俺のステータス『軟弱 虚弱 脆弱 惰弱 貧弱 ※時折頑強』

ニヤ

目を閉じて、右腕を前に持ってこれますか？
「こう？」
俺はメアトの指示通り、自分の体より前へ腕を伸ばした。
そうですそうです。ゆっくり目を開けてください。
「んっ、うわっ新しい病にかかった？」
瞼を開くと右目に異常を確認、エメラルドグリーンに染まる俺の右目は病気かカラコン以外にあり得ない。

『照準をライビットの長へ設定』

「うわっびっくりしたぁ！！」
右目の視界に映るゴシック体の文字に心臓が止まりかけた。殺しに来てるよ絶対。
そして、右目の世界にはさらに長全体にロックオンの印、ターゲット捕捉が確認と嫌な文字列。
バースト、と。
「ば、バースト？」
あれ？やばい？
気付けば右翼は標準を長に定め、羽の一本を長に向って飛ばした。
衝撃や打った波動はな……ドゴォォォォオオオオオオオオオオオ。
「やべえこった」

『目標物に接近を確認、爆発しました』

なんで過去形なんだよ。爆発する前に教えて。心の準備できてないから。心が爆発寸前だったから。
いや、長は大丈夫だろうか。とんでもない轟音と爆発音が一体に鳴り響いた。
す、すごい威力でしたね。
「うん」
この子結構やばい子か？

『砂埃が舞います。ライビットの長の姿を確認。警戒を。』

まだ生きてるか、良かった……。って、言ってる場合じゃないな。

『長のスキル攻撃を感知。三秒後に発動予定。遠距離連続の攻撃です』

遠距離攻撃！？ってか、なんでそんなことが。
私の能力は情報提供です。相手のどんな些細な動きでも見逃さずそこから何が起こるかを文字にしてシオに伝えるんです。
「成程分かり易い説明ありがとう」
要は俺の予測より細かい予測をしてくれるのか……。これは俺の戦闘スタイルにぴったりだな。
少し顔がニヤついてしまう。
っと、集中しなきゃな。