俺のステータス『軟弱 虚弱 脆弱 惰弱 貧弱 ※時折頑強』

脳内再生

シオ。シオ……。
「ん？声が聞こえる……」
シオここですよ。
「まさか……」
この翼、私です。
「……なんで直接脳に語り掛けてんの？神なの？」
そこまでの驚きはなく、冷静にツッコミを入れてしまった。
い、いえ、多分専属の装備になったんだと思います。
専属の装備になると神様的力が付与される世界凄いな」
いやまあ、正直言うと少し察していた。期待してたよ。メアトが目の前から消えたから何か起こるんじゃないかって。俺を守ってくれるんじゃないかなって。
「ありがとう」
いえ、お役に立てて光栄です。
先程のモニター画面。うろ覚えではあるけど、メアトの覚悟の達成だとか、書いてあったっけ。
「覚悟、決めて助けてくれたのか？」
は、はい！シオが傷つくのを黙ってみるのは辛くて……。こんな風になるとは予想してませんでしたが。
「はは、そりゃそうだ」
誰が翼になるなんて予測できるんだよ。剣だろ普通。まあカッコいいから良いんだけどさ。
「装備……」
俺はモニター画面を優しい声で呼び出し、呪いの装備のステータスを確認した。

『希片翼のメアト： spd-50 vit10 DFE80 ATK30 固有スキル：未確認』

おお！ちゃんとした武器だ。呪いの装備という事もあってかめっちゃ鈍足にさせられたけどそれ以上の性能は素晴らしいな。まだ発展途上みたいだしな。
シオ。それだけでは情報不足だと思います。
「え？ああそうか、メアトにもこのモニター画面が見えるのか」
この形態は私も初めてですが、私以上に使い方を知るものはいないと思います。
「？」
まずは私を起こしてください。
「ん？何？頓智？」
え、えーと、その目を覚まして欲しいのです。
「何？良く分からないけど、まあ……

起きろ」