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番外編

あなたの隣で寝る前に

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どう見ても本編できれいに終わっているアダルトシーンを、半ば無理やり続けてしまう番外編っ。
43話後、主君のお言葉に甘えまくる専属騎士です。
フレデリク視点でまいります。




ベッド脇のチェストに置かれた燭台で、三本の蝋燭に火が灯っている。
その淡い明かりに照らされたテオドールの可愛らしい寝顔を見ていると、長い睫がふるりと震えた。

「ん……フレッド……」

覚醒かくせいしていない曖昧な光を宿したエメラルドの目が、ゆっくりと瞬きをしながら、こちらを見つめてくる。
そのあどけない表情が、胸を震わせるほどに可愛くて、フレデリクは思わず、まろやかな頬に口づけた。
激しい交わりを終えて、ベッドに並んで横になっている。
テオドールは疲れきって眠ってしまったので、起こさないように体を清めてやらねばと思っていたところだった。

「疲れただろうから、もう朝まで眠るといい。後始末は俺がしておくから」
「んんぅ~~~。いやだ……」

テオドールは体にかけてある掛布をくしゃくしゃにして、子供のようにぐずりながら抱きついてきた。
互いにまだ服は着ていないので、裸の胸がぴたりとくっつく。

「眠いからぐずってるじゃないか。もう寝よう。俺も部屋に戻らず、明け方まで一緒に寝るから」
「…………」

腕の中で、蝋燭の柔らかな光をまとった花のかんばせが、何やら物申したそうにしている。

「どうした?」
「……フレッドは……」
「ん?」
「……二回じゃ足りないよね……?」

小さく呟くように言うと、なめらかな頬が桃色に染まる。
予想外の可愛らしい気遣いに胸がくすぐったくなって、フレデリクは小さく笑った。
確かに、二度で足りていると言えば嘘になるが。

「……なんで笑うの」
「いや、ごめん。そんな風に気を回してくれるとは思わなかったから。テオの気持ちは嬉しいけど、今日はもう体を休めよう」
「…………」

テオドールが不満そうに眉根をよせて、こちらを見てくる。

「いつも……僕ばっかり満足してる……」
「そんなことは――」

言葉をさえぎるように、白く可憐な手が、己の股間に伸びる。

「フレッドの……まだおっきいよ……」

興奮が冷めていない性器を布越しに触られて、フレデリクは一瞬、息をつめた。

「……しばらくすればおさまるから、気にしなくていい」
「いやだっ」

再び拒絶すると、テオドールはフレデリクの股間の膨らみをぎゅっと揉んだ。

「……っテオ、だめだ」
「フレッド……僕、まだ寝なくていいよ……」

柔らかい手が、ズボンの中で窮屈にしているものを、いやらしく愛撫する。
大胆な手の動きに、静めようとしていた情欲が大きくなっていく。

「……後悔しないでくれよ」
「しないよ。だから……全部ぬいで……」

股間を揉んでいた手が、ズボンのふちにかかる。

「……さっき、上しか脱いでくれなかったでしょ」
「テオに触れるのに忙しくて、脱ぐ時間が惜しかったんだ」

フレデリクは乱暴に下着とズボンを脱ぎ捨てると、テオドールの白い体をぎゅっと抱きしめた。

「フレッド……ぁっ」

蝋燭の淡い光の中で見つめ合えば、自然と顔が引きよせられて、互いの唇が重なる。

「ん、ふぁっ……ぁぁっ……」

角度を変えて、執拗に桃色の唇を啄みながら、薄く開かれた歯列を割って、口内を暴きにかかる。
舌を吸ってテオドールの唾液を味わっていると、完全に勃ち上がっている淫幹に、柔らかな手が絡んできた。
すでに熱くたぎっているそれを優しく扱かれて、カッと腰の奥で淫欲が火花を散らす。

「フレッドの……おっきくて熱くて……触ってると、ドキドキする……」

細く白い指がカリ首のくびれを擦り、亀頭を撫でる。

「っ……上手だな」
「フレッドがいつもしてくれてるのを、お返ししてるだけだよ……」

エメラルドの瞳を潤ませ、テオドールは両手で起立を愛撫する。
裏筋をいじられながら陰嚢を揉まれ、フレデリクは背筋を這い上がる快感に、荒く息を吐いた。

「……きもちいい?」
「ああ。同時にキスしてくれたら、もっと気持ちいいな」

懸命に起立を扱いている王子に口づけをねだると、すぐに唇を塞がれた。

「フレッド……っ」

甘く唇を吸われながら激しく上下に摩擦され、テオドールにもたらされる快楽に深く酔いしれる。

「はぁっ……んふ……ぁ」

溢れる互いの唾液を飲み込んで、柔尻をたっぷり揉んでいると、テオドールが艶めかしく腰をくねらせた。

「んんあっ……フレッド……おしりのおく、むずむずする……っ」

まろい尻たぶの隙間に指を這わせ、湿った後孔を撫でこすると、ヒクヒクと可愛らしく脈動した。

「中に欲しい……?」
「ほしいっ……ほしいよ……!」

エメラルドの瞳が色欲に染まり、濡れた唇が快楽への期待に震える。

「俺も、テオの手が気持ちよすぎて、これ以上我慢できないな……」

フレデリクは、ぴたりとくっついて対面で横臥おうがしている、テオドールの片足を持ち上げた。

「あっ……フレッド……っ」

柔らかく屈伸する膝を大きく曲げて、自分の体に絡ませる。

「こうすれば、このままの体勢で奥まで入るから……」

大胆に開いたテオドールの股の奥。
散々性欲を発散して、可愛らしく脱力している花芯の向こうにある蕾に起立を宛がうと、フレデリクはゆっくりと腰を進めていく。

「ん、んん、っああ……」

柔らかく熱い泥濘ぬかるみに迎えられ、起立がねっとりと締めつけられる。
すぐに理性を溶かしてくる柔尻の中をじっくりと味わっていると、テオドールのいやらしい声が大きくなっていく。
快楽のつぼを削るように亀頭で擦ってやると、涙に濡れた声で何度も名を呼ばれた。

「ひぁっ……きもちいいよっ……どうじにキスしよっ……んああっ」

今度はテオドールに口づけをねだられ、抜き差しを繰り返しながら唇を重ねた。
深く折り曲げているテオドールの片足を撫でて、ふわふわと柔らかい唇を唾液ごとすすってやる。

「んふぁっ……んんむっ……」

上も下も深く淫らに繋がり、美しい主君の体に夢中なる。
体の芯が溶けてしまいそうな心地良さと、沸騰しておかしくなってしまいそうな激しい情欲が体内で入り乱れて、理性を食い破っていった。

「テオ……きもちいいな……」

震える甘い舌をしゃぶりながら、テオドールを支えて繋がったまま仰向けになる。
騎士の体の上でうつ伏せになった王子は、激しく喘ぎながら白い尻を上下に振りはじめた。

「んんぅ……フレッド、フレッドぉ……っ!」

揺れる尻を鷲掴みにして強く揉みしだき、下から泥濘を奥まで突き上げると、テオドールが唾液を垂れ流しながら、しがみついてくる。

「あついの、おくまできて……ぁああっ」

快楽に潤んで輝くエメラルドの瞳が、愉悦の眼差しを向けてくるのがたまらない。
射精への欲求がどんどん高まっていき、フレデリクは性欲のたがが外れた獣のように、白い尻をなぶりまくった。

「やぁっ……そんなにされたら……あぁっ、からだが……おかしくなるよっ……」

柔尻を存分に揉みながら、吸いつくような極上の泥濘ぬかるみに根本まで欲望を埋め込ませて、強烈な快感に身を任せる。

「もう、俺はおかしくなってるからっ……っ」
「はぁ、ああっ……ぼくっ……いく、いっちゃうよ……っんんんぅ!」

中を激しく脈動させながら、テオドールが深い絶頂に声を震わせる。
その至極の締めつけをたっぷりと感じながら、フレデリクは最奥に淫欲の証を放った。

「テオ……っ」

柔らかな尻の中に、三度目の精を塗りつけるが、己の欲望は少しも収まらない。

「フレッド……フレッドぉ……。もっとキスしたい……っ」

絶頂の余韻に浸り、甘えてキスをねだってくる可愛い王子の唇を奪いながら、騎士は体を反転させた。

「ぁっ……あぁんんっ」

繋がったまま組み敷いたテオドールの顔にキスの雨を降らせながら、勢いの衰えていない起立を、再び最奥にめり込ませる。

「フ、フレッド……いま、だしたばかりなのに……っ」
「っ……止められないんだ……」

そう言って、小刻みに抜き差しをして泥濘を擦ると、困惑していたエメラルドの瞳が、終わらない快感に潤んでいく。

「まだ、寝かせられそうにないけど……いいか……?」

尽きぬ雄の欲望をむき出しにして問うと、テオドールは羞恥と悦びが混ざったような顔をして、小さく頷いた。

「いいよ……僕のこと、好きにして……」

可愛らしい声でそんなことを言われて、今夜は眠れる気がしなかった。










この二人はあんな騒動後に、こんな濃厚な時間を過ごしているんですよね……。
体力と気力がすごいなぁ~。
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