイッチに手を伸ばした。
元々精霊は自由奔放だと云う事を改めて思い出し思わず笑ってしまう。
「アンナ、君の笑い顔も良いね」
バージルは目を細め艶のある笑顔をしながらそんな事をさりげなく言い、チキンにフォークを刺し口に運ぶ。
「ほらほら。アンナ様も戴きましょう」
「そうだよ、遠慮しないで」
バージルにも声を掛けられてしまい、いただきますと食べやすいマフィンを手に取った。
「アンナは自分の魔力についてどのくらい知っているの?」
「さぁ、ただ普通の一人より多い位にか思っていないです」
食べる事に気を使っていたのでとぼけた声で返事をしてしまったわ。
「ふーん。ホントかな。ビオラはどう?」
サンドイッチを口いっぱいに含んでいたビオラもいきなり自分にフラれて目を白黒させた。
大丈夫?とアンナが水を渡すと胸を叩きながらごくりと飲み込んだ。
「げほっ、はぁー。アンナ様の魔力量は最大だと思っていますわ」
「ちょっとビオラ」
慌てるアンナを制止、ビオラはバージルを見据える。
「殿下はわたしの事はどう見ていますか?」
ビオラもまたバージルの自分を見つめた眼差しに気付いていたのでしょう。ドスを聞かせた声でバージルを威嚇します。
「僕にもキミと似たような友達がいるからね、何となく分かるよ」
「えっ、殿下にも精霊のお友達が居られるのですか?」
殿下も精霊と契約をしているの?と驚き口にしてしまいビオラにテーブルの下で太腿を抓られてしまった。
「つっ。」
ぽとっ。バージルが口に運ぼうとしていたチキンを落としました。
「なんだって!ビオラは精霊殿なのか。私はてっきり妖精だと思って。。。
アンナは精霊と契約していているのか!・・・」
やってしまいました。。。私の早とちりです。
「あーあ、アンナったら墓穴を掘っちゃったじゃないの」
「ごめん」
「しょうがないわね。アタシは光の精霊よ。アンナに名前を貰って契約したの。文句ある?」
「いや・・・決してそんな事はない。でもどうしてアンナと契約をしたんだい?」
「それはアンナが愛し子だからよ」
ビオラの言葉にバージルは首を傾げ
「何故、聖女は愛し子にならなかった?」
「そ、それは」
聖女にはないアンナが大聖女ジュリアーナの魂を持っているからなんて言える訳がない。
ビオラは首を竦めアンナと顔を見合わせると恥ずかしそうに声を落とし気味に答えました。
「アンナが好きだからよ」
「なるほど、好きだからか」
「そうよ、私達精霊は自由なの。魂に響かなければ愛し子とは感じないわ」
「愛し子か。羨ましいな。アンナはやはり特別なのだね。だから私が触れても大丈夫なのか。昨日出会えたことはやはり運命だったのだ」
嬉しそうに笑うバージルにアンナはどうこたえて良いか分からない。
「最大限の魔力を持ち精霊と契約しているジュリアンナか・・・うん」
バージルは今度はニヤリと笑った。なんかとても嫌な予感がします。
ガタンと音がしてバージルが立ち上がりアンナの横の来ると座っているアンナを椅子ごと自分の方へ向ける。
「ど、どうしたんですか?」
突然のバージルの行動に驚くアンナ。
バージルはそのままひざを折り初めて会った時と同じように彼女の手をとる。
「ジュリアンナ・オレガノ、私は貴女に婚約を申し込む」
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