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本編 第3章
触れたい【☆】
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その口づけの感覚は、とてもこそばゆかった。
ゆっくりと閉じていた目を開き、ヴェルディアナはリベラトーレのことを見つめる。しかし、その情欲を宿した目が恐ろしく、そっと視線を逸らした。どうして、彼はこんな目を自分に向けるのだろうか。
(……それに)
リベラトーレは一切衣服を乱していない。それに対して、ヴェルディアナだけが乱れたような恰好をさせられている。それが無性に恥ずかしく、ワンピースを元に戻そうとした。が、それはリベラトーレに阻まれてしまう。
「ヴェルディアナ。……もっと、触れたい」
そして、甘く堕とすようにそう言われてしまう。だが、そんなものヴェルディアナからすればごめんだった。何故、恋人でも夫でもない男性に自分の身体を暴かれなくてはならないのか。そう思い、「いや、です」と絞り出すような声で拒絶する。
「大丈夫。最後まではしませんから。……もう一度、ヴェルディアナのことを気持ちよくさせてあげるだけですから」
でも、リベラトーレは全く引かない。そう告げたかと思えば、ヴェルディアナの蜜口を指で撫でる。そうすれば、身体はこの続きを期待しているかのように蜜を垂らしていた。
「いや、いやぁ……!」
それでも、自分の心は納得できない。そういう意味を込めて首を横に振ろうとするものの、絶頂の疲労感からか首が上手く動かない。それをどういう意味で受け取ったのか、リベラトーレはゆっくりとヴェルディアナの蜜壺に自身の指を挿れ始めた。
「い……や、抜いて……!」
身体に入ってくる指の異物感が恐ろしくて、ヴェルディアナは懇願した。もうこれ以上、自分の身体を暴かないで。そう言いたいのに、恐ろしくて言葉にならない。恐ろしいのは情欲を宿したリベラトーレの目。そして、楽しそうに歪むその唇。
「あぁ、やっぱり処女ですか。……ここに、俺のを挿れるの楽しみだなぁ……」
うっとりとした声音は、恐怖心を煽ってくる。その所為で身体を強張らせてしまえば、リベラトーレは「力を抜いて」と優しく言ってくる。けれど、指は容赦なく押し進められていく。言葉と行動が一致していない。
「……下着、もう脱がせちゃいますか」
しかも、リベラトーレはそういうとヴェルディアナの秘所を隠す下着をもう片方の手で器用に引きずりおろす。そして、ヴェルディアナの秘所がリベラトーレの眼下に晒された。それがどうしようもないほど恥ずかしくて、ぎゅっと目を瞑ってしまう。
「俺の指、しっかりと飲み込んでいく様子が見えますね。……このまま、動かしますので」
その宣言通り、リベラトーレの指がゆっくりと動き始める。その動きが早くなるにつれ、ヴェルディアナの感じる異物感は徐々に薄れていく。徐々に蜜壺もほぐれ始めたのか、リベラトーレは指をもう一本増やす。二本になった指は優しくも激しく、ヴェルディアナの蜜壺を蹂躙していく。
「いや、いやぁ……!」
口ではそう言っていても、身体は微かな快感を拾い集め、快楽に押し上げていく。ある場所を触れられるたびに、ヴェルディアナの身体が大きく跳ねることもあり、リベラトーレの口角も上がっていく。どうやら、彼はヴェルディアナが感じる場所をしっかりと理解したらしい。
「ここに触れたら、ヴェルディアナのナカがぎゅって締まる。ここが、いいみたいですね」
その一点を重点的に指で攻められ、ヴェルディアナの身体がまた昇り詰めていく。息が上がりだし、先ほどよりも強い快楽にどうすることもできずリベラトーレの手首を強くつかんだ。
「ヴェルディアナ、爪を立ててもいいですよ」
それに気が付いたためか、リベラトーレはヴェルディアナの手をもう片方の手で優しくつかみ、指を絡めてくる。その行為とその言葉の所為で、ヴェルディアナは思いきりリベラトーレの手を握った。爪を立てているつもりはないものの、もしかしたら立ててしまっているかもしれない。
そう思うが、快楽が強すぎてどうにかなってしまいそうだった。仕方がない。そう自分に言い聞かせた。
「いやぁ、こわ、い、きちゃ、きちゃぁ……!」
「ヴェルディアナ、気持ちよくなって。……ほら、もう一回達しましょう」
その言葉が合図になったかのように、ヴェルディアナの身体が露骨に跳ね、蜜壺がぎゅっと締まる。それはヴェルディアナがまた達したという証拠だった。
ヴェルディアナの蜜壺はリベラトーレの指をぎゅうぎゅうと締め付け、放すまいとする。しかし、リベラトーレはその指を無理やり引き抜く。そこにはべったりとした蜜が絡みついており、とても淫靡な光景だった。
「ヴェルディアナ。ナカだけで達することが出来て、偉いですね」
肩を揺らし呼吸を整えていれば、リベラトーレはにっこりと笑ってそんなことを告げてくる。リベラトーレはヴェルディアナよりも七つも年下だ。人生経験も、ヴェルディアナの方がずっと豊富。それでも、閨に関してはリベラトーレに主導権を奪われてしまう。
何故ならば、ヴェルディアナは処女だから。
「ぁ……」
「眠いんですよね、眠ってください。……おやすみなさい、ヴェルディアナ」
今にも眠ってしまいそうになっていれば、リベラトーレがヴェルディアナの額に触れるだけの口づけを一つ落とし、そう告げる。その感覚を享受しながら、ヴェルディアナは瞼を閉じて睡魔に従った。
「……あー、ヴェルディアナが可愛すぎる」
眠りに落ちる前に聞こえたのは、リベラトーレのそんな声。しかし、それに反応することは出来なかった。
ゆっくりと閉じていた目を開き、ヴェルディアナはリベラトーレのことを見つめる。しかし、その情欲を宿した目が恐ろしく、そっと視線を逸らした。どうして、彼はこんな目を自分に向けるのだろうか。
(……それに)
リベラトーレは一切衣服を乱していない。それに対して、ヴェルディアナだけが乱れたような恰好をさせられている。それが無性に恥ずかしく、ワンピースを元に戻そうとした。が、それはリベラトーレに阻まれてしまう。
「ヴェルディアナ。……もっと、触れたい」
そして、甘く堕とすようにそう言われてしまう。だが、そんなものヴェルディアナからすればごめんだった。何故、恋人でも夫でもない男性に自分の身体を暴かれなくてはならないのか。そう思い、「いや、です」と絞り出すような声で拒絶する。
「大丈夫。最後まではしませんから。……もう一度、ヴェルディアナのことを気持ちよくさせてあげるだけですから」
でも、リベラトーレは全く引かない。そう告げたかと思えば、ヴェルディアナの蜜口を指で撫でる。そうすれば、身体はこの続きを期待しているかのように蜜を垂らしていた。
「いや、いやぁ……!」
それでも、自分の心は納得できない。そういう意味を込めて首を横に振ろうとするものの、絶頂の疲労感からか首が上手く動かない。それをどういう意味で受け取ったのか、リベラトーレはゆっくりとヴェルディアナの蜜壺に自身の指を挿れ始めた。
「い……や、抜いて……!」
身体に入ってくる指の異物感が恐ろしくて、ヴェルディアナは懇願した。もうこれ以上、自分の身体を暴かないで。そう言いたいのに、恐ろしくて言葉にならない。恐ろしいのは情欲を宿したリベラトーレの目。そして、楽しそうに歪むその唇。
「あぁ、やっぱり処女ですか。……ここに、俺のを挿れるの楽しみだなぁ……」
うっとりとした声音は、恐怖心を煽ってくる。その所為で身体を強張らせてしまえば、リベラトーレは「力を抜いて」と優しく言ってくる。けれど、指は容赦なく押し進められていく。言葉と行動が一致していない。
「……下着、もう脱がせちゃいますか」
しかも、リベラトーレはそういうとヴェルディアナの秘所を隠す下着をもう片方の手で器用に引きずりおろす。そして、ヴェルディアナの秘所がリベラトーレの眼下に晒された。それがどうしようもないほど恥ずかしくて、ぎゅっと目を瞑ってしまう。
「俺の指、しっかりと飲み込んでいく様子が見えますね。……このまま、動かしますので」
その宣言通り、リベラトーレの指がゆっくりと動き始める。その動きが早くなるにつれ、ヴェルディアナの感じる異物感は徐々に薄れていく。徐々に蜜壺もほぐれ始めたのか、リベラトーレは指をもう一本増やす。二本になった指は優しくも激しく、ヴェルディアナの蜜壺を蹂躙していく。
「いや、いやぁ……!」
口ではそう言っていても、身体は微かな快感を拾い集め、快楽に押し上げていく。ある場所を触れられるたびに、ヴェルディアナの身体が大きく跳ねることもあり、リベラトーレの口角も上がっていく。どうやら、彼はヴェルディアナが感じる場所をしっかりと理解したらしい。
「ここに触れたら、ヴェルディアナのナカがぎゅって締まる。ここが、いいみたいですね」
その一点を重点的に指で攻められ、ヴェルディアナの身体がまた昇り詰めていく。息が上がりだし、先ほどよりも強い快楽にどうすることもできずリベラトーレの手首を強くつかんだ。
「ヴェルディアナ、爪を立ててもいいですよ」
それに気が付いたためか、リベラトーレはヴェルディアナの手をもう片方の手で優しくつかみ、指を絡めてくる。その行為とその言葉の所為で、ヴェルディアナは思いきりリベラトーレの手を握った。爪を立てているつもりはないものの、もしかしたら立ててしまっているかもしれない。
そう思うが、快楽が強すぎてどうにかなってしまいそうだった。仕方がない。そう自分に言い聞かせた。
「いやぁ、こわ、い、きちゃ、きちゃぁ……!」
「ヴェルディアナ、気持ちよくなって。……ほら、もう一回達しましょう」
その言葉が合図になったかのように、ヴェルディアナの身体が露骨に跳ね、蜜壺がぎゅっと締まる。それはヴェルディアナがまた達したという証拠だった。
ヴェルディアナの蜜壺はリベラトーレの指をぎゅうぎゅうと締め付け、放すまいとする。しかし、リベラトーレはその指を無理やり引き抜く。そこにはべったりとした蜜が絡みついており、とても淫靡な光景だった。
「ヴェルディアナ。ナカだけで達することが出来て、偉いですね」
肩を揺らし呼吸を整えていれば、リベラトーレはにっこりと笑ってそんなことを告げてくる。リベラトーレはヴェルディアナよりも七つも年下だ。人生経験も、ヴェルディアナの方がずっと豊富。それでも、閨に関してはリベラトーレに主導権を奪われてしまう。
何故ならば、ヴェルディアナは処女だから。
「ぁ……」
「眠いんですよね、眠ってください。……おやすみなさい、ヴェルディアナ」
今にも眠ってしまいそうになっていれば、リベラトーレがヴェルディアナの額に触れるだけの口づけを一つ落とし、そう告げる。その感覚を享受しながら、ヴェルディアナは瞼を閉じて睡魔に従った。
「……あー、ヴェルディアナが可愛すぎる」
眠りに落ちる前に聞こえたのは、リベラトーレのそんな声。しかし、それに反応することは出来なかった。
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