77 / 118
学生の男
しおりを挟む
◆学生の男
渡辺さんの言葉に驚きを隠せなかったのは僕だけではないだろう。
おそらく神城も、そして、君島律子も同じだったのではないだろうか。
僕たちは、僕と君島さんはいずれ、もっと血を欲するようになる。
そして、大量の血を飲むには、口だけでは足りず、「あれ」が必要になってくる。
体がガタガタと震え出した。その震えは、これから僕の体に起きるであろう変化への不安からだった。
その時、ファミレスのドアチャイムがカランカランと軽い音を立てた。
何気なく来店した人の姿に目をやると、そこにはよく知っている人がいた。
それは、女の人・・景子さんだ。
そして、景子さんは一人で来たわけではないようだ。連れの男性がいる。
学生なのか?
興味を持って男の顔を見た時、
心臓の鼓動が一つ、ドクンッと大きく跳ね上がった。
あの男だ。
あの幽霊屋敷で見た大学生のカップル、その男の方だ。暗がりでよく見えなかったが、間違いない。少し頬のこけた痩せた男。見間違えたりはしない。
景子さんの知り合いなのか? そもそも二人はどういう関係なのだ。
同じ大学なのか? クラブの先輩後輩の仲なのか。まさか、二人は・・
いや、違う。あの男には、相思相愛に見えた女がいたではないか。
二人は、ウェイトレスの案内について、こちらに向かってきた。
二人が近づいてくる。僕は思わず俯いた。悪いことをしているわけでもないのに。
景子さんは僕に気づかず通り過ぎ、店の奥へ進み、角を折れ、丁度僕らの席の対岸に位置する席に腰を掛けた。
すると、ようやく僕の姿を認めたのか、ニコリと微笑み、手を少し上げ、そして、静かに振った。
その動作の一つ一つが美しかった。
そして、景子さんの容姿や動作が、美しければ美しいほど、誰にも触れさせたくはなかった。特にその相手が男だと許せない思いが沸き上がる。しかも、男は、体内に「あれ」を宿してる吸血鬼だ。
僕の心は、大きく膨らむ嫉妬と同時に、「景子さんをあの男から救い出さないといけない」その思いで溢れんばかりになった。
男の方は、僕や君島さんに屋敷で会っているのに、気づかず通り過ぎていった。
「どうしたの、屑木くん」
僕の様子の異変に気づいたのか、神城が声をかけた。
すると、君島律子が、
「あそこにいる女の人が気になるんでしょ」と冷ややかに指摘した。
僕が答えないでいると、
「さっき、あの女がここを通った時、同じ血の匂いがした」
君島さんはそう言った。
同じ血の匂い? 景子さんのことか? それとも吸血鬼の男の方か。
「君島さん、それはどういう意味だ?」
僕が君島さんに言うと、渡辺さんが、
「あの女の人も吸血人なのかな?」と誰ともなく言った。あやふやな言い方だ。
渡辺さんの言葉に神城が、「ええっ、渡辺さん、どうしてそう思うんですか?」と尋ねた。
「何となくだよ」
渡辺さんは軽く答えた。
そんな渡辺さんの適当な推測の言葉に怒りが込み上げてきた。
「何となくだと・・」僕の声に力が入る。
皆が僕の顔を見た。
「そんなわけがないだろ!」
景子さんが吸血鬼なわけがない。あんなに綺麗な人が。
気がつくと、僕は渡辺さんに怒鳴っていた。
目を丸くして驚く渡辺さんと神城。
君島さんは無表情な顔で、僕に合わせたように「彼女は吸血鬼じゃないわよ」と言った。
「ちょっと、屑木くん、大人げないわよ」
神城は渡辺さんに対する僕の言葉遣いを戒めた。
そう言われても、息が荒くなり、感情が昂ぶっていくのを抑えられない。
僕は腿をズボンの上からつねって、正常心に戻すように努めた。
僕は、景子さんを守らないと・・
そう思った時、腿をつねる僕の手の甲に、君島さんの手が置かれた。
「屑木くん」そう言って君島さんは僕の顔を見ている。
君島さんの手の平は暖かかった。
吸血人でも、手は暖かいんだな。そう思った時、なぜか、僕の心は落ち着いていた。
「そろそろ、帰ろうか」
渡辺さんが腰を上げた。「君たちの帰りが、遅くなってもいけないし」
だが、僕はこの場を去ることを望んでいなかった。
景子さんが気になる。あの男との関係も気になるし、この先、景子さんに訪れる危険も気になって仕方ない。
だが、この場の誰も、景子さんのことを気にかける人はいない。
僕だけだ。
「ちょっと、みんな、待ってくれ」
この場を去ろうとする皆に僕は言った。気持ちが焦っている。
「君島さん」
僕は君島さんに声をかけた。
「君島さんは、あの男の顔を見ているだろ。あの屋敷で出会っているだろ!」
僕は対岸の景子さんがいる席を指して言った。僕と君島さんは、あの男に襲われている。
そう言われて、君島さんは、学生の男を目を凝らして見た。
「私、目が悪いのよ」
「そうなのか」それなら仕方ない。今度は神城に、
「あの男の顔を見てくれ。目を細めて」
神城は僕に言われた通りにした。同時に渡辺さんもそうした。
「顔に穴が開いているな」渡辺さんが言って、神城も「ええ、顔の中に渦があるように見えるわ」と言った。「あの男の人、吸血鬼よね。松村くんや、奈々と同じように、体の中に『あれ』が入っているタイプよね」
「そうだ」
やっとわかってくれた。だが、渡辺さんは、
「だからといって、どうすることもできないよ」
そう言って、
「あの同席している女の人、血を吸われるかもしれないな」適当な憶測を言った。
「そんなことを適当に言わないでくれますか!」
再び、僕が大きく言うと、神城が、
「屑木くん、さっきから何なのよ。怒ってばっかりよ」と制し、「そんなにあの女の人が気になるの?」と言った。
僕たちが言い合っていても、景子さんに僕たちの心情はわからない。
景子さんは、あの男と話し込んでいる。時折、笑顔を混ぜながら。
苛立つ。
景子さんに僕の方を見て欲しい。
景子さんの血が飲みたい。
そうすれば、景子さんの心は・・
そこまで考えが及ぶと、僕は頭を振った。
僕は何てことを考えているんだ。あんなに僕のことを思っている人に対して、そんな失礼極まりないことを。
仕方なしに、ファミレスを出ると、僕は渡辺さんと神城に別れを告げた。
早く君島律子と二人きりになりたかったからだ。
神城が訝しげに僕と君島さんを見ているのが分かったが、気にしていられなかった。
それほど、血を吸いたいという欲求が高まっていた。
「君島さん、君の血が飲みたいんだ」
僕がそう言うと、彼女も呼応するように「屑木くん、私も」と喘ぐように言った。
僕は君島さんの手を引いて、路地裏に逃げ込むように入り込んだ。
僕は貪るように君島さんの首筋に齧りついた。「あっ」と君島さんは声をあげた。そして切ないような声を洩らした。だがそれは不快なものではなく、むしろ悦んでいるような身悶えの声だった。
だが、体内に取り込める量は少ない。口の吸引力のせいなのか。
もっと飲みたい。
こんな舐める程度ではなく、もっと大量の血を取り込みたい。
足りない。
それには、体の中に「あれ」がないといけないのだろうか?
僕が済ませると、今度は君島さんがせっつくように僕の首に口を這わせた。
誰かが僕らを見れば異様な光景だろう。少なくとも健康的な男女のカップルのすることではない。けれど、僕たちは他人の目など気にしなかった。
君島さんは欲望を達すると、荒い息を吐き、こう言った。
「さっきの渡辺という男、私は嫌いよ」
僕は僕で、景子さんのことが気がかりだった。
渡辺さんの言葉に驚きを隠せなかったのは僕だけではないだろう。
おそらく神城も、そして、君島律子も同じだったのではないだろうか。
僕たちは、僕と君島さんはいずれ、もっと血を欲するようになる。
そして、大量の血を飲むには、口だけでは足りず、「あれ」が必要になってくる。
体がガタガタと震え出した。その震えは、これから僕の体に起きるであろう変化への不安からだった。
その時、ファミレスのドアチャイムがカランカランと軽い音を立てた。
何気なく来店した人の姿に目をやると、そこにはよく知っている人がいた。
それは、女の人・・景子さんだ。
そして、景子さんは一人で来たわけではないようだ。連れの男性がいる。
学生なのか?
興味を持って男の顔を見た時、
心臓の鼓動が一つ、ドクンッと大きく跳ね上がった。
あの男だ。
あの幽霊屋敷で見た大学生のカップル、その男の方だ。暗がりでよく見えなかったが、間違いない。少し頬のこけた痩せた男。見間違えたりはしない。
景子さんの知り合いなのか? そもそも二人はどういう関係なのだ。
同じ大学なのか? クラブの先輩後輩の仲なのか。まさか、二人は・・
いや、違う。あの男には、相思相愛に見えた女がいたではないか。
二人は、ウェイトレスの案内について、こちらに向かってきた。
二人が近づいてくる。僕は思わず俯いた。悪いことをしているわけでもないのに。
景子さんは僕に気づかず通り過ぎ、店の奥へ進み、角を折れ、丁度僕らの席の対岸に位置する席に腰を掛けた。
すると、ようやく僕の姿を認めたのか、ニコリと微笑み、手を少し上げ、そして、静かに振った。
その動作の一つ一つが美しかった。
そして、景子さんの容姿や動作が、美しければ美しいほど、誰にも触れさせたくはなかった。特にその相手が男だと許せない思いが沸き上がる。しかも、男は、体内に「あれ」を宿してる吸血鬼だ。
僕の心は、大きく膨らむ嫉妬と同時に、「景子さんをあの男から救い出さないといけない」その思いで溢れんばかりになった。
男の方は、僕や君島さんに屋敷で会っているのに、気づかず通り過ぎていった。
「どうしたの、屑木くん」
僕の様子の異変に気づいたのか、神城が声をかけた。
すると、君島律子が、
「あそこにいる女の人が気になるんでしょ」と冷ややかに指摘した。
僕が答えないでいると、
「さっき、あの女がここを通った時、同じ血の匂いがした」
君島さんはそう言った。
同じ血の匂い? 景子さんのことか? それとも吸血鬼の男の方か。
「君島さん、それはどういう意味だ?」
僕が君島さんに言うと、渡辺さんが、
「あの女の人も吸血人なのかな?」と誰ともなく言った。あやふやな言い方だ。
渡辺さんの言葉に神城が、「ええっ、渡辺さん、どうしてそう思うんですか?」と尋ねた。
「何となくだよ」
渡辺さんは軽く答えた。
そんな渡辺さんの適当な推測の言葉に怒りが込み上げてきた。
「何となくだと・・」僕の声に力が入る。
皆が僕の顔を見た。
「そんなわけがないだろ!」
景子さんが吸血鬼なわけがない。あんなに綺麗な人が。
気がつくと、僕は渡辺さんに怒鳴っていた。
目を丸くして驚く渡辺さんと神城。
君島さんは無表情な顔で、僕に合わせたように「彼女は吸血鬼じゃないわよ」と言った。
「ちょっと、屑木くん、大人げないわよ」
神城は渡辺さんに対する僕の言葉遣いを戒めた。
そう言われても、息が荒くなり、感情が昂ぶっていくのを抑えられない。
僕は腿をズボンの上からつねって、正常心に戻すように努めた。
僕は、景子さんを守らないと・・
そう思った時、腿をつねる僕の手の甲に、君島さんの手が置かれた。
「屑木くん」そう言って君島さんは僕の顔を見ている。
君島さんの手の平は暖かかった。
吸血人でも、手は暖かいんだな。そう思った時、なぜか、僕の心は落ち着いていた。
「そろそろ、帰ろうか」
渡辺さんが腰を上げた。「君たちの帰りが、遅くなってもいけないし」
だが、僕はこの場を去ることを望んでいなかった。
景子さんが気になる。あの男との関係も気になるし、この先、景子さんに訪れる危険も気になって仕方ない。
だが、この場の誰も、景子さんのことを気にかける人はいない。
僕だけだ。
「ちょっと、みんな、待ってくれ」
この場を去ろうとする皆に僕は言った。気持ちが焦っている。
「君島さん」
僕は君島さんに声をかけた。
「君島さんは、あの男の顔を見ているだろ。あの屋敷で出会っているだろ!」
僕は対岸の景子さんがいる席を指して言った。僕と君島さんは、あの男に襲われている。
そう言われて、君島さんは、学生の男を目を凝らして見た。
「私、目が悪いのよ」
「そうなのか」それなら仕方ない。今度は神城に、
「あの男の顔を見てくれ。目を細めて」
神城は僕に言われた通りにした。同時に渡辺さんもそうした。
「顔に穴が開いているな」渡辺さんが言って、神城も「ええ、顔の中に渦があるように見えるわ」と言った。「あの男の人、吸血鬼よね。松村くんや、奈々と同じように、体の中に『あれ』が入っているタイプよね」
「そうだ」
やっとわかってくれた。だが、渡辺さんは、
「だからといって、どうすることもできないよ」
そう言って、
「あの同席している女の人、血を吸われるかもしれないな」適当な憶測を言った。
「そんなことを適当に言わないでくれますか!」
再び、僕が大きく言うと、神城が、
「屑木くん、さっきから何なのよ。怒ってばっかりよ」と制し、「そんなにあの女の人が気になるの?」と言った。
僕たちが言い合っていても、景子さんに僕たちの心情はわからない。
景子さんは、あの男と話し込んでいる。時折、笑顔を混ぜながら。
苛立つ。
景子さんに僕の方を見て欲しい。
景子さんの血が飲みたい。
そうすれば、景子さんの心は・・
そこまで考えが及ぶと、僕は頭を振った。
僕は何てことを考えているんだ。あんなに僕のことを思っている人に対して、そんな失礼極まりないことを。
仕方なしに、ファミレスを出ると、僕は渡辺さんと神城に別れを告げた。
早く君島律子と二人きりになりたかったからだ。
神城が訝しげに僕と君島さんを見ているのが分かったが、気にしていられなかった。
それほど、血を吸いたいという欲求が高まっていた。
「君島さん、君の血が飲みたいんだ」
僕がそう言うと、彼女も呼応するように「屑木くん、私も」と喘ぐように言った。
僕は君島さんの手を引いて、路地裏に逃げ込むように入り込んだ。
僕は貪るように君島さんの首筋に齧りついた。「あっ」と君島さんは声をあげた。そして切ないような声を洩らした。だがそれは不快なものではなく、むしろ悦んでいるような身悶えの声だった。
だが、体内に取り込める量は少ない。口の吸引力のせいなのか。
もっと飲みたい。
こんな舐める程度ではなく、もっと大量の血を取り込みたい。
足りない。
それには、体の中に「あれ」がないといけないのだろうか?
僕が済ませると、今度は君島さんがせっつくように僕の首に口を這わせた。
誰かが僕らを見れば異様な光景だろう。少なくとも健康的な男女のカップルのすることではない。けれど、僕たちは他人の目など気にしなかった。
君島さんは欲望を達すると、荒い息を吐き、こう言った。
「さっきの渡辺という男、私は嫌いよ」
僕は僕で、景子さんのことが気がかりだった。
0
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ゾンビ発生が台風並みの扱いで報道される中、ニートの俺は普通にゾンビ倒して普通に生活する
黄札
ホラー
朝、何気なくテレビを付けると流れる天気予報。お馴染みの花粉や紫外線情報も流してくれるのはありがたいことだが……ゾンビ発生注意報?……いやいや、それも普通よ。いつものこと。
だが、お気に入りのアニメを見ようとしたところ、母親から買い物に行ってくれという電話がかかってきた。
どうする俺? 今、ゾンビ発生してるんですけど? 注意報、発令されてるんですけど??
ニートである立場上、断れずしぶしぶ重い腰を上げ外へ出る事に──
家でアニメを見ていても、同人誌を売りに行っても、バイトへ出ても、ゾンビに襲われる主人公。
何で俺ばかりこんな目に……嘆きつつもだんだん耐性ができてくる。
しまいには、サバゲーフィールドにゾンビを放って遊んだり、ゾンビ災害ボランティアにまで参加する始末。
友人はゾンビをペットにし、効率よくゾンビを倒すためエアガンを改造する。
ゾンビのいることが日常となった世界で、当たり前のようにゾンビと戦う日常的ゾンビアクション。ノベルアッププラス、ツギクル、小説家になろうでも公開中。
表紙絵は姫嶋ヤシコさんからいただきました、
©2020黄札
ネットで出会った最強ゲーマーは人見知りなコミュ障で俺だけに懐いてくる美少女でした
黒足袋
青春
インターネット上で†吸血鬼†を自称する最強ゲーマー・ヴァンピィ。
日向太陽はそんなヴァンピィとネット越しに交流する日々を楽しみながら、いつかリアルで会ってみたいと思っていた。
ある日彼はヴァンピィの正体が引きこもり不登校のクラスメイトの少女・月詠夜宵だと知ることになる。
人気コンシューマーゲームである魔法人形(マドール)の実力者として君臨し、ネットの世界で称賛されていた夜宵だが、リアルでは友達もおらず初対面の相手とまともに喋れない人見知りのコミュ障だった。
そんな夜宵はネット上で仲の良かった太陽にだけは心を開き、外の世界へ一緒に出かけようという彼の誘いを受け、不器用ながら交流を始めていく。
太陽も世間知らずで危なっかしい夜宵を守りながら二人の距離は徐々に近づいていく。
青春インターネットラブコメ! ここに開幕!
※表紙イラストは佐倉ツバメ様(@sakura_tsubame)に描いていただきました。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
幽子さんの謎解きレポート~しんいち君と霊感少女幽子さんの実話を元にした本格心霊ミステリー~
しんいち
キャラ文芸
オカルト好きの少年、「しんいち」は、小学生の時、彼が通う合気道の道場でお婆さんにつれられてきた不思議な少女と出会う。
のちに「幽子」と呼ばれる事になる少女との始めての出会いだった。
彼女には「霊感」と言われる、人の目には見えない物を感じ取る能力を秘めていた。しんいちはそんな彼女と友達になることを決意する。
そして高校生になった二人は、様々な怪奇でミステリアスな事件に関わっていくことになる。 事件を通じて出会う人々や経験は、彼らの成長を促し、友情を深めていく。
しかし、幽子にはしんいちにも秘密にしている一つの「想い」があった。
その想いとは一体何なのか?物語が進むにつれて、彼女の心の奥に秘められた真実が明らかになっていく。
友情と成長、そして幽子の隠された想いが交錯するミステリアスな物語。あなたも、しんいちと幽子の冒険に心を躍らせてみませんか?
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
可愛すぎるクラスメイトがやたら俺の部屋を訪れる件 ~事故から助けたボクっ娘が存在感空気な俺に熱い視線を送ってきている~
蒼田
青春
人よりも十倍以上存在感が薄い高校一年生、宇治原簾 (うじはられん)は、ある日買い物へ行く。
目的のプリンを買った夜の帰り道、簾はクラスメイトの人気者、重原愛莉 (えはらあいり)を見つける。
しかしいつも教室でみる活発な表情はなくどんよりとしていた。只事ではないと目線で追っていると彼女が信号に差し掛かり、トラックに引かれそうな所を簾が助ける。
事故から助けることで始まる活発少女との関係。
愛莉が簾の家にあがり看病したり、勉強したり、時には二人でデートに行ったりと。
愛莉は簾の事が好きで、廉も愛莉のことを気にし始める。
故障で陸上が出来なくなった愛莉は目標新たにし、簾はそんな彼女を補佐し自分の目標を見つけるお話。
*本作はフィクションです。実在する人物・団体・組織名等とは関係ございません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる